パンジャン、リーエンフィールド夫妻はspitfireも連れ、街でのパトロールに出かけていた。
「「「あなた、私をもっとなでてください!」」」
「ああ・・・しかし珍しくダミーを出してきたと思ったら、なぜこんなことに・・・」
パンジャンはメインのリーエンフィールドが前に抱きつかれ、ダミーのリーエンフィールドが右側と左側に抱き付いていた。そしてそのままなでることを強いるのだった。
「ムゥ~私も!」
キャラ崩壊仕掛けている、まだダミーが0のspitfireは少し妬いて開いているパンジャンの後ろに抱きついた。
このD04区域は巨大なマフィアこそあるが、501が無料に近い値段で紅茶をおろし、D04地区の天然紅茶販売を独占する事をさせ、銃などの密取引を容認し、一般人には悪事を働かない代わりに同業者に対しての犯罪を見逃す見返りにD04地区の治安を安定させることをさせている。
つまり普通は治安を乱すマフィアがこの地区の治安を維持することの一端を担っている。
そんな時見回りのマフィアとすれ違い、女4人に囲まれ動きにくそうにしているパンジャンは、偶然知っていた顔(というかたまに喫茶店でコーヒーなどを飲んで世間話をしていたりする)がいたので、目線で
『助けてくれ』
とアピールしたが、そのマフィアは
『諦めろ。それがお前の運命(笑)だ。』
と返されうなだれたパンジャン。
そうすると何か異変の予感がした、パンジャンはリーエンフィールドとspitfireに離れるようにいい、
「何かいやな予感がするな・・・」
とその時銃声が鳴る。
「!!どこからだ?」
「あちらからかと。」
「ありがとう、リーエンフィールド。」
また銃声がなる。銃撃戦はこの町にはめったに起きない。起こすのは全員よそから来たよそ者である。(ただし全員そうではなく、ごく一部である。しかもほとんどはこの町に馴染んでいる。)
「これは・・・思ったより近めだな。あのビルか。」
それはおよそ数百メートル先のビルだった。走って行くと何か野次馬が集まっていた。
「これは?」
すぐ近くにいた女性に聞く
「何かこのビルに男たちが入ってって、どうしたのかなと思ったら銃声がしたの。」
「おーい。パンジャン何か分かったか?」
「おそらく最近起きている子供の誘拐だろう。このビルに男たちが入ってから数分後に銃声が鳴ったそうだ。」
「あれか。なかなか奴らも尻尾出さなかったからどうしようも無かったが・・・どうせパンジャンが一人でやるんだろう?じゃあ一般人の避難誘導するから、安心していってこい!」
「ああ、分かった。そっちは頼む。リーエンフィールド、spitfire。一般人達を安全そうな場所へ避難させてくれ。」
「「はいっ!」」
「じゃあいってくる。」
そして、一瞬で気配を消し、どこかにいったパンジャン。
「よし。spitfire、人々を安全なところに誘導しましょう。」
「は、はい。いつもあんな感じですか?」
「ええ。室内戦だと夫はほぼ負けないから・・・(501の人たちは除外するけど。夫もそうだけど501隊員はほぼほぼ人間やめてるんじゃないかしら?)」
時はさかのぼり十数分前・・・
そのビルの一室には4人家族がすんでいた。
「いやー今日に関しては仕事休んで良かった。やっぱこう言うのも1ヶ月に一回あっていいんじゃないか?」
「あら、あなた暇そうじゃない。私の家事も少しくらい手伝ってもいいんじゃない?」
「仕方無いな、たまには嫁孝行もするか。」
「ねえお兄ちゃん、遊んでー?」
「ああ、分かった分かった。何したい?」
「これー!」
そんなほのぼのとした家族を急に襲ったことは・・・
ガンガン!ガンガン!
「おい、お前ら隠れろ!」
「え、お父さん・・・怖いよ~」
「おい、早くも隠れるんだ!」
「うん分かった・・・」
そして父親はこの前マフィアから護身用に買った拳銃を引き出しから取り出す。
「あなた・・・」
「ふっ・・・あいつらだけは守らなきゃな・・・」
「あなた・・・」
「お前も隠れろ。」
そして・・・
ガァーン!ドタドタドタドタ
ドアの蹴破られる音と共に複数の足音が聞こえる。
「多いな・・・済まない・・・」
隠れた壁から身を乗り出し発砲した父親。が全弾打ち切っても一発かすっただけに終わった。
「やっぱ練習しないと当たらないか・・・」
練習ではなく射撃センスが無かっただけなのだが・・・もし射撃センスが有ったら運命は変わっていたかもしれない。
「こいつ隠れてやがった!」
「撃て撃て!」
ドンドン!
「ウグッ・・・」
父親、眉間を撃たれ即死した。
「あなた!」
「ちっ、まだ隠れてやがったか!」
ひとりの男が発砲した。そして母親も胸と首もとにあたりショックで殺された
「誰が撃っていいと・・・!」
「すいませんアニキ。ですが・・・」
「ああ、分かってる。おいガキを探せ!どこかにいるはずだ!」
その頃ガタガタ震えている長男とその妹。
だが・・・
ギィー・・・
「ここにいました!」
「よしつれてくぞ!」
そして妹の右手をつかみつれていかれそうになり、その兄も・・・
「いや、お兄ちゃん助けて!」
「俺の妹から離れろ!」
と無謀にも殴りかかり妹をつかんだ奴を馬乗りになり殴りつづける兄。
だが・・・
「ふん!」
鉄の棒で殴られ血を流しながら倒れる兄。
「よし。大丈夫か?」
「はい大丈夫ですアニキ。」
「よし。つれてくぞ。」
そして妹の方を連れて行こうとする男たち。
「いや、いやっ誰か、誰か助けて!」
「ふん今頃助けに来る奴なんて・・・」
「ぎゃあ!」
「グフッ・・・」
「あ、アニキ・・・」
「おいどうした。んなっ・・・」
隣にいたアニキと呼ぶ男は、なんとサーベルで胸を貫かれていた。
「遅くなってすまない。お嬢さん・・・」
「何・・・てめっ・・・!」
拳銃をホルスターから引き抜きパンジャンへ向けようとするが・・・
「おっと・・・」
一瞬で気を刈るパンジャン
「済まない。できるだけ早くきたんだが・・・」
「お兄ちゃんグリフィンの人?」
「ああそうだ。」
「じゃあ、お父さん・・・お母さんは?ねぇお父さんお母さんは?」
「済まない・・・・・・」
「ねぇ教えて・・・教えて・・・!」
「君は小さいから、ショックを受けるかもしれない。」
「大丈夫、私5歳だもん!」
「んんっ、そういう問題じゃ・・・分かった。君の父親、母親は・・・もう死んでいるんだ・・・」
「え・・・そんな。パパ・・・ママ・・・パパ、ママが・・・ねぇ嘘だって・・・嘘って言って・・・」
「あなた!」
「おお、リーエンフィールドか。」
「この人、血をながしてます。応急処置していいですか?」
「ん?」
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!目を・・・目を覚ましてよ!」
「お兄っ・・・リーエンフィールド、基地に連絡、メガネを呼んでこい!応急処置は俺がする!」
「まずいな・・・」
2分後・・・
「パンジャンきたぞ。そいつをみればいいんだな?」
「きてもらって悪いが・・・済まない、メガネ、おそらくもう・・・」
「そうか・・・」
一応脈と瞳孔を確認したメガネ。
「今は・・・18時32分。死亡を確認・・・死因は頭の強打におけるくも膜下出血だと思われる。」
「そんな・・・お兄ちゃん、お兄ちゃん目をさましてよ、お兄ちゃん!ねぇ・・・パパ・・・ママ・・・」
そして5歳の幼女が涙を流し鳴き始めたのだった。
一瞬にして大切な家族を失った事は5歳の女の子には重かった・・・
「なぁ・・・君には親戚はいるのかな?」
「いない・・・」
「これはいよいよまずいな・・・なぁリーエンフィールド。」
幼女を慰めているリーエンフィールドに声を掛ける。
「私たちの養女にしないか?身寄りがいないんだ。このご時世、いてもろくな目に遭わんだろう・・・」
「そうですね。いいでしょう。だけどこの女の子が落ち着いてから言わない?」
「そうだな。」
そうしてリーエンフィールドは誘拐されそうになった泣きじゃくってる幼女を背負い、パンジャンはまとめ役とおぼしき奴を背負い、ビルから出る。
「パンジャン。その子養女にするのか?」
「ああ。その方がこのくそったれなご時世じゃなかったらしなかったけどな。後で部屋借りてこいつの尋問するがいいか?」
「あら、あなた泣き疲れて寝ちゃったみたいです。」
「そうか。可愛い寝顔だな。許せない・・・尋問終わって奴らのアジトが分かったら外の基地でも合同捜査で奴らを追い詰める・・・隊長に事情をはなして許可を貰うか。」
取りあえず長くなったのでここで一区切り。