魔法少女リリカルなのは 〜Do you become God? 〜   作:クマリン!

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 早めに早めに!
 遅れた分を取り戻す!
 と思っているが、実際は?


第30話 罠!

 転移の時の真っ白な光から閉じていた目を開けると、どこかの工場みたいだ。

 平均的な温度を超えて暑い部屋。天井には、蜘蛛のように縦横無尽に走るパイプ。そのパイプからあふれ出す蒸気。時々、点滅する明かり。

 

 ぶっちゃけ、暑い、暗い、くさいの3コンボ。

 

 逆にそんなところが転移先というだけで、まともではない。

 なんか赤い石と関係がありそうだし、せっかくの休みが徒労に終わるような気がする。

 

 そこまで考えていたら、後ろから声がかかった。

 

 「お客様、現在何をお求めに当店へいらっしゃったのでしょうか」

 

 後ろを振り向くと、武装した男たちが十数人いた。全員が俺に杖の先を向けている。

 声をかけてきたのは、中央の奴だろうか。

 なぜなら杖のデバイスのグレードが他の奴より少し高いからだ。

 ただ、服装はみんな大したことはない。チンピラだ。

 

 「カイナと呼ばれる強化魔導具がほしいのだが」

 

 なんか面倒だし、素直に聞いてみた。

 武器を向けているということは攻撃の意志があるとみるべきか、単に警戒のためか分からないからな。 

 

 「お客様はどこでカイナをお知りになりましたか?」 

 

 口調は丁寧なままだが、殺気が高まってきた。

 あれ? まだ、何もしていないのだけど? 

 

 「さっき、本屋の店員から聞いたのだが、何かまずかっただろうか」 

 

 我慢が出来なくなったのか、周りのチンピラどもが騒ぎ出した。

 

 「おまえは、管理局の高町・S・ジエンだろうが、白々しいんだよ」

 「俺たちを捕まえる気だな」

 「カイナというのは、隠語で『こいつ敵だ、やれ』っていう意味なんだよ」

 

 ちょっとまて、なんでいきなり正体がばれているのさ?

 全員ぶっ飛ばすのは簡単だが、ばれた理由が分からない。

 彼らに聞いてみようか。素直に教えてくれるとうれしいんだけどな。 

 

 「君たち待ちたまえ、その高町・S・ジエンは、こんなガキではなかったのかね」

 

 今の自分は、変人紳士をベースにしているから、身長180cmぐらいかな。

 だから、元の姿だとだいたい自分の腰あたりだろうと思い、そこで手を振った。

 

 「はっ、うるさい。お前が誰であろうと捕まえれば、謝礼がたっぷり貰えるんだ」

 「恨むなら、俺たちではなく、依頼した奴を恨むんだな」

 「残念ながら、この人数差だ。おとなしく捕まるがいい」

 

 しかしと言っていいものか、それとも予想通りと言うべきか、素直に教えてくれないな。

 だが、1点だけ不可解な点がある。俺に最初声をかけ、二言話した「丁寧に」話す奴の声がしない。

 もしかするとあれが依頼主なのかもしれない。

 

 「ビビったか」

 「なんか言えや」

 「ははははは」

 

 外野がだんだんうるさくなってきた。

 右手を左側にいる男たちに向けて、

 

 「配置 レーザー」

 

 その手をそっと右側まで振ってやれば、俺の全面に無数のレーザーの粒が待機した。

 すべてに非殺傷の爆発の魔法を込めた。(約1200個ぐらいだ)

 

 「全員、キューブを使え!」

 

 今度こそ中央の奴が言ったが、声が違う!

 まずい、だまされた。

 一瞬の動揺があった。

 それでも、撃つのは遅くない。

 

 「発射」

 

 しかし、彼らの前に透明な壁が現れた。

 そのように見えた。なぜなら、俺のレーザーが全てなくなり、その反動? のせいか薄く波紋が見えたからだ。

  

 俺の魔法を消している間に、男たちは、杖の中に仕込まれていたキューブと呼ばれるものを使ったぽい。  

 そして、赤い石を使用した時と同じように、急にパワーアップした。ただ、上昇率が少し低い。

 

 どんなに強くなっても、今の俺を倒すには、全然足りないと思う。

 自身過剰と思われるかもしれないが、それだけの力は、この星天の書に込められている。

 なので、俺はそこから力を引き出す。

 というかいつも通りに攻撃する。 

 

 「モード・ノーマル」

 

 バリアジャケット代わりの夢幻水月を紳士服の上から重ねて、自身の周りに11個のオリジナルライフルを用意する。(男たちは、全員で11人いた)

 

 「実弾発射!」

 

 さっきの壁は魔法を打ち消すものだろうと推測し、彼らの持つ杖を破壊するために、実弾で撃った。

 実弾なので、当たり所が悪ければ人を殺すと分かっていても、無力化のために仕方がない。

 それにこんな奴ら生きている価値もない。

 

 まあ、残念なことに今度もまた防がれてしまった。

 あの透明な壁のせいだ。

 

 ところでなんで、彼らは俺に攻撃しないのだろうか?

 まあ、いいや。

 打ち消す壁があるのなら、貫くまでだ!

 

 「セット バスターキャノン 改」

 

 空中に浮かぶ大型粒子砲を召喚した。過去のアルフ戦でお世話になったバスターキャノンの改正版だ。

 すでにチャージは満タンだ。これで貫く。

 

 なんかチンピラどもの口元がニヤついている。

 ものすごくムカつく。

 

 だから、威力を増やそうと思う。

 

 「巨大化」

 

 そのバスターキャノンの砲口に新たに魔法陣を2つ《・・》加える。

 この魔法は、威力を強く、技を大きくする魔法だ。

 その分、魔力消費が激しいのだけどね。

 

 「発射」

 

 そこで、チンピラが笑い出した。

 

 「バカじゃないの、この壁は次元バリアの反射機能が付いているぜ」

 「お前の攻撃は、自分に返ってくるからな」

 「ざま~」

 

 そんな彼らを真横《・・》 からきた魔力砲が襲った。

 一瞬で俺の目の前から彼らはいなくなった。

 

 驚く暇も与えないほどの不意打ち。

 横からの強力でかつ大きい魔力砲。

 

 

 「種明かしをしようか。この本で見たことがあるからだ

 俺が用意した魔法陣は、巨大化と転移だ。

 ちょうど、貴様たちの真横にくるようにセットした。

 さっきまでの俺とお前たちの間にあったバリアは、空間をゆがませていたことは知っている。

 普通、攻撃を消すことなんて出来ない。しかし、目の前で実際に起きている。そこから考えられることは、どこかに転移させたと考えることが出来る。

 さらに波紋なんてわかりやすいものも用意してくれた。基本的に魔法や物体を消すときは、打ち消すための魔法陣が必要だしな。

 AMF空間では壁なんて便利な形になってないし、あれは結合しづらくなるだけだから、残った魔力残滓があるはずだし」

 

 あんまり多く言っても聞いてないか?

 さーてどうしようかな?

 これから。

 

 さらに、ぼこぼこにするのも面白いと思うけど、こいつら犯罪者だろうから、管理局に応援を頼もうかな?

 

 『クロノ、もしもし?』

 『なんだよ、今休暇中だろ。まさかと思うけど、なにかやらかしたか?』

 『うんそのまさかだよ。今ね、赤い石の取引現場にいて、チンピラ11人を無力化したところ。この人数だと見張るのも大変だから、応援頂戴』

 『はー。そっちの位置の特定した。こっちにそのまま転送してもらえば、こちらで受け取るよ。ここに尋問にちょうど良くて、暇な人が今いるから』

 『はいはい、了解であります、クロノ執務官』

 『先にフェイトを先行させておく、自分も受け渡しが終わり次第、そちらに向かおう』

 『助かる。あと、チンピラどもに自分の名前がばれていた。刺客がいるかもしれないから、フェイトに注意するように伝えてくれ』

 『分かった。そっちも気を付けてくれ。今まで手を出さなかったのに、今回ちょっかいを出してきたということは、何らかの手を用意できたと考えるべきだろう。あんまり心配していないが、暴れて証拠品を壊さないように!』

 『・・・・・・・・・』

 

 前回のこともあるので、素直に気を付けると言えない。

 しかも、相手によっては本当に証拠品も壊すほど暴れるかもしれない。

 

 『返事!(怒)』

 『・・・努力する』

 

 一応明言出来ないため、誠意だけ伝えることにする。 

 うん、クロノのために建物破壊など気を付けよう。

 疲労で倒れても困るし。困る? あれ困らないかな?

 不穏な気配を察知したのか、クロノの声はちょっと強めだ。 

 

 『本当だな!』

 『おう、任せておけ』

 『信用できないが、そっちは任せる。頼んだ』

 『了解』

 

 そういって念話を解除した。

 さあ、吹き飛ばしたチンピラどもをさっさと転送しよう。

 

 




早めに早めにと思ってもゆっくりしか書けない(:*;)
来週も頑張る!
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