アニメ効果のカードもあったりするし、基本効果発動するときキャラが説明しますし。
この学校に入学して数日が経過した。
ラーイエローの友人も増え、日々を楽しく過ごせている。
他の寮で友人になったのは今のところ二人だけだ。
十代とは連絡先を交換しあい、時間が合えばデュエルする程度には仲が良くなっている、と思いたい。
他の生徒ともデュエルをしてはいるんだが、やはり十代とデュエルするのが一番白熱する。
3回に1回ほどの頻度で勝てるし。負け越してはいるけども。
一番デュエルする頻度が高いのがラーイエローで、続いてオシリスレッド。
最後にオベリスクブルーとなっている。晩飯を済ませた後は三沢大地という主席とちょくちょくデュエルを行ってるし、同じ寮生というだけあって気軽にデュエルを吹っ掛けられる。
次はオシリスレッドだが、デュエルしたことのあるオシリスレッドは2人しかいない。
十代と丸藤翔の2人だ。十代とのデュエル数がやはり抜きん出ている。
最後にオベリスクブルーだが、どうも俺とデュエルがしたくないらしい。
彼らはオベリスクブルーである自分たちがエリートだと思っているらしく、オベリスクブルーを受け持っているクロノス先生と同じデッキのラーイエローである俺とは戦いたくないようだった。
先生と同じデッキなら負けるかもしれない、とでも思っているのだろう。
先生の実力を最も知っているのはオベリスクブルーの生徒だろうしな。
今日も平和に1日を終え、後は寝るだけ――という所で、PDAが鳴り響いた。
こんな時間に誰から連絡だ? 連絡先を交換しているのは今のところあまりいない筈だが。
「――もしもし」
『――優斗、起きてたか! 出かける準備してくれ!』
何時にも増して切羽詰まった十代の声が聞こえる。
出かける準備をしろって言ったって。
「この時間帯に寮出来るのは校則違反だろ?」
『そうなんだけどさ、翔が攫われたんだ!』
「攫われただぁ!? 何で!?」
穏やかじゃないですね。
『俺のPDAに音声メッセージが送られてきて、翔を返してほしかったら女子寮まで来いって』
「はぁ……? 女子寮? なんでまたそんな場所に?」
犯人の目的が全く分からんな。
まあいいや、一回の夜間外出で退学にゃならんだろう、多分。最悪十代が貰ったらしいその
音声メッセージを証拠にすりゃ厳重注意で済む、ことを祈ろう。
というか先生に伝えたほうがいいんじゃなかろうか。
身支度を整え、デュエルディスクを取る。
「とりあえず事情は分かった。俺もこれから女子寮に向かうから、そっちで合流しよう。
他の先生とかに見つからないようにな」
『おう、サンキュー! また後でな!』
そのセリフを最後に通話が切れた。
とりあえず急いで女子寮に向かわなければならない。
確かボートとか使って行くんだっけか? 面倒だなあ。
でも翔に何かあったらそれはそれで目覚め悪いし、頑張って漕ぎますかね。
――――――――――
「――帰るわ」
「待ってーーー!!! 助けてぇ!!」
どうやら俺のほう十代が早かったらしく、女子生徒4人と腕を縛られている翔を発見した俺は
ボートから降りてその4人のもとに向かった。
4人の内の1人――
「すまん。流石に現行犯で逮捕されてちゃ俺にはどうすることも出来ないわ。
俺、お前のことは忘れないよ……!」
まあ冗談だけども。
そんな茶番を繰り広げているとき、天上院から声がかかる。
「どうして貴方が此処に来たのかしら?」
「どうしてって、十代から連絡が来たからだな。アイツももう少しで――っと、来たな」
ボートを漕ぐ音のする方向に視線を向ければ、オシリスレッドの制服を着た十代が見える。
これで全員が集合したわけだ。
「本当は彼だけを呼んだつもりだったけど……貴方も来たのは彼女にとって好都合ね。
貴方たちがデュエルで勝てばこの子は解放するわ。覗きの件もなかったことにする。
ただし、貴方たちが負ければこの事は報告させてもらうわ」
何だろう、翔を餌に十代とデュエルでもしたかったのか? そう考えればこれまでの一連の出来事にも納得がいく。少なくとも新入生の中でも十代は上位に位置する実力者だしな。その十代とデュエルがしたい気持ちはわかる。でも俺が来て好都合ってのはどうなんだろう。俺は十代程に暴れてはいないと思うが。
「で、十代の後は俺とデュエルするって事か?」
「――いいえ、ボウヤの相手は私よ」
声を発したのは、女子生徒の内の1人。
藤色の髪をツインテールにした、少し釣り目の女の子だ。
にしてもこんな子GXにいただろうか。
まあいいや、もう十代の方はデュエルをボートに乗ってやってるし、俺たちも始めよう。
「君が俺の相手か。運がいいな」
「それは……どういう意味かしら?」
お互いに距離を取ってディスクを構え終わった時、俺は自嘲気味に笑った。
「十代は俺より強いからな」
『――デュエル!』
黒羽優斗 LP4000
女子生徒 LP4000
「先行は俺か。ドロー! ……本当に運がいいな。俺が後攻だったら多分終わってたぞ」
「あら、随分余裕じゃない。まだ始まってすらいないわよ?」
「それもそうだ。行くぞ――俺はフィールド魔法『
そして、自分フィールドにモンスターが存在しないとき、『
自分フィールドの表側のカードを1枚破壊し、デッキから「アンティーク・ギア」モンスター1体を
召喚条件を無視して特殊召喚! 来い、『
「更に『歯車街』の効果発動! このカードが破壊され墓地に送られたとき、手札・デッキ・墓地から「アンティーク・ギア」モンスターを1体選んで特殊召喚する! 俺は『
「1ターン目から3000のモンスターを2体……やるわね」
「まだまだ! 俺はカードを1枚セット! そして俺は通常召喚を行っていない。
『
「『古代の機械飛竜』が召喚に成功したとき、デッキから『古代の機械飛竜』以外の「アンティーク・ギア」カードを1枚手札に加える! 俺が加えるのは『
非常に理想的な動きだった。もはや完璧ともいえるかもしれない。
これが後攻だったらなあと思わずにはいられないが仕方ない。
万が一俺の場が一掃されたとしても、俺の伏せカードは『
これなら大丈夫だ、きっと。
「私のターン、ドロー。ふふ……私は『ソニックバード』を通常召喚」
ソニックバード ATK1400/DEF1000
「ソニックバードの効果発動よ。このカードが召喚されたとき、デッキから儀式魔法カードを1枚選択して手札に加えるわ」
「……儀式デッキか」
「ふふ、正解。私が手札に加えるのは『
手札の儀式モンスターを1枚選択し、そのカードとレベルの合計が同じになるように自分のデッキから通常モンスターを選択して墓地に送り、選択した儀式モンスターを特殊召喚する。私が選択するのは『
「デミス!?」
『終焉の王デミス』は不味い、非常に不味いぞ!
コイツはよろしくない!
「私はデッキのレベル4『レッド・サイクロプス』を2枚墓地に送り、『終焉の王デミス』を特殊召喚!」
黒の鎧に身を包み、巨大な斧を持ったモンスターが現れる。
攻撃力は3000に届かず、恐ろしくはない。恐ろしいのは効果だ。
「その表情……効果は知っているようね? 私は『終焉の王デミス』の効果を発動するわ。
ライフを2000払い、このカード以外のカードを全て破壊する! 【
女子生徒 LP4000→2000
デミスが斧を振り下ろすと、黒い衝撃破が俺のフィールドを襲う。
衝撃波が過ぎ去るころには何も残っていなかった。
ライフを2000払うことで実質2400の直接攻撃が可能になるカード、恐ろしいなほんと。
「バトルよ。『終焉の王デミス』で直接攻撃!」
デミスがのっしのっしと俺の目の前まで歩いてきて、その斧を振り下ろした。
「ぐわっ!」
黒羽優斗 LP4000→1600
「私はカードを1枚伏せてターンエンド。さあボウヤ、ここで諦めるのかしら?」
「くそ……!」
彼女の挑発染みたセリフに舌打ちで返すことしか出来ない。
手札は残り3枚。内1枚は『古代の機械融合』だ。これじゃどうやってもこの状況は乗り越えられない。本当に次のドローが最後となる。
「――優斗! 負けるなよー!」
突然の声に振り返れば、湖の上でデュエルしていたはずの十代が手を振っていた。
あちらは既に終わっているらしい。早いな。いや、俺たちが長いのか? 俺のデッキ1ターンに結構時間かかるしな。
翔の喜びっぷりを見るに、勝利という結果で終わったという事か。
なら、俺も負けるわけにはいかない。
「諦める? 冗談じゃねえ、こっから逆転してこその決闘者だ! 俺のターン……ドロー!」
最後に引いたカード――俺はそれをディスクに叩き付けた。
「永続魔法『
「……無駄な足掻きね。知ってるわよ? 『古代の機械要塞』は「アンティーク・ギア」モンスターに効果破壊の耐性や
発動に対して魔法・罠・モンスターの効果発動をできなくさせる永続魔法……違うかしら?」
女子生徒が言った事は全て正しい。
確かに俺の場は空っぽだが――墓地はそれなりに充実してんだよ。
「そうだ。だが……コイツにはもう一つ効果がある! ここで、墓地に存在する魔法カード『古代の機械射出機』の効果発動!!」
「えぇ!? 墓地から魔法発動っスか!?」
ボートの方――翔から驚きの声が挙がった。
あぁ、この時代って墓地から発動って無かったんだっけ? どうなんだろう。まあいいや。
「『古代の機械射出機』の効果! 自分フィールドの表側表示のカードを1枚選んで破壊し、自分フィールドに
『
「更に『古代の機械要塞』の効果発動! このカードが破壊され墓地に送られたとき、手札・墓地から「アンティーク・ギア」モンスターを
1体選んで特殊召喚する! 甦れ! 『古代の機械飛竜』!」
古代の機械飛竜 ATK1700/1200
「『古代の機械飛竜』の効果発動! デッキから「アンティーク・ギア」モンスターを1体手札に加える!
俺が加えるのは『古代の機械巨人』だ!」
これで反撃の準備は整った。コイツで決めに行く!
「魔法カード『古代の機械融合』を発動! 俺の手札・フィールドから「アンティーク・ギア」融合モンスターカードによって
決められた融合素材モンスターを墓地に送り、その融合モンスター1体を融合デッキから融合召喚する!
俺は自分フィールドに存在する『古代の機械飛竜』! 『古代の歯車トークン』! そして、手札の『古代の機械巨人』で融合!
来い、『古代の機械究極巨人』!」
古代の機械究極巨人 ATK4400/DEF3400
十代とのデュエル以外で出したのはこの女子生徒が初めてだ。
「攻撃力4400……!」
攻撃力4400に対し、デミスの攻撃力は2400。
その数値の差は――2000だ。
「負けるわけにゃいかないんでね! バトル! 『古代の機械究極巨人』で『終焉の王デミス』に攻撃!
【アルティメット・パウンド】!」
拳を握りしめ、『古代の機械究極巨人』が『終焉の王デミス』を殴りつぶし、その余波が彼女を襲う。
「きゃあああっ!」
女子生徒 LP2000→0
デュエル終了の合図が鳴り響き、ソリッドビジョンが消えたことでようやく終わったと実感出来た。
ターン数にして3ターンという短さだったが、とてつもなく長く感じた。
「明日香さんと雪乃さんが負けるなんて……」
「ありえませんわ……」
「やったー! 優斗君も勝ったー!」
「いやー、凄かったな! 2人とも良いデュエルだったぜ!」
喜ぶ翔と、俺と女子生徒を褒める十代。
落ち込んでいる取り巻きらしい女子生徒には悪いが、デュエルはデュエルだ。
許してほしい。
「にしても、デミスを使うなんてな……正直ヤバかったよ。いいデュエルができた、ありがとうな」
「ええ、私も久しぶりに熱くなるデュエルが出来たわ。挨拶が遅れたわね、藤原雪乃よ」
「俺は黒羽優斗だ、よろしく」
自己紹介を済ませて、後はもう帰っていいだろう。
流石にこれ以上ここにとどまって見つかるのもまずいし。
「んじゃ十代、翔。もう帰ろうぜ、明日だって普通に授業あるんだし」
「おう、そうだな! じゃあな、明日香!」
その後、天上院と藤原の連絡先を交換した俺たちはそれぞれの寮へと戻った。
特に誰にも見つからずに自室へと戻ることができた。
夜中にデュエルっていうのも新鮮だったが、もう懲り懲りだな。
先生に見つかるんじゃないかってひやひやしながらやるのも嫌だし。
カードの効果について
-
今までのように攻撃力や守備力のみ表記
-
レベルや属性効果攻撃力守備力全て表記