魔法少女の道化師   作:幻想郷のオリオン座

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次の行動を

何とかあの場を切り抜けることが出来たな。

とは言え、十七夜さんが幹部の心を読む

そんな余裕があったかどうかは疑問だったが。

 

とにかく私達は最初に合流した付近にある店に再び入った。

 

「はぁ…何とか助かったわね。

 梨里奈、あなたは怪我とかしなかった?

 あそこまでの手練れ、2人と同時交戦だなんて」

「問題はありません。怪我はこの通り殆ど」

 

大した怪我はしなかったからな。

あの2人と同時となると、普段以上の使い方をしないとな。

 

「彼女の相手は、君で無ければ勝算はないだろう。

 目には見えないいくらでも引き寄せる事が出来る糸なんてな」

 

実際、あの魔法は驚異的すぎるからな。

私の第六感の限界突破か未来予知レベルでなければ

彼女の糸を避ける事は困難だろう。

 

第六感の限界突破と、素早く動くための身体能力の限界突破。

同時に動体視力まで突破しないと回避が困難だ。

そのせいで、結構魔力を使ってしまった…若干濁ったな。

 

「はい、グリーフシード」

「ありがとうございます」

 

やちよさんに渡されたグリーフシードを使い穢れを落とした。

あまり連戦はしたくないな…七美との対決というのは流石にな。

 

「なぁ、十七夜さん。幹部達の心読めたか?」

「あぁ、何とか読むことが出来た。天音姉妹の心は容易にな」

「どうだったの?」

「うむ、居場所と由比君の状態は分かった。

 やや言いにくい事だが…由比君は洗脳されたままらしい。

 そして、うわさを守る為にうわさの一部になったらしい」

「う、うわさの一部になる…? そんな事が出来るのか…」

「それで、居場所は?」

「うむ、自分の地元だ、大東区の観覧車草原に居る」

 

遊園地の噂だとすれば、やはり観覧車やそう言う場所か。

 

「ヤバいな…遊園地のうわさがもし鶴乃だとしたら…」

「みんなが鶴乃に殺される…」

 

確か、うわさはキレーションランドだったか…

ノンビリ、ダラーッとハッピーになれる。

ストレスフリーなテーマパークがオープンする

 

帰りたくなくなること間違い無しで

いつまでもずーっといられちゃう!

 

だけど満員のとき、出たくない人はこの世から退場させられる

この世から退出されるらしいが、もしや殺すのは鶴乃…

 

「時間も大分遅い…開くのは明日の夜明け…」

「もう大分遅いな…あぁ、本当神浜に来てから夜更かしばかりだ」

 

これで何度目だろうな、もう覚えてないくらいに夜更かしをしてるぞ。

時間も大分遅い、外はもう真っ暗だ。

 

「最初あったとき、あなたはすぐに帰ろうとしてたわね」

「ずっと9時には寝るようにしてたんですよ。

 あの時を皮切りに、9時を過ぎることがかなり多くなりましたが。

 あの時が2度目…それ以降がこんなにも何度も来るなんて予想外ですよ」

 

本当に異常と思えるくらいだが…そんなに悪い気はしない。

何かの為に奔走するというのは、何と言うか…少し嬉しい。

 

「はは、健康的だな。じゃあ、眠いとかあるのか?」

「いや、全然平気だ。もう慣れた。さぁ、鶴乃を助けに行こう」

「えぇ、必ず救い出すわ」

「うむ、では自分に付いてきてくれ、案内しよう」

「はい、お願いします!」

 

私達は十七夜さんの案内に従いその観覧車へ向った。

 

「じゃあ、その間にあの2人に連絡をしましょう」

 

移動のさなか、いろはがフェリシアとさなに連絡をする。

 

「さて、最重要のうわさだとすれば、相当な戦力が揃ってそうね」

「そうでしょうね、マギウスの翼が総動員の可能性だってあり得ます」

「それに、ちょっと前に幹部達と交戦したからね。

 彼女達も全員、そちらの防衛に向ってる可能性だってある」

「洒落にならないな、あの戦力と戦うとなると驚異的だ。

 羽根程度ならまだしも、幹部相当は規格外だろう」

「七美って子は梨里奈だって苦戦するほどの相手なんだろ?

 攻略だって、梨里奈以外はほぼ不可能なんだろ?」

「そうだな、あの見えない糸を私以外で攻略するのは困難だ。

 気付かないうちに糸を繋げられて振り回される。

 上空で糸を切断して上空で態勢を立て直して

 落下の硬直をすぐに立て直して、次の攻撃を避ける。

 これが出来るなら、もしかしたら戦えるかと」

「いや、それは流石に…特にあたしは武器がこうデカいからな」

 

確かにももこの武器は大剣だからな。

上空で態勢を立て直すのは難しいだろう。

 

「因みに切断する手段がない場合、どうしようも無い」

「つまり…十七夜といろはが捕まった場合は助けが必須と」

「そうなると思います。何処に糸が繋がってるのかを確認して

 その糸を私達の内、誰かが切断しない限りどうしようも無いでしょう」

「なる程、自分と彼女は相性が悪いのか」

「久実はどうだ? 武器はどんな武器だ?」

「えっと…杖です…こんな感じの」

 

久実が杖を振り上げると、杖が光った。

 

「これで対象を選んで、再構成を使ったり出来ます。

 杖を使わなくても、一定範囲なら使えますけど…」

「で、その再構成ってどんな感じなの?

 あまりあなたの魔法は見て無かったからよく分からないの」

「えっと、じゃあ」

 

久実が自分のポケットに入れてたスマートホンを壊した。

 

「…久実、わざわざ壊さなくても…」

「だ、大丈夫です、えい!」

 

壊したスマートホンに杖を掲げると

壊れたスマートホンが簡単に再生した。

 

「な、すぐに直った…」

「は、はい、こんな感じです…データは…あ……」

「ど、どうした?」

「……だ、大丈夫です…ば、バックアップは…うぅ…」

「そ、その…ごめんなさい、えっと…変な事をお願いして」

「いえ、わ、私が悪いんです…別のでやれば良かった…」

「久実…あまり落ち込まないでくれ。その…なんだ。

 も、もし良かったら、私にやってるゲームを教えて欲しい。

 スマートホンを買ったんだ。

 地図とかも見れるし、かなり便利で買うことになったんだが

 アプリというのがどんな物が良いのか分からなくてな」

「じゃ、じゃあ、い、一緒に…」

「そうだ、同じくらいのスタートラインなら一緒に楽しめるだろ?」

「は、はい! え、えっと、このアプリが」

 

私は久実に話を聞いて、面白いというアプリをインストールした。

うん、しかしスマートホンは高いからなぁ…でも、買って良かった。

 

「えへ、えへへ…これで4人で…」

「そうだな、今度4人で一緒に遊ぼうか」

「はい!」

「災い転じて吉となすって事かしら」

「あの、うわさを聞いた人がもう動き出してる見たいです!」

「はぁ!? ちょっと、早すぎるだろ!」

 

そう言えば、うわさを話していた人達は一番乗りにこだわってたな。

 

「くっそ、徹夜する気か!? 思ったより時間がなさ過ぎる!」

「急ぎましょう!」

「はい!」

 

私達は少し急ぎながら、フェリシア達が到着するのを待った。

しばらくすると、フェリシアとさなが私達に合流した。

 

「おーいーつーいーたー!」

「お待たせしました…!」

「フェリシアちゃん! さなちゃん!

 ありがとう、2人とも来てくれて」

「おう、さっさと鶴乃助けようぜ! もう元気だからな!」

「はい、元気ですから…!」

「ふふっこれで頭数は揃ったわね、来てくれて助かったわ。

 天音姉妹が言ってたとおり、うわさが重要な物だと

 激戦になるのはほぼ確定だったからね」

「おう! バリバリのドンだっ!」

 

ほぼ確実に激戦になるからな、だが、今なら間に合うだろう。

羽根が集まる時間が無い。だから、勝算はまだ十分ある。

幹部の負傷は…まぁ、弥栄が居るから意味は無いだろうが

今、なんとかするしかない。

 

「激戦になるだろうが、まだ余裕はある。

 羽根が集まる余裕が無いんだからな。

 だから、短時間で決着を着けるしかない」

「あぁ、どっちみちタイムリミットは夜明けって決ってるんだ」

「そこで、人の割り振りについてなんだけど

 七美、弥栄、マミ、みふゆ、灯火、アリナ、羽根に対しては4人で当って

 遊園地のうわさも4人で当るわ」

「丁度半々だな、勿論前者に当るのは

 私、久実、十七夜さん、ももこ。

 うわさに当るのはやちよさん、いろは、フェリシア、さなだな」

「ね、姉ちゃんは鶴乃を助けには来ないのか?」

「ふ、鶴乃は4人なら必ず助けられる。

 だから、私は私しか救えない奴を救うんだ」

「姉ちゃん…」

「それとその前に…鶴乃のありのままを受入れて欲しい」

「ありのまま?」

「大丈夫、4人なら分かるさ、歩み寄るだけで良い。

 受入れれば良い、きっと誰だって仮面を被ってる。

 その仮面を取れる場所があるだけで、人は救われるのさ」

「…あなた、何か鶴乃に気になることでも…」

「ん、杞憂だろうがな」

 

きっと4人なら鶴乃を救えるはずだ。

とにかく今は例の観覧車へ向うか。

 

「ん、魔法少女の気配…」

「よし、急ごう」

 

やっぱりここだったな…待ってろよ、七美、弥栄、鶴乃。

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