時計を確認する。
後少しで作戦時間か・・・。
浜辺には既に一夏と箒が居た。
「悪い待たせたか?」
「いや、俺達も今来たところだ」
「あぁ私も、ついさっきここに来た」
「そうか・・・。よし、やるぞ」
「「あぁ!」」
三人はISを展開。
俺も同翼等の簡易チェックを済ませて飛翔する。
「じゃあ箒、よろしく頼む」
「本来なら、女の上に男が乗るなど私のプライドが許さないが、今回だけは特別だぞ?」
箒が軽口を叩く。
「良いか?箒、これは訓練じゃ無い。注意して取り組まないと━━━」
「無論分かっているさ、心配するな」
・・・本当にそうか?彼女はどこか浮かれている様にも見えるが。
「お前はちゃんと私が運んでやる。大船に乗ったつもりでいれば良いさ」
「何だか楽しそうだな・・・。やっと専用機を持てたからか?」
「?私はいつも通りだ。一夏こそ、作戦には冷静に当たることだ」
「分かってるよ・・・」
その時、織斑先生から無線が入る。
『織斑、篠ノ乃、ホーキンス、聞こえるか?』
「はい」
「よく聞こえます」
「無線の受信感度良好です」
『今回の作戦の要は一撃必殺だ。短時間での決着を心掛けろ。討つべきは、シルバリオ・ゴスペル、そしてその護衛のUAV二機だ。以後、目標ISは『福音』、UAVは『アルファ』、『ブラボー』と呼称する』
「はい」
「了解です」
「織斑先生、私は状況に応じて一夏のサポートをすれば良いですか?」
『そうだな、だが無理はするな。お前は紅椿での実戦は皆無だ。突然何かしらの問題が出ないとも限らない』
「分かりました。ですが、出来る範囲で支援します」
訂正だ、箒は完全に浮かれてしまっている。心配だ・・・。
『では、始め!』
織斑先生がゴーサインを出した。
一夏が箒の肩を掴む。
「行くぞ!」
「おう!」
「オーケーだ!」
箒が一気にスラスターを噴かす。
「うおっ!速いな。こっちも負けてられないぞ!」
だが、負けているのは加速性能だけだ。一度スピードに乗ればこちらもマッハを叩き出せる。
なんとか、箒の後方にたどり着いた。
「流石、第四世代だ・・・」
まさかここまで引き離されるとはな・・・。
「おい一夏、大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ。それにしても、箒のISもウィルのISも速いなぁ」
「まあな、それより振り落とされるなよ?」
「分かってるよ」
そのまま、俺達は目標の海域へ飛行を続ける。
「暫時衛星リンク確立、情報照合完了。目標の現在位置を確認。聞こえたな?ウィリアム」
「あぁ、こっちも確認した」
「よし、行くぞ」
「「おう!」」
返事を聞くと、箒が紅椿の装甲を展開、さらに加速していった。
「速い!あれはまだ序の口だったのか・・・!」
ここまで高速を出せるISなんて俺の相棒くらいだと思っていたよ・・・。っと、いかんいかん。集中しないとな。
邪魔な思考を捨て、俺も全速で追随した。
目標海域に到達後
「箒、レーダーに反応有り。三機だ。恐らく例のターゲットだろう」
「ああ、センサーで確認した。UAVを頼む」
「了解」
俺はそう言ってハードポイントに
「ターゲットロック・・・Fox2!」
発射されたミサイル四発の内、二発がUAVアルファに命中。しかし、ブラボーは直前でフレアを撒いて回避した。
「クソッ、アルファを撃墜、ブラボーはミサイルを回避した!」
ブラボーがこちらに向かってくる。
「俺はこいつを始末する。ISの方は頼んだぞ!」
「任せろ!」
「分かった!」
二人はISの元へと向かう。
いつの間にか、ブラボーは直ぐ近くまで来ていた。
ウィリアムとUAVブラボーが高速ですれ違う。
「おっと、クソ野郎が横切った。機械の癖に良い腕してやがる・・・」
先程すれ違ったUAVの見た目は上から見たらWの形をした主翼を持ち、機首側面にカナード翼、垂直尾翼は水平尾翼と一体化しており、平べったい機体に下へ出っ張ったエアインテークとかなり特徴的な外見だ。
「さあ、大人しく墜ちてもらうぞ!」
ブラボーと交戦してから十数分、なかなか決着が着かない。
・・・それにしても、コイツらの目的は何なんだ?どこへ行く気なんだ・・・?
戦闘中にも関わらず、余計な事を考えてしまう。
そろそろウィリアムの体力も限界が近づいて来ていたその時、遠くで爆発が起きた。
「一夏達が福音を撃墜したのか?」
そう思ってセンサーで確認する。
そこには、墜落する白式と紅椿が見えた。
「なっ!?一夏!箒!」
二人の元に急行する。
そう言えば、さっきからブラボーがやけに大人しい。それどころか、だんだんと離れていく。
襲って来ないのならチャンスだ。
俺はなんとか無事だった箒と共に一夏を連れて撤退。
後ろでは福音とブラボーが真っ直ぐに巡航を開始していた。
もっと描写を上手く書けないものか、と何時も思います。
因みにUAVブラボーはエースコンバットのX-02がモデルです。