「お待ちしておりました。エリカちゃんの修復を担当させていただいております、オリヴァー・フェルナンデスです」
エリカの修復開始から数日後、タワシはIOPに呼び出され、IOPの修復施設にいた。
「ライデンだ。で、今回呼び出した訳は?」
応接間に案内され、タワシは修復担当のオリヴァー・フェルナンデスからの報告を受けることになった。
「エリカちゃんの修復が終わりましたので、ご確認して頂きたいのと、それについてのご説明を。」
「なるほどね、もう修復終わったのか…」
「素体と同じハードディスクでしたので復元は容易でした、後は…」
「?」
「一応確認なのですが、ライデンさんとエリカちゃんの関係は事実婚関係でよろしいでしょうか?」
「…………………え?」
「え?」
「いや全然違うのですがそれは」
「いやこちらにそう書いてありますが…」
「え?」
「え?」
「その書類、ちょっと見せてもらってもよろしくて?」
「ど、どうぞ…」
ライデンことタワシはオリヴァーから渡された書類を見たが…
「いやこんなの送られた覚えが…は?」
「なにか問題でも?」
「すいません、これ書いた人自分じゃないです」
「え?」
「サイン…自分のじゃなくて別の人です」
「ヾ(ヽ0Д0)ェエエ工ー!!」
「しかもこれ…自分のとこに来た覚えもないです」
「(゚Д゚)」
「あとこれ…今からでも変更できますか?」
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一方その頃501基地では…
「 ヘックチュン」
「あら、風邪ですか?」
「いや違う、けどなんか寒気がしてきた」
「なら…えいっ」
「おいおいリーエン、俺はもう大丈夫だって」
「これならあなたが温まりますね」
「なぁ夜桜…」
「どうしたシデン?」
「パンジャン、ぶっ飛びそうじゃね?」
「俺もそんな気がしてきた」
尚この後シデンの予感は当たり、パンジャンはタワシの怒りの左ストレートをモロに喰らい、約5メートルくらい飛ばされ、壁をぶち抜いたのだった。
(尚パンジャンの命に別状はない模様)
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「ハァ…あの紅茶野郎、人の書類勝手に書くなし」
「なるほど、つまりライデンさんの友人が勝手に書いたと」
「すいません本当に…」
「いえ、別に問題は無いです
今回の修復は、ハードディスク及びプログラムの修復、そして素体への差し替えですので一応は問題無いのですが…」
「が?」
「ハードディスクがハードディスクでしたので、少しバグが起こるかもしれません…」
「やっぱか…」
「ライデンさん」
「?」
「ライデンさんにとって、エリカちゃんは何ですか?」
オリヴァーの質問に、タワシは少し間を置いて言う
「…俺の大切な家族だ。
確かに血も繋がってなければ婚姻関係も無い。
けどあの娘は…俺の…俺達の…大切な家族なんだ」
タワシは思い思いに話し、その意をオリヴァーに伝えた。
オリヴァーは少し間を置いて、
「…合格です」
「え?」
その瞬間、タワシは背後から何者かに抱きしめられた。
「ただいま、ライデン」
「おかえり、エリカ」
二人はそれだけしか言わなかった
二人にとってそれだけでいいのであろう
「改めまして…エリカちゃんの修復、完了しました」
「あぁ、本当にありがとう」
タワシはオリヴァーに敬礼した。
その後は、オリヴァーから様々な説明を受けたが、一つだけ重要なものを説明するのをオリヴァーが忘れていた。それが後の出来事につながる。
エリカは501基地へ行くことになった。
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「ねぇライデン」
「ん、どうした?」
IOPからの帰り、タワシとエリカはIOPの駐車場に向かっていた。
「結婚、したの?」
「色々あってな、でもこれで良かったと思う」
「相手はあの人?」
「いや違う、多分エリカには想像つかないんじゃないかな?」
「そう…私が寝てる間に、色々変わったね」
「あぁ、シデンも俺もこの世界も、全部変わっちまった」
タワシは少し悲しげに言った
果たしてG41は本当に許してくれたのだろうか、自分の我儘で彼女を深く傷つけてしまったのではないのだろうか
許しをもらったタワシだが、そこだけは気になって仕方なかった
それを見たのか、エリカはまたタワシを抱きしめた。
「でもライデンは変わってない。」
「…」
「ライデンは優しくて、温かさがあって、一緒にいて安心できる。昔からずっとそうだった」
「エリカ…」
タワシも薄々気づいていたのだろう、エリカはタワシに好意を寄せているのを
PMC時代では封印されていた恋愛感情が、今のエリカには解放されていることを
タワシもまた彼女を抱きしめ、呟いた
「荒野に咲く一輪の可憐な花、故郷にいる可憐な少女、か…」
エリカの由来、それはエリカ行進曲だった。
Auf der Heide blüht ein kleines Blümelei
(荒野に咲く一輪の可憐な花)
In der Heimat wohnt ein kleines Mägdelein
(故郷にいる可憐な少女)
In der Heimat weint um dich ein Mägdelein
(故郷で少女があなたのことで泣いている)
『Und das heißt: Erika.
(その名はエリカ)』
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二時間近く走らせ、2人は基地に着いた。
「ここが…新しい家」
「あぁ、少し騒がしかったりするけど、今日からここがエリカの帰る家だ」
タワシは軽装甲機動車を格納庫に入れ、エリカを連れて基地の中へと入っていった
「ただいま」
「お、タワシか。で、その娘がエリカちゃんか」
「そうだ、ってパンジャンお前…」
「ん?」
「お前後でちょっとO☆HA☆NA☆SHIな(ニッコリ)」
「あっ…」
キボウノハナ~