空軍パイロットのIS転生記   作:Su-57 アクーラ機

17 / 91
第15話

目が覚めると、俺はベッドに寝かされていた。

・・・知らない天井だ。

 

「わ!?ひゃあ!?」

 

ん?隣のベッドに誰か居るのか?

 

「何してんの?お前」

 

「お、おお、起きてたの!?」

 

この声は一夏と鈴か。

 

「何そんなに焦ってるんだ?」

 

「あ、焦ってなんか無いわよ!勝手なこと言わないでよ。馬鹿ぁ!」

 

慌てて否定する鈴。

面白そうだから、もう少し狸寝入りをしておこう。

 

「・・・あのISはどうした?」

 

それは俺も気になっていた。

なんせ途中からの記憶が無いからな・・・。

 

「動かなくなったわ。心配しなくても、怪我人はアンタとウィル意外無し」

 

「そ、そうだ!あいつは!?」

 

そろそろ限界か?

 

「・・・ノープロブレムだ。五体満足で生きてるよ」

 

「そうか、良かった・・・」

 

一夏は安堵の息を漏らす。

 

「なぁ、小学校の時、酢豚の話したのも、こんな夕方だったよな?」

 

「え?」

 

「あの約束って、もしかして違う意味なのか?」

 

あぁ、あの話か・・・。

因みに俺はあの騒動の後少し興味本意で調べてみた。その結果・・・。

ニヤニヤした顔で二人を見守る。

こんな事するのは無粋だが、部屋を出てやりたくても身体中が痛くて動けないのだ。

 

「俺はてっきりタダ飯を食わせてくれると思っていたんだが・・・」

 

「ち、違うの!いえ、違わないわよ!」

 

いや、どっちだよ・・・。

 

「だ、誰かに食べてもらったら、料理って上達するじゃない?ア、アハハハハ・・・」

 

鈴、敗れたり。

 

「お前の酢豚も食ってみたいけどさ、鈴の親父さんの料理、美味いもんな?また食べたいぜ」

 

すると、鈴が顔を曇らせた。

一夏の奴、地雷でも踏んだのか?

 

「あ、その・・・お店はしてないんだ・・・」

 

「え?何で?」

 

「アタシの両親、離婚しちゃったから・・・」

 

・・・成る程、そう言うことだったのか。

無言で彼女の言葉を聞く。

 

「国に帰ることになったのも、そのせいなんだよね」

 

「っ・・・」

 

一夏が悲しそうな顔をする。

 

「なぁ、鈴」

 

「うん?」

 

「今度、どっか遊びに行くか」

 

「え?それって、デート?」

 

鈴の表情がみるみる明るくなって行く。

良いぞ、一夏。ナイスだ。

鈴に気付かれないように、一夏にサムズアップしながら、ウィンクする。

その時、ドアが開いて、セシリアが入って来た。

 

「一夏さ~ん♪具合はいかがですか?わたくしが看護に来て・・・うっ」

 

先客に気付く。

 

「・・・え?」

 

「ど、どうしてあなたが・・・!」

 

早歩きで鈴に迫る。

 

「一夏さんが起きるまで、抜け駆けは無しと言ったでしょう!?」

 

「そう言うお前も、私に隠れて抜け駆けしようとしていたな?」

 

新たな来訪者、箒が入ってくる。

 

「そ、それは・・・」

 

「うぐぐぐぐぐぐ・・・!二人とも出てってよ!!一夏はアタシの幼なじみなんだから!」

 

鈴が大声で退室を促す。

アタシの、の所だけ随分と力が込もっているな。

 

「それなら私も!」

 

「大体、2組のあなたが!」

 

三人が言い合いを始める。

これ、もう収拾がつかないんじゃ・・・。

なんて思い、溜め息を溢す。

 

「・・・あれ?千冬姉は?」

 

「?そう言えば・・・」

 

「どこ行っちゃったのかしら?」

 

「さっきまで私達と一緒に居たんだがな」

 

どうやら、誰も知らないらしい。

まぁ、居ないなら仕方無い。先生も事態の収拾に追われているのだろう。

彼女も大変だなぁ。と思いながらベッドに転がるウィリアムであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。