空軍パイロットのIS転生記   作:Su-57 アクーラ機

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第29話

「結局、トーナメントは中止だって。ただ、個人データは録りたいから一回戦は全部やるそうだよ?」

 

「ふーん」

 

「そうか、先生達も大変だなぁ」

 

食事を口に運びながら、返事を返す。

 

「ん?」

 

「うん?」

 

「どうした?」

 

一夏が何かに気づいてそちらを見る。

そこには、絶望に染まった顔の女子達が立っていた。

 

「優勝、チャンス、消えた・・・」

 

「交際、無効・・・」

 

「うわぁぁん!」

 

「「「うわぁぁん!」」」

 

盛大に泣き声を上げながら、走り去ってしまった。

・・・何なんだ?いったい。交際?

 

「あ」

 

今度は何だ?

と思いながら、そちらを見る。

一夏の視線の先には箒が立っていた。

 

「あ、そうだ」

 

彼は何かを思い出したように立ち上がり、箒の元に歩み寄る。

 

「そう言えば箒、先月の約束な・・・」

 

「えっ?」

 

「付き合っても良いぞ?」

 

・・・何か約束事か?

 

「何!?」

 

「だから、付き合っても良いって━━」

 

「本当か!?本当に本当なのだな!?」

 

箒に胸ぐらを掴まれ揺さぶられている一夏。

 

「お、おう」

 

「何故だ?コホン、理由を聞こうではないか?」

 

「幼なじみの頼みだからな。付き合うさ」

 

「そうか!」

 

 

 

 

 

 

「買い物くらい━━グハァ!?」

 

箒の渾身のパンチが一夏の頬に直撃した。

しかしそれだけでは終わらない。

 

「そんな事だろうと・・・思ったわっ!!」

 

そのまま、一夏の腹を右足で蹴り上げた。

 

「ぐえぇ!?」

 

放たれたそれは、彼の腹にクリーンヒット。

・・・うわぁ、痛そうなんてレベルじゃねぇぞ、アレ。

思わず自分の腹をさする。

 

「ふんっ!」

 

そう言って箒はズカズカと、不機嫌極まり無いというような表情で去っていった。

 

「ぐ、ぐ、ぐ・・・な、何で・・・?」

 

「一夏って、態とやってるんじゃないか?って思うときがあるんだよね・・・」

 

「え?買い物の他に何か意味有るのか?日本のあの独特の言い回しは難しいな・・・」

 

「えぇ・・・」

 

そんな話をしていると、山田先生が入って来た。

 

「織斑君、ホーキンス君、デュノア君、朗報ですよ!」

 

「朗報?」

 

「今日は大変でしたね。でも、三人の労を労う素晴らしい場所が、今日から解禁になったのです!」

 

「え?」

 

「場所?」

 

「?」

 

「男子の、大浴場なんです!!」

 

 

「こ、これが・・・!」

 

「あぁ、結構でかいな」

 

俺は初めて見る大浴場に興奮する。

因みに、話し合いでシャルルは俺達の後に入ることになった。

まずは、体と頭を念入りに洗い、そして浴槽に入る。

 

「「はぁ~~~」」

 

「生き返る~」

 

「これは・・・なかなか良いな~。これがジャパニーズ風呂か・・・」

 

二人してフニャァっとした顔をしながら風呂を堪能する。

その時

 

「お、お邪魔します・・・」

 

「「へ?」」

 

なんとシャルルが浴場に入ってきたのだ。

 

「な、なぁ・・・!」

 

「煩悩退散、煩悩退散・・・!心頭滅却すれば火もまた涼し・・・」ブツブツ

 

あれ?、火は関係無いか?

 

「あ、あんまり見ないで・・・。二人のエッチ・・・」

 

「す、すまん!」

 

「い、一夏!俺は逆上せたみたいだから、先に上がるぞ!じゃあな!」

 

「ちょっ!ウィル!?」

 

・・・済まない一夏、俺は限界だ・・・。

 

この後、俺が冷たい飲み物で頭をクールダウンしていると、少し顔の赤い一夏とどこか嬉しそうなシャルルが出て来た。

 

何が遭ったかを聞くのは野暮ってものだろう。

 

 

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