キャロルを撃破して3日が経った。響の捜索は行われているが未だに発見できずにいた。キャロルが死んだせいなのかキャロルについているオルフェノクは動きを見せずおとなしかった。そして今、未来達は何をしているのかというと。海に来ていた。その理由はというと昨日に遡る。
昨日のS.O.N.G.本部。そこではエルフナインの手で修復とパワーアップしたイガリマとシュルシャガナそしてもう一つのアガートラームがマリア達の手に渡った。
「壊されたイガリマと」
「シュルシャガナも改修完了デス!」
2人は喜んでそう言った。
「機能向上に加え、イグナイトモジュールも組み込んでいます。ですが・・・・・・」
「分かっているわ。翼の件がある以上無闇矢鱈に使わないわ」
翼のイグナイトモジュールの失敗は大きくひびいていた。キャロルはシンフォギアライダー勢でなんとかなると日本政府は判断しイグナイトモジュールの多用を制限されてしまった。
「すまない。不甲斐ない私の責任だ」
翼は責任を感じており元気がなかった。
「そんなことねぇよ!!まさかダインスレイフがあそこまですごい暴走を起こそうとするなんて誰も分からなかったんだ!あれは仕方のない事故だったんだ!!」
クリスは翼を励ますようにそう言うが翼はションボリとしていた。
「せやで翼はん。やから気にせんと喧嘩だしぃーや」
渚はそう言って翼の背中を思いっきり叩いた。その一方でエルフナインはマリアにアガートラームの説明をしていた。
「改修ではなく、コンバーター部分も新造しました。一度神経パスを通わせているので身に纏えるはずです」
「セレナのギアをもう一度纏えるのね。この輝きで私は強くなりたい」
マリアがそう言うとセレナは「絶対に強くなれるよ」と言った。するとそこに弦十郎がある提案をした。
「うむ。新たな力の投入に伴い、ここらで一つ特訓だな!」
「特訓ですか?」
未来がそう言うと何人かはめんどくさそうな顔をした。
「あぁそうだ。翼の件もあったからな。負けてしまったなら今度は負けないように特訓すればいい!」
弦十郎はそう言って翼の肩に手を置いた。
そして実際に来たのは海だった。この時渚が何で海なのかを聞いたところ弦十郎は体と心を休めるのも特訓だと言っていた。そして奏者は体と心を休めるために遊んでいた。しかし未来は響のことを心配しており完璧には楽しめなかった。
「不安なの?」
そこに現れたのはマリアだった。
「・・・・・・はい」
「大丈夫よ。緒川さんや風鳴司令も頑張って捜索してくれているからきっとすぐに見つかるわよ。それにもしかしたらも脱走してもう近くに来てるかもしれないわよ?」
マリアは未来を励ますようにそう言うと未来は「そうですね」と言って笑った。すると。
「もう!!何やってるんですか渚!!」
「勘弁してや!!マジで悪かったって!!」
「悪かったですみません!!もうこんなの食べるの渚だけですよ!!」
「何でや!?エルフナインはんは、このうまさが分からんのか!?」
「分かりませんし分かりたくもありません!!」
「そんな〜」
という声が聞こえた。2人はそっちを見るとそこにはプンスカと怒ったエルフナインとしょんぼりとして正座している渚がいた。
「どうしたのかしら?」
マリアは立ち上がりエルフナインの方に向かった。未来も立ち上がりそっちに向かった。
「ねぇどうしたの?」
マリアがそう聞くとエルフナインが答えた。
「渚にお弁当を頼んでいたのですが渚にしか食べられないものを作ってきてしまって・・・・・」
エルフナインは申し訳なさそうにそう言うと。
「あら。どんなのなの?」
マリアはそう言って弁当箱を開けて覗いた。そこにあったのは大量の焼いた芋虫だった。マリアはそっと弁当箱を閉じると。
「・・・・・何なのこれ?」
マリアは渚にそう聞くと。
「何って弁当や」
「どこが!?」
マリアがそうツッコミ中を見た未来もこれはないと言ったような顔でひいていた。すると。
「どうしたデスか?マリア」
「マリア何かあったの?」
切歌と調が休憩のために海から上がりマリアのもとに来た。切歌は弁当箱を見ると目を輝かせた。
「デース!お弁当デース!マリア、マリア!少し欲しいデス!」
切歌は目を輝かせてそう言うと。
「やめなさい切歌!こんなの食べたらお腹壊すわよ!!」
「ひどいな!」
そう言ってる間に調が弁当箱を奪い中を開けた。
「ちょっ、調!何してるの!?」
調が開けて中身を見ると切歌は「デデデデデース」と言って砂浜に倒れた。一方調はというと。
「おいしそう」
と言った。これにはマリア達だけでなくエルフナインも驚いていた。
「そういえば忘れてたわ。調は、大のゲテモノ料理好きだったわ!」
マリアがそう言うと渚は目を輝かせた。
「調はん。もしかしなくても同士か?」
「うん」
この時2人の間に友情が生まれた。
マリアはビーチボールを持って来ておりそれを未来達に言うとみんなでバレーボールをすることになった。みんななんだかんだと楽しんでいるがクリスとセレナは激しくボールを打ち合い接戦していた。どうやらお互い負けたくなかったようだ。バレーボールを始めて1時間後未来達は今、休憩をしていた。
「クソ。こんなチビ女に引き分けるとか屈辱だ」
「それはこっちのセリフだ。お前みたいなロリババァに引き分けるとか最悪」
クリスとセレナはそう言い合っていた。
「晴れて良かったですね」
「昨日台風が通り過ぎたおかげだよ」
「日頃の行いデース!」
未来と切歌と調がそう言うと。
「ところでさぁ。お腹すいてへんか?」
と、渚が言った。
「だが、ここは政府保有のビーチゆえ一般の海水浴客がいない。当然売店の類もないし八条の弁当も食えたものでないからな」
翼がそう言うと。
「「「「「「「「コンビニ買い出しじゃんけんぽん!!」」」」」」」」
結果は翼、切歌、調、渚がチョキ後はみんなグーであった。
「斬撃武器が・・・・」
「軒並み負けたデス!」
切歌と調がそう言うと渚はドンマイと言って2人の方に手を置いた。
「好きなものだけじゃなくて、塩分とミネラルも補給出来る物もお願いね」
マリアがそう言うと。
「ちょっと待て渚!」
クリスが渚を呼び止めた。
「何やクリスはん」
「 これ持ってけ」
そう言って渚に渡したのはデルタギアだった。そしてマリアも翼を呼び止めた。
「人気者なんだから、これかけて行きなさい。」
マリアがそう言って翼なサングラスをかけさせた。それを見たセレナは。
「マリア姉さん。なんだかお母さんみたいになってますよ?」
そして4人が買い出しに向かった。
翼達が買い出しを終えてコンビニから出るとそこにはホクホク顔の切歌が笑顔で
「えへへ、買いましたなぁー」
と言った。
「切ちゃん、好きなものばっかり・・・・」
翼、調、切歌、渚の四人は買い物袋をそれぞれ持っていた。
「さて、早く戻ろうか」
「デスね。翼さんがバレたら大変デス」
マリアが貸してくれたサングラスで顔を隠しているとはいえ、即座に見抜いてしまうファンもいることだろう。翼達は早足でマリア達の所に戻ろうとした時だった。
「ん?」
近くの神社が破壊されているところを翼達は目撃した。そしてその周りにはそれを見ようとするギャラリーやギャラリーを入れさせないようにしている警察官が大勢いた。
「なんやあれ?罰当たりやなぁ」
渚はそう言った時だった。
「ハァーイ」
聞き覚えのある声が翼達の耳に入った。翼達はそっちを見るとそこには響の実妹立花 香織がいた。
「香織はん!!」
翼達は即座に戦闘態勢に入ろうとしたが近くに人がいるためシンフォギアを纏うこともデルタに変身することもできなかった。
「そう身構えなくていいよ。響お姉ちゃんの居場所を教えればそのまま無視していくから」
「居場所?どう言うことだ?」
翼がそう言うと。
「響お姉ちゃんがいつのまにか脱走しちゃってぇ〜。もしかしたらお前らのところに戻ってると思ったけど当てが外れたなぁ。香織は今すっごく機嫌が悪いからお前ら全員今ここで死んでもらうね」
香織はそう言うと八つ当たりするようにドラゴンオルフェノクに変身した。それを見た周りの人達は。
「ば、化け物だああああああ!!!!!」
「うわああああああああ!!!!!」
と、悲鳴をあげて逃げ始めた。警察官は勇敢にも翼達の前に出て銃を構えた。
「あなた達も早く逃げてください!!ここは我々がなんとかしますから」
一人の警察官がそう言うと。他の警察官は目の前にいるドラゴンオルフェノクに向けて発砲した。銃撃が飛び交う中ドラゴンオルフェノクである香織はものともしておらずゆっくりと警察官達に近づくと片っ端から警察官の首を折り皆殺しにした。
『Imyuteus amenohabakiri tron』
翼は聖歌を歌い天羽々斬を纏った。それに続くように切歌と調も聖歌を歌い渚もデルタギアを装着した。
『Various shul shagana tron』
『Zeios igalima raizen tron』
「変身!」
『Stading by』
『Complete』
切歌はイガリマ、調はシュルシャガナを纏い渚はデルタに変身した。
全員が構えると。
「イライラしてるし今回は一方的にしたいから少しだけ本気を出すわ」
「やれるものならやってみろ!!」
「デース!!」
「ヤァァァ!!」
「FIRE」
『Burst mode』
翼は蒼ノ一閃を放ち渚はエネルギー弾、切歌と調は、カッターと鎌を放つ。香織はまともに総攻撃を受け爆発し煙が上がった。煙が晴れるとそこには香織はいなかった。
「いないだと!?」
翼は驚愕して辺りを見回した。
「嘘やろ!?まさかこの短期間で進化したんか!?」
「進化?どう言うことなの渚」
「言葉通りや。キャロルはんが仮説立ててたんやけどオルフェノクの中には超特殊能力が備わることもあるらしいんや。もしキャロルはんの仮説が正しかったんやったら・・・・」
渚がそう言ったその時だった。
「ガッ!!」
「切ちゃん!!」
「切歌はん!!」
突然、切歌が吹っ飛び地面を転がった。
「なに!?」
翼が驚愕し振り返ると同時に翼は顔を殴られた。
「グアッ!!」
翼が地面に倒れると同時に。
「ギャァ!!」
渚が横に吹っ飛んび地面を転がった。
「渚!!」
調はやむを得ずイグナイトモジュールを使おうとしたがそれよりもや早く足し払いされ地面に倒れると腹を踏みつけられた。
「かハッ!!」
調は香織に踏みつけられている時だった。調の体から灰が溢れ始めたのだ。
「嘘・・・これって」
『オルフェノクが死ぬ時って灰になるでしょ?香織にはそれみたいに触れたものを灰にする能力があるんだよ」
それを聞いた調は急いで足をどかそうとするが力の差がありすぎてどけられなかった。
『アハハハハハハハハ!!!どうしたの!?足どけないの!?死んじゃうよ!?早く足どけないと死んじゃうよ!?アーハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!』
香織は笑って調を踏み倒す。調は大きなカッターを出し切断しようとするが両手についているトゲ付きグローブが盾になり切断できなかった。しかし香織の背後から翼と切歌が斬りかかる。
「ハアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!」
「デデエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェス!!!!!!!」
しかし香織は調のカッターを叩き壊し二人をカウンターした。
「ぐあっ!」
「ギッ!」
二人は地面を転がると。
「掛かった!」
「デース!」
と言った。そう二人は囮だったのだ。そして香織の背後からポインターが撃たれた。
『うん?』
「インデマエェェェェェ!!!!」
渚はルシファーズハンマーをくらわせようとした。だが。
『ハァ!!』
香織は、右手を大きく振りポインターを破壊して左で渚を吹っ飛ばした。
「ギャアッ!!」
渚は地面を転がるとその時にベルトが外れ変身きょうせいかいじょされた。
「八条!!」
翼はイグナイトモジュールを使用しようとしたがそれよりも前に翼に近づくと首を掴まれ持ち上げられた。
『アハハハハハハハハ!!!無様だねぇ風鳴 翼!!』
「グッ!!」
『お前の歌は、人を殺す歌。聞いてくれる人も人間じゃなくてノイズしかいない。お前の歌は誰も必要としてくれない。それなのにロンドンから世界中に歌を届けたいっていうダサい夢を持って傑作ねぇ!!』
「・・・・・ッ!!!」
翼はイグナイトモジュールで見たトラウマを思い出した。なにも言えなかった。実際にイグナイトモジュールで見せた景色は自分の歌を聞いてくれたのはノイズしかいなかった。そして剣である翼は人を殺すことしかできない。なにも守れない。という痛みを翼は胸の中で感じた。翼が涙を流したその時だった。
「離れろ!!」
マリア達が翼達の加勢に来た。
『増援かぁ。めんどくさいわね』
香織はそう言うと小瓶を割ってその場から撤退した。
「翼!!しっかりしなさい!!翼!!」
「お前ら!!しっかりしろ!!今、本部に連れてってやるからな!!」
「渚!!しっかりしてください!!渚!!!」
S.O.N.G本部。そこでは気を失った翼と切歌と調、そして渚が治療室で治療を受けていた。事を聞いた弦十郎はどうしたものかと考えていた。その時未来は自分がなにもできずにいたことに情けなく辛く感じていた。そんな時だった。セレナが「大丈夫ですよ」と言って励ました。
未来はうんと言って頷いたその時だった。未来のスマホに非通知の電話が来た。未来は試しに出た。
「・・・・・・・・・未来か?」
「!!!!響!!!」
相手は響だった。それを聞いた弦十郎はあおい達に指示し未来の電話音声を司令室に聞こえるようにした。
「脱走したって本当だったの!?」
「あぁ。なんとか脱出できた」
「今どこにいるの!?すぐに迎えに行くから!!」
未来は嬉しそうにそう言うと。
「・・・・・・・・・・・」
返ってきたのは無言だった。
「?響?」
未来はすぐに様子がおかしいと感じた。
「場所は分からねぇ。今も公衆電話からかけたんだ」
響がそう言うと。
「逆探知して響君の居場所を特定するんだ!!」
と、弦十郎が言った。
「未来」
「どうしたの響?」
未来はこの時感じていた。響の様子がおかしい事に。
「・・・・・・・・・・俺と別れてくれ」
この時未来は信じられなかった。響が突然そんな事を言ったからだ。
「な、なに言ってるの響!?」
「未来。お前は人間の中で生きろ。俺なんかよりずっといい人見つけろ。だからもう俺に関わるな。これはおやっさん達にも同じだ」
響がそう言うと弦十郎は立ち上がった。
「なにを言っているんだ響君!!」
側十郎は思わずそう言うと。未来も訳が分からずスマホを強く握りしめた。
「なに言ってるの響!!響らしくないよどうしたの!?」
「・・・・・・・俺はもうすぐ俺じゃなくなる。まだ分からねぇけど少なくとも俺はあの駄目妹と同じ存在になりつつある」
「どう言う事!?なに言ってるのか分からないよ!!響!!」
「言葉通りだ。俺はもう俺じゃない」
そう言って電話が切れた