幻想能天記~一人の馬鹿の暮らし~   作:ムトコハク

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「出落ちなんて最悪!!!」

とある田舎の田んぼ道、時間帯は太陽が真上にあることから昼間であることが容易にわかる。そしてその道を上機嫌に歌いながら歩く男が一人。制服を着ていることから学生、おそらく高校生であることが推測できる・・・・

 

男「いやまぁ自分の事だから『推測できる・・・・』とか当たり前なんだけどな、にしても・・・・・」

 

グルリ、と首を回して周りを見回す。昼間にも関わらず人影一つ見えねぇとは・・・、流石に田舎だな

 

男「いや別に田舎がいやなわけじゃぁないんだけどな?もっとこう・・・・さぁ?刺激的な事があってもいいとは思うんだよなぁ」

 

例えb ??「例えば、忘却の果ての理想郷『幻想郷』に行くというのはどうでしょう?」そうそう!そんな感じの・・・・って

 

男「誰だッ!」バッ

 

突然に聞こえてきた声に反応して後ろを振り返る、するとそこには

 

男「ってあら?誰もいない・・・・ぉっかしぃな~、絶対に声は聞こえたんだがな」

 

何もないし誰も居なかった。聞こえた声に疑問を抱きながらも、無いものはしょうがないと前を向き直すと・・・・

 

??「はじめまして、突然ですが貴方を『幻想郷』に招待しに来ました」

 

空中に腰をかけてこちらを見る金髪美女がそこにいた

 

男「確かにはじめましてだな、だが変だな?アンタみたいな美人、こんな田舎にいるなら絶対に覚えている筈なんだけどな」

 

そう、この田舎はそもそも建っている家は多いがそのほとんどが空き家で実際に使われてる家なんて精々数件程度。その中でもジジババじゃない若者の顔なんてのは絶対に覚えている、つまりこの金髪美女は少なくともここの出身じゃないってことか

 

??「ご名答、まぁそもそも私は『こっち側』の住人ではないのですが・・・・・それは置いておくとして」パッ

 

金髪美女は空中にかけていた腰を上げて地面に足をつける

 

紫「一先ず自己紹介を済ませましょうか。私の名はゆかり、八雲紫と言います、以後お見知りおきを」

 

そう言いながら両手で自身のドレスの端をつまみ軽く持ち上げてお辞儀する。フム、中々に育ちのいいお嬢様ってとこかな?

 

紫「まぁそんなところです、さてよろしければ貴方のお名前をうかがっても?」

 

勇理「こりゃ失礼。俺は筒見勇理、気軽に勇理って呼んでくれると喜ぶかもな?」

 

紫「そうですか、でしたr 勇理「敬語も無しで」・・・・フフッわかったわ、それじゃあ遠慮なく。それじゃ勇理?さっきの話に対しての返事を貰ってもいいかしら」

 

さっきの話?なんだっけ、確か美味しい団子のある店だっけか。それならこの道沿いに・・・・

 

紫「・・・・・・もしかしてからかわれてる?私」

 

勇理「あれ、違った?」

 

紫「ええ、それはもう尊敬できるぐらいには」ハァ

 

腕を組ながら溜め息をつく八雲さん、疲れてんのかな?あんまり美人に無理はしてほしくないもんだがな

 

紫「紫で良いわよ、それと疲れる原因があるとするならそれは間違いなく貴方ね。まぁいいわ、取り敢えず・・・・」スッ

 

八kじゃなかった、紫は何もない空間に向かって人差し指を上から下に軽く下ろす、すると

 

ギュォン

 

音をつけるならこれが一番正しいだろうな、そんな音をたてながら現れたらそれは異世界への扉というにはあまりにも不気味でなんとも言えない感覚に襲われた

 

紫「詳しい説明は『あっち』に着いてからするわ、行きましょう?・・・・・どうしたの?」

 

どうしたのっていうかなんと言うか、俺の返事も聞かずに行くこと決定したのもあれなんだけどな?それよりもさ?

 

勇理「な、なんだよ・・・・『それ』は?」

 

紫「それ?ああ、『スキマ』ことね。これも纏めて説明するから」チョイチョイ

 

紫は大丈夫だからと言わんばかりの優しい顔をしながら俺を手招く、俺も流石に警戒しすぎか?

 

紫「大丈夫よ、入っても身体に異変は起こらないしすぐに目的地に着くわ。嫌なら数秒間目を瞑ってていいわ、その間に移動は終わるから」

 

勇理「・・・・・・・・わかったわよ、そこまで言ってくるなら信じよう。その代わり、俺の質問には全部答えてくれよ?」

 

紫「勿論、答えられる範囲で全て答えるわ」

 

よし、言質とった。取り敢えずの覚悟はできたしいってみるか、理想郷ってやつに

 

勇理「んじゃ行こうぜ、それを通れば良いのか?」スッ

 

紫が出したものを指差し問う。まぁそれ以外に方法は無さそうだけども・・・・

 

紫「そうよ、真っ直ぐ進めばすぐに着くから」

 

勇理「あいよりょーかい」ザッ

 

肯定の説明を受けて前に一歩踏み出す、ここを通れば多分後戻りは出来ない・・・・

 

勇理「けどまぁなんとかなるだろ!知らんけど」ブォン

 

そんな感じの音が身体を進ませると聞こえた、でも確かに特に異常も感じないし違和感もない。紫の言った通りだなそんなことを考えてると目の前に出口らしきものがありそこから見えるのは満天の星空、おそらく俺のいたところとは時差があるのだろう。てことは外国かな?

 

勇理「おっ?もうついたのか、ほんとにあっという間だな。あんなに警戒してちょっと・・・・・・」

 

その瞬間俺は着いた安心感と新たなる場所への好奇心から今まで張っていた緊張の糸をといた、いや解いてしまった

 

勇理「損し・・・た?」フワッ

 

よく考えてもみろ。見えたのは満天の星空、つまりは遮るものが何もない草原かそんな遮蔽物すら届かない上空のどっちかに決まってる。しかも今一瞬視界の下端に入ったのは間違いなく建物の屋根、つまりここは・・・・

 

勇理「じょ、上空ゥゥゥゥァァァァぁあああ!!!!!」

 

 

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