─蓮side─
「んで?この状況はどういうわけ?」
─俺は何故か正面にいる彼女によって正座をさせられている。
「体操服を探すため、そして自分の身の潔白をしめすためだ。」
「ならどうしてあんな体制になってたのよ」
「あんな体制??ボディチェックするなら目でも見るのが普通だからしゃがみこんでボディチェックするのは変じゃないと思うんだが。三玖だってそう思ってやってたはずだけど」
三玖「うん、だから二乃はそんなにカリカリする必要はない。」
俺と三玖は眼前の彼女...二乃に対して弁明をする。
二乃「ふぅん...嘘ではないみたいだし私が悪かったのもあるし今回は見逃してあげるわ」
...すごく高飛車な娘だな...そうぼやっと考えつつ正座を解いて立ち上がる。三玖もそれに倣って立ち上がろうとするが足が痺れているのかふらついてしまった。
「危ないぞ、俺が受け止めてなかったら大事故だぞ?」
俺が体全体で受け止めたから何も無かったもののその時俺がいなかったら近くにあった屏風に直撃して大事故確定だった...あぶないあぶない。
三玖「」
二乃「あんた何やってるのよ!!」
「いや、三玖がこっちに倒れ込んできたから危ないと思って抱きとめただけだけど?」
そう俺がサラッと言うと二乃は眉間を手で押さえてやれやれと言わんばかりの仕草をする
「??何がおかしい?」
二乃「あなた、案外天然なのね...」
「初めて言われた」
二乃「まぁいいわ、家庭教師するんでしょ?リビングに来なさい。全員揃ってるわよ」
そういい二乃は踵を返してドアに手をかける...そしてちらっと振り返り
二乃「戻ってくるまでにその顔を戻しておきなさい、三玖」
意味のわからないことをボソッと言って部屋を出ていった。
「三玖、体操服が見つかったみたいだし俺達も行こうか」
そういい一人歩きだそうとするも三玖によって腕を引っ張られた
三玖「ま、待って。」
「どうした?」
三玖「歩けない」
...なるほど、まだ足が痺れているのか。
「わかった」
三玖「だから、先に─」
「よっと」
三玖の言葉を聞く前に俺の身体は動き出していたため止められなかった...そしておれが行ったのは三玖を抱き上げること...
「.....行こっか」
三玖「...うん」
...リビングに行くまで2人して何も口に出来なかった。
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─風太郎side─
...今日の課題たる実力テストも終わりを迎える。集合態度はともかくやりたい事の大半は片が付いた。
初日に詰め込む必要性は感じられない。そう考えた俺は─
「みんなお疲れ様。今日はもう自由にしていてくれ。それともう少しここで作業をしたいのだが、構わないか?」
五月「大丈夫ですよ!」
三玖「部屋に戻っていいの?」
「あぁ、大丈夫だ。」
二乃「クッキー焼きすぎたんだけどいる?」
「ありがたくちょうだいするよ。」
四葉「私も手伝いますよ!!」
...アットホームな雰囲気...間違ってなさそうだな
一花「なら私は─」
一花はおもむろに立ち上がり隣にいた蓮の腕に手を回し─
一花「蓮君と一緒にお出かけしようかな」
...その時蓮の両隣...一花と三玖の間で電撃が走った.....ような気がした。
蓮「...また後で連絡を入れるよ、風太郎」
「あぁ、採点だけなら一人で事足りるから大丈夫だぞ」
そういうと二人は一花の部屋に入った。
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...さて、それぞれの採点を始めよう。まずは一花だな...一問目から間違い...
「...じ、十二点...だと??」
あまりの残酷さに頭を抱える。赤点必至だぞ...き、気を取り直してだ。次に適当に手に取ったのは五月のテストであった。
「二十...八点」
真面目に最初から解いていたはずの五月であっても赤点であった。
───
五人全員のテストの結果は──全員が赤点だった。
「う、嘘だろ...」
同学年に家庭教師を求める当たり酷いのはわかっていたがそこまで酷いとは...
二乃「あら、採点終わったの?」
「あぁ、お陰様でそれなりにかかったよ」
嫌味も込めて適当に言い放つ。
二乃「まぁ、お詫びじゃないけど食べたら?」
そういいクッキーと水を渡してくる
「あぁ、ありがとう」
もらうと直ぐにクッキーと水を交互に口に入れる
...あれ?なんでだ.....瞼が...自然と.....お...ち...
二乃「バイバーイ」
最後に見えたのは二乃の妖しい笑みだった─