魔法少女の道化師   作:幻想郷のオリオン座

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大事な息抜き

会議を次、いつするのか時間が決った。

次、代表達を集めて会議を行なうのは

8月1日になった。

夏休みに入っていくらか過ぎた頃になるな。

それまでの間だ、私達は自由時間だが

 

「じゃぁ、海水浴だね!」

「……七美、状況分かってるのか?」

「一通りの準備は終わってるわけだし

 少しは息抜きした方が良いじゃん!」

「良いんじゃ無い? 息抜きって大事だよ-」

 

マギウスの3人も結構ノリノリというか

七美の意見に特に変な事は言ってない。

 

「神浜は僕達が見張っておくから」

「そ、だから、あんたらは息抜き。

 特に梨里奈は会議の後から忙しくなるしネ

 今のうちに息抜きした方が良いって思うワケ」

「だ、だが、私達が遊ぶのは…」

「君はすぐに自分を追い込む。

 余裕がある時に休んだり発散するのは必要だよ」

「灯花達は来ないの?」

「行きたいのは山々なんだけどー

 やっぱり私達は重要なポジションだからねー」

「でも、会議後に君達ほど忙しくはならない。

 だから、君達は休む余裕がある時に

 しっかりと休んだ方が良いと思うんだ」

「だってさ」

 

……七美も私を休ませるために言ったんだろう。

七美は無駄な事を衝動的にする様なタイプじゃ無い。

何か理由があるはずだしな。

 

「良いな! 海水浴行こうぜ!」

「でも、海水浴に行くと万々歳のバイトも…」

「万々歳はこの時期、結構お店を休む事多いからさ」

「そういえば」

「屋台とかを出すから、休みになるんだよね。

 例えば、前に海水浴行ったでしょ?

 その時は万々歳も休みで屋台だったんだよねー」

「確かに去年は少し長い休みがあったな」

「1週間は屋台で休む事が今年も決ってるし

 その間になら」

「で、その日はいつなのかな?」

「明後日からだね」

 

おじさんも言ってたな、その話。

しかし、私達が参加しなくて良いのだろうか。

 

「参加しなくて良いのか? それ」

「うん、今年も大丈夫だってさ」

 

ふーむ、大丈夫だろうか親父さん……

今や万々歳は大人気のお店だと思うが…

 

「じゃあ、明後日から1週間海水浴だね!」

「何言ってるのよ、そんなお金」

「お金は必要無いよ」

「え?」

「だって、私の別荘だし」

「な!?」

「べ、別荘!?

 あなた、べ、別荘なんてあるの!?」

「うん、梨里奈ちゃんとももこちゃんかな

 私の別荘の話を知ってるのは」

「そ、そんなお金持ちだったんですか…七美さん」

「まぁね、実はお金持ちなんだよね私。

 本当はあまり誰かに言ったりはしないんだけど、

 今回は意を決して言いました、仲間だしね」

「うん、お父さんもお母さんも凄いし…」

「自慢はあまり好きじゃ無いけど、

 家族の事は、私も自慢したいって思うかな」

「そ、そうなんだ……い、意外だった」

「じゃあ、明後日行こう!」

「……良いのかしら」

 

結局、七美の勢いに乗せられて

私達は海水浴に行くことになった。

今回はみかづき荘の皆とももこ達も来る。

そして、まどか達も来ることになった。

 

「結構来たね19人か、あと1人欲しかったなー」

 

いろは、うい、やちよさん、さな、フェリシア、鶴乃

みふゆさん、弥栄、久美、七美、私

ももこ、レナ、かえで

まどか、ほむら、マミ、杏子、さやか

結構な人数と言えるだろう。

 

「十分多いと思うがな」

「だな、てか、あたしらも参加して良かったのか?」

「勿論だよー、一緒に戦った仲だしね」

「あ、ありがとうございます」

「でも凄いですね、別荘なんて」

「あはは、凄いのは私じゃなくて私の両親なんだけどね」

 

七美の両親は七美の電話であっさりと了承してくれて

結構大きめのバスで私達をここに連れてきてくれた。

だが、忙しかったからなのか私達をここまで連れてきたのは

七美の両親が雇った運転手だった。

 

当たり前の様に専属運転手が出てくるくらいには

千花家は成功してると言う事だな。

 

「うおー! 海だぜー!」

「今日も楽しむぞー!」

「因みに別荘は部屋が多いよ。

 20部屋はあるから十分足りると思う」

「多くない? 別荘なのに」

「だってこの別荘、私達の友達を

 一緒に連れて行く事前提の別荘だしね。

 私と弥栄と久実が友達を沢山作れるって

 そう信じてたんだろうね」

 

七美の両親は娘達の事を信じてたからな。

友達を沢山作るのも疑ってないだろう。

 

「本当にあなた達は両親に愛されてるのね」

「うん……そうだね」

「……おい、あんた」

「ん?」

「何で暗い表情してるんだ?」

「え? 暗い表情してたかな……

 自覚は無いんだけど」

「そうね、私も暗い表情をしてたように見えたわ」

「そうだね、理由があるとすれば

 申し訳無いって気持ちかな」

「はぁ? どう言う事だよ。

 両親に愛されて申し訳無いだって?

 随分と贅沢な悩みじゃねぇか」

「うん、そうだね、確かに贅沢な悩みだよ。

 でも、それを理解してもさ

 やっぱり私は自分にあまり自信が無いんだ。

 昔は病弱だったからね、そのせいで家族に迷惑を」

「あんたが病弱だからって大した迷惑じゃねぇだろ」 

「……そうだね、ありがとう」

「な、なんだよ…」

 

杏子の言葉で何かを気が付いたような表情を見せ

七美は杏子に対してお礼を言う。

あのやり取りで、七美が何を感じたのか。

 

杏子の何か隠してる部分に反応したのか?

恐らく、そうなんだというのが何となくだが分かった。

恐らく彼女は……家族に何か後ろ暗い気持ちがある。

七美はそれを察知して、話を多少強引に途切れさせた。

 

「昔の事だし、悩んでも駄目だよね。

 ちゃんとこれから親孝行しないとね。

 ……うん、これからもお互い

 頑張って元気に生きていこう。

 それが多分、1番の親孝行だもんね」

「チ! なんだよ!」

 

杏子とマミが同時に反応したように見えた。

……七美の言葉はあの2人の何かに触れたのだろう。

そして七美は、その何かが何か、理解してる。

 

「じゃあ、今日から1週間は本気で楽しもうね!

 ふふん、私も全力でサポートしてあげよう!

 年上として、ちゃんと楽しませてあげるよ」

「うっせぇ!」

「杏子、随分と食い付いてるわね、どうして?

 あんたらしくないというか、やけになりすぎよ」

「らしくないと言えば、ここあなたが来るのも

 大分意外という感じだけどね」

「あたしがなんで来たかだって?」

「えぇ、泳げないのに」

「それを言うなよ! まぁとにかくだ

 あたしがここに来た理由はあんただ」

「私か?」

 

まさか私に指を向けてくるとは驚いたな。

 

「ひ、人に指を向けたら、だ、駄目なんだからね!」

 

そんな態度を久美が咎めた。

い、意外というな、驚いた。

 

「な、なんだよ、そんな怒って…」

「れ、礼儀って言うか、失礼だし!」

「わ、分かったって、分かったよ!」

 

久美の言葉で杏子は一旦引いたな。

あの子は小さい子にあまり強くでられないのか。

意外と面倒見が良い部類かも知れない。

 

「ま、まぁとりあえず

 あたしが来たのはあんたに興味があったからだ」

「私の何処に興味が?」

「決ってるじゃねぇか、強さだ!」

 

その言葉と同時に

口にくわえてたおかしを噛み砕いた。

かなりの笑顔だな、戦闘狂なのか?

 

「あんたが強い事は良く聞いてる。

 その強さがどれ程のもんか興味があるんだ」

「……ふむ」

「折角の休みに何言ってるのよ!」

「そ、そうだよ、そんな戦うなんて…」

「てか、レナは絶対に

 やるべきじゃ無いと思うんだけど

 勝負になる訳無いし」

「まぁ、戦闘狂なら試したいってのは

 確かにあるかも知れないけどね」

「私には、わ、分からないけど…」

 

さて、どうするか……

いや、この場で受けるのは無しだな。

 

「よし、そうだな、1週間の何処かで相手してやる」

「今すぐじゃ駄目なのか?」

「今回は息抜きだからな、戦いというのは

 折角の休みにそぐわないだろう?」

「はん、負けるのが恐いんだな」

「はは、負けるのは全く恐くないぞ。

 負けるのを怖がってた私はもう居ないからな」

「な、なんだこいつ……」

 

負けるのが恐かったら、負ける計画は立てないからな。

今の私は必要なら負ける事を躊躇わない。

だが、杏子と戦う時に負けるのは良くないだろうな。

 

「とにかーく! 今は別荘でひと休み!」

「おー!」

 

少し喧嘩があったが、七美の先導で

私達は別荘に向うことになった。

さて、1週間、楽しませて貰おう!

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