空軍パイロットのIS転生記   作:Su-57 アクーラ機

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今回、シャルルの出番を主人公がかっさらいます。
後、シャルルが影気味です、すいません。


第25話

競技場に突入した後、真っ先に一夏がラウラに突撃した。

 

「その手を離せぇぇ!!」

 

一夏が斬り掛かる。

分かってはいたが、やはり心配だ。

そして心配は的中する。

一夏がAICによって捕縛された。

 

「感情的で直線的、絵に描いたような愚図だな」

 

だが、なんとか鈴とセシリアの拘束は解かれた様だ。

 

「やはり、この私とシュヴァルツェア・レーゲンの前では、有象無象の固まりに過ぎん。━━消えろ」

 

そう言いながら、一夏にレールカノンを向ける。

 

「チッ!」

 

咄嗟に40mm砲を構える。

だが、今ボーデヴィッヒに当てたら、一夏や鈴、セシリアにも破片が飛ぶかも知れない。

・・・それなら!

訓練してきた能力を総動員させ、そして━━

 

ダァン!

 

彼女の頬スレスレを狙って撃った。

 

「っ!!」

 

ラウラがこちらに振り向く。

 

「俺を忘れてもらったら困る」

 

なんとかラウラの気をこちらに逸らす事が出来た。

さて、ここからだ。

俺とラウラが対峙する。

 

「まだ、殴り足りないんだろ?だったら俺が相手になってやるよ」

 

「くっ!何度も何度も邪魔ばかり・・・!良いだろう、先ず貴様から始末してやる」

 

怒り心頭と言った感じで、そう言ってくる。

正直全く怖くない。

前世の頃にもっと怖い奴に遭遇している。

黒人で長身。おまけにスキンヘッドで、訓練生に腕立てをさせるのが大好きな、筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。

もっとも、織斑先生には敵わないが・・・。

ウィリアムとラウラが話している隙をついて、一夏とシャルルが、鈴とセシリアを救助する。

・・・どうやら、救助は終えた様だ。

 

「ふぅ・・・良いから、つべこべ言わずにさっさと掛かってこい。小娘(・・)」

 

中身は37歳+15歳の俺が現役15歳の女子相手に熱くなってしまった。

 

「っ!!」

 

ラウラが腕からプラズマ手刀を出して突撃して来る。

どうやら、俺の「小娘」発言が我慢の限界だったらしい。

俺も大腿部の装甲から近接用の対IS用大型ナイフ『スコーピオン』を取り出し構える。

両者の刃がぶつかり合う瞬間、別の乱入者がそれを止めた。

乱入者の正体は━━

 

「なっ!き、教官!?」

 

「お、織斑先生!?」

 

IS用のブレードを握った織斑先生だった。

・・・あれ?IS用のブレードって何Kg有ったっけ?と言うより、生身でISの斬撃を止めた?何者だこの人!?

 

「やれやれ、これだからガキの相手は疲れる」

 

「千冬姉・・・?」

 

「模擬戦をするのは構わん。だが、アリーナのバリアまで壊されては、教師として黙認しかねん」

 

実は脱いだら筋肉モリモリマッチョレディー疑惑の先生がこちらに顔を向けながら言ってくる。

ヤベッ、すげぇ睨んできた。

 

「この戦いの決着は学年別トーナメントでつけてもらおうか」

 

「・・・教官がそう仰るなら」

 

「・・・イエス・ミス・・・ご迷惑をお掛けしました」

 

俺とラウラがISを解除する。

 

「織斑もそれで良いな?」

 

「あ、あぁ」

 

「教師には はい と答えろ、馬鹿」

 

「は、はい!」

 

織斑先生・・・やっぱり怖いな・・・。

 

「では、学年別トーナメントまで、私闘の一切を禁止する!解散!」

 

「・・・ふん、命拾いしたな。鮫野郎」

 

「こっちのセリフだ。逆ギレウサギ」

 

こうして、大惨事は未然に防がれた。

 

▽

 

医務室

 

「別に、助けてくれなくても良かったのに・・・」

 

「このまま続けていれば、勝ってましたわ」

 

不満そうに俺達に抗議してくる鈴とセシリア。

 

「お前らなぁ・・・」

 

「まったく・・・無茶してそのままあの世に逝きたかったのか?」

 

一夏と俺が二人を諭す。

 

「そうだよ、二人共、無理しちゃって」

 

「無理って?」

 

一夏の問いに、シャルルがニコニコしながら、二人に小声で何かを言う。

すると、目に見えて狼狽する鈴とセシリア。

 

「ななな、何を言ってるのか、全っ然分からないわね」

 

「そ、そうですわ、別に無理してなど・・・」

 

・・・ははぁん、分かったぞ。

ニヤニヤしながら二人を見ると、抗議の視線が刺さる。

そこへ一夏が質問する。

 

「そもそも、何でラウラとバトルする事になったんだ?」

 

「それもそうだな?何であんな事に?」

 

水を飲んでいた二人が噎せる。

 

「い、いやぁ、それは・・・」

 

「まぁ、何と言いますか、ケホッケホッ、女のプライドを侮辱されたからですわね」

 

「え?」

 

あぁ、成る程。大方自分達を罵られた上、一夏を悪く言ったことに憤ったのだろう。

 

「あぁ!もしかして、一夏の事がすk」

 

シャルルが余計な事を暴露する瞬間、鈴とセシリアが手で彼女の口を塞いだ。

 

「む、む~!?」

 

「アンタって本っ当に一言多いわね!」

 

「そ、そうですわ!まったくです!」

 

「止めろって二人共、怪我人のくせにさっきから動き過ぎだぞ!」

 

そう言って一夏が両者の肩を掴む。

 

「「~~~!?」」

 

うわぁ、滅茶苦茶痛そう・・・。

 

「ほら、やっぱりそうじゃないか、馬鹿だなぁ。無理するなって」

 

「馬鹿って何よ、馬鹿って!馬鹿!」

 

「一夏さんこそ、大馬鹿ですわ!」

 

「バァカ、バァカ!」

 

「はぁ、何なんだよお前ら・・・」

 

「まったく・・・」

 

その時、医務室の棚の薬剤瓶がカタカタと揺れ始める。

 

「・・・ワッツ?地震か?」

 

俺が一人、そう呟くと、医務室のドアが盛大に開き、女子生徒達が押し掛けて来た。

 

「わ、何なんだ一体」

 

「おいおい、どういう状況だ?」

 

「どうしたの?みんな」

 

戸惑う俺達。

 

「これ!」

 

「え?」

 

差し出された紙を手に取り確認する。

 

「何これ?」

 

「今月開催する学年別トーナメントでは、より実戦的な模擬戦闘を行う為」

 

「二人組での参加を必須とする。尚、二人組が出来なかった場合は、抽選により選ばれた者と組む事とする。締め切りは・・・」

 

・・・まさか。

 

「とにかく、私と組も?織斑君」

 

「私と組んで、デュノア君!」

 

「私と一緒に勝ちに行こう?ホーキンス君!」

 

女子達がズズっと迫ってくる。

 

「え、えぇと、みんな悪い!俺はウィルと組むから、諦めてくれ!」

 

確かに、俺もボーデヴィッヒとは決着を着けないとな・・・。

とたんに静まり返る医務室。

 

「何だ、そう言うことか。ならしょうがないねぇ」

 

「男同士って言うのも絵になるし・・・」

 

「それじゃあ」

 

女子が一斉にシャルルに顔を向ける。

 

ちょっと・・・いや、かなりホラーだ。

 

「「「デュノア君!!」」」

 

一斉に詰め寄られ、あたふたしながら連行されるシャルル。

シャルル、頑張れよ!

俺はシャルルに敬礼した。

今度は、鈴とセシリアが一夏と組もうとする。

 

「一夏、アタシと組みなさいよ、幼なじみでしょうが!」

 

「一夏さん、クラスメイトとして、ここはわたくしと━━」

 

「駄目ですよ」

 

それを、いつの間にか医務室に入ってきていた山田先生に遮られた。

 

「お二人のIS、ダメージレベルがCを超えています。トーナメント参加は許可出来ません」

 

真剣な眼差しで、そう言ってくる。

 

「そんな!?アタシ十分に戦えます!」

 

「わたくしも納得出来ませんわ!」

 

「ダメと言ったら、ダメです!当分は修復に専念しないと、後で重大な欠陥が生じますよ?」

 

山田先生の駄目だしを受け、黙る二人。

そして、お互いに目配せして、頷く。

 

「良い?アンタ達!絶対優勝するのよ!」

 

「わたくし達の分まで頑張って下さいな!心から応援致しますわ!」

 

「お、おう、任せとけ」

 

「あ、あぁ、分かった」

 

二人の気迫に圧されながら返事をする。

 

「ふふっ。美しい友情ですね」

 

山田先生が微笑みながらそう締め括る。

俺にはどこか、謀略が混じってる様に思うんだが・・・。

 

 

学生寮 自室

 

ふぅ、今日も色々遭ったなぁ・・・。

とにかく、一夏と組んだなら、なんとしてもボーデヴィッヒに勝たなくちゃな・・・。

 

「とにかく、今日はもう寝よう。色々遭って疲れた・・・」

 

そう言いながら、ベッドに寝転ぶ。

・・・まぁた一夏の部屋が騒がしいな・・・。今度は一体何だ?

 

 

 

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