みんな寝ているであろう夜中、粗方の部屋の電気は消えて皆寝静まっているが、フリージャズの流れる一部屋だけ電気がついてあった。
「Thunderboltの…December Skyのメインテーマか。」
そんな独り言を呟いていたのは、紅茶を片手に一休みしている、たわしだった。
普段はG41を誰よりも可愛がるヤバい奴だが、設計になれば誰よりも真剣であり、繊細になる
贈り物の車両2両の設計は粗方終わっていた、後は整合性と最終確認のみであった。
「それにしてもThunderboltシリーズのジャズ…戦闘中に流すのもいいかもな…どっかに音楽プレーヤー入れてみるか」
前言撤回、やっぱりある意味ヤバい奴だ。
「あの〜、たわしさん?」
「ん?どうした、カリーナ?」
「ジャズ…部屋から音漏れしてますよ」
「え、マジ?」
「はい」
「/(^o^)\ナンテコッタイ」
現在時刻夜中1時過ぎ、ジャズなんて流してたら当然気づかれるわな。
「あれ?それって…」
「ああ、紅茶だ。流石に連チャンコーヒーだけはキツいからな、それに気分転換もしたかったしな
折角だし飲むか?」
「ではお言葉に甘えて…いただきます!」
結局2人は製図室で、紅茶を交えて色々話すことにした
501のことやグリフィンのことなど、様々な雑談だった。
「そういえばタワシさん」
「ん?」
「最近というか前からというか、G41といい感じですよね〜」
「まぁそうなんじゃない?」
「じゃあ結婚とかは…」
「…正直そうじゃないと思う」
「え?」
少し驚くカリーナと表情が暗くなったタワシ。
つかの間の静寂が二人きりの製図室を漂う
「…正直、あの娘には恋愛的感情というよりも愛情を感じるんだ。
もちろんG41が嫌いな訳じゃない、むしろ大好きだ。けど結婚とは違う気がするんだ…」
重い口を開き、放ったタワシの言葉
その言葉にカリーナは声を出すことさえできなかった。
「…まだハッキリした訳じゃない、恋愛とか経験したことないし、出会ってから少ししが経ってないからね。
でもいずれは来るさ…覚悟を決めなければ行けない時が」
そう言うと、タワシは胸に下げていたペンダントを取り出し、写真が写されている面を開いた
「それって…」
カリーナは、恐る恐る写真を見た。
そこには2人のカップルの姿があった。
1人はタワシ、そしてもう1人は別の女性であった。
「この名前を名乗る前に貰ったやつさ、もう何年前のことやら」
「もしかして、その女性って…」
「いや、流石に配偶者出来てるだろ。俺なんかよりもいい人をさ…」
未だ捨てきれぬ愛に縛られるタワシ
カリーナが見たのはいつものようなタワシではなかった。
色々悩まされ、捨てきれない過去に縛られ、葛藤している姿であった。
「すまなかったな…色々重い話になっちまって」
「あ、いえ全然大丈夫です。それより、時間も遅いですしお休みになられては?」
「そうだな…ちょっとやってから寝るか」
「紅茶ごちそうさまでした、では私も戻りますね」
「おう、あと…このことはG41に言わないでくれ。まだ完全に決まった訳じゃないんだ、それにあの娘は純粋無垢でいて欲しいんだ…」
「了解、口止め料は…」
「しゃーないなー、明日あたりにでも払う」
その言葉に反応したのか、カリーナは少しニヤッとした
「お買い上げありがとうございます、それではおやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
静寂と暗闇の中、ペンの音がまたこだまする・・・
ーーーーーーーーーーー
「なに?タワシの過去が聞きたい?」
「時々、ご主人様にたまに暗い陰が陰る事があったので」
「なるほど。リーエンフィールドも人事じゃないからよく聞けよ。」
「タワシには昔、彼女がいたんだ。」
「え!?」
「だけども振られてな、それをまだひきずってるのさ」
「昔と言っても数年前の話だがな」
「そうなんだ・・・」
「じゃあG41のことも・・・」
「ほぼ娘みたいにとらえているだろうな」
「そんな・・・ご主人様・・・G41は・・・ご主人様のことが・・・ふぇぇぇぇん」
G41が遂に泣き始めた・・・
「ハァ、G41を泣かせるとは、タワシも罪深い男だな。ぶっちゃけタワシを振り向かせるには媚薬もって押し倒して責任とらすくらいしかないだろうなぁ。」
G41は泣き止み
「ご主人様を振り向かせるには何でもします、教えてください!」
「え゛・・・俺からは言いにくいからリーエンフィールドから聞け」
「え!?私にはそんな物は知らないで・・・」
「嘘付け、自分で作ったOSで調べてただろ、履歴残ってたぞ。」
リーエンフィールドは思いっきり顔を朱くし・・・
「すいません!つい・・・」
「うーんどうしようかな・・・」
そういいながらリーエンの顎をクイッと上げ、額にちゃっかりキスをしたのだった。
リーエンフィールドは電脳がオーバーヒートし、顔を真っ赤にしながら頭から煙を出してパンジャンのほうに倒れ、パンジャンはリーエンを支え、ソファーに座らせたのだった。
「おっとやりすぎたかな?済まない、G41また明日にでもリーエンフィールドに聴いてくれ。」
「は、はい」