ガンダムビルドトロイアス SIDEMISSONs 作:タヌベロス
3.5のちょっと後。
タヌベロスのGBN活動は、ハウジング素材の収集から始まる。
というのも、フォースネストは完全に個人の趣味で作っている為素材集めをメンバーに要求しないようにしているからだ。
今日もログインして予定が空いていることを確認したらすぐに素材収拾へ飛び立っていった。
MISSON
RANK:D
『フォースネスト素材収拾 石材編』
【ミッション地】
欧州エリア指定範囲
【ミッション内容】
かつて石材が発掘されていた産地をMSが占拠している。
敵性MSを排除して資源を回収せよ!
※このミッションは何度でも受注可能です※
【敵性MS】
ジム前期型(ビームスプレーガン)×2
ジム後期型(ビームスプレーガン)×2
ジム後期型(バズーカ)×3
ジム・キャノン×4
【勝利条件】
敵機の全滅
【敗北条件】
味方の全滅
本来は数人で手早く片付けるのが素材収拾のセオリーだ。
それ故に配置されているMSは高性能ではなくてもそれなりの数がいる。
これを1人で攻略しようとすると、正面突破ではなく多少作戦を練ったり時間をかける必要がある。
それでも、タヌベロスはこまめに素材収拾にいそしんでいた。
──────
─────
────
───
──
─
ビームが最後のジムを貫く。
砂煙を上げて爆散するジムをよそに、タヌベロスはブラッディアストレイから降りて、報酬のデータBOXを回収した。
「フォースネストを2階へ建て増しするなら、あと10回は繰り返す必要がありそうかなー…」
コックピットへ戻り捕らぬ狸の皮算用をしている時だった。
BiipBiipBiip!!!
突然警告音が鳴り響き、反射的に
先ほどまでたっていた場所には小さなクレーターが出来上がっている。
オープン回線で通信が飛び込んでくる。
「オイオイオイ!避けられちまってるぜ!」
「バーカ!もっと慎重に狙わねぇとボールだって撃ち逃しちまうって」
振り向くと、上空に2機の
片方は真っ黒に塗装されたストライクフリーダムガンダム。
それと、ピンク色に塗装されたデスティニーガンダム。
どちらも機動戦士ガンダムSEED DESTINYに登場する超高性能機体だ。
「いきなり何するんだ!あと少し反応が遅ければ被弾してたじゃないか!」
「オウオウオウ!こっちは被弾どころか綺麗にフッ飛んでほしかったんだよ!」
「俺達こういうところで
GBNでは時折、初心者狩りが問題視されることがある。
低難易度ミッションや参加制限のない素材収拾系ミッションで乱入し、バトルの意思が無い
この二人組の事は、タヌベロスは知っていた。
最近、要注意人物として掲示板で注意喚起がされていたのだ。
「初心者狩りは悪質なマナー違反だって知っててやってるんだろうな!」
「だからどーした!バトルなんだから勝てばいいんだよ勝てばよぉ!」
「悔しければやり返してみたらどうなのよ!」
「無理無理可哀そうだって見ろよあのみすぼらしいガンプラをよぉ!」
「へへそれもそーだな……ってあいつのガンプラ
「塗装までしてあるのに素組みレベルじゃーん、こりゃカモ確定じゃねーかよwww」
言いたい放題言われてなんだか腹が立ってきた。
確かにこのブラッディアストレイは総合評価は決して高いとは言えない。
「それじゃ、ソッコーでポイントになってもらおうぜ!」
上空でストライクフリーダムガンダムがこちらに銃口を向ける。
誘導兵器ドラグーンの銃口までもがこちらに向いている。
「ハイマットフルバーストだ!消し炭に吹き飛びな!」
刹那、ストライクフリーダムガンダムからおびただしい量のビームが降り注ぐ。
その1発1発が致命の破壊力を持ち、作中でも大量の
急いでシールドを構え後ろへ飛びのく!
耐ビームコーティングが施されたシールドが極大のビームで破壊され、ガンプラの全身が細かいビームに削り取られミシミシと悲鳴を上げる!
「仕損じてるんじゃねーよ!」
デスティニーガンダムが
こちらは今しがた飛びのいたばかりで身動きが取れない!
「獲ったァ!」
空振りした。
直後、デスティニーガンダムの背面にビームが3発直撃し、爆散した。
「は……?」
ストライクフリーダムガンダムのパイロットは状況を飲み込めていないらしい。
「なんでだ?必殺のパターンだったじゃねぇか!ハイマットフルバーストで逃げ場を潰して確実にアイツが斬り伏せる!完璧にキマッてたじゃねーか!!!」
ブラッディアストレイはシールドこそ損失したが、健在であった。
「んで、有名な初心者狩りってのはこの程度か?」
「お、お前何をしたんだよ!一体何者なんだ!!」
ストライクフリーダムガンダムのパイロットが、慌ててこちらを
僕は、タヌベロスは初心者ではない。
「Cランクパイロットだと!?そのガンプラでか!?」
そう、パイロットのランクに見合わない『いかにも弱そうなガンプラ』だ。
初心者に見えなくもないだろう。
「こいつは素材収拾専用と……お前らみたいなバカをおびき出す専用だよ」
「バ!バカだって!舐めやがって!どうやったか知らねーが所詮はアストレイ!このストライクフリーダムガンダムに勝てるわけないだろ!」
「そうだな、バトルってのは勝敗が見えている時もあるな」
このくだらない会話の間に、こちらも相手を
Cランクパイロットだ。かなりの数の初心者を葬ってきたのだろう。
「でも、バトルっていうのは
真っ当にバトルをしてきた
操縦桿を押し込んで、ブラッディアストレイを前進させる。
全速力で、ストライクフリーダムガンダムへ向かって真っすぐにだ。
「ハッタリもやめときな!どんなコースだろうとドラグーンからは逃げられねぇ!」
アストレイの周囲をドラグーンが囲む。
全方位、逃げ場はない。
「死ね!カトンボ!」
ドラグーンが一斉にビームを吹いた瞬間。
アストレイが、消える。
「な、なんだ?!」
「俺とお前の決定的な差……バトルの経験値、そして……
「必殺技、だと…!俺が持っていなくてなんでお前が使えるんだ!!!」
「俺はこれまで何度も強敵に挑んで、勝利と敗北を繰り返してきた。お前はどうだ…!」
消えていたアストレイが姿を現す。
ストライクフリーダムガンダムの背後で、後頭部にビームライフルを突き付けた姿で。
「自分より弱い相手だけを、ワンパターンで狩り続けてきたお前に!」
「うるさい五月蠅い!!」
ストライクフリーダムガンダムがビームサーベルを薙ぎ払う。
後ろにひょいと飛びのいて躱すが、そこは必殺の間合い。
包囲したドラグーンと、ストライクフリーダムガンダムの銃口が今度こそ隙間なくこちらを狙っている。
「こいつが最強の
「そんな思い違いをし続けているお前に!」
無数のビームがブラッディアストレイを襲う。
ストライクフリーダムガンダムも今度ばかりは、見逃さなかった。
速度0から全速力へ急加速し、上方へ滑るように消えるアストレイを。
「俺達ガンプラバトラーが必死で編み出した、必殺技が身に付くものかぁあああ!!」
ビームの網を上へすり抜けたアストレイは、直角を描くように急降下しながらビームサーベルでストライクフリーダムガンダムを斬り裂いた。
「な、なんだったんだ今の動きは…!慣性の法則を無視しているじゃないか…!」
今にも爆散しそうなストライクフリーダムガンダムに、教えてやる。
「俺の必殺技は『
アストレイが地面に降り立つと共にストライクフリーダムガンダムが爆発し、消滅する。
「ふぅ……この辺の治安も良くなればいいんだけどな」
バトルログと通信のレポートを掲示板に送信し注意喚起を促しながしてから、タヌベロスは帰路についた……
機体名称:ブラッディアストレイ
型式番号:MBF-P02BL
全高:17.53m
全備重量:57.1t
ビームライフル
シールド(耐ビームコーティング)
ビームサーベル×2
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン×2
フライト・ユニット
Grade:5
Unique:5
Nimble:6
Power:5
Luxury:4
Armor:5
総合ステータス:30点
必殺技:軌道拡張(エクステンドムーヴ)
効果:ガンプラに任意のタイミングで100%の速度を任意の方向へ与える。
使用回数:1バトル8回