ISー転生旅行ー(未完)   作:にしきの店長

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序盤シリアス回です。


#6 「過去と革命」

「……は?どういう事だよ?」

 

「そのままよ、私が転生者って言ったら信じる?」

 

「PC室に侵入したりして何考え「答えて。」……

…ああ、信じるさ、家族だからな。」

 

「家族じゃないわよ血が繋がってないもの。」

 

「家族は血が繋がってないとダメなのか?」

 

「………そう…じゃあ言うわ、私は転生者よ。」

 

「そうか、信じるよ。」

 

………

 

「証拠は無いけど本当よ。」

 

「ああ、信じるさ」

 

………

 

「何でそれを俺に?」

 

「これからする事が子供だと説明がつかない

常軌を逸する行動だからよ。」

 

「何するんだ?」

 

「ハッキング。」

 

「何処に?」

 

「軍隊。」

 

「何で?」

 

「償い。」

 

「どういう事だ?」

 

「……ある少女の話をしてあげるわ。

言っておくけど私じゃないからね。」

 

 

とある少女は一人でした。

家に帰っても一人。

親はいましたが一人でした。

 

主人公の少女の名前?聞いた事ないわ。

だから便宜上…私の名前でいいわツボミにしましょう。

 

0歳 出生。周りは祝福でもしてくれたのでしょうね。

ただその少女、ツボミの親はめでたいなんて思っていなかった。欠片も思っていなかった。

絶対に思ってない。

 

目が笑っていなかった。

 

何故こんなに0歳の記憶を詳しく語れるかというと

完全記憶能力を持っていたから。

だからここに虚偽や脚色は入らない。

事実と少女、ツボミの体験談、心情を言うわ。

これはノンフィクションだから。

 

1歳 両者の浮気が発覚。

片方が浮気していたのではなく、両親二人ともが浮気してたわ。

もうこの時点で家族は崩壊してたわね。

 

2歳 少女に対する家事が雑になった。

始まりは洗濯が面倒になったのか知らないけど洗ってない服を着せ始めた事。

子供のツボミはそれが当たり前だとして受け止めたわ

 

3歳 家事の雑さが増していく。

用意される料理が質素になっていき少女がおかゆを食べるそばでカップラーメンを啜る母。

そんな光景が幾度となく繰り返されていく。

その時から少女は子供心ながらに確信したわ。

この家族は直らないと。

 

4歳 虐待の開始。

切っ掛けは母親が誤って少女を殴ってしまった事。

その時は事故だったし母親も心配してた。

…心配したのは初めの数回だけだったわ。

その数回目からは自発的に殴るようになった。

でも手加減はされてた。大人の手加減は子供にはあまり無意味なんだけどね。

 

そしてそこに父親も加わった。

 

そしてその手加減も数回で無くなった。

そして回数をこなしていくと蹴り、打ち付ける、切る、煙草を押し当てなどなどと過激になってた。

ツボミはもう考えるのを諦めてたわ。

考えずに無表情でサンドバックに、両親のストレス発散装置になってた。

 

そしていつも通りに虐待をされていた。

打ち所が悪かったのか鼻血が多量に出てきて更には切った時の傷も少し深かったのか出血多量に、そして一時的に昏睡状態に陥った。

しかし父親が医師関連の職についていたのかツボミは一命を取り留めたわ。

5歳、出血多量で死にかける。

 

6歳、とうとう育児放棄(ネグレクト)をする。

少女は想定してたから驚かなかったしショックもなかった。

母親の食べるカップラーメンを勝手に拝借し、

毎日を食いつないでたわね。

 

7歳 数日間帰ってこない日が出てくるようになった。

少女には親が家から出たら脳を焼き切ると主張するナノマシンを注入されたわ。

 

8歳 父は女を、母は男を連れて帰ってきたりした。

婚約者が家にいるのに性的行為に至る始末。

多分だけど年が年なら純潔は散っていたでしょうね

とうとう私は完全にいない者になったわ。

 

その時私は数日前からゲームをやり始めててそれが心の拠り所になり、最悪の事態に備えてデイトレをやり始めた。

そしてインターネットでハッキングの仕方のページを見つけて実行したのが切っ掛けでハッキング行為がストレス発散になったわ。

もうこの頃には立派な大犯罪者だったわね。

 

9歳 両親が遂に蒸発したわ。

幸いその世界には宅配システムがあったのでそれで食べ物を注文して生きながらえてた。

給金はあったが雀の涙ほどだったしデイトレで貯めたお金を使ってた。

才能か知らないけど数十億は溜まってたわね。

 

10歳 そして給金が遂に止まったわ。

デイトレがあったし特に気にしていなかったけどね、

 

一年丸々費やしてあるものを作った。

色んな書物を買い漁りAIを作り出してハッキング技術の経験を生かし、史上最凶のウィルスをね。

寂しかったんでしょうね、話し相手が欲しかった。

そのウィルスが最初の友達よ。

 

11歳 ここら辺までいくとハッキングを成功すると快楽が身体を支配し優越感を覚え恍惚とした。

敗者が愚痴ってたりしたのを見ると絶頂すら覚えたわ。

人格すら捻じ曲がっていて壊れてた。

ゲームもやり過ぎて視力も壊滅的だった。

精神面だけではなく身体面も壊れていたわね。

 

12歳 隣に引っ越ししたという女性が挨拶にきた。

何が気に入ったのかは知らないが毎日遊びにくるようになった。

他人と関わる機会が極端に少なかった私はその他人を極端に拒否していたわ。

だが毎日来た。その女はね。

だけど次第に仲良くなっていったわ。

親友と呼べる域にまでね。

単にその女のお陰だった。

その女がいなかったらその少女は歪んだままだった。

 

13歳 ハッキングの行為が女にバレたわ。

凄く怒られた。当然なんだけどね犯罪だし。

漸く其処で犯罪意識が出てきたわ。

そうしてツボミはハッキングを辞めた。

それからも女とは有意義な一時を過ごしたわ。

楽しかった。とても。

 

14歳も親交を深めあった。

…がある日女はストーカーされてたらしい。

それに私は気づいて監視カメラをハッキング。

私生活も洗いざらい調べてインターネットにUPした。

そのストーカー相手を社会的に殺した事に昔みたいに優越感や快楽を覚えていたわね。

 

15歳 ツボミは女と一世一代の大喧嘩をしたわ。

切っ掛けはその女のストーキング相手をハッキングで社会的に殺した事だった。

女はやり過ぎだと言って怒ったけどね。

女の為にした事がそんな形で返ってくるとは思わなかったから言い返してしまった。

そっからはもう口論。ヒートアップして殴り合い。

そして女は出て行ってしまった。

去り際のセリフが

「大嫌いっ!会って謝るまで来ないから!」

 

少女は焦った。家から出たら死ぬ。

しかし出ないとあの女は来ない。

そうして少女は決心してーー

 

ーー家を出たわ。

 

結論、ナノマシンの話は嘘だったわ。

でも子供だった少女は嘘だと気づけなかった。

一瞬ぼーっとしてたけどすぐに少女は女を探した。

少しして見つけたわよ。

見つけた瞬間感極まって道路に飛び出してしまった。

トラックが来てたのに飛び出してしまった。

そして女は少女に気づきーー

 

ーー少女を跳ね除けて飛び出し、女が死んだ。

 

完全記憶能力を恨んだわよ。

目を閉じれば思い出す血の匂い、死に際の顔、轢かれる時のぐちゃっていう音、全てを覚えてる。

轢いた男の顔も全て覚えてる。

 

それからは夢遊病みたいに歩き回った。

バカみたいに死人みたいに。

そして猫が道路を飛び出すのを見たの。

 

まるで私みたいだな…

 

そう思った少女は猫を庇って飛び出したわ。

無様に其処で死にさらしたんだけどね。

 

 

「これが少女の話よ。」

 

「蕾…お前ーー」

 

「私じゃないって言ってるでしょ?」

 

「ーー泣いてんぞ。」

 

「っ!?」

 

言われて始めて気づいた。

もう涙が止まらなくなっていた。

服の首元はもうぐしょぐしょだった。

 

「あー、感情移入し過ぎたかし「蕾。」っ……」

 

「蕾がどんな奴だろうと俺の家族だ。

嫌いにならない。なる筈がない。」

 

そうして一夏は私を抱きしめた。

 

「…………………バカ…本当にバカね……

バカよバカ……あんたはバカよ…」

 

「そうだな…俺はバカだな。」

 

そうして私の涙腺は決壊した。

 

 

「大丈夫か蕾?」

 

「ええ…もう大丈夫よ」

 

袖で涙を拭い、臨戦体制になる。

 

「それで蕾?ハッキングってっても何するんだ?」

 

「全国の軍隊にハッキングして

ミサイルの発射数を減らすのよ。」

 

「ハッキングってそんな簡単なのか?」

 

「ええ、軍のファイアーウォールなんて紙よ。」

 

勿論そんな事は無い。

蕾の基準がおかしいだけである。

 

「ファントム、いくわよ。

ハッキングする時の音楽もかけてね。」

 

『おうっ!』

 

数秒後、PC室の全てのPCにノイズが走る。

余談だけどハッキングの際に聞いているのは「チルノのパーフェクトさんすう教室」の原曲、「おてんば恋娘」よ。

 

「な、何が起きた蕾…?」

 

「PC室のPC全てをハッキングして

全てを使用してスペック差を補ってるのよ。」

 

全てのPCの画面は忙しなく活動している。

そこには軍事機密がバンバン出てたりする。

ファイアーウォール(笑)ね。

 

「タイムリミットは刻一刻と迫っている…

ISだけで撃ち落せる範囲までにはもってきたいわね…」

 

脳内でスパコンをも凌ぐ超高速演算を行い、

それを同時並行で行う並列思考は束を超える領域である。

数日前に蕾のPCに束がハッキングをかけたが返り討ちにしたのは両者の記憶に新しい事である。

とか言ってる間にもミサイルの発射数はぐんぐんと少なくなっていっていた。

だがしかし初期数の3倍までも減らせていない。

そして残り時間も無残に一時間を切っていた。

 

 

場所は篠ノ之家に移り、篠ノ之 束はというとーー

 

「ぞんなごどがあっだだなんで…

だばねざんにばどうにもでぎないよぉ…」

 

号泣していた。

理由は至極単純、蕾に盗聴器を付けていてその内容、具体的には転生前の話を聞いたからである。

 

「…………」

 

そしてそれは千冬も聞いており静かに泣いていた。

まさかそんな事情があるとは思っていなかったのだろう。

 

『束さん…聞こえますか?』

 

「つーちゃんっ!?」

 

盗聴器の方はばれていたらしいが…

以前にも仕掛けてて全てばれたらしい。

 

『過去の話は本当です。

それよりも今は別の問題があります。』

 

「……問題とは…何だ。」

 

『束さん、貴女の思い描いたストーリーは歪んでいる。

ミサイルの数は見積もりで量は二倍』

 

「「っ!?」」

 

『なので束さんと千冬さん』

 

「な、何だ蕾…?」

 

『私も出ます。』

 

 

side:千冬

 

 

「…今何と言った?」

 

『私も出ます。』

 

私も出るだと?ミサイルが空中を飛び交うであろう場に?

自殺願望者か精神異常者しかないであろう。

 

「バカも休み休み言え、それともISがもう一台あるのか?」

 

『いいえ。でも【Connect(コネクト)】を出動させるます。』

 

「コネクト…?何だそれは…?」

 

『宇宙進出の為のISの姉妹にあたる機体です。

それを、出動させます。』

 

「だがしかし蕾!そーー」

 

「……分かったよつーちゃん。私達で世界を護ろう。」

 

『私は家族が死ぬのが嫌なだけですね。

…それもあるけど私の中のケジメ。』

 

「ケジメ?」

 

『ええ、革命とかいてケジメと読む。

世界への革命、私の中の革命よ。』

 

「そっか!それじゃ!

私の自信作のISの【白騎士】と共に革命を起こそう!」

 

『……ええ、私の自信作、

Connectの【零天使】と共に!』

 

「…ふっ……勝手に話をまとめるな…

だが、しょうがないな。お前らは…」

 

「絶対風紀委員会の名にかけて頑張るよぉ!」

 

『ちょっと何処で聞いたのよそれ』

 

「箒ちゃんから聞いたんだよ蕾ちゃん!

あっそれと会計でよろしくね蕾ちゃん!」

 

『しかも呼び方変わってるし…まぁ分かった。』

 

「いいんじゃないか?絶対風紀委員会。

私は粛清部隊副隊長でどうだ?」

 

『千冬さんまで…まぁいいや…んじゃ行きますか…』

 

『絶対風紀委員会、会長、篠ノ之 蕾と!』

 

PCの電源を落としてーー

 

「絶対風紀委員会、会計、篠ノ之 束と!」

 

空間ディスプレイを閉じーー

 

「絶対風紀委員会、粛清部隊副隊長、織斑 千冬で!」

 

ISに乗りこんでーー

 

 

 

「『「世界に革命を起こすっ!!!」』」

 

そう意思を告げながら手を天に掲げる。




【ツボミラジオ】

蕾「絶対風紀委員会の職務を通達するわ。
内容は至極単純、『革命を起こす』それだけよ。」

千冬「ああ、やってやろうじゃないか。」

束「天災の束さんがいれば大丈夫だよ!」

蕾「次回!白騎士事件改め、零白革命。」

千冬「私のISと」蕾「私のコネクトで」

束「ミサイルなんてなんぼのもんじゃーい!」
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