転生者(なろう)殺し   作:ぬまじ

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ちょっと展開早めました。
詰めたところもあるのでわかりにくくなってるかも…。


お付き合いください。


始まりの朝③

「では、行きましょうか」

 

「はい、行きましょう」

 

鍵を閉めて歩き出す。

 

朝9時。

人は多いが歩くのに困るという程でもない。

ユーリが所属する兵団の集合時間は9時30分。

比較的遅めだ。

 

 

 

王都セントラルは美しい街である。

石畳や木組みの家などからは、無機質ながらも暖かい雰囲気が醸し出されている。

 

そんな街を歩くこと十数分。

街の中心であるユルグ城から少し離れたところにある建物に入る。

 

ユーリが所属する「ユルグ王国第11兵団」その拠点である。

 

「おはようございます」

 

と普通に挨拶するユーリ。

 

「おはようございます」

 

と綺麗なお辞儀をするアリス。

そんな二人に人数より多く用意された机が並ぶ部屋の、その向こうから声がした。

 

「遅いぞ二人共」

 

声の主はステア・ステファノ。

11兵団の団長である。

女性でありながら兵団の団長を任されるほどの豪腕である。

銀色の長髪。肩の部分に11の数字が刺繍された黒いコート。シャツのボタンを上3つ開けるという、年頃の男子には刺激の強い格好であるが、慣れてしまうとなんだか寒そうくらいにしか感じない。

 

「とはいっても仕事がないと、どうにも」

 

やる気がでないんです、と続けようとしたユーリの言葉を遮るように

 

「喜べ、仕事だ」

 

とステアが言った。

 

「占いのばぁさんが連絡してきてな、2から3日後のどこかで来ると言うんだ」

 

ユーリとアリスの顔が曇る。

来るというとはもちろん来客ではない。

 

「今日はその会議だ」

 

ステアはクイッと奥の会議室を親指で示す。

 

「会議も何も、毎回やることなんて決まってるじゃないですか」

 

言うと、場の空気が少しだけ重くなる。

この仕事において、ユーリの負担は誰よりも重く辛いものだからだ。

 

「…お前にとっては、本当に嫌なことかもしれないな」   

 

奥の部屋からステアがユーリに近づく。

そしてその美しい手をユーリの心臓あたりに当てた。

 

「いつも申し訳なく思ってる。けど、やっぱり私達にはお前の力が必要なんだよ」

 

「ステアさんたちがいればどんな軍隊にでも勝てそうですけどね」

 

「もちろん。私達ならこの国全ての兵団を相手にしたって負けることなんてないさ。楽勝だよ」

 

少し笑って言う。しかし表情を引き締め、でもね、とステアが続ける。

 

「『相手』が違う」

 

11兵団にとって、この国の他の兵団くらいなら楽勝なのだ。

11兵団のメンバーは全員が一人で軍隊を一つ相手にできるレベルの猛者で構成されている。

仕事の特性や戦争がないことから、11兵団には実力者が集められる。

しかしその『相手』は、

ユーリたち11兵団の『敵』は世界を壊せる者もいるのだ。

 

「分かってますよ」

 

ユーリは自分の胸に当てられた手を強く握る。

さっきまでこの仕事を嫌がっていた時とは違い、完全に仕事モードに入っていた。

ステアはその顔を見て、そっと手を引いた。

もう支えは必要ない。

 

「誰かがやらなくちゃいけなくて、その誰かが俺だって言うなら」

 

喜んでやりますよ、と会議室のドアを開き、6つある席の一つに座る。

既に座っていたのは二人。

「緑樹の死神」緑髪のクオリアス・クォーク

「黄金雷霆」金髪のフランツ・フラネット

 

ユーリに続いて

 

「氷結界の女帝」アリス・レーヴ

「白炎」ステア・ステファノが入ってくる。

 

「これより、対転生者対策会議を始める」

 

そして「忘死」ユーリ・ユークス

 

 

世界の敵と相対する為の11兵団のメンバーである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

欠勤「緋色のヴァルキュリア」アンジェリカ・アンデューク

 

 




ご指摘を受けて、展開を少し早めました。
感想を送ってくださった方々、評価してくださった方々、本当にありがとうございます。

経験不足・実力不足もあり、ミスなどに自分で気づかないことが多くあります。
指摘されて初めて気づくことの方が多いと思います。

皆さんの声を受けて、もっと良くしていきたいと思ってるので、良かった点悪かった点なんでもいいです。
気になったことがあったら感想のところにお願いします。

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