神の盾   作:神代リナ

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過去編が結構長くなりそうです。


亡霊の集まり 後編

照準を合わせて引き金に指をかける。優先順位は…3体の狙撃手タイプの鉄血人形だ。他にもテロリストが2人いるが武器がAK47だから多分後回しで大丈夫と判断。弾はちゃんと対人形用の麻酔弾を込めて引き金を…引く。38式はボルトアクションだからすぐさま手動で薬莢を排出して次弾をこめる。…ん?鉄血人形に効いてないぞこの麻酔弾。

「こちらphantom01からphantom03へ、麻酔弾が効いかない。どう言うことだ?」

「こちら03、テロリスト共が俺にこう言ったんだ…01の妨害をしたらこの任務の報酬の3倍の額を出すと」

「裏切りやがって…01から02へ、03が裏切った。任務は失敗だ」

「03が裏切っただと…で、どうする?」

「…とりあえず、俺が合図したら鉄血共のところに発煙手榴弾を投げてくれ。すぐにお前と合流する」

「了解…お前、実弾は後何発残ってる?」

「…30発くらいだ」

「良かったな、全弾ミス無しで当てれば弾が余裕で余るぞ」

「無茶苦茶だ…がやってみるか」

「廃ビルの階段を下りながら窓から発砲。1体の鉄血人形の頭に風穴が開く」

「01、ターゲットを1体破壊、そろそろ発煙手榴弾を投げてもいいぞ」

「流石だぜ。じゃあこっちもスモークを投げる」

02が発煙手榴弾を投げて、煙が出た後、俺は外に出て02が隠れている建物の裏に滑り込む。

「…ナイスタイミングだったぞ、02」

「早くここから離脱しよう」

「だな…」

スコープを覗いて周囲を確認する。

「東側はテロリストの本拠地があるから論外。南側は鉄血人形が5体しかいないが…奥に何体かいるかもしれない。西側にはテロリストの装甲車両が2台…北側には何もいないが身を隠す場所が少ない…どうする?」

「…北から行こう」

「しかし、向こうにバレたら終わりだぞ」

「安心しろ、そこに車がある…多分動く」

「分かった。運転は頼んだぞ02」

「任せとけ」

スモークが切れないうちに車に乗って北側へ走り出す。

車の中だと流石に38式は使いづらい使いづらいし、多分当たらない…いっそ当たらなくても敵を吹き飛ばせる爆発系の武器が欲しいな

「おい、02。なんかロケットランチャーとか無いか?」

「あるよ」

そう言ってRPG7を渡してきた。

「ちょっと天井に穴が空いてるなこの車」

「RPG発射!」

テロリスト2人と鉄血人形1体が吹き飛ぶ。

「鉄血人形は残り1体だがもうすぐで奴の射程圏外だ」

「俺たち…助かったのか、01」

「あぁ…もうすぐで…」

突然、車の近くに何かが着弾し、吹き飛ばされる。多分敵の砲撃だろう。

「っ!!」

全身が痛い…02は…大丈夫…なのか?

「お…い、大丈夫か…」

…息をしてなかった。恐らく頭を強く撃ってしまったのだろう。俺もそろそろ…限界だ。視界が…暗くなってくる…


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