魔法少女の道化師   作:幻想郷のオリオン座

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色々な思い

七美の言葉で、私は色々な事を考えた。

七美の言葉で、私は色々な可能性に気付いた。

私は七美に出会ってからと言うものいつも彼女に救われた。

 

同じ様な事しか考えられない私の代わりに

七美は色々な事を考えてくれた。

挑むきっかけをくれた、考えるきっかけをくれた…

 

「……さて、どうだろうな」

 

今考えるべきなんだろうか分からないが…

だが、可能性を考慮したりした方が良い。

その事を、私は七美の言葉を聞いて気が付いた。

 

マギウスの野望が達成されたとしても

達成されなかったとしても…やはり問題は付きまとう。

ドッペルがいつ解放されるか分からない状況が続く。

 

社会に出れば、過度なストレスに必ず襲われるだろう。

辛い思いもする…その時にドッペルが発動すれば

ドッペルを発動させた魔法少女は誰かを殺す。

 

そうなれば、その後悔が魔法少女を襲い

更にドッペルが解放され…破壊を続ける可能性だってある。

そうなれば、社会的にも魔法少女の存在は認知される。

 

七美は本当にいつだって先を見ていたんだな。

未来の可能性を…私は想像もしてなかった。

マギウスが犠牲を出すという行動をしている。

それを止めようとして動いてただけ…

 

仮にマギウスを止められたとしても

魔法少女の魔女化が付きまとう。

解放されてもされなくても

魔法少女の未来は今だ絶望だけだ。

 

「……だが、甘美な言葉である事は間違いない」

 

魔女化の事実を知り、絶望した魔法少女達に

魔女化しないと言う言葉は、あまりにも甘美な言葉。

盲目的に盲信的にその言葉を信じたいと思うのも仕方ないだろう。

 

「魔法少女が救われるには、魔法少女で無くなる必要がある」

 

少なくともQBに目的だとか、そう言うのを聞くしか無いだろうな。

この神浜の外に居るであろうQBに…まずはそれが第一歩だろう。

 

だがしかし…今はこの牢屋からどう脱するかだな。

ソウルジェムは無いし…魔法少女に変身も出来ない。

こんな鉄の牢獄から変身しないで脱出は困難だろう。

 

ひとまずは周囲を見渡すが…やはり何処にも何も無い。

完全に拘束されてる状態だな。両手両足は自由だが。

まぁ実際、こんな牢屋の中から素手での脱獄は無理だろうからな。

 

「ほら、ここで倒れててよネ」

「うぅ…」

「いろは!?」

 

結界からいろはが出て来た…まさかいろはまで。

だが、何故いろはだけなんだ?

 

「いろはだけなのか?」

「そう言う事。あなた達2人はイブの餌にする予定だからネ」

「イブ…良く分からないが、大人しく餌二なるつもりは無いぞ?」

「魔法少女に変身できないくせに、随分と強気だよネ」

「そもそもだ、両手両足を拘束してない私をどうやって連れてくんだ?

 魔法少女に変身して無くても、隣接した相手なら容易に制するぞ?」

「その時が来れば方法を教えてあげる。じゃあね」

 

そのまま何も言わず、アリナは私達の前から消えた。

残されたのは連れてこられたいろはだけだった。

 

「…いろは、大丈夫か?」

「うぅ…あ、り、梨里奈さん…ど、どうして…」

「七美にしてやられてな。

 本当、あいつにはしてやられてばかりだ」

「そうなんですか…」

「それで、お前は? 応援に来たのも

 やちよさん達だけだったしな」

「実は、あるうわさの事を思いだして

 もしかしたらと思って、別行動をしてたんです。

 そしたら…実際にあったんですけど…」

「そうか…」

 

この場所に移動する手段が何処かにあったと言う事か。

やはりうわさなんだな。だがしかし…どうするかな。

私といろはが揃ったとしても、脱出は難しいな。

 

「……うーん」

 

さて…脱出手段を考えないと不味いかな。

アリナは私といろはを餌にすると言ってた。

そして、ソウルジェムも無い…時間が無いな。

 

「……うーん」

 

ブラジャーのワイヤーを外して、針金を用意した。

一応、この硬さならピッキングとか出来そうだが…

だがまぁ、意外と見張りが居ないというのが良いな。

 

まぁ、こんな牢獄だ。脱出は無理だと踏んだんだろう。

しかしながら、少し不用心すぎるというのが事実だが。

うーん…ピッキングかぁ…出来るだろうか?

 

「あ、あの、梨里奈さん…何を?」

「あぁ、ちょっと待ってくれ…うーん、出来るか分からないが。

 一応、私は色々と勉強しててな…流石にこんな技術は

 殆ど勉強はしてないが、一応多少は流し読みをしてだな。

 

 暇な時とか、いつも勉強してるとたまに色々な資格とか…

 殆どやらないが…ちょっとだけ…ん、んんー」

 

や、やっぱり本とかで読むのとは難易度が違うな。

しかしだ…ここを…ふむ、意外と引っ掛かる。

見た目通り、鍵は旧式なのか? いけそうだが…

しかし何だか、手応えというか…若干違うような。

んー…っと、ここを…っと、こう…んー…

 

「あ、あの…梨里奈さん?」

「うーんと……これをこうして…んー、少しだけ感覚が分かってきた。

 こう…っとと、この手応えが怪しいのか?」

「梨里奈さん…大丈夫なんですか? 結構時間が」

「まぁ、プロじゃ無いからな。プロなら数十秒の場合があるが

 ……私は、し、素人で…ここを…よし!」

 

ガチャッと言う音が聞えた。

ふぅ、10分以上掛ったな。やはり時間が掛る。

 

「あ、開いたんですか!?」

「あぁ、開いた」

「じゃあ!」

「あぁ、ザル警備にも程があるな。

 もう少し位、私を警戒すれば良いのに」

 

だが、これで抜け出すことが出来そうだな。

よし、警備が派手に動く前に、全部排除していこう。

今の私達はソウルジェムが無い。ある意味では有利だろうな。

魔力で探知される可能性は低いだろう…さて、ソウルジェムを探さないとな。

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