魔法少女の道化師   作:幻想郷のオリオン座

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明日の行動

今回起った事態を、私は全て2人に話した。

どうも私の予想通り、マギウスは私を最大に警戒している。

同時に、どうしても手駒にしたいと考えているらしい。

実際、私という戦力はかなり強大な物だろう。

マギウスの翼を総動員すればどうなるかは分からないが

半端な戦力では数を揃えても無意味だからな。

 

「やっぱり、梨里奈さんの事をどうしても」

「そうみたいだな」

 

身体強化の反動も少し休んだら回復してきた。

話をしている間は、体を動かさないからな。

 

「で、明日はどうするの? あなたの推測が正しければ

 単独行動はかなり危険だと思うんだけど?」

「逆ですよ、逆に単独行動が安全でしょう」

「どう言う意味?」

「今回の件でマギウスが私をどうにかしたいと私に知らしてしまった。

 当然、今回の件で逃げ切った私達が2人に伝えることも間違いない。

 そしてマミに対して、根城を教えろという脅しも掛けました。

 となれば、私が次の日以降も単独行動というのは怪しいでしょう?」

「普通なら、囮と考えるわね」

「そう言う事です、マギウスの翼を釣るための餌と思うはず」

 

あまりに露骨な餌だ…下手に手を出そうとはしないだろう。

とは言え、あちらも相当頭が良いだろう。

私の作戦を見抜かれるかも知れないが、まずは様子見だろう。

 

「この方法で自由に行動出来れば情報収集も早い。

 そして、私の動向を向こうが掴みやすい状態。

 なら、誘導が出来るかも知れません」

「確かにね。とは言え、あなたは非常に危険な立場。

 あちら側があなたを最優先で倒そうとするのであれば

 囮と想定していても最高戦力で潰しに来るかも知れない」

「莫大な戦力は動かしにくいでしょう? 

 ですので、もし私を潰そうと考えるのであれば

 誘導しての迎撃…でしょうからね」

 

マギウスの翼を誘導することも出来るだろうからな。

私が動くというのはそれだけ向こうも警戒する。

私は中々に強いからな、存在が厄介だ。

厄介な存在は可能な限り潰したい、そう考えるはずだ。

 

「で、あなたはその迎撃を正面から叩き潰すと? 1人で?」

「えぇ、そのつもりですよ」

「いくら梨里奈さんでもそれは無茶ですよ!」

「私の心配よりも、2人は自分の心配をした方が良い。

 七美の存在は私達に取ってはかなり危険だからな。

 特に2人には、何か手を打ってくるかも知れない。

 でも、七美の存在は大きいし…さて、どう動くか」

「そのどう動くか、と言うのは

 七美という子をどう動かすかと言う事よね?」

「そうです。マギウスに取って七美の存在は重要な手駒。

 彼女をどう動かすかで戦況を大きく動かすことが出来る。

 チェスで言う所のクイーン、将棋で言えば飛車角でしょう」

「ボードゲームするのね」

「人並みには」

 

戦況を大きく覆す事が出来る手駒。

この手駒を何処に配置するかで大きく状況が変る。

取られてしまえば一気に状況が不利になるが

取られない限りは大いに戦場を荒らすだろう。

 

あちらからしてみれば、私という存在がその立ち位置。

私をどうにかして撃破したいのは明白だろう。

 

「手としては前も言いましたが、2人を洗脳すること。

 他には神浜の魔法少女を1人でも多く手駒にすること。

 強いて言えばももこ達でしょうね、私達への協力者への妨害。

 あるいは調整屋であるみたまさんを手駒にする。

 他には…私達以外の力ある魔法少女を手駒に加えること」

「指せる手が多すぎるわね。私達が指せる手は少ないと言うのに」

「その代わり、私達に取っての飛車角はそうそう落ちません」

「あなたの事よね、その飛車角と言うのは」

「えぇ、自惚れですかね?」

「まさか、あなたは間違いなく飛車角やクイーンより大きな仕事をするわ。

 でも、だからこそ失うわけには行かない。あなたに何かあれば

 私達だけで巴マミも含めた力ある魔法少女と戦う事になる。

 ハッキリ言うと、あなたを失うことは私達には詰みに等しいわ」

「活路があるとすれば、私を失う前に鶴乃達を奪還することですね」

「そうよ、だから無茶はしないで欲しい」

 

確かに私という存在は大きいからな。

だが、私達だけというわけではないんだ

もし私に何かあっても、活路は見いだせるだろう。

私が居なかったとしても、活路は必ず見いだせるか…

いや、無理か…七美がいる。私以外で七美は止められないだろう。

 

「じゃ、じゃあ2人チームで行動しません?

 丁度私達は4人ですし…」

「それは良いのだけど、その場合メンバー分けは

 私と梨里奈、いろはと久実ちゃんになると思うわ」

「え、あ、わ、私は…梨里奈さんと…その…」

「梨里奈がやろうとしていることはあまりにも危険だからね。

 まさか囮になって全部まとめて1人で潰そうなんて無茶にも程がある」

「私を倒すなら戦力の大部分を割くと思いますからね。

 その中に鶴乃達も居るかも知れない。居ないのなら別の手」

「……私達を手駒にしようと動くと?」

「えぇ、そう思います」

 

私を孤立させて、包囲して叩く方法。

効果は間違いなくあるとは思うが…

 

「とは言え、確定ではない。そこで久実はみたまさんの所に行って貰って

 七美が来てないかという確認をお願いしておきたい。

 その間に私は単独行動で情報収集を続ける。

 そしてやちよさんといろはの2人は一緒にうわさ探しと

 例の場所へ行ってきて、どう言う状況かを見た方が良いかと」

「それしかないのかもね。でも、それを決めるのはリーダーであるいろはよ」

「……はい、その手で行きましょう。でも明日はすぐに撤収して

 出来れば私達4人全員で動ける態勢を取った方が良いと思います。

 あまり夜間遅くならずに、6時にはみかづき荘へ」

「…あぁ、リーダーの指示であれば従おう」

「ありがとうございます」

 

ひとまず全員明日の行動が決ったところで今日は休む事になった。

明日、情報収集の合間にグリーフシードを回収してこよう。

さて、マギウスの翼はどう動くか…見物だな。

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