エースコンバットZERO『Contact』
戦闘描写が巧く書けない・・・。もしかしたらちょっとした矛盾点があるかもしれないです。
ご注意下さい。
第2話の最後辺りの文を少し改良させて頂きました。
ギラギラと日が照りつける砂丘の上を四つの機影が編隊を組んで飛んでいく。
その機影の全ては主翼を黒色に染めており、垂直尾翼には羊の頭に長剣が突き立てられたエンブレムが貼られていた。
「隊長、まもなくデルゥ基地上空に到達します。レーダーに感あり、機数は二機。恐らく通信にあったシャークマウスとドイツのISかと。下は手酷くやられているようです」
「ふん、金に
━━狩りの時間だ。全機墜とすぞ」
「「「了解!」」」
▽
「次から次へと・・・!ラウラ、来るぞ!」
「こちらも確認した。全機が主翼を黒く塗りつぶしている・・・?さっきのターミネーターとは違うようだ」
直後、ミサイルの接近警報が鳴り響いた。
俺は機体後部からチャフとフレアを撒いた後に急旋回、ラウラはワイヤーブレードとAICでミサイルを無力化する。
《初撃は回避されたか・・・》
《リッチモンドを乗せた輸送機の護衛として向かったのに、ここで噂の鮫に
「あの機体・・・ラウラ、気を付けろ。連中の機体はデカイ図体とは裏腹に機動性が高い」
敵の機種は学園を襲った時に交戦した有人ターミネーターと同機種だった。カラーリングは違うがあの機体形状は忘れない。
さっそく後ろを取った敵機を追い回しながらラウラに注意喚起する。
「留意する」
速度性能ではターミネーターに追い付けないと踏んだラウラは敢えて移動は最小限にしてレールカノンによる精密射撃を始めた。
《喰らい付いたら離さない。食い意地の張った鮫だ。おい、誰かこいつを引き剥がしてくれ》
《2、少しの間だけ耐えろ。4がそちらに向かっている》
俺が追い回している敵機の僚機が俺を妨害しようと後ろに付いて発砲してくる。
「精鋭部隊が相手である事に加え、四対二か・・・。だが、こっちだって伊達に空を飛んできた訳じゃない!」
後ろに牽制射を行いながら反撃の用意を始める。
まず、後方の排気ノズルを下へ向け、次に
《敵機捕捉。そのままじっとしていろよ・・・》
次の瞬間、俺はまたチャフとフレアを同時に撒き散らし、全てのノズルを一斉に噴かした。
機体が平行のまま急激に上昇を始め、その下を敵機が通過していく。
「上手く掛かったな」
この機動はVTOL用の特殊なノズルを持つ一部の戦闘機、そして、ISの中ではこの相棒にしか出来ない動きだ。
ヘッドギアの酸素マスク越しに、俺はニヤリと片方の口角を上げながら、敵を捕捉してミサイルを発射した。
《し、しまった!?あいつ、あんな機動を━━~~~・・・》
まずは一機撃墜だ。敵はエンジンから数回小さな爆発を起こしながら黒い尾を引いて墜ちて行った。
「おやすみ!」
《一機喰われた!?こいつら、ただのIS乗りじゃなさそうか!》
《お遊びは終わりだ。こいつらを炎の中に叩き込む!》
ドンッ!と爆発音が聴こえる。
音のした方角を見ると、ラウラが敵機をレールカノンで撃ち落とした後だった。エンジン部分を吹き飛ばされた敵は錐揉みしながら砂丘へと消えていった。
《あの女、なんて高精度で撃って━━~~~・・・》
「ただ周りを飛び回るだけなら私でも当てられる!『シュヴァルツェ・ハーゼ』隊長を甘く見ないでもらおう!」
左目の封印を解いたラウラが、下を睨みながら勇ましくそう告げる。
「ラウラ、グッドキル!残るは二機だ。一気に畳み掛けるぞ!」
「分かった!」
《二機も墜とされた!?許さねぇ!》
《落ち着け2。お前はあの黒いISをやれ。私は鮫を墜とす》
「っ!!こいつだけさっきの奴らとは動きが違う。隊長機か?」
《貴様の思い通りにさせると思うかっ!》
「っ!?」
後ろを取る為、減速機動を行おうとした途端に銃撃を浴びた。
「ぐッ!こいつ、減速機動に付いてこれるのか・・・。俺の得意技が潰されたのなら、新しい手を考えないとなっ!」
後ろをピッタリ付いてくる敵の攻撃をかわしながら次の一手を考える。
「しつこいっ!」
「ラウラ、大丈夫か?」
「後ろに取り付かれた。今のところ大きな被弾は無いが振り切ろうとしても、しつこくついてくる・・・!」
後ろの隊長機の攻撃を回避しながらチラッと一瞬だけ確認すると、ラウラの後ろを一機のターミネーターが追跡していた。
「・・・ラウラ、俺が援護するからカウント3で後ろの奴に攻撃だ。出来るか?」
「分かった、やってみる」
「よし、行くぞ。3」
後ろの敵が鬱陶しいが、それに構わず半ばごり押しで速度を上げてラウラの元へと飛んで行く。
「2」
ラウラと敵機の間に割り込む用意をする。
「1」
二つの影がドンドン大きくなってくる。
「よし、今だ!」
そう言って、俺は敵の正面スレスレを通過しながら、目眩まし兼ラウラへのロックオンの妨害としてチャフとフレアを大量に散布した。
「ってぇっ!!」
《うわっ!?畜生、ロックが外された!前が上手く視認できな━━~~~・・・》
空かさずラウラが後ろを振り返って敵のエンジン部分を正確に狙ってレールカノンの砲撃を行う。
砲弾が直撃したターミネーターは火を噴きながら墜ちて行った。
「ウィル、助かった。後はそいつだけか?」
「ああ、残るは後ろのこいつだけなんだが、中々良い腕をしてやがる・・・俺の減速機動にも巧く対応してくるんだ。スマンが少し手を貸してくれ」
「問題無い。どうすれば良い?」
「なに、簡単な事さ。俺をAICで止めてくれ、ほんの一瞬だけで良い」
バスター・イーグルはその大出力と機体形状から、高速・高機動の飛行が可能だ。だが、速い分だけ制動距離が増す上、機体がデカイ・重い・PIC出力が弱い、の三点がそれに拍車を掛けてしまっている。つまり、急に止まれない。
今回ばかりはこいつの高速性能が故の皺寄せが目立ってしまったという訳だ。
だが、ラウラのAICによって
「よし、ラウラ。最終アプローチに入るぞ!」
「準備は万端だ、いつでもいけるぞ!」
その言葉を聞いて、俺は敵を後ろに引き連れたままラウラのいる方角へと向かって行く。
《何を企んでいるかは知らんが、貴様さえ墜とせば後はどうとでもなる・・・!!》
「後、350m弱・・・!」
そろそろこっちの体力も限界に近付いている。この作戦、絶対に成功させないとな。
《ん?そうか、ハハハハッ!そういう事か!私を誘き寄せてその女に攻撃をさせるつもりだな!考えが浅はかだ!》
隊長機は自分の予想が当たりだと思い込み、ウィリアムを嘲笑いながら機銃の先を彼に向ける。
「ラウラ!やってくれ!」
「任せろ!」
唐突に、自分の体に負荷を掛けていたGが消え失せ、代わりに身動きが取れず窮屈感が押し寄せる。
ラウラのAICが発動し、3m超えの機体がその場で静止したのだ。
1秒も立たない内に俺はAICから解放され、また身動きが自由になる。
流石ラウラ、完璧なタイミングだ。
俺はその場で機銃を構えながら真後ろを向く。
《なっ!?まさかこれが狙いだったのか!?クソッ!》
目の前まで迫っていたターミネーターが慌てて方向を変えるが、もう遅い。
「━━良い所に来たな」
直後、機銃のトリガーが引かれ、隊長機に向けて30mmの火の雨が降り注がれた。
発射された無数の弾丸は隊長機に吸い込まれるようにして飛んで行き、機体の主翼を手当たり次第に食い千切っていく。
《被弾した!?こんな奴らにっ・・・!!?》
主翼をもがれ、揚力を失ったターミネーターは俺とラウラの真横スレスレを轟音と共に高速で通り過ぎながら黄色い地表へと墜ちて行った。
「ハァ、ハァ、ハァ、敵機撃墜、レーダーに残敵無し。制空権、確保だ・・・!!」
「流石に、これ以上の増援は、私も勘弁してほしいところだ・・・」
敵のエース部隊を退けた俺達は、残りの抵抗勢力がいないか確認する為、荒い息を吐きながら基地へと戻って行った。
▽
『亡国機業の残存勢力に通達する。諸君らの増援は全機撃墜された。これ以上の抵抗は無意味だ。速やかに投降せよ。勿論、諸君らの身柄は保証するし、非人道的な事など論外だ』
何機もの軍用ヘリがスピーカーを使って亡国機業の兵士達に対して降伏を促す。
何でも、俺達が上空で戦っている間にリッチモンド氏達が基地の無線機を拝借し、アメリカ大使館を経由してアラブ首長国連邦軍に事態を伝えたそうだ。
通報した四人は今現在、軍から事情聴取を受けている。
「フゥ、手間が省けて大助かりだ」
武装解除された亡国の兵士達が両手を頭に置いたままゆっくりと輸送ヘリに乗せられて行く列を見ながら、サングラスを着けた俺は水の入ったボトルを片手に腰に手を宛がいながらそう呟く。
「そうだな、これなら連中も大人しく投降するだろう。私達が残り少ない体力を振り絞って一人づつ拘束していくよりは効率的だ」
ラウラが俺の呟きにペットボトルの水を飲みながら返答してくる。
実際、本当に大助かりだ。基地で散々暴れた後に敵エース部隊と交戦した俺達に再び動き回れる程の体力は残っていなかったのだから。
「今からもう一度飛べなんて言われたら、冗談抜きでそいつに一発右ストレートをくれてやりそうだ・・・」
「ウィル兄ちゃん!ラウラ姉ちゃん!」
水をガブガブ飲みながら軽口を叩いていると、横から声を掛けられた。
「お~、ルーカス。事情聴取はもう終わったのか?」
「ついさっき終わって解放されたところだよ」
俺の問いに、後からやって来た秋山さんが答える。
「秋山さん、それにメイトリックスさんとリッチモンド氏も」
「ホーキンス君、ボーデヴィッヒ君、今回は私のせいで迷惑を掛けてしまったね・・・本当にすまない。それと、ありがとう・・・!」
そう言ってリッチモンド氏が前に出て、右手を差し出してくる。俺がその手をしっかりと握り返してからは、ひたすら感謝の言葉を繰り返された。
「アラン・リッチモンドさん、ルーカス・リッチモンドさん!念の為、身体に異常が無いか検査しますのでこちらへ!」
すぐそこの近場で、連邦軍の衛生兵がヘリから救急ボックスを降ろしながら二人を呼ぶ。
「っと、呼ばれたようだ、一端失礼するよ。行こうかルーカス」
「うん。また後でね、兄ちゃん達!」
そう言って二人は衛生兵の元へと歩いて行った。
「それにしても内容の濃い一日だったなぁ」
メイトリックスさんがドカッと近くのコンクリートブロックに座り込む。
「そうだな。敵の占領する基地へ乗り込んで、ターミネーターに追い回された挙げ句、俺はロケットを散々撃たれ・・・」
「俺とラウラは敵のエース部隊を相手に砂丘の上を飛び回りましたからね・・・。これで疲れない人なんて、それこそ超人かサイボーグですよ」
「ああ、体力には自信のある私も今回ばかりは流石に疲れたぞ・・・」
ラウラがそんな事を言うなんて珍しい。それ程までに疲れていたのだろう。俺も、一度座り込んだらもう立てる自信が無い。
「アハハ・・・お互い大変だったね・・・。二人が上空であいつらと戦っているのは俺も遠目から見えていたよ。手練れを相手に四対二で全て倒すなんて凄いじゃないか」
今まさに輸送ヘリに乗せられようとしている先程のターミネーターのパイロット達を見ながら、秋山さんが称賛の声を掛けてくる。
「そう言う秋山さん達もターミネーターを一機倒したじゃないですか。それも生身で」
「俺は囮をしただけだよ。直接やったのはルーカス君さ」
いやいや、弾速の速いハイドラロケットをかわしながら時間稼ぎをするなんて、あなたのタフさは十分バケモノ級ですよ!
と、心の中で盛大にツッコミを入れる。
因みに余談だが、今回の騒動が切っ掛けでこの放棄された基地は少しずつではあるが解体の手が入るそうだ。
「でも実際にこうしてみると、ISに乗れる君達がどれ程凄いかがよく分かったよ。俺も一度ISに乗ってみたいね。君達が羨ましい・・・」
「ふむ・・・もし秋山さんがISに乗れるとしたらどんな機体に乗ってみたいんですか?」
ふと何と無く思いついた疑問を秋山さんに投げ掛けてみる。
「どんな機体に、か。そうだな・・・こう、ナイフとか使う近接戦が得意で忍者ばりの素早さで相手を圧倒するような感じの機体・・・かな」
目をパチクリさせた秋山さんは少し考え込んだ後、俺の質問に答えてくれた。
ふむ、忍者か・・・それに乗っている彼の姿が容易に想像出来る。
「ハッハッハッ!和也にピッタリな機体じゃないか!似合いそうだ」
「アーノルド、お前はどんな機体に乗ってみたいだ?」
「俺か?俺は・・・やはり大量のロケットと大口径マシンガンをバカスカ撃てるような機体だな!」
「「「え゛」」」
キリッとした決め顔でそう言うメイトリックスさんに俺達は凍り付いた。
━━━
「ブルァッ!!」
「っ!?い、いったいどうしたんですか?パットン准将」ビクッ!
「・・・今ぁ、どこかで新たな同志の気配を感じたぁ」
「なっ!?それは真ですか、准将殿!」
「素晴らしい・・・!」
「気が溢れる・・・みなぎる・・・!重装巨砲主義ぶぅあんざぁい!!!」
「「「重装巨砲主義ばんざーい!!」」」
「・・・ハァ、准将、仕事して下さい。君達も同じだ、早く持ち場に戻れ。いい加減にしないと、徹夜二連続で機嫌が悪いホーキンス少佐を呼んで全員まとめてラングレー基地行きC-130の翼に括り付けてもらうぞ?」
「━━いや、その必要は無い」
「「「!?!?」」」
「ああ、ホーキンス少佐。お勤めご苦労様です。コーヒーです、どうぞ」
「うむ、ありがとう。ハァ、美味い。・・・さて諸君、選びたまえ。これから運ばれる補給物資に括り付けられて共に空挺投下されるか、黙って仕事に戻るか。3秒待ってやろう」
「「「い、イエッサー!!喜んで仕事に戻らせて頂きますっ!!」」」
━━━
「秋山和也さん、アーノルド・メイトリックスさん!こちらへどうぞー!」
二人も検査の為、衛生兵に呼ばれて「それじゃあ」と言って歩いて行った。
その場には俺とラウラだけが取り残される。
「さて、ウィル」
唐突にラウラが口を開く。
「ん?どうしたラウラ」
「さっきの約束を忘れてないだろうな?」
ん?約束・・・?ラウラとの会話の間に何か約束事なんてしたっけか?
俺は、首を捻りながら今までの会話を出来うる限り思い出していく。
確か、ラウラと正門を奇襲した後に敵の対空陣地を壊して回って、ターミネーターが出てきたがそれも破壊して・・・後何だっけか?ああ、そうだ。敵戦力の状況をラウラに伝えて
『特に、正門を楽に攻略出来たのは良い事だな。奇襲が成功した後はトントン拍子に事が進んでいく』
『確かに奇襲の成功は深く関わってるが、正門を楽に落とせたのはさっきのラウラのアレが主な原因だと思うぜ?』
・・・・・・あっ
「ま、まさか・・・!?」
「O★HA★NA★SHIの時間だ」
「ちょ、ちょっと待てよ。せっかくハッピーエンドな雰囲気なんだからそういうのは止めにしようぜ、な?」
「・・・ふむ、確かにこの場では周りに迷惑が掛かるな」
ラウラが顎に手を宛て、周りを見回す。
「そ、そうだよ。だからこの件は━━」
「━━なら、丁度おあつらえ向けの物陰があるからそこにしようか」
「だ、
「逃がさん」
言うや否や、逃げようとする俺の襟首をガシッと掴んで近くの物陰へと引きずって行く。
ああ・・・どうか明日の朝日が拝めますように。あ、そう言えば、せっかくドバイに来たのにまだパームアイランドを見てな━━
「ウギャアアアアアァァァァ!!」
ヘリが飛び交うだだっ広い青空にウィリアムの悲鳴がこだました。
▽
リッチモンド氏救出の後、一日の間を空けて彼らがアメリカへ帰国する為の護衛飛行が待っている。
ドバイを発つまでの間に、リッチモンド氏から「どうしても礼がしたい。何か食事でもご馳走させてくれ」と言われた俺達はそのご好意に甘えてパームアイランドが見渡せる高級レストランに連れて行ってもらい、そこで俺はシーフード料理を満足するまで食べ続けた。
日本の魚料理も良いが、たまにはこういった料理も良いものだ。
そして、とうとうドバイから発つ日が来た。
国際空港から離陸した俺達は行きしなと変わり無く、プライベートジェットを中心に左をラウラ、右を俺が固めるようにしてアメリカ合衆国『ノースウェスト・フロリダビーチズ国際空港』に向けて最後の護衛飛行を行う。
日本では『行きは良い良い帰りは怖い』と言う言葉があるそうだが、途中の経由地で休憩を挟みながら何事も無くアメリカ領空内に入ったプライベートジェットは無事空港の滑走路に着陸し、俺達は合計数千Kmにも及ぶ護衛飛行を終えた。
▽
空港で待機していたリッチモンド財閥のヘリコプターがエンジンを始動させる。
「兄ちゃん達バイバイ!」
「おう!またな、ルーカス!」
「ホーキンス君、ボーデヴィッヒ君、君達との出会いは一生の宝だよ」
「こちらこそ、あなたのような方に会えて光栄でした。またどこかでお会いしましょう」
「どうぞ、ご自愛ください」
俺、ラウラの順番に別れの言葉を述べる。
「ああそうだホーキンス君」
「はい?」
リッチモンド氏が何かを思い付いたように手でポンと相槌を打った後、俺の所に歩み寄ってきた。
・・・大事な話か何かか?
そう思っていると、リッチモンド氏が俺の肩に手を置いて耳元でこう言ってきた。
「君とボーデヴィッヒ君は親しい仲・・・いや、それ以上と見える。もし挙式するなら、その時はぜひ呼んでくれたまえ。会場や飾り付けなどは私達が受け持とう」
まるで色恋沙汰にニヤニヤと反応する中学生のような顔でそう告げてきた。
「なっ、なあ・・・!!」
堪らず顔を真っ赤にする俺の顔と「?」と言う顔をしてこちらを訝しむラウラを交互に見た彼は「ハッハッハッ!しっかり青春を謳歌したまえよ!若者達!」と笑いながらヘリコプターへと歩いて行った。
「ホーキンス君、ボーデヴィッヒさん。今回は君達のお陰で無事にここへ帰り着けた。ありがとう」
「ああ、二人がいなかったらどうなってた事か・・・。感謝してもしきれん」
秋山さんとメイトリックスさんが感謝の言葉を掛けてくる。
「俺達もしっかり腕を磨かないとな。な?和也」
「そうだな、もっともっと強くなってしっかり彼らを護れるようにならないとな。おっと、そろそろ急がないと。それじゃ!」
「また縁があれば会おう!」
そう言って二人もヘリに乗り込み、全員が揃ったそれは徐々に上昇を始めた後、リッチモンド財閥の本社へ向けて飛んで行った。
「・・・終わったな」
パタパタと音を立てて飛び去って行くヘリを眺めながら、フッと笑う。
「ああ、依頼達成だ。ところで、ウィルはいったい何の話をしていたのだ?」
「っ!?あ、ああ、何でも無い話さ。今度何か催し物でもあったらぜひ呼んでくれってな」
「?そうか」
ラウラが顔を覗き込むように聞いてきて、俺はドキリとしてしまった。
ヤバい所は隠したけど嘘はついてないよな?
「さ、こんな所にいつまでもいたら係員に邪魔だって怒られちまう」
「そうだな、一先ずここを離れるか」
しばらくヘリが飛んで行った方角を見上げていた二人は空港の中へと歩いて行った。
以上で、ドバイ編は終了となります。
ここまで読んで下さりありがとございます。
そして、コラボして下さった『パパパパセリ』様。
ありがとうございます!
ブラックシープ1「ふん、読者の皆様の感想と評価に
2.3.4「そうだ、そうだ!隊長の言う通りだ!しかも内容が無理矢理な上にめっちゃガバガバじゃないかっ!!」
「・・・ぐう正論だよ、コンチクショウッ!!」
━どうでも良い設定━
ブラックシープ隊
MSGに所属する四機一編隊の特殊部隊。
隊長である“ロバート・ワイズマン”は元アメリカ海兵隊航空部隊の所属であり、経緯は不明だがこの組織の一員として活動している。
プライドが高く、自分達と違って思想を持たず、報酬の為に動く亡国機業の傭兵達を金に集る犬と評価している。
今回、誘拐したリッチモンドが口座の暗証番号を話さず、ただ時間の浪費だった為、彼の奪還を恐れた組織はどこか離れた所に潜伏して後程ゆっくりと聞き出そうという結論に至った。
その為、リッチモンドを乗せた輸送機の護衛としてこの部隊が派遣されたのだが、計画が漏れてしまい、奇襲された上にウィリアムとラウラによって部隊は全滅。作戦は見事に潰され、彼もアラブ首長国連邦軍によって逮捕された。
※実在の米海兵隊『ブラックシープ』とは別物です。