体力測定から月日は流れて青葉が茂る5月になった今日この頃、衣替えが有って制服が夏服になった
この学校、男子は冬は長袖のワイシャツに学ランで夏は半袖のワイシャツだから、中間の季節は男子は長袖のワイシャツを着れるんだけど、女子は冬用のセーラー服と夏用のセーラー服の2パターンしか無いんだよね
一応、カーディガンの着用は認められているんだけど、中間の季節のセーラー服を導入して欲しい
と、女体化して思考が麻痺し始めてる俺の横で、最近三つ編みを覚えた一夏が学級日誌に頭を乗せて項垂れている
「あー・・・ドンマイ? 」
軽く肩を叩き励ますと、一夏は ゆっくりと顔を上げ
「・・・なんで俺なんだよ」
一夏の目のハイライトが消えかけていて一夏は呟く
ちなみに原作は放課後で、教室には俺と一夏しか居ないので一夏は素の一人称である、事情を知らない人がいるときは極力男口調にならない様にしていて、一人称は私だ
俺は口調を意識して変えてはいないが、一夏同様 人がいる時は一人称を私と言うようにしている、変な詮索されても面倒くさいし
さて、一夏の目が死にかけている理由は2週間程前から毎朝の様に靴箱へ投函される様になった手紙が原因だ
「なんで俺が男からラブレターなんて貰わなきゃなんないんだ?」
「いやぁ・・・ほら、一夏は今、美少女だし?」
そう、一夏は毎日の様にラブレターが靴箱に投函され、律儀な性格が災いし指定された場所に行って直接断りを入れている
一応、弾と数馬、俺がフォロー出来る距離で付き添いをしていたが、馬鹿な事を考える輩は今の所は居ない
「同級生の中で群を抜いて美人だしね、一夏は」
見た目は美少女なのに中身が男子中学生だから距離詰め易いんだよね一夏、お人好しだから落とす対象が女子から男子にシフトした訳だ
まぁ一部女子はオチて百合になってる可能性もあるかも・・・刺されない様にしよ
俺の言葉に恨めしそうに見てくる一夏に苦笑を返し
「さ、日誌書いて帰ろ? 今日は肉の特売の日だぞ? 」
憂鬱は肉を食ってれば晴れるって千冬姉が言っていたので、晴れるんだろう、多分
俺の言葉を聞き一夏は ゆっくりと学級日誌を開き書き込んでいく
俺は一旦一夏から離れ窓際に行き、外を眺めて考える
この先、一夏への告白は間違いなく続いていく、弾や数馬が居ない場面もあり得るし、鈴は女の子でいくら腕っ節が強かろうと男子に絶対勝てるとは言えない
だから、最低限の身の安全を確保出来る程度に自衛出来る術を手に入れる必要がある
道具なり、技術なりが必要だ
習おうかな、護身術
お待たせしました