MAJORがパワプロの世界で且つプリキュアキャラが存在する状態で話が進んだら 作:Quick
そして、三船ナインに覚悟はあるのか?
個室で1人、安藤はビールを飲みながらテレビのプロ野球中継を見ながら悩んでいた。
解散寸前だったドルフィンズが漸く立ち直り、チームとして再起した。
だが、これから強くなるために厳しい練習をさせていいのだろうか?
厳しい練習をさせるあまり、子供達は付いてこれずにやめてしまった過去がある。
簡単にやめてしまうのではないか?
チームの為に存続させるには、厳しい練習をさせるわけにはいかない。
今のご時世、スパルタ指導では子供達はついてこれない。
だが、皆が吾郎みたいにやる気になってくれれば・・・
その時、
ズパーン!
乾いたミットの音が聞こえる。
安藤は、ベランダへ出てみると、
吾郎「いい感じじゃん沢村。」
宿舎の外で、沢村が投球練習をしていた。
実は、大浴場で入浴していた吾郎達、その際、吾郎は沢村にピッチャーしてみないかと提案したのだ。
更に、
ズパーン!
マナも投球練習をしていた。だが、受けていたのは小森ではなく六花だった。
実は、六花がマナの球を取りたいと立候補したのだ。マナは最初は難色を示したが、六花の強い意思でやってみることに。
最初は緩いボールを投げたところあっさりキャッチ。
更に、それなりに速いボールを投げると、それもキャッチしたのだ。
何故捕れたのか?
それは、六花の動体視力の良さだった。
六花は競技かるたをやっている。競技かるたで培った動体視力が、キャッチャーをやる上で適していたのだ。
そんな吾郎達の姿を見た安藤は心を打たれた。
時代や環境を言い訳にして子供達の顔色を伺う監督になってしまっていた。
結局、自分が夢から逃げていたんだ。
それを、今目の前で目を輝かせながら頑張っている子供達に気付かされたのだ。
そして、安藤監督は決意する。
たとえ厳しい練習で子供達に嫌われても、努力すれば夢が叶うというのを教えるんだと。
その為に、自分は鬼になると。
翌朝の練習で、
「マラソン!!?」
安藤監督は、メンバーにマラソンさせることにした。往復20kmの山登りコースを走らせるのだ。
かつては、このマラソンを入団テストにしていた安藤監督。
だが、あくまでこれは実力を確かめるのではない。
皆のやる気を見るためだ。そのマラソンに耐えられるのなら、どんな厳しい練習も耐えられるはず。
そして、安藤監督はこう宣言した。
もし、やめたい場合は、途中で走っているバスに乗って帰ればいい。
だが、もう三船リトルのグラウンドに来なくていいと。
様々な反応が飛ぶなか、吾郎は安藤監督が本気になってくれたことを喜んでいた。
こうして、三船ドルフィンズ全員は、グラウンドを飛び出して、山頂を目指して走り出した。
安藤監督は、全員帰ってくる事を信じて、グラウンドで1人待ち続ける。
先団グループは、吾郎、マナ、沢村、小森の4人。続いて、前原、夏目、鶴田、田辺、長谷川の5人。六花と薫は早くも遅れ始めていた。
山道の中腹、吾郎達4人は速いペースで進んでいたが、
小森「はあ、はあ」
小森の息が上がり始めた。
マナ「小森くん大丈夫!?」
小森「う、うん・・・
先行ってて。
皆のペースが速すぎて・・・」
吾郎「無理することはないんだ。
時間はあるんだ。自分のペースで登ってこい。」
マナ「あたしも、これ以上はついていけないかも・・・」
吾郎「相田も、ゆっくりでいいからな。」
こうして、吾郎、沢村は先を進んでいった。
吾郎は言うまでもないが、沢村も元はサッカーをやっていただけに、スタミナとスピードは優れていた。
2人は仲間の心配をしながら、全員戻ってくることを信じて、走り続ける。
一方、前原たち5人はというと、
前原「やめたやめた!
勝手にやってくれってんだよ!」
前原が音を上げたのだ。
夏目が説得するも、他のメンバーも5人で一斉にやめれば、監督も流石にやめさせられないだろうと提案する有り様。
そんな中、更に遅れて走っていた清水と六花がやって来た。
前原「おーい、清水に菱川。
お前らも一緒にバス乗って帰らねーか?」
前原は、どうせ馬鹿馬鹿しいと思ってるんだろ?と思い、2人にも提案してきたのだ。
だが、
清水と六花は走り続けた。
田辺「おい、お前ら本気かよ!?」
前原「やめとけよ!
運動苦手なお前らが完走できるわけないだろ!」
それに対して、
清水「そんなものやってみなくちゃわからないだろ。
何早々とくだらない相談をしてるんだよ!」
六花「最初から出来ないと決めつけるなんて、
男らしくないわ!」
そう言い残して、2人は走り続ける。
その言葉を受けて、長谷川、夏目、鶴田、田辺は再び走り出した。
前原は最後まで反発したが、再び走り出した。
そして、日が西へと傾きつつあった頃、
吾郎、沢村が到着。
続いて、マナ、小森が到着。
その後も次々とメンバーが帰って来た。
そして、太陽が山へと隠れつつある時、
最後尾を走っていた、六花、清水、そして前原が到着。
到着した時は、吾郎達が出迎えてくれた。
この時、吾郎達三船ドルフィンズは、大きな自信を掴んだ。
行ける、いや、行くんだ全国へ!!
その夜、流石に山道20kmは辛かったか、疲れのあまり全員ぐっすりと寝ていた。
その早朝、
吾郎はただ1人、宿舎の外を走っていた。彼のスタミナは無尽蔵というのか。
そして、ちょうどグラウンドの辺りと通りかかった頃、誰かが的当てをしていたのを吾郎は見かけた。
続く
次回、いよいよご対面です。