ちなみにphantom01君の昏睡時間は1日という設定です。
…16LABにて
「これが16LABの建物か…大企業と提携している施設は格が違うな」
やっぱいつの時代も金と権力が大事なんだなって。ちなみに16LABやI.O.Pからの依頼を受けたことはあるがいつも通信だけだったので実際に建物を見るのは初めてだったりする。
「武器はこちらが預からせてもらいます」
警備の人がそう言ったのでベレッタを預けた。
「9A91は取り上げられないのか」
「私たちI.O.Pの人形はI.O.Pの社員とグリフィンの社員には発砲が出来ないようにセーフティーがかかってるので」
「なるほどね」
「貴方が亡霊さん?」
「そうです、ペルシカさん…前の任務、達成出来なくて大変申し訳ありませんでした」
「いや構わないよ…実はあのデータは囮なんだ」
「それって…」
「私たちは鉄血の職員がテロリストを雇っているという事実が欲しかったのさ…これでしばらくリコもおとなしくなるだろう」
「でも証拠は」
「君達の無線を盗聴させてもらった」
…コイツ悪気がねぇ。一言言ってくれせめて。
「まぁそのおかげで君は助かったんだから…勝手な盗聴は帳消しにしてくれ」
「まぁそう言うことなら」
「そろそろ本題に入ろう。今回の君の任務は模擬作戦だ」
「模擬作戦…ですか」
「不満かい?」
「いえ、そんな事はありません」
「模擬作戦と言っても君の専用兵器のテストだけど」
え、マジで?専用兵器って嫌な予感しかしない。
「こちらが専用兵器だ…気に入ってくれると良いんだが」
89式自動小銃改(命中精度の上昇やドラムマガジンが使用できるように改造してある)に4連装ロケットランチャー[Mars]、片手直剣[シリウス]それとクルーガーから買った(買わされた)ベレッタM9A3(サプレッサー、フラッシュライト付き)、光化学迷彩だ。片手剣とか使ったこと無いんだけど。あ、でも近接戦闘能力が強化できるから良いか。ロケランは役に立つだろうし、89式はありがたい。
「確か君はビリヤード(銃弾を銃弾で撃つこと)とかも出来たよね?」
「やったことはあります」
「じゃあやってみようか」
はい?
「9A91、この訓練用ゴム弾でphantom君を撃ってみて」
「…了解しました」
「ちょっと待てー!」
「安心して、君の89式にもゴム弾が装填してあるから」
「そういう問題じゃない…まぁやりますけど」
もう…こんな所で撃ち合いしてどうなっても知らないぞ。まぁ実験器具とかは無いっぽいけど。さて、9A91の装弾数は20発だ。という事は20発の弾丸を迎撃しなければならない。やりたくねぇ。
「それでは…指揮官、撃ちますよ」
9A91が発砲を開始。フルオートなので20発なんてすぐに撃ち尽くす。そして20発の弾丸が俺のところに吸い込まれるように飛んでくる…がしかし次の瞬間、9A91の弾丸は別の方へ飛んでいく。
「嘘…」
「流石亡霊と言ったところかな」
これ結構疲れるからやめて欲しい。てか9A91が現界からログアウトしそうだけど大丈夫かな。
「人形と言うのは確かに普通の人間より優れているから敵(テロリスト)に対して抑止力になる…人より射撃精度も高いし、丈夫だからね。でも、君のようなイレギュラーが出てくるとその抑止力が効かなくなる。全く…君の実力は大したものだ。クルーガーが欲しくなるのも分かるよ」
そんな事をペルシカは言っているが…人形の射撃精度も中々だ。もし人形が複数体いたら俺は確実に負ける。
「じゃあ次はMarsの方を試そう…付いてきて」
俺たちはペルシカに付いて行って、外の実験場まで歩いた。
4連装ロケットランチャー[Mars]
16LABが作った高火力なロケットランチャー。その火力は正規軍の装甲兵が一瞬でスクラップになるほどやばい。あまりにも強すぎるため、量産はされていない。
ちなみにMarsの日本語訳は火星。