団長からボードゲームを貰った
騎士団同士の飲み会の景品で手に入れたらしいが、副団長に遊んでないで仕事しろと怒られて手放さなければならなくなったようだ
譲る相手を探している時、偶々出会ったあたしに譲ってきた
とりあえず部屋に持ち帰りイチゴとやってみることにした
「アブラナちゃん、ソレなぁに?」
あたしが手に持ったボードゲームに興味が有るようだ
説明書を読むと2~4人用と書かれているので、問題なくプレイ出来るだろう
「そうだ、罰ゲームありで勝負しよ!」
イチゴの提案に乗ることにした、勝負事は負けられない、ライバルのイチゴが相手なら尚更だ
「あ、アブラナちゃん…目が怖いよ…じゃあゲームスタート!」
順番に駒を動かし合う、無言で黙々と進行していく
「…あっ!負けちゃった!やっぱりアブラナちゃんは強いね」
ギリギリでイチゴに勝つことが出来た、罰ゲームはどんな事をするのだろうか
「罰ゲーム?そうだったね!…うーん、どうしようかな…そうだ!」
悩んでいたイチゴが罰ゲームの内容を決めたのか、あたしに笑顔を向けてきた
「罰ゲームの内容は負けた人が勝った人にキスする!…どうしたのアブラナちゃん?」
思わず頭を抱えてしまった、考え過ぎて頭がおかしくなっているのだろうか
「じゃあ罰ゲームを実行します!」
そう宣言し、あたしの前に近付くイチゴ
イチゴの吐息を感じる程の距離で止まり、目を閉じてあたしの唇目掛けてゆっくりと顔を近付けてくる
あたしも目を閉じてイチゴを受け入れる、柔らかで暖かな唇の感触、触れては少し離れて再び触れる
数回繰り返してイチゴの顔が離れる
「罰ゲーム終わり!どうしたのアブラナちゃん?もしかして…物足りない?」
イチゴがあたしをからかうが、それを無視してボードゲームを最初の状態に戻す
「今度は負けないからね!」
意気込むイチゴだったが、その後10ゲームほど繰り返したがイチゴが勝つことは一度も無かった
疲れたからベッドで休む事にした、もちろんイチゴと二人で…
イチゴが新しい勝負を提案してきた
次のゲームは夜まで続くだろう
バタバタと廊下を走る音で目が覚めた
夜遅くまでベッドの上で勝負をしていたので髪もシーツもグチャグチャに乱れていた
乱れた髪を纏めて結い、ベッドから降りる
カーテンを開けて朝日を迎え入れるがベッドで寝ているイチゴは目覚めない
可愛らしい眠り姫を起こす為、イチゴに近付き目覚めの口づけをする
一度では起きる気配が無いので起きるまで何度も唇を啄む
「んっ…ふわぁ~おはようアブラナちゃん」
まだ眠たげな裸の天使が身体を起こして乱れた髪を整える
「今日お休みだけど何しようかな?二人でゆっくりゴロゴロする?」
ポンポンとベッドを叩いてあたしを誘うが今日は街に買い物へ行く用事が有ると伝えた、色々必要なものがあるのだ
「あ!そうだね~、昨日の勝負でお気に入りの下着汚しちゃったからね~」
昨晩の勝負を思いだし、思わず赤面してしまう
誤魔化すようにイチゴを急かして着替えさせる
着替えが終わったら朝食を食べて街へ出よう
今日は天気も良いから最高のお出かけ日和だ
「準備出来たよ、さぁ行こう!」
差し出された手を握り、食堂へと向かう
あたしたちの休日は始まったばかりだ
2019/7/2 表記の変更、アブラナの一人称を私からあたしに修正