織斑一夏は理解できない   作:五番目

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織斑千冬は食べられて死ぬが愛しさで胸が一杯になる

一夏がそこに居た。

 

身体中を血にまみれて、女子生徒の頭と身体を引きちぎり、両手に持って佇んでいる。

 

何かを噛み砕く音が聞こえる。

 

クチャクチャ、バキバキ、ボリボリ

 

飲み込むと、手に持っていた女子生徒の頭を口元に持っていき、口を開けて食べる。

 

少しずつ食べているから、頭蓋骨の断面が見えている。

 

更に、女子生徒の顔がこちらを向いた。

 

女子生徒の顔は白目を向いて涎口から垂れている。

 

涙を流しており、恐怖の感情を表しているのかと思いきや、女子生徒は快楽に歪む顔だった。

 

食べられる事が最高の快楽を得られる手段であることから、自分から食べられに行ったのだろう。

 

残った頭を全て食べ終わると今度は身体を食べ始める。

 

最初は乳房から噛り、ムシャムシャと食べる。

 

そこから胸の臓器類を食べてから、腹部へ。

 

子宮を食べて脚部に。

 

そして、女子生徒が居なくなった。

 

一夏がこちらを向いている。

 

その目に宿るのは人間を食べる事が当たり前な事から来る食欲か、あるいはその身に宿す狂気から来るものか。

 

どのみち、今の私は拒むことなど出来はしない。

 

一夏に食べられようと女子生徒が近づいて来る。

 

また一人、また一人と私の生徒だった者たちが食べられていく。

 

既に、学園の生徒を9割以上食べた一夏は私のもとまで歩いてくる。

 

そして、遂に私の目のに来た。

 

一夏は立ち止まる。

 

私は一夏を前にしてとても落ち着いていた。

 

感情には悲しみや後悔は無く、喜びや怒りなど沸いては来なかった。

 

私はただ、愛しいという思いだけがあった。

 

一夏、私のたった一人の弟、愛しい家族、私の一夏。

 

「あぁ、一夏、お帰り。さぁ、私を食べてくれ」

 

私を食べて、もっともっと。

 

私は両手を広げて一夏を抱き締める。

 

自身の胸に一夏の顔を押し当てて、頭を撫でる。

 

ゆっくりとそのサラサラで血混じり、褐色に染まる髪を撫でて、私は微笑む。

 

一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏一夏、い、

 

「あ、ぁ、ぐ、げ、あぁ、あ、あ、あ、あ、ぁ」

 

いちかぁ...。

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