空軍パイロットのIS転生記   作:Su-57 アクーラ機

27 / 91
今回、シャルルの出番を主人公がかっさらいます。
後、シャルルが影気味です、すいません。


第25話

競技場に突入した後、真っ先に一夏がラウラに突撃した。

 

「その手を離せぇぇ!!」

 

一夏が斬り掛かる。

分かってはいたが、やはり心配だ。

そして心配は的中する。

一夏がAICによって捕縛された。

 

「感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」

 

だが、なんとか鈴とセシリアの拘束は解かれた様だ。

 

「やはり、この私とシュヴァルツェア・レーゲンの前では、有象無象の固まりに過ぎん。━━消えろ」

 

そう言いながら、一夏にレールカノンを向ける。

 

「チッ!」

 

咄嗟に40mm砲を構える。

だが、今ボーデヴィッヒに当てたら、一夏や鈴、セシリアにも破片が飛ぶかも知れない。

・・・それなら!

訓練してきた能力を総動員させ、そして━━

 

ダァン!

 

彼女の頬スレスレを狙って撃った。

 

「っ!!」

 

ラウラがこちらに振り向く。

 

「俺を忘れてもらったら困る」

 

なんとかラウラの気をこちらに逸らす事が出来た。

さて、ここからだ。

俺とラウラが対峙する。

 

「まだ、殴り足りないんだろ?だったら俺が相手になってやるよ」

 

「くっ!何度も何度も邪魔ばかり・・・!良いだろう、先ず貴様から始末してやる」

 

怒り心頭と言った感じで、そう言ってくる。

正直全く怖くない。

前世の頃にもっと怖い奴に遭遇している。

黒人で長身。おまけにスキンヘッドで、訓練生に腕立てをさせるのが大好きな、筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。

もっとも、織斑先生には敵わないが・・・。

ウィリアムとラウラが話している隙をついて、一夏とシャルルが、鈴とセシリアを救助する。

・・・どうやら、救助は終えた様だ。

 

「ふぅ・・・良いから、つべこべ言わずにさっさと掛かってこい。小娘(・・)

 

中身は37歳+15歳の俺が現役15歳の女子相手に熱くなってしまった。

 

「っ!!」

 

ラウラが腕からプラズマ手刀を出して突撃して来る。

どうやら、俺の「小娘」発言が我慢の限界だったらしい。

俺も大腿部の装甲から近接用の対IS用大型ナイフ『スコーピオン』を取り出し構える。

両者の刃がぶつかり合う瞬間、別の乱入者がそれを止めた。

乱入者の正体は━━

 

「なっ!き、教官!?」

 

「お、織斑先生!?」

 

IS用のブレードを握った織斑先生だった。

・・・あれ?IS用のブレードって何Kg有ったっけ?と言うより、生身でISの斬撃を止めた?何者だこの人!?

 

「やれやれ、これだからガキの相手は疲れる」

 

「千冬姉・・・?」

 

「模擬戦をするのは構わん。だが、アリーナのバリアまで壊されては、教師として黙認しかねん」

 

実は脱いだら筋肉モリモリマッチョレディー疑惑の先生がこちらに顔を向けながら言ってくる。

ヤベッ、すげぇ睨んできた。

 

「この戦いの決着は学年別トーナメントでつけてもらおうか」

 

「・・・教官がそう仰るなら」

 

「・・・イエス・ミス・・・ご迷惑をお掛けしました」

 

俺とラウラがISを解除する。

 

「織斑もそれで良いな?」

 

「あ、あぁ」

 

「教師には はい と答えろ、馬鹿」

 

「は、はい!」

 

織斑先生・・・やっぱり怖いな・・・。

 

「では、学年別トーナメントまで、私闘の一切を禁止する!解散!」

 

「・・・ふん、命拾いしたな。鮫野郎」

 

「こっちのセリフだ。逆ギレウサギ」

 

こうして、大惨事は未然に防がれた。

 

 

医務室

 

「別に、助けてくれなくても良かったのに・・・」

 

「このまま続けていれば、勝ってましたわ」

 

不満そうに俺達に抗議してくる鈴とセシリア。

 

「お前らなぁ・・・」

 

「まったく・・・無茶してそのままあの世に逝きたかったのか?」

 

一夏と俺が二人を諭す。

 

「そうだよ、二人共、無理しちゃって」

 

「無理って?」

 

一夏の問いに、シャルルがニコニコしながら、二人に小声で何かを言う。

すると、目に見えて狼狽する鈴とセシリア。

 

「ななな、何を言ってるのか、全っ然分からないわね」

 

「そ、そうですわ、別に無理してなど・・・」

 

・・・ははぁん、分かったぞ。

ニヤニヤしながら二人を見ると、抗議の視線が刺さる。

そこへ一夏が質問する。

 

「そもそも、何でラウラとバトルする事になったんだ?」

 

「それもそうだな?何であんな事に?」

 

水を飲んでいた二人が噎せる。

 

「い、いやぁ、それは・・・」

 

「まぁ、何と言いますか、ケホッケホッ、女のプライドを侮辱されたからですわね」

 

「え?」

 

あぁ、成る程。大方自分達を罵られた上、一夏を悪く言ったことに憤ったのだろう。

 

「あぁ!もしかして、一夏の事がすk」

 

シャルルが余計な事を暴露する瞬間、鈴とセシリアが手で彼女の口を塞いだ。

 

「む、む~!?」

 

「アンタって本っ当に一言多いわね!」

 

「そ、そうですわ!まったくです!」

 

「止めろって二人共、怪我人のくせにさっきから動き過ぎだぞ!」

 

そう言って一夏が両者の肩を掴む。

 

「「~~~!?」」

 

うわぁ、滅茶苦茶痛そう・・・。

 

「ほら、やっぱりそうじゃないか、馬鹿だなぁ。無理するなって」

 

「馬鹿って何よ、馬鹿って!馬鹿!」

 

「一夏さんこそ、大馬鹿ですわ!」

 

「バァカ、バァカ!」

 

「はぁ、何なんだよお前ら・・・」

 

「まったく・・・」

 

その時、医務室の棚の薬剤瓶がカタカタと揺れ始める。

 

「・・・ワッツ?地震か?」

 

俺が一人、そう呟くと、医務室のドアが盛大に開き、女子生徒達が押し掛けて来た。

 

「わ、何なんだ一体」

 

「おいおい、どういう状況だ?」

 

「どうしたの?みんな」

 

戸惑う俺達。

 

「これ!」

 

「え?」

 

差し出された紙を手に取り確認する。

 

「何これ?」

 

「今月開催する学年別トーナメントでは、より実戦的な模擬戦闘を行う為」

 

「二人組での参加を必須とする。尚、二人組が出来なかった場合は、抽選により選ばれた者と組む事とする。締め切りは・・・」

 

・・・まさか。

 

「とにかく、私と組も?織斑君」

 

「私と組んで、デュノア君!」

 

「私と一緒に勝ちに行こう?ホーキンス君!」

 

女子達がズズっと迫ってくる。

 

「え、えぇと、みんな悪い!俺はウィルと組むから、諦めてくれ!」

 

確かに、俺もボーデヴィッヒとは決着を着けないとな・・・。

とたんに静まり返る医務室。

 

「何だ、そう言うことか。ならしょうがないねぇ」

 

「男同士って言うのも絵になるし・・・」

 

「それじゃあ」

 

女子が一斉にシャルルに顔を向ける。

 

ちょっと・・・いや、かなりホラーだ。

 

「「「デュノア君!!」」」

 

一斉に詰め寄られ、あたふたしながら連行されるシャルル。

シャルル、頑張れよ!

俺はシャルルに敬礼した。

今度は、鈴とセシリアが一夏と組もうとする。

 

「一夏、アタシと組みなさいよ、幼なじみでしょうが!」

 

「一夏さん、クラスメイトとして、ここはわたくしと━━」

 

「駄目ですよ」

 

それを、いつの間にか医務室に入ってきていた山田先生に遮られた。

 

「お二人のIS、ダメージレベルがCを超えています。トーナメント参加は許可出来ません」

 

真剣な眼差しで、そう言ってくる。

 

「そんな!?アタシ十分に戦えます!」

 

「わたくしも納得出来ませんわ!」

 

「ダメと言ったら、ダメです!当分は修復に専念しないと、後で重大な欠陥が生じますよ?」

 

山田先生の駄目だしを受け、黙る二人。

そして、お互いに目配せして、頷く。

 

「良い?アンタ達!絶対優勝するのよ!」

 

「わたくし達の分まで頑張って下さいな!心から応援致しますわ!」

 

「お、おう、任せとけ」

 

「あ、あぁ、分かった」

 

二人の気迫に圧されながら返事をする。

 

「ふふっ。美しい友情ですね」

 

山田先生が微笑みながらそう締め括る。

俺にはどこか、謀略が混じってる様に思うんだが・・・。

 

 

学生寮 自室

 

ふぅ、今日も色々遭ったなぁ・・・。

とにかく、一夏と組んだなら、なんとしてもボーデヴィッヒに勝たなくちゃな・・・。

 

「とにかく、今日はもう寝よう。色々遭って疲れた・・・」

 

そう言いながら、ベッドに寝転ぶ。

・・・まぁた一夏の部屋が騒がしいな・・・。今度は一体何だ?

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。