戦姫絶唱シンフォギア555   作:ナイトメア・ゼロ

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遅くなりすいませんでした。なかなか書く暇がなかったのでようやく書くことができました。それではどうぞ


14話 羽ばたく翼

翼は八紘の部屋に行った。「失礼します」と言って翼は部屋に入るとそこには机に書類の山を置いてありそしてその隙間から書類とにらめっこしている八紘の姿があった。

 

「アーネンエルベにライオトルーパーとオルフェノクについての調査依頼をしていました。これはその報告書です」

 

緒川はそう言って八紘に書類を渡した。マリアと途中でバッタリと出会い付いて来たセレナは初めて聞く単語に首を傾げた。

 

「あーねん、えるべ?」

 

「何ですかそれは?」

 

「独国政府の研究機関。シンフォギアの開発に深く関わっており、異端技術への知識も、S.O.N.G.に届きうるとされている」

 

八紘がそう言うとそのまま続けるように言った。

 

「調査の結果、スマートブレイン残党が生み出したオルフェノクとは人間の絶望と死が進化の鍵となっているようです。アーネンエルベ側も人体実験をし大きな負の過去を持つ男性を殺してみたところ奇跡的にもオルフェノクへの進化に成功しました。しかしそれ以上の情報はアーネンエルベが壊滅してしまったことにより手に入りませんでした」

 

「人間の絶望が鍵なのか・・・・・・」

 

マリア達は緒川の報告を黙って聞いていた。

 

「続いてライオトルーパーなのですがライオトルーパーは響さんのファイズやセレナさんのカイザそしてクリスさんのデルタ同様のエネルギーフォトンブラッドと呼ばれるエネルギー粒子を微量ではありますが観測できました。今までずっと謎でしたがこのフォトンブラッドは対オルフェノク用に作られた毒のようです」

 

「毒?」

 

「はい。オルフェノクの細胞を残らず光の毒で死滅することができるようなんです。ライオトルーパーはそれらの情報からより安全に力を発揮する量産型のようです」

 

緒川がそう言うと八紘は立ち上がり外を見た。

 

「そうか・・・・・・しかし腑に落ちんな。キャロル残党は何を企んでいる?」

 

「エルフナインさんの話だと錬金術の過程は、『理解』『分解』『再構築』の三つだと言っていました。もしかしたらそこに何か隠されているのかもしれません」

 

「理解はオルフェノクやライオトルーパーだろう。・・・・しかしライオトルーパーで世界を分解出来るのか?仮に分解できたとして一体何を錬成しようというのだ?」

 

八紘はそう言うとマリア達はキャロルの目的について改めて考え始めた。八紘の言う通りライオトルーパーは連携すれば確かに強いが一人一人の戦闘能力はかなり低い。シンフォギアでも簡単に倒せるほど弱い。そんな奴らがいくら連携しても世界を分解出来るとは到底考えられなかった。仮に分解に成功したとしても分解の先の再構築で、何を作り出そうというのか。マリア達は考えるがいくら思考を巡らせようとも、明確なひらめきは見えてこなかった。

 

「・・・・翼、傷の具合はどうだ?」

 

「はい、痛みなど殺せます。問題ありません」

 

八紘は外を見ながら翼に傷の具合を聞くと翼は思考を中断した即座に力強い答えを返した。

 

「そうか。ならばこれらを持ち、早々に己が戦場に戻ると良い」

 

「・・・・はい」

 

しかし八紘は翼の方を見たときの目は気遣いの目でなくまるで邪魔をするなというような目をしており態度も娘に対してかなり冷たかった。返事する翼の様子も、どことなく落ち込んでいた。すると。

 

「・・・・ンだよその態度?」

 

しかめっ面をしていたマリアはセレナが裏セレナになったと気づいた時にはもう遅かった。確かにマリアもややイラ立ちを感じていた。しかしそのイラ立ちのせいでセレナのスイッチに気づかなかったのだ。

 

「それが自分の娘に・・・・・・傷を負った実の娘にかける言葉なのかよゴラァ!!!」

 

「セレナ!!」

 

セレナを落ち着かせる前にセレナは八紘に食って掛かった。マリアは両腕をセレナの脇に入れて止めた。一方の八紘は怪訝な目を向けるのみで何も言わない。

 

「セレナ、落ち着いてくれ」

 

殴り掛かろうとするセレナを翼はセレナの前に出て両肩に手を置いて止めた。セレナは「チッ」と舌打ちをすると無理矢理振りほどき「気分が悪い」と言って部屋から出て行った。

 

「・・・・疾くと、発ちなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだ!あの態度は!!」

 

肩を怒らせながら、憤然と廊下を進むマリア。セレナも怒っており歩き方が荒々しかった。

 

「怒るのは当然だと思う。・・・・・だがあれが私達の在り方なのだ」

 

そう宥める翼は、部屋の引き戸に手をかけた。

 

「ひとまず、積もる話はここでしよう」

 

翼がそう行って開けるとそこには整理整頓された部屋があった。

 

「へー。翼ってちゃんと片付けをするのね」

 

マリアはそう言って部屋に入った。

 

「どういう意味だ?」

 

「クリスが「先輩はあたしがいねぇと何にも出来ねぇからなぁ」って言ってたからてっきり家事とか苦手なんだと思ってたのよ」

 

「雪音の奴。変な嘘を・・・・・」

 

翼が呆れるように顔を手で覆った。

 

「私は料理はできないが掃除や洗濯ぐらいなら自分一人でもできる」

 

翼はマリアにそう言うと押入れから座布団を取り出すとその座布団にマリアとセレナを座らせた。

 

「・・・・パパさんとは昔からああなの?」

 

「・・・・まぁそうだ。しかしこれは仕方のないことかもしれない」

 

翼はしみじみとそう言って自分自身のことをを語り始めた。まるで死人のような雰囲気を出しながら。

 

「私の御爺様、現当主の風鳴訃堂は、老齢の域に差し掛かると跡継ぎを考えるようになった。候補者は、嫡男である父『八紘』と、その弟である弦十郎叔父様」

 

「どっちが跡継ぎかはもう決まっているんですか?」

 

セレナは裏から表に戻ると翼にそう言った。

 

「順番に行けば嫡男のパパさんね」

 

「あれが当主とか私だったら絶対いやだよマリア姉さん」

 

マリアとセレナはそう言うと。

 

「いや当主はお父様ではない」

 

「えっ?それじゃぁ風鳴司令なの?」

 

「あの人だったら私は付いていくかも。仲間思いだし強いし」

 

「いや叔父様でもない。・・・・・御爺様が指名したのは、当時生まれたばかりの私だった」

 

「えっ?」

 

「ハァ?ちょっ、ちょっと待ってくださいよ翼さん。何で生まれたばかりの翼さんが当主になるんですか?」

 

予想外のことにセレナはそう尋ねた。マリアも驚いており口をぽかんと開けていた。

 

「生きていれば、否が応でも分かることがある・・・・」

 

翼はそう言うとさらに自分のことを語った。しかしその時の翼の声は少し震えていた。

 

「私に、お父様の血は流れていないらしい」

 

「・・・・・・えっ?」

 

翼の衝撃的な告白に、マリアとセレナは硬直した。

 

「風鳴の血を少しでも濃く残すため、御爺様が母に産ませたのが私だ」

 

「風鳴訃堂は、人の道を外れたか!!」

 

「チッ。風鳴家の人間はイかれた奴しかいねぇのかよ?」

 

マリアは怒って自分の掌に拳を叩きつけた。セレナも胸糞悪く感じたのか裏セレナになり舌打ちをし殺意が篭った目をしていた。

 

「そんな私だったからか幼い時に私はお父様に「どこまでも穢れた風鳴の道具」とよく言われたよ。実際、お父様からすれば憎くて憎くて仕方がなかったのだろう」

 

それを聞いたマリアはなんとも言えない顔をしておりセレナは下に俯くとゆっくりと立ち上がった。

 

「待ちなさい。セレナどこに行くつもりかしら?」

 

「・・・・・・・あのクソを殺しに行く」

 

「やめなさい馬鹿」

 

マリアはそう言ってセレナに軽くゲンコツをするとセレナは不機嫌そうな顔をして座った。翼は続きを語り始めた。

 

「本来ならそんな私が防人のお役目などという名誉を賜れるはずがないというのに・・・・どういうわけだか天ノ羽々斬に適合してしまった」

 

翼は自分のペンダントを見ながらそう言った。

 

「だが、役目を全うすることができたのならお父様に娘として見てもらえるのではと一抹の望みを抱いてもいた。しかし、こんな敗北を続けるような体たらくでは、ますます「鬼子」と言われても仕方があるまい・・・・」

 

「チッ。気分悪りぃ!」

 

セレナはそう言うと横になった。

 

「ウチは寝る。気分の悪い話は寝てリセットするのが一番だからな」

 

セレナはそう言って翼の部屋で寝た。翼はセレナに布団をかけた。マリアはトイレに行こうとして立ち上がり翼の部屋を出た。この時マリアはある疑問を感じていた。

 

「・・・・・・憎くて仕方ない・・・・・か。でもそれにしては翼の部屋が綺麗すぎたような・・・・・・気のせいなのかしら?」

 

マリアはそう言ってトイレに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。クリス達はキャロル残党の狙いに気づきそしてクリス達は本部潜水艦で深淵の竜宮と呼ばれる異端技術に関連した危険物や未解析品を封印されている施設に向かっていた。そして今は通信で緒川の報告を聞いていた。

 

「要石の防衛に失敗しました・・・・。申し訳ありません・・・・」

 

緒川は通信で作戦失敗の謝罪をした。

 

「2点を同時に攻められるとはな・・・・・」

 

「2点?まさか!?」

 

「ああ。深淵の竜宮にも侵入者だ。セキュリティが奴らを補足している」

 

弦十郎はそう言ってモニターに映るスネークオルフェノクのシーマと死んだはずのキャロルの姿が映ったモニターを見ていた。

 

「キャロル・・・・・」

 

「キャロルはん」

 

「閻魔様に土下座して蘇ったのか!?」

 

クリスは復活したキャロルに驚愕していた。

 

「奴らの策に乗るのはシャクだが、見過ごすわけにもいくまい。クリス君は予定通り調君と切歌君と一緒に行ってくれ」

 

「おうよ!」

 

クリスはそう言ってデルタギアが入ったアタッシュケースを持ち小型の潜水艦に入った。それに続くように切歌と調も入った。そして無事に深淵の竜宮に潜入に成功した。

 

「ここが深淵の竜宮?」

 

「だだっ広いデス」

 

クリスは背伸びをしてそう言い切歌はあまりの広さに目を輝かせていた。

 

「ピクニックじゃねえんだ行くぞ」

 

「はいデス!」

 

そう言ってクリス達は探索を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所が変わって八紘邸。トイレから出てきた。マリアは考え事をしながら歩いていると廊下で月見酒をしている八紘がいた。

 

「パパさん」

 

「・・・・君か」

 

八紘は少し酔っているのか頬がほんのり赤くそして・・・・・・・・・・・・・・・目が死んでいた。

 

「・・・・・・本当にパパさん?実はオルフェノクが化けてるとかないわよね?」

 

マリアは思わずそう聞いた。明らかに仕事をしていた時の雰囲気と全然違ったからだ。酒が入っているという理由もあるかもしれないがそれでも雰囲気はかなり変わっていたのだ。

 

「君は何を言っているのだ?それより少しだけ私の独り言に付き合ってくれないか?」

 

八紘はそう言うと勝手に語り始めた。しかしその語りはと言うと。翼の身を案じている言葉ばかりだった。

 

「私の大事な娘があんな大ケガを・・・・」とか

 

「翼は未だに風鳴の血に支配されている。何とかしてやりたい」とか

 

「翼のアイドルとしての活躍を見るのが今の私の生き甲斐」とか

 

「翼がもし結婚したらとりあえず結婚相手の男を殴る」とか

 

だった。・・・・・・・・まぁ一部親バカのようなものが入っていたが。

 

「・・・・・・それがパパさんの本当の姿なの?パパさんは翼を憎んでたんじゃないの?」

 

マリアはそう聞くと。

 

「・・・・・確かに昔の私は血の繋がりがない翼を憎んでいた。このような鬼子を育てなければならないのかと」

 

八紘はそう言って顔を伏せた。

 

「しかしあの子はこんな私に自分の歌を聞かせてくれた。憎み恨みそして異様な者として見続けてきたこの私を父と呼びそして自分の歌を聞かせてくれた。私はそれが嬉しく愛おしかった。しかし全てが遅すぎた。私は何一つ父らしいことができなかったそんな私が今更あの子の前でどんな顔をして父親顔しなければならない?」

 

八紘かそう言った時にマリアは悟った。そして気づいた。部屋で思っていた疑問は気のせいではなかった。そして翼と八紘は、血が繋がってなくてもやはり親子なんだと。マリアは何かを言おうとしたその時だった。

 

ドゴォォォォン!!!!

 

八紘邸で大きな爆発が起きた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼とセレナは一足先に現場に行くとそこにはドラゴンオルフェノクに変身した香織がいた。

 

「立花妹か!?」

 

「要石は壊したの今更何のようなんだ?」

 

セレナはそう言ってカイザギアを装着しカイザフォンを開いた。

 

『913 enter』

 

『Stading by』

 

「へ〜ん身!!」

 

『Complete』

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

セレナはカイザアガートラームに変身し翼は天羽々斬を纏った。

 

「今度こそ、仕損じるものか!!」

 

翼はそう言って香織に向かって突撃した。

 

『まったく響お姉ちゃんを連れてきてくれるってキャロルちゃんが言ったから従ったけどめんどくさいなぁ・・・・・ザコの相手なんて!!!!』

 

香織はそう言うと指を鳴らした。すると香織の後ろから10人のライオトルーパーが現れた。しかしライオトルーパーは翼を無視してセレナに襲い掛かり翼とセレナを分断した。翼と香織は一対一の戦いになり翼は「望むところだ」と言って刀を構えた。

 

セレナは襲いかかるライオトルーパーを素手でいなし何とか翼のもとに行こうとするがライオトルーパーの連携攻撃が邪魔をして進めなかった。

 

「ハァァァァァァァァ!!!」

 

翼は横一線から斬り掛かるが香織はクローでガードし火花を散らした。しかし翼の刀を滑らせると右のクローで翼に攻撃した。

 

「くっ!!」

 

ギイィィィィン!!

 

翼はガードするが香織はそれを予測し翼の腹に膝蹴りをした。

 

「グッ!」

 

翼は一瞬苦い顔をするがこらえしたから斬り上げた。しかしドラゴンオルフェノクの装甲は固く大きなダメージにならなかった。

 

『お前ごときの攻撃が効くわけないでしょ偽善女が!!!』

 

香織はそう言って翼の顔面を片手で掴むとそのまま地面に後頭部から叩きつけた。

 

「翼!!」

 

セレナは襲ってきたライオトルーパーに蹴りを入れるとカイザブレイガンを使い後ろの部分を引っ張り銃口を香織に向けた。

 

『Burst mode』

 

セレナは引き金を引きエネルギー弾を撃った。しかし香織は翼に蹴りを入れてセレナの攻撃を回避した。セレナはミッションメモリーを抜いてカイザブレイガンにセットした。

 

『Ready』

 

セレナは剣を出すと襲ってきたライオトルーパーを迎撃し始めた。

 

「クッ・・・・・ハァァァァァァァァ!!!!」

 

翼は立ち上がり刀を巨大化させると振り上げて蒼ノ一閃を放った。青い斬撃は香織に襲いかかるが香織は両手のクローを十字にしてガードしそして散らした。

 

「そ、そんな・・・・・」

 

翼は自分の得意技が簡単に散らされた光景を見て膝をついた。

 

「ハッ、なにそれ?そんなんだから天羽 奏も響お姉ちゃんも守れないしそこにいる女にも攻撃するんじゃないの?」

 

「!!!」

 

「翼!!耳を貸すな!!!!」

 

セレナは全てのライオトルーパーを倒して翼にそう言うが翼は実際に自分は奏を守れず響の心を守れずそして事故とはいえセレナに攻撃をしてしまった。防人として自身の未熟さに翼情けなく思い膝をついた。

 

「翼!!」

 

「マリア姉さん!!」

 

それと同時にマリアと八紘が現れた。セレナは八紘が現れたことに驚いた。

 

「・・・・・ぉ、とう、さま?」

 

翼もまさか八紘が現れるとは思っていなかったのか翼は目を見開いて驚いていた。

 

「も、もぅしわけ、ありません・・・・いま、すぐ・・・・!」

 

翼は刀を支えにして何とか立ち上がる体のダメージと精神的なダメージを受けており翼は立ち上がるのがやっとだった。

 

「クッ」

 

翼は刀を構えようとするがまともに立つことができずフラいた。

 

「「翼!!」」

 

マリアとセレナはすぐに翼のもとに向かうと翼に肩を貸した。そしてそれと同時に。

 

「・・・・・・・・・・もういい」

 

いつのまにか八紘は翼の近くに来ていた。

 

「もう、戦わなくともいい」

 

「!?・・・・そ、れは・・・・・・・私は・・・・・私は、もう用済みと言うことですか?」

 

翼は絶望した目でそう言うと八紘は何も言わなかった。

 

『イーヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!親に見捨てられるとかダッサ!!イーヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!』

 

「風鳴 八紘・・・・・・テメェェェェ!!!!!!」

 

セレナはキレて逆手に持ったカイザブレイガンを振り上げた。だが。

 

「待ちなさいセレナ!!」

 

マリアはセレナの腕にしがみつき攻撃を止めた。

 

「離せよマリア姉さん!!こいつは翼を道具扱いしやがったんだぞ!!」

 

「違う!!パパさんは翼を道具扱いしたことなんか一度もなかったのよ!!」

 

マリアがそう言ったその時だった。

 

ダァン!!

 

突然発砲音が現場を支配した。そして香織は突然のことで理解できず後ろに仰け反りそしてしりもちをついた。マリア達は何が起きたか分からず音がした方を見るとそこにはどこから取り出したのか猟銃を持って銃口を香織に向けた八紘がいた。

 

「・・・・・何がどうなって・・・・」

 

八紘はもう一発撃つとすぐに新しい散弾を取り出しそれを装填した。

 

「・・・・・・・翼」

 

「は、はい」

 

「・・・・・・自分の本当の戦場に戻りなさい。それが防人としての使命だ」

 

八紘はそう言うとセレナは目を見開いていた。

 

「何がどうなってるんだ?」

 

セレナはそう言うとマリアは2人に言った。

 

「翼、セレナ二人とも聞いて。翼のパパさんは翼を愛してたのよ」

 

「!?・・・・・わ、私を?」

 

「ええ。あなたの部屋に入った時から違和感があったの。確かあなたの部屋って10年も使ってなかったのよね?」

 

マリアは翼にそう聞くと翼はコクリと頷いた。

 

「あの部屋全然埃っぽくなかったでしょ?」

 

マリアはそう言うとセレナは気づいた。

 

「もしかして」

 

「パパさんは不器用だから言葉で伝えられなくても、行動で示してたのよ。翼がいつでもこの家に帰って来られるように・・・・・・。あなたは確かに愛されてるのよ!!翼!!」

 

翼は八紘を見た。そしてそこには自分が知ってる冷たい目をした八紘ではなく父親として命を捨てる覚悟をした目で散弾を撃ち続ける父親がいた。

 

『・・・・ハッ。何それ?香織はこんなに苦労してるのに何家族で仲良くしてんの?・・・・・・・・・・・ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクムカツクンダヨォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!』

 

香織はブチギレ八紘に襲いかかり八紘に裏拳をして灯篭に叩きつけた。

 

「ガッ!!」

 

八紘は叩きつけられた反動で猟銃を落としてしまった。しかし翼を守るために八紘はすぐに猟銃を手に取った。

 

『家族を政治の道具としてしか見ていない奴のくせに何で何で戦えるのよ!!ナンデ香織だけこんなに辛いのよ!!ナンデよ!!』

 

「・・・・・・・・君に何があったのか大体は知っているつもりだ。だが君がやっているのはただの八つ当たりだ。家族を失った怒りを自分以外の人間に叩きつけているだけだ。S.O.N.Gに所属しているオルフェノクはそんなことをしない。だからこそ娘を託せる。私は・・・・・・・風鳴 翼を政治の道具にしたことなど一度もない!!!!」

 

八紘はそう言うと香織は威圧感に呑まれたのか『ヒッ』と言って怯えた。

 

「翼!!この場を離れそして歌いなさい!!思うがままに・・・・お前の名は、それ故に付けたものだ!!!」

 

「!!」

 

翼は涙をこぼした。自身を剣として鍛え夢中だったものを捨てて、親友の死を乗り越えてきた。だけど、叶えたい夢を見つけその『夢』が、敗北の一因だと思った。雑念を孕んでいるから負けるのだと思っていた。だけど、それでも。

 

「・・・・歌って、いいのですか」

 

翼は震える声で、問いかける。

 

「私は、心のままに、奏でていいのですか・・・・!?」

 

翼はそう聞くと八紘は頷いた。

 

「!!」

 

翼はマリアとセレナに離してくれと言い離してもらうと翼は八紘の前に立ち構えた。

 

「・・・・ならば。・・・・・・お父様とくとご堪能ください」

 

翼の手は、胸元にあるイグナイトモジュールへ伸びる。

 

「私の・・・・風鳴翼の歌を・・・・・・今の歌をご堪能ください!!!!!イグナイトモジュール抜剣!!!!!!!!!!」

 

 

 

『Dainsleif』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の前には周りにはノイズしかいない。しかしこれはまやかしだ。私の周りには私の歌を聞いてくれる人がいる。本当は優しかったお父様がいる。喧嘩っ早いが優しい後輩達がいる。そう私の歌は私の剣は・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の剣は傷つけるのでなく仲間を守る刃だと知れ!!!」

 

八紘が見守る前で、翼はついに闇を支配した。翼は二刀流で構えた。

 

『う、嘘?』

 

香織は翼が驚愕し疾風の如く走り二本の刀を振り下ろした。香織は驚きながらもガードするが翼は素早く動き十字に斬りつけ日本の刀で突きを入れた。

 

ズガガガァァァァァァァン!!!!!!!

 

『グァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!』

 

香織は吹き飛び壁に叩きつけられた。

 

「ハァァァァァァァァ!!!!」

 

翼はダメ押しだと言わんばかりの追撃をしようとするが香織は鎧を破壊して高速移動をした。

 

「「翼!!」」

 

「マリア!!セレナ!!お前達は手を出すな!!!!」

 

翼はそう言って刀を一本にすると居合の構えをした。目を瞑り集中した。そして。

 

「・・・・・・そこだ!!!」

 

翼は居合斬りをした。そして翼の後ろにはオルフェノクから人間に戻り血を吐いている香織がいた。

 

「な、何で?・・・・何で私が剣ごときに・・・?」

 

「・・・・・・立花妹。お前はこれが剣に見えるのか?」

 

翼はそう言って香織の方を見た。

 

「否!!これは、お前の姉が立花が守ってくれた夢へと羽ばたく翼だ!!!!」

 

翼はそう言うと二刀流で構え日本の刃を回転させ炎を出しながら斬ろうとした。しかし香織はそれに怯えて急いで小瓶を割りその場から撤退した。

 

「・・・・・逃げられたか」

 

翼はそう言って天羽々斬を解除すると翼の前には仲間と父親がおりそして八紘は少し笑顔を浮かべていた。

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