鬼喰の血刃   作:九咲

8 / 53
鬼滅の刃【竈門炭治郎の物語】
参の壱【最終選別前に】★


竈門炭治郎。それは俺の名前だ。今は狭霧山にいる。

 

鬼になった妹を救うため今日も今日で修行の毎日だ。

 

鬼殺の剣士になるため【育手】である鱗滝左近次さんの指導のもと受けている。

 

 

禰豆子が目覚めなくなって半年が過ぎた。

 

俺は禰豆子を人間に戻すんだ。あの子はみんなのためにも幸せにならなきゃ行けないんだ。

 

 

頑張れ!!俺!!長男なんだから頑張れ!!

 

 

 

「…………麟さん、なにしてんの?」

 

「まこもっちゃぁん!!相変わらず可愛いねぇ!!お嫁に来ない!!?幸せにするよ!!」

 

「それ、蜜璃ちゃんとカナエさんにも言ってたよね?」

 

「嫉妬かい!!?たはーモテる女は辛いなぁ!!」

 

「……………」

 

「落ち着け真菰」

無表情の真菰さんの肩にぽんと手を置く錆兎さん。

 

「………お師匠。日の光は平気なのか?」

 

「わけないじゃん。」

 

鱗滝さんは目の前の赤い女性に声を掛ける。…麟さんは全身の肌の露出を下げ顔も隠している。

 

あと血の傘が自動で彼女に掛かる日光を遮っていた。

 

 

……鬼だという。鬼殺の剣士の鬼。…………そして禰豆子を鬼にした人。

 

そうしなきゃ禰豆子は死んでいたと。感謝はしているけど。

 

 

「ごめんねぇ、青少年諸君。美人剣士の露出が零でぇ」

 

「麟さん麟さん。元々隊服そんなないよ露出」

 

「君はゲスメガネに会わなかったのかい?」

 

「あー…蜜璃ちゃんぇ…私はカナエさんに貰ったマッチと油で燃やしたし。」

 

「…ゲスメガネですか…?」

息絶え絶えの俺は立ち上がり聞く。

 

「隊の縫製係でねぇ。女性の隊員の隊服に情熱を燃やす子でねぇ……如何に露出した服を着て貰うかってやっててね」

 

「……………麟さん、彼に何か作らせた?」

 

「………………てへ」

 

「…………誰に着させるの誰に」

 

「真菰。着てくれないの?」

 

「着ないよ。」

 

 

鱗滝さんに錆兎さん、真菰さんとも親しげに話す彼女からはあのお堂で初めて遭遇した鬼とは違う優しい匂いがした。

 

 

「炭治郎。修行はまだ続くぞ。【柱】の2人が見てくれるのだ。気を引き締めろ。」

 

 

【柱】、…鬼殺隊で一番強い剣士が修行を付けてくれるのだ。頑張れ!!俺!!

 

 

 

 

 

無理でした。

 

 

キツいキツいキツい!長男だから耐えられるけど次男だったら駄目だった!

 

 

まず錆兎さん。基本的には鱗滝さんと似たような感じなんだが凄い!……水のように柔軟な動きで倒されていた。

 

真菰さんとにかく素早い。追いつけない。

いつの間にか背後取られてる。押されて地面と接吻。

 

 

そして麟さん。別格だった。何をして何をされているかも理解出来なかった。

いつの間にか膝をついていた。

 

これが【鬼殺の剣士】

 

「……一応の到達点を見せたよ。出来るよ炭治郎なら。ここまでおいで。私でも分からない鬼を人間に戻す道は険しいよ」

 

「……はいっ!!」

 

そうだ挫けるわけにはいかないから。

 

「………【呼吸】の習得。まずはそれから」

 

「どうしたら…?」

 

「死ぬほど鍛える。やっぱりそれしかないよ」

 

「そうだな。努力をいくらしても足りないからな。」

 

真菰さんに錆兎さんの言葉に気を引き締める。

 

 

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

さらに半年が過ぎた。

 

「炭治郎。儂が教える事は此処で終わりだ。」

 

鱗滝さんの言葉に鱗滝さんの方へ向く。

 

「ついてこい。」

 

この半年。長いようで短かった。

 

刹那のような半年が過ぎた。

 

 

それでも禰豆子は未だ目を覚まさない。

麟さんは寝ることで鬼が本来必要とするエネルギーを補給してるんじゃないかという。

 

それでもふとした拍子で死んじゃうんではないか不安だ。

 

 

「此処だ。」

 

森の中に開けた場所があった。

 

中心にはしめ縄を縛った巨大な岩があった。 

 

「この岩を斬ったら【最終選別】にいくことを許可する」

 

ただ一言言うと鱗滝さんは踵を返し片道を戻る。

 

え?

 

「鱗滝さん!!?鱗滝さん!!」 

 

 

 

やるしか無い。

 

 

岩の前に立つ。岩って斬れるものだっけ…?

 

いやあの三人なら斬りそう。

 

【呼吸】する。………………全身に血液を循環させる。

 

集中…!!

 

刀を振るうが虚しく弾かれる。

 

幾十幾百繰り返す。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 

糞っ……!!足りない…!!足りないのか……!!

 

 

それから鱗滝さんや麟さん達に教わったこと繰り返す。

 

来た当時からは大分変わったが岩を斬るには至らない。

 

教わったこと日記に書いといてよかった。

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽

 

 

何回目の挑戦かは分からない。

 

刀と共に心まで折れそうだった。

 

集中…!!

 

刀を振るうが虚しく弾かれるのは変わらなかった。

 

 

糞っ!!

 

挫けそう!!負けそう!!頑張れ俺!!

 

 

「頑張れ!!」

 

弱い自分を鼓舞するため岩に頭突きする。

 

 

「うるさい。男が喚くな。」

 

 

え…?

 

 

顔を見上げると岩の上には狐面の少年がいた。

 

黒髪の狐面の少年は煩わしそうに呟く。

 

 

「男が喚くな。………………」

 

 

「誰……?」

 

「富岡義勇。…………さぁ刀を取れ」

 

「え?」

 

少年は木刀を構えて此方の鼻先へ向ける。

 

「お、俺は真剣だ!君は木刀じゃないか!!」

 

「…」

 

問答無用と斬り掛かってくる。

 

 

水の呼吸・全集中。彼の攻撃を防戦一方に受けるしか出来ない。

止まらない連撃。

 

「どうして…!!?」

 

「……いつまでそうしている。岩を斬れ」

 

「斬ろうとしてる!!けど足りない!!」

 

「足りないのはお前の覚悟だ。人を斬る。鬼を斬る。その甘えた気持ちは捨てろ!」

 

「世界はお前に優しくはない!!」

 

 

「岩を斬るための技術は彼等に教わっただろう!?自分のものに昇華しろ!!血肉としろ!!」

 

少年は声を張りあげ叱咤する。

 

 

「来い!!竈門炭治郎!!」

 

そうだ!!挫けるな!!負けるな!!

 

水の呼吸・全集中!

 

 

修行中微かに見えていた。隙の匂い。掴みかけていた感覚が実感する。

 

【隙の糸】がピンと彼に向けて張っていた。

 

刀を振るう。この一瞬防戦一方たった剣戟が俺が上回る。

 

狐面を両断する。

 

彼の表情が見えた。……無表情ながら小さく笑う。

 

君は誰なんだろう。

 

 

次の瞬間。彼は消え…両断された岩の姿があった。




大正こそこそ人物紹介

錆兎…現【水柱】。原作とは違い生存。そのため青年のため炭治郎からさん付け。
麟と鱗滝を尊敬している。

真菰……鬼殺の剣士。よく錆兎と行動し甘露寺蜜璃とは親友。
背や胸回りがあまり成長しなかったのが悩み。
麟から可愛がられているのは煩わしいこともあるが基本嬉しい。


富岡義勇……????


【挿絵表示】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。