①デュランダルの行方
「そうか盗まれていたデュランダルは、何処にも無かったか」
弦十郎は、緒川からデュランダルの捜査報告を聞いていた。
「はい申し訳ありません司令。おそらくあの時横山が暴走した時点でカ・ディンギルからデュランダルを持ち出していたのでしょう」
緒川は、弦十郎に申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。
「仕方ないさ。スマートブレインの情報操作や情報網は、我々二課ごときでは勝てんからな。世界中の情報機関が協力をして初めて互角に渡り合える。それほどスマートブレインの力は、大きい。だから今回のことは、きにするな」
弦十郎は、そう言って緒川を励ました。
「それよりスマートブレインがここからデュランダルを盗みだしたということは、やはりこの特異災害機動部二課に了子以外の内通者がいるのだろうな」
「今は、撤退しているのか分かりませんがそう言った通信も監視部隊からの報告もありません。比較的におとなしいですよ」
「そうか」
弦十郎は、そう言って椅子の背もたれにもたれかかった。
「・・・・・・・いやなことをしてくれるなスマートブレインは」
「はい。まさかこの内部の人間を一人一人監視しなければならなくなるなんて」
「できればここにいる職員が全員白であることを願いたいものだ」
弦十郎がそう言うと弦十郎は、財布を取り出すとそこから写真を取り出した。
「司令・・・・・・・」
「すまないな。お前との約束を果たすのもまだまだ先になりそうだ」
弦十郎は、そう言って写真をしまった。
「スマートブレインの残党は、必ず完膚無きまでに叩き潰す。付いてくるか緒川?」
「僕は、翼さんのマネージャーでもありますしスマートブレインは、翼さんにも襲いかかる可能性もありますから喜んでついて行きますよ。スマートブレイン残党狩りに」
緒川がそう言うと弦十郎は、そうかと言って指の関節を鳴らした。
② 響とクリス
チーンチーンチーンチーン。
クリスは、朝学校に通う前に仏壇の前で手を合わせていた。
「おはようさん。朝から騒々しくて悪いな。でも、騒々しいのは音楽一家らしいだろ?」
クリスは、そう言った理由は、響とクリスが目玉焼きに塩かけるかマヨネーズかけるかで喧嘩をしたからだ。因みにクリスは、塩派で響がマヨネーズ派だ。
するとトイレに行っていた響がリビングに現れた。
「クッソ学校行くのがダルい」
響がそう言いながらカバンを持って背伸びをした。
「んじゃ、あたし達は学校行ってくるから」
クリスは、そう言うと「とっとと行くぞ」と言って響の尻を蹴飛ばしそれに響がキレてクリスを追いかけた。
2人が家からいなくなるとその仏壇の前には、茶髪の男性と銀髪の女性が現れた。女性は泣きながら何かを言い男性は泣いているがまるで娘のことを見守っているような優しい瞳と笑顔で響達が出て行った方向に頭を下げた。そして女性も同じように頭を下げた。
響とクリスは、口喧嘩をしながら登校していると。
「ん?」
突然響が立ち止まった。
「アァ?どうした響やんねぇのかよ!?」
「なぁクリス。なんか聞こえなかったか?」
「ハァ?何言ってんだお前?」
「なんか聞こえたような気がしたんだけど・・・・・・」
「空耳だろ?」
「そうなのか?」
クリスには、聞こえなかったようだが響には、聞こえた。
「「娘をよろしくお願いします」」
と。