幼い頃に一夏という男の子と一緒に剣道をしたことがある。
箒は幼い頃にいじめを受けていたことがある。
そんなに深刻でないが、男女と言われ囃し立てられていた。
そこで箒を庇ったのだ。
幼い箒はいじめを止めた一夏に好意を持ったのだ。
箒の一夏に対する好意は、世界初の男性IS搭乗者として発表されても、箒と同じIS学園で久し振りに再開しても消えることのない感情を持ち続けている。
自己紹介のとき、山田川先生が自己紹介をするようにと一夏に催促をするも、一夏は山田先生の顔を見ているものの一言も発しない。
山田先生はどうすればいいのかと思い詰めるも、一夏がスッと立ち上がり、私たちの方に向くとお辞儀をしてそのまま座ってしまった。
山田先生は苦笑いをしながらも、気を取り直して次の人に自己紹介をするように指示をする。
途中で織斑先生が入ってきて教室が騒がしくなったものの、織斑先生は一夏を一瞥し、途切れてしまった自己紹介の続きをするように言った。
休み時間に入り、箒は一夏の席に近づく。
箒は久し振りの再開として言葉を交わそうとするも、返事が返ってこないことに苛立ちを感じる。
一夏の返事を聞かずに無理矢理連れてきてしまったことに、申し訳なさを感じる前に一言声を掛けるも返事は返ってこない。
何故無視をするのかと問い詰めるも相変わらず返事は返ってこない。
ふざけているのかと、再び問い詰めようとするも休み時間が終わってしまうことに気付き、教室に戻っていった。
箒はこの学校で再開した一夏が自分が知っている一夏と別人のように感じられた。
セシリアに挑発されても何も返さずに、じっとセシリアを見ていたのだ。
以前の一夏なら言い返す筈なのに、この一夏は言われるがままだった。
どういうつもりなのだろう、と思いつつも箒は一夏に好意を抱いているがゆえに、何故言い返さなかったのかと再度苛立ちを感じる。
シャワーに入りさっぱりした箒は、自分の寮の部屋に入ってくる人物の気配を感じたため、挨拶をしようと相手の顔を確認すると箒は驚きで髪を拭く手を止めてしまった。
部屋に入ってきたのは一夏だった。
何故、という疑問やどうしてノックをしないのかという僅かな苛立ち、羞恥からくる衝動を抑えずに箒は竹刀を持って一夏に暴力を振るう。
対する一夏は箒が振るおうとする竹刀を見て、攻撃をされると思っての行動により避けようとするも反応が僅だが避けきれなかった。
両腕で頭や顔を防御するも、竹刀で叩かれる
箒は一瞬、ふと我に返るも、覗きをした一夏が悪いと決める。
竹刀で暴力を振るわれるのも、一夏が悪いのだと決める。
一夏は竹刀で叩かれると、箒を一瞥し部屋から立ち去った。
竹刀で叩いた後、箒は冷静になれた。
しかし、私は悪くない、と言い訳を心の中でする。
悪いのは一夏の方だと決める。
だから箒は理解しようとしない。
一夏に好意を持ちつつも自分の気持ちに素直になれず暴力を振るった結果、一夏が今後どういった行動を箒に対してするのか。
暴力を振るわれた一夏がどんな気持ちでいたのか。
箒は全くと言っていいほど一夏のことを理解しようとしない。