空軍パイロットのIS転生記   作:Su-57 アクーラ機

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第18話

第二グラウンド

 

1組と2組がきれいに整列している。

 

「本日から実習を開始する」

 

「「「はい!」」」

 

ジャージ姿の織斑先生の声に、生徒達は元気良く返事をする。

やはり、ISの実習は織斑先生が主導で行うようだ。

 

「まずは、戦闘を実演してもらおう。凰、オルコット」

 

「「は、はい!」」

 

呼ばれると思っていなかったのか、少し気の抜けた返事になる二人。

 

「専用機持ちなら、直ぐに始められるだろう。前に出ろ」

 

「面倒臭いなぁ、何でアタシが・・・」

 

「ハァ、なにか、こう言うのは見せ物みたいで気が進みませんわね・・・」

 

愚痴を溢しながら前に出る。

そこへ織斑先生が近付いて行き、二人に何かを吹き込んだ。

すると、打って変わったように気合いが入る二人。

 

「やはり、ここはイギリス代表候補生、セシリア・オルコットの出番ですわね!」

 

「実力の違いを見せる良い機会よね!専用機持ちの」

 

やる気満々のようだ。

 

「今、織斑先生、何て言ったの?」

 

そう一夏に聞くシャルル。

 

「俺が知るかよ・・・。ウィルなら分かるんじゃないのか?」

 

「いや悪い、聞こえなかった。何て言ったんだろうな?」

 

三人で小首を傾げる。

 

「それでお相手は?鈴さんとの勝負でも構いませんが」

 

「ふふん、こっちのセリフ!返り討ちよ?」

 

「慌てるな馬鹿共。対戦相手は━━」

 

ヒューン と何かが墜ちてくる音。

音のする方に目を凝らすと・・・

 

「うわぁぁああぁぁ!退いて下さ~い!」

 

ISを纏った山田先生が落ちて来ていた。

落下地点は・・・一夏!?

 

「一夏、上だ!ブレイク!ブレイク!」

 

「へ?うわああ!?」

 

ズドォン!

軽い振動と共に砂煙がモクモクと上がる。

 

「一夏ぁ!大丈夫かぁ!?」

 

友人の無事を祈って、墜落地点を捜索する。

砂煙が晴れ始め、二人の人影がうっすらと見え始めた。

 

「そこか!?一夏!大丈、夫、か・・・Oh・・・」

 

そこには、山田先生の胸を鷲掴みにした一夏が倒れていた。

 

「あ、あの・・・織斑君?」

 

「う、うん・・・?・・・え!?」

 

あ~あ。やっちまったよ、こいつ・・・。

 

「そ、そのですね。困ります、こんな・・・。あ、でもこのまま行けば、織斑先生が義理のお姉さんということで、それはそれでとても魅力的な・・・」

 

「う、うわぁ!?」

 

慌てて山田先生から離れる一夏。

次の瞬間、彼の鼻先を二本のビームが掠めた。

 

「おほほほ。残念です、外してしまいましたわ」

 

ニコニコ顔(黒)のセシリア。

ガギンッ!と後方で金属音。

音のした方角へと振り返ると、巨大な刃物を繋ぎ合わせ、それを彼目掛けて投げる鈴。

 

「いぃちかぁ!!」

 

殺しに掛かってるだろ!

後、少しで一夏に当たる。という寸前で、二発の銃声が聞こえた。

今日は顔をあちこちに振り向かせてばかりだな。と思いながら音の発生源へと首を動かすと、山田先生が腹這いになって銃を構えていた。

彼女があれを狙撃したのだ。それもピンポイントで。

 

「織斑君?怪我は有りませんか?」

 

「は、はい・・・。ありがとう、ございます」

 

騒動はなんとか治まった。

 

「山田先生は元代表候補だ。今くらいの射撃は造作もない」

 

マジかよスゲェ。人は見た目に依らないとはこの事だな。

 

「昔の事ですよ。候補生止まりでしたし・・・」

 

そう謙遜するがあの腕は本物だ。という事は、彼女のピーク時はもっと凄かった可能性も?

 

「さて、小娘共。さっさと始めるぞ」

 

「えぇ?あの、2対1で?」

 

「いやぁ、流石にそれは・・・」

 

セシリアと鈴が困惑する。

 

「安心しろ、今のお前達ならすぐ負ける」

 

二人がムッとした表情になる。

 

「では・・・。始め!」

 

三人は上昇していく。

戦闘が開始される。

先手はセシリアだ、しかし攻撃はいとも容易く回避される。

鈴が衝撃砲を発射するも難無く回避。

攻撃が全く当たっていない。

 

「凄い機動だな・・・」

 

思わず感嘆の声が漏れる。

 

「デュノア、山田先生が使っているISの説明をしてみせろ」

 

「は、はい」

 

そう言うと、シャルルが説明を始める。

 

「山田先生のISは、デュノア社製、『ラファール・リヴァイヴ』です。第二世代開発時の機体ですが、そのスペックは初期第三世代にも劣らないものです。現在配備されている量産ISの中では、最後発でありながら世界第三位のシェアを持ち、装備によって、格闘、射撃、防御の切り替えが可能です」

 

シャルルの説明が終ると同時に、上空で爆発。二人が悲鳴と共に墜ちてきた。

どうやら終わったようだ。

 

「うぅ・・・。まさか、このわたくしが・・・」

 

「アンタねぇ、なに面白い様に回避先詠まれてるのよ!」

 

「鈴さんこそ、無駄にバカスカと撃ちすぎですわ!」

 

「これで、諸君も教員の実力が理解出来ただろう。以後は敬意を持って接するように。次はグループに別れて実習を行ってもらう。リーダーは専用機持ちがやること。では、別れろ」

 

 

案の定、生徒達は一夏、俺、シャルルに特に集中した。

 

「織斑君、一緒に頑張ろう!」

 

 

「ホーキンス君のISってどんなの?て言うか変わったスーツだね」

 

 

「デュノア君の操縦技術を見たいなぁ」

 

 

「勝手にあちこち触っちゃ駄目よ。怪我しても知らないからね?」

 

 

「まずは、順番に装着してみて下さいな」

 

鈴とセシリアのグループも順調の様だ。

一方一夏のグループはと言うと━━

 

「それじゃあ、出席番号順にISの装着と起動、歩行までやろう。一番目は・・・」

 

「はいはいは~い!出席番号一番、“相川清香”ハンドボール部、趣味はスポーツ観戦とジョギングだよ。よろしくお願いします!」

 

そう言って、右手を差し出す。

 

「・・・はぁ?」

 

一夏はついて行けてない様子だ。

 

「ああ!ズルい!」

 

「私も!」

 

「私も!」

 

「「「第一印象から決めてました!」」」

 

三人から右手を差し出されている。

 

「「「お願いします!」」」

 

向こうでは、シャルルが七人から手を差し出されていた。

 

「ワッツ・・・?」

 

「「「ホーキンス君!」」」

 

あぁ、こっちもか・・・。

 

「あ、あぁ、え~っと?」

 

ヤバいどうすれば良いんだ!?

 

 

困惑する俺達を他所に、一夏の班は既にIS操縦まで進んでいた。

 

「そうそう、上手い上手い。よし、止まってみて。オッケー、じゃあ次の人に交代だ」

 

「ふぅ、緊張したぁ」

 

そう言って、ISから降りる清香。

 

「次は誰?」

 

「私だ」

 

そう言って箒が前に出る。

 

「しかし、これではコクピットに届かないのだが・・・」

 

「あ」

 

「ああ、最初の内よくする失敗ですね。織斑君、乗せてあげて下さい」

 

そう言いながら、山田先生が歩いて行く。

 

「な、なに!?」

 

「織斑君、白式を出して下さい」

 

「は、はぁ」

 

一夏が白式を展開する。

 

「そ、それで私をどうする気だ?」

 

「勿論、運んでもらうんですよ?コクピットまで」

 

「「「ええええええ!?」」」

 

何でそこまで驚くんだ?運ぶだけだろ?

 

「は、運ぶ、のか?私を」

 

「しょうがないなぁ」

 

そう言いながら、箒の元に向かう。

ん?待てよ?運ぶ・・・どうやって?

まさか・・・!

 

「ずり落ちないように気を付けろ」

 

何の躊躇いもなく、一夏が箒をお姫様抱っこした。

 

「乗り方は分かるな?じゃ、起動と歩行までやって交代する」

 

箒は顔が完全に弛んでしまっている。

 

「・・・ハッ!?い、一夏!」

 

「ん?何だ?」

 

「その、だな、今日の昼は予定が有ったりするのか?」

 

「いやぁ、特には」

 

「そうか!では、たまには食事を一緒に取ろう!うん、それが良い」

 

「あぁ、別に良いぜ」

 

嬉しそうにする箒。

端から見れば、微笑ましい光景だ。

・・・一夏を見つめる女子の視線+こちらを見てくるギラギラした視線が無ければ。

 

「デュノアく~ん」

 

「ホーキンスく~ん」

 

ハァ、ISを展開するか・・・。て言うか、シャークマウスが描かれたISが少女を姫様抱っことかシュール過ぎるだろ・・・。

 

 

この後、色々有ったがなんとか無事に終わることが出来た。

 

 

 

 

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