501FGドルフロ戦闘詳報   作:英国の珍兵器

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デート

「ふぅ…最近は冷え込んできたな~。」

 

「そうですね…ふふっ」

 

秋の訪れをしみじみと感じるこの頃、タワシはAUGにご褒美としてデートをせがまれ、二人きりでデートに行くことになった。

 

「それにしてもAUG」

 

「どうかされましたか?」

 

「この前の作戦のご褒美が俺とのデートって…本当にそれだけでよかったのか?」

 

「ええ、だっていつも独り占めできなかったですもの。だから今日は……独り占めです」

 

そう言ってAUGはタワシの右腕を抱きしめる。

ちなみにだが…タワシの嫁達から許可は出てはいるが、その代償によってタワシが干からびることになるのは言うまでもない。

 

――――――――――――――――――――「タワシさん…」

 

前回の作戦の時、小隊長に抜擢されたAUGはタワシの元に訪れた。

その時のAUGの表情こそ変わらなかったが、タワシは咄嗟に気づいた

 

「(あぁ、多分不安なんだろうな。)ん、どうした?」

 

「私、本当に小隊長としてうまく動けるのでしょう?」

 

予想してた通りだった。

タワシは少し息を吐くと、AUGに優しく話しかけた。

 

「……大丈夫、君ならできるさ。

 

俺も教えられるようなことは教えた、だから自信をもて。」

 

そしてそういった後、優しくAUGの頭を撫でる。

するとAUGもその言葉に安堵したのか、顔に微笑みが出る。

 

「そうですね…貴方がそう言うなら安心です。」

 

「それは良かった。そろそろ時間だろう、頑張れ」

 

「はい、では…行ってきます」

 

――――――――――――――――――――

そして現在…2人は呉服店にいた。

 

「あの…タワシさん?」

 

試着を終えたAUGは試着室から顔だけ出す。

 

「ん?」

そう言って振り返ったタワシの目に飛び移ったのは…

 

白いワンピースに見を染めるAUGであった。

そして彼女はタワシに問う

 

「似合い…ますか?」

少し自信が無いようにするAUG。

タワシは一瞬固まったが、すぐさま

 

「ああ、すごく似合ってるさ。少し、見惚れてしまったほどに・・・な」

 

「あ、ありがとうございます///」

その言葉に照れるAUG。

一応タワシに悪意はない、愛想よく振舞い過ぎてるだけである。ただ愛想が平均より良いだけである。マジで。

 

「じゃあ、先会計済ましておくね」

 

「え、でもタワシさんが…」

 

「この前の作戦で頑張ったんだ。

 

せめてここくらい、俺に出させてくれよ」

 

「///」

 

ちなみにその時店にいた人全員がブラックコーヒーを欲するほど甘ったるい空間となったのを感じた。

――――――――――――――――――――

「次、ここに行きたいです。」

 

ある時は宝飾店で…

 

「ここって色々な宝飾品がありますね」

 

「そうだな、まさか花飾りもあるとはな…かなり取り扱っているな」

 

「そうですね。ふふっ」

 

そう話しながら色々な宝飾品を見る二人。

すると、光り輝く幾つもの指輪がショーケースに飾られていた。

そしてその輝きは…

 

片方は希望を

片方は苦を彷彿させた

 

「(指輪…私もきっと……いつか…)」

 

「(宝飾店…ねぇ。あの時以来行かなかったな。

 

…と言っても、“アレ”を渡す日は来なかったけどな)」

 

ショーケース内にある指輪を見て、二人は少し考え事をしていた。

 

 

 

 

二人は宝飾店を出てしばらく並んで歩いているとタワシは思わず立ち止まる。

 

(これは・・・)

まるで平和を深層心理で表しているような太陽の光をきらきらと反射する草原に映える白いワンピースのAUG。

 

誰しもが見惚れそうな光景にタワシは胸を打たれたのである。

 

 

タワシはボソッと小さい声で呟くのだ

「綺麗だ・・・」

と。

「?タワシさん何か?」

と聞くAUG。

「いいや何でもない」

と言いAUGを促して並んで歩き始める。爽やかな風が吹き抜けていく。

 

だがAUGは少し涼しいくらいの気温でありながら、耳を真っ赤にしていたのだった。

 

 

ちなみに二人が朝より仲良くなって帰ってきたのを見たタワシの嫁3人は夜で追撃戦を仕掛ける事を決意した。

 


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