501FGドルフロ戦闘詳報   作:ナギサ推し

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今回も代筆人(タワシの中の人)に書いて貰いました


ブラック基地~タワシside~

それは突然だった。

俺は気分を変えてスプリングフィールドのカフェでコーヒーを飲もうと足を運んでいた。

…そう、この匂い。まだ覚め切ってない脳を刺激する焙煎珈琲のいい匂い。

 

やっぱり朝の一杯こそ至高だ。

程よい苦みと旨味が口の中に広がり目が覚める。

 

「いつ来てもスプリングフィールドのコーヒーは格別だな」

 

「お、タワシさんもそう思うだろ?」

 

「全く、二人そろって何言っているんですか」

 

メガネが軽口(本人はマジらしい)言ったり、スプリングフィールドがメガネに照れたりしているのを見ながら余韻に浸っているときであった

 

『至急、基地内にいる戦闘員は全員集合せよ』

 

なんでコーヒー飲んでるときに招集かかるんだ?

…とりあえず残りのコーヒーを飲み干してすぐ向かうことにした。

 

「(…あのコーヒー、砂糖入れたっけ?まぁいいや)」

--------------------

 

「実はさっき兵長がな、戦術人形を拾ってきたんだ。」

 

…What?

 

「あの…隊長そんな犬や猫拾ってきたみたいに言わないでくれないですかね…」

シデンの正論が入る、ああ激しく同意だよ

 

「だって本当のことだもん」

 

「ええ…(困惑)」

 

「今兵長がその娘のメンタルケアをし、なおかつ情報を聞き出している。なおその娘には少し外傷があったため、後でパンジャンとタワシがメディカルチェックをしてくれ。」

 

「あいよ」

 

さぁて、お仕事といきましょうか

自室に戻り、作業着に着替え机の横の棚にある記録用のタブレットを取り出す。

ハード面の整備はパンジャンが、本体の整備は俺の担当だ。

 

まぁなにがどうであろうと、いつも通りやるのが一番だがなぁ…

 

なんか嫌な予感がするな

――――――――――――

「これは…Vectorか、珍しいな」

 

兵長に案内された部屋に入って早々パンジャンが興味ありげに言う。

そこにいたのはスリープモードに入ってたVectorだったが、見ただけでわかる。

 

これはヤバい。

 

「おいパンジャン、整備するぞ」

 

「了解。」

 

さてさて中身はっと…

 

「(なんだこれ、これじゃあ動いているだけでも奇跡としか言いようがないな)」

 

粗悪品のオンパレード、しかもこれって…

 

「隊長に言っておくか、これはあまりにもひどすぎる…」

 

―――――――――――――――

「横流し!?」

 

調査結果を兵長と隊長に伝えた。

「ああ、先程Vectorの本体を見たが…あの部品、全部闇市に出るほど粗悪品だ」

 

「どういうことだ?」

 

「実は親父がIOPのアンドロイド開発に関係しててな、その時部下から聞いた話らしいが…」

 

いくらIOPといえどその中には規定を満たさない粗悪品が出るらしく、ましてやグリフィン宛なら尚更。

しかし捨てるにはいささかもったいない、一応ある程度のミスなら民間用に転用できるらしい。

問題はここから、転用さえできない粗悪品についてだ。

曰く『ああいうのはブラックマーケットとかに流れてて、テロリスト共に渡ってる』って言ったらしい。

 

「それに…これ」

 

「マガジン?」

 

「弾丸、よく見な」

 

「弾丸って…え、これ腐ってね?」

 

「そう、兵長の言う通りだ。予備のマガジンも全て調べたが、使用期限切れの弾丸が普通に入ってた、下手したら暴発する危険性もあるのに…」

 

「ちょっと待って、新しい弾丸は…」

 

「多分ブラックマーケットに横流しされるのがオチだな」

 

「やっぱりか…」

 

「一応サムライマフィア(D04地区のマフィアの総称)はそこには手を出してないって言ってたが…」

 

「……」

 

兵長、ひでぇ話だとは思うのは俺もだ。

けどこれが現実なんだ…

 

「隊長、はっきり言います。

俺の予想ですが…あの基地はどうしようもない黒です!

 

叩けば罪なんてポンポン出きます」

 

「なら、パンジャン達がハッキングしたらその情報出るか?」

 

「無理に等しいでしょう。なんせ裏取引の履歴です、データが出たら出たらでお笑いモンですよ。」

 

「他に証拠を掴む方法はあるか?」

 

「今すぐとなりますと、とりあえずは現地に行って写真とかで証拠を押さえるのが一番だと思います。」

 

「現地ってまさか!?」

 

「お任せください、これでも昔は色々やってます。

 

諜報・暗殺・破壊工作、おまけに裏取引にゲリラ掃討…数えたらキリがない」

「なんかえげつないほど多いな…」

 

「ま、そのお陰で多芸多才さ」

 

「そうか…タワシ、現地にて諜報活動を頼む。」

 

「待ってましたよ、その言葉」

 

「護衛はG41か?」

 

「いやネゲヴの方が適任です。あっちでもイチャついたら余計警戒されるかもしれませんし。」

 

「あ…」

 

「とりあえず準備ができ次第すぐに向かいます、LAV借りますね」

 

「おう」

 

「それじゃあ自分はこれで、失礼します。」

 

―――――――――――――――

 

善は急げ、そういうわけでサムライマフィアに頼んで即席の偽造IDを二人分、さらに基地の周辺にあったアパートも借りた。

諜報する分には申し分なかったが、いかんせん横流しに違法取引してる基地なだけあって、治安なんて概念ごとないくらい荒れてた。

 

「どう、ライデン?成果はあった?」

 

買い物兼周囲調査から帰ったネゲヴが尋ねてくる

 

「上々、後は解像度上げれば違法取引は押さえれると思う」

 

俺はそう言うと、ドローンで空撮した写真をネゲヴに見せる

 

「これって…」

 

「そう、新しい補給物資を鉄血と闇市商に横流ししてる時の写真。」

 

「早速ビンゴってわけね」

 

「そう、あともう2,3列当てれば言い逃れなんてできないさ」

 

「流石ね」

 

「恐縮です」

 

この後もブラックマーケットに足を運んでは横流しされた部品の回収したり、ドローンによる基地内のスキャン、さらに監視カメラへのハッキングによって証拠はすぐに揃った。

 

「本当に黒すぎるな、この基地。けどこのコード、どこかで見覚えが…」

 

「ほらライデン、早く帰って報告するわよ」

 

「ウィッス」

 

――――――――――――――――

 

数日後、基地に戻って早々証拠の整理する羽目になったり、G41に泣かれて丸一日慰めることになったりと、帰ってからも苦労が絶えなかったが、黒すぎる基地こと○○基地の粛清が決まった。

 

そして迎えた当日、HALO降下(高度1万メートルからパラシュートを開かずに300メートル以下でパラシュートを開く降下方)をするために、C-130輸送機に乗っている。

俺は暇つぶしに音楽プレーヤーを持ってアメリカ空挺部隊の歌を聞いていた。

 

「He was just a rookie trooper

and he surely shook with fright.

(あいつはホントの新兵で飛行にも怯えていた。)

 

He checked off his equipment

and made sure his pack was tight.

(装備とパックを念入りに確かめて。)

He had to sit and listen 

to those awful engines roar.

(おっかねぇエンジン音聞いていた)

 

"You ain't gonna jump no more!"

(もう二度と飛べん)

 

Gory, gory, what a hell of way to die.

(そりゃ大した死に様だ)

 

Gory, gory, what a hell of way to die.

(そりゃ大した死に様だ)

 

Gory, gory, what a hell of way to die.

(そりゃ大した死に様だ)

 

And he ain't gonna jump no more!

(もう二度と飛べん)」

 

―――――――――――――――

降下後、作戦通りならすぐさま○○基地に潜入し掌握。といきたいが…

 

「鉄血が居るな・・・どうする兵長?」

パンジャンの言う通り、鉄血の人形共がパトロールしていた

 

「後で障害になる可能性もある。始末しよう。パンジャンとタワシがやってくれるか?俺はこの娘の相手をしなきゃならん。」

 

当の兵長は、先ほどからVectorに姫様抱っこをしており、どうやら動けないらしい。

 

「OK(早速カップル誕生か?)」

 

とりあえず周囲確認のため、電子戦用デバイス(EWD-X3/TC)を使い確認する。

「(数は…21、よっしゃ全員スクラップだ)」

 

敵に気づかれぬように草木に携帯型ジャマーを仕掛け、ジャマーが作動している間にある程度近づき、音楽プレーヤーから流れる軽快な音楽のリズムに合わせるように、シャドーステアーの引き金を引く

 

「……TaKillya」

 

一方でパンジャンはサーベル片手に隠密行動でなぎ倒している。よく思うが、よく気づかれずにあそこまで接近できるな~。まぁこの部隊人外じみてる(実際俺とか兵長も人外じみてるし)からまぁいいか。

 

「おん?もう反応なしか、手応えねぇな」

 

とりあえず処理し終えたため、兵長のところに戻ったはいいが…次はVectorが兵長を前抱きしていた。

 

兵長、あんたいつの間にVector落としたんだ…と思ったら、兵長がVectorにやんわりと離れるように言い、Vectorが不承不承ながらも離れ行動を開始する。

 

とりあえず挨拶代わりに84mmカール・グスタフをぶっ放す。

「どうもー501 Fighter Wing Griffinでーすっ!!!」

 

それと同時にパンジャンが即座に○○基地の守備隊を無力化する。そしてその基地の中心ともいえる指令室を一気に制圧し、指揮官を拘束する。

 

途中兵長がVectorをお姫様抱っこしながら、基地内にいた鉄血に飛び膝蹴りして頭ふっ飛ばしてたあたり、兵長も本心相当キレてるな。

そんなこと思ってる俺もラリアットしてたし、パンジャンはサーベルぶん回して切り刻んでたしまぁいいや

 

(よくないわ!まぁいつも通りだけど by代筆人)

 

その後当の司令官及び基地司令官に協力し人形に恨まれていた人間(その基地にいる人間全員)をVector・兵長・パンジャン・私で粛清した。

 

尚司令官に関しては、訳あってVectorが

 

「この屑・・・」 

と吐き捨て射殺した。

 

兵長、お前は鬼か悪魔か。

―――――――――――――――

その後は金庫を壊し、俺でも証拠が押さえられなかった余罪が恐ろしいほど出てきた。その書類はおよそ900枚以上。

 

 

 

あの時だけだな、三人そろって激怒したのは…特に兵長に関しては鬼を越えるような恐ろしい形相をしていた。

 

 

 

「こいつ・・・コレだけのことをしていて良くものうのうと生きていたな。」

 

パンジャンの怒った声が司令官に響いた…

 

「…最後まで胸糞悪くさせやがる。」

 

書類の整理は数十分で終わり、もう一つの任務であった人形の保護を行うことになった。

 

デバイスで探していたため粗方の方向(3方向)であったため、パンジャン(宿舎)・兵長(工廠)・私(修理施設)の三人でそれぞれの方向へ向かうことにした。

 

―――――――――――――――

 

「さて…修理施設に戦術人形が二体いるのはわかってんだけどなぁ」

 

流石に「はいどうぞ」って行かすわけもないよな

 

「ああわかった、お前らが死ぬまで相手してやんよ。」

 

まるで行く手を阻むかのように邪魔する鉄血兵に、M1897の12ゲージ弾を浴びせる。弾が切れたら次はシャドーステアー、その次はC96で奴らの中枢を撃つ。

 

「ここの指揮官は死んだってのによくお前らは戦おうとするよな…お陰さんでこちとら弾なんて残り数発だ。」

 

ホント、大したもんだよ。

 

まぁ…

 

そ れ で も お 前 ら で は 到 底 及 ば ん が な

 

少し身なりや装備を整えて、デバイスが示した部屋に向かう

 

…レーダーが反応した場所は、ここか。

 

信号もIOPのコード、それに鉄血の反応は無し。

 

しかしなぁ、この信号この前スキャンした時も同じ反応があったが…

 

ひとまずC96をリロードし、最悪の場合に備える。

 

いざドアを開け…!

 

「このっ!!」

 

突然蹴りを食らう。

 

このパワー…ショットガンか!

 

そう思って体勢を立て直し、対面したが…まさか…!!

 

「私の…最大出力で…!!」

 

「…もう戦う意味なんてあるのか?」

 

「五月蠅い…!倒さないと…私が…」

 

しかもよく見たら後ろでAUGを構えている戦術人形もいる…マズいな、これ。

 

でもそれ以上戦おうとするなら…

 

「「!」」

 

「もう苦しまなくていい…

 

もう無理して戦う必要もない…

 

俺たちはあいつらなんかと違う、ここにいるみんなを助けるために来たんだ。

 

頼む、信じてくれ…SPAS-12・AUG。

 

いや、こういうべきだったな…“サブリナ”・AUG」

 

俺はとっさに彼女達を抱きしめて言い聞かせた

 

「大丈夫、もう十分に戦ってんだ。それにあいつらは俺たちで始末した。もう怯えることは無いんだ…」

 

俺はSPAS-12ことサブリナとAUGにそう諭す。するとサブリナは突然泣き崩れ、AUGもうっすらではあるが、眼から黄色の涙を流している。

 

―――――――――――――――

「ん~♪、美味しい」

 

「そうですね、美味しいです」

 

結局二人が落ち着いた後、サブリナが「お腹すいた」と言ったため、三人で食堂に向かった。

 

ん?ダークマターな基地に調理器具は無いだろって?

…ちゃんとあったんだよなぁ、指揮官専用とか書いてあったけどここの基地の指揮官はもういないから有効活用しますね(ゲス顔)

 

「二人が美味しいそうで何よりだ。」

 

しかし久しぶりだな、料理なんて。

501に入る前は同棲してた(その後独り暮らしになったが…)けど、料理は週3でやってたし、そうなる前もお袋や親父に教え込まれてた。

 

だがな…

「あ、おかわりいいですか?」

 

サブリナ…やっぱりお前はよく食べるな。

でも…いっぱい食べる娘は好きだぜ(フラグ)

 

「ほら、一丁あがりぃ」

 

「わーい、それじゃあ…いっただきまーす」

 

「(この人、SPASの食欲を知っているのかしら?)」

 

この後、サブリナの食欲が収まるまで料理したのは言うまでもない

それにしてもなぁ…あの娘の食欲で基地の食材の大半が消えるとは思ってなかった。

 

…よほど配給面も酷かったのだろうな。

 

―――――――――――――――

こうして、一人の戦術人形から始まった大騒動は幕を閉じた。

結果として、501FGはダークマター基地こと○○基地の制圧及び当基地の粛清に成功、同時に戦術人形の確保や該当基地の司令官の罪状の明確化など様々な戦果を得た。

 

俺の方で保護した戦術人形は2人。

サブリナことSPAS-12と、私の使っているARと同じ名を持つAUGの二人だった。

この後聞いた話によれば、パンジャンはウェルロッドを、兵長はUMP-45とOTS-12を保護したとか。

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