(完結)閃の軌跡Ⅰ ~鋼の意志 空の翼~   作:アルカンシェル

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106話 紺碧の海都Ⅴ

 

 

『良いかっ! 必ずだっ! 必ず《騎神》をアルバレア家に取り戻すのだっ!』

 

「ええ、分かっております父上」

 

 通信機から聞こえてくるヘルムート・アルバレアの声にルーファスはいつもと同じような言葉で対応する。

 

「はっ……大変だなぁお坊ちゃまは」

 

「待たせて申し訳ないね」

 

 父との通信を終えてルーファスは自分に宛がわれたホテルの一室、招いた客人――マクバーンに謝罪する。

 別に構わないと高いソファに身を預けるマクバーンは早速用件に入る。

 

「とりあえずあの工房長の言い分に嘘はないだろうな」

 

「では今回の武術大会を《金の起動者》の選定が本当に可能と……やれやれこれでは私も本腰を入れないといけないな」

 

 カイエン公の相談役であるアルベリヒが暗黒時代の古文書の解読に成功したと言ってもたらされた情報は貴族派を大きく揺るがすものだった。

 今では四大名門だが、かつては封印を守る士族として獅子戦役の頃にあったサンドロット家と合わせた五家が《騎神》の番人とされていた。

 度重なる大戦によってその《騎神》はそれぞれの地から行方知らずになってしまったが、故に現代までそれを守り管理しているカイエン公が貴族派の代表となっているのは自然の流れと言えるだろう。

 

「貴族同士の内輪揉めか? よくやるもんだ」

 

「そう言って上げないでくれたまえ……

 彼らは《騎神》を得れば四大名門になれると思っているのだから」

 

 特に四大名門のすぐ下の士族たちの動きが活発になっている。

 多忙なルーファスが武術大会に出場することになったのも、アルバレア家の当主であるヘルムートが《騎神》があればカイエン公を押し退けて貴族派のトップになれると考えたからでもある。

 

「これまでのリィン君の功績、それに皇室との縁故を結べたこと、果てはリィン君の実力も《騎神》の恩恵があってこそと嘯く者がいるくらいだ……滑稽だと思わないか?」

 

「《騎神》があれば自分にもシュバルツァーと同じことができるってか?」

 

「さらに言えば、身の程も弁えずリィン君を暗殺して《灰の騎神》の席には自分こそが相応しいと考えている者もいるようだ……

 オズボーン宰相の隠し子だったことが余程気に入らないらしいね」

 

「は……滑稽を通り越して憐れだな」

 

 思わず嘲笑がこぼれる。

 確かにリィンの“異能”である“鬼の力”は《騎神》に由来しているが、その程度、もはや彼の力の一端でしかない。

 帝都での《緋》との戦いは譲歩して認めても、その後の《虚神》との戦いとクロスベルでの《雲》の錬成はリィンだからこそできた奇蹟だと言うのが結社内での共通認識になっている。

 

「しかしあれだな……あれだけ格好つけておいて工房長に先を越されちまって、すまないな」

 

「それについては君が謝ることではないさ。むしろこうしてわざわざ情報の裏付けをしてくれているのだから礼を言うべきだろう」

 

 秘密組織のエージェントらしからぬ態度にルーファスは苦笑する。

 

「ところでマクバーン。君はロランス・ベルガーという名前を知っているかな?」

 

「ロランス……?」

 

 聞いたことがある気がする名にマクバーンは記憶を探る。が、それが出てくる前にルーファスが答えを告げる。

 

「《神速》の彼女は《剣帝》と呼んでいたね」

 

「ああ、あの阿呆の偽名か。それがどうしたんだ?」

 

「実は今回の武術大会に出場しているのだよ」

 

「…………へえ」

 

「付け加えるなら、一人で予選を突破した彼のチームにリィン君が入ることになった」

 

「何だと……?」

 

 ルーファスからもたらされた情報にマクバーンは驚き、舌打ちした。

 

「ちっ……こんなことなら誘いに乗っておけば良かったな」

 

 リィンと戦えることは魅力的だったが、見世物になる気も窮屈な戦場で戦うのもごめんだと断ったことをマクバーンは悔いる。

 

「だがまあその二人が組んでいるって言うなら、向こうも《金》の選定の儀式は把握しているだろうな」

 

「やはりそう考えるのが妥当かな?」

 

「そんな理由でもない限り、あの阿呆が武術大会なんてものに出場するとは思えないからな……

 シュバルツァーはあいつを《金の起動者》に宛がうつもりなのか、それとも儀式そのものを壊すつもりなのか……ま、俺には関係ないか」

 

 惜しいことをしたと言わんばかりに不貞腐れるマクバーンにルーファスは笑みを濃くして提案する。

 

「ところで君はこの後暇かな?」

 

「あん……?」

 

「実は明日、私と共に出場するはずだった領邦軍の仲間たちが体調不良を起こすことになっていてね……

 急遽、私は三人のチームメイトを探さなければいけなくなってしまうのだよ」

 

「…………おい、テメエ……」

 

 明日という未来の出来事を当然とばかりに言葉にして困った素振りをするルーファスにマクバーンは顔をしかめる。

 

「アルバレア家が《起動者》になる妨害工作なのだろうが、困ったものに父にはどんな手段を使ってでも《騎神》をアルバレア家に取り戻せと厳命されている……

 それでなくても競い合う相手に《黄金の羅刹》、《黒旋風》を始めとする帝国の猛者たちばかり……

 それに《超帝国人》と《剣帝》となれば私が勝ち残るのは難しいのだが、君は誰か使える助っ人に心当たりはないかい?」

 

 わざとらしい質問にマクバーンは呆気に取られ、次の瞬間笑った。

 

「良いのかよ? 俺は――」

 

「おや、ユミルで偶然知り合った友人に協力を求めるのはおかしなことかな?」

 

 先回りして答えるルーファスにマクバーンは口では勝てないと肩を竦める。

 

「もしも君に協力者に心当たりがあるのならこれを渡してもらえるかな?」

 

 そう言ってルーファスがテーブルの上に置いたのは戦術オーブメント《ARCUS》だった。

 用意周到なルーファスにマクバーンはもう一度肩を竦めて、徐に戦術オーブメントを取り蓋を開ける。

 ルーファスはその行動を黙って見守る。

 マクバーンは中央にマスタークォーツを取り出すと、握り締める。

 

「――ほらよ」

 

 熱気が伴う風が部屋の空気を揺るがし、マクバーンは赤黒く変色したマスタークォーツをルーファスに投げ渡す。

 

「――引き受けてくれるということで良いのかな?」

 

「いちいち口にさせるな」

 

 肩を竦めるマクバーンにルーファスは苦笑する。

 

「さて後二人だが……今から“あの子”を呼び出すか」

 

 マクバーンの引き込みからルーファスはすぐに残りの二枠について思案する。

 そこで部屋に備え付けていた通信機が鳴り出した。

 

「――私だ」

 

『お休みのところ申し訳ありません。ルーファス様』

 

「前置きは良い。用件は?」

 

『はっ――実は現在リィン・シュバルツァーが先程の暗殺者の件でルーファス様に御相談したいことがあると取次ぎを願っているのですが……』

 

「ほう……もう進展があったのか」

 

 先程、別れたばかりだというのに忙しないとルーファスは感心するとともに呆れる。

 

「分かった。通してくれたまえ」

 

 そう言ってルーファスが通信を切って振り返った時にはもうマクバーンの姿はその部屋にはなかった。

 

 

 

 

 

「なるほど事情は理解した」

 

 早朝のジュノー海上要塞の司令室でリィンは昨夜のあらましをオーレリア将軍に報告していた。

 

「本来なら単独行動――さらにこちらには無断で外泊したともなれば厳罰に処するところだが……」

 

「しかしそうなると学院側からもラマ―ル州領邦軍には責任を追究させてもらうことになりますよ」

 

 リィンに代わってオーレリアと相対するルーファスがオーレリアの言い分に真っ向から異を唱える。

 

「ほう……それはどういう意味でしょうルーファス卿?」

 

「Ⅶ組の特別実習は生徒にさえも直前まで実習先は伏せています……

 ですが今回の暗殺者はレミフェリアからにも関わらず、トリスタではなくオルディスで犯行に及んだ……

 つまりはリィン君がここに来ることを誰かが漏らしたとしか考えられません……

 基地内での安全が確認されない限り、リィン君と暗殺者の二人は口封じの可能性も考慮して私に保護を求めたのは当然の危機意識でしょう」

 

「道理だな」

 

 ルーファスの、ひいてはリィンの意見に肩を竦めてオーレリアはその言い分を認める。

 オーレリアも伯爵家の人間だけあって、貴族同士の足の引っ張り合いについての理解は持ち合わせている。

 このジュノー海上要塞に駐在している領邦軍も決して一枚岩ではなく、オーレリアの目が全てに行き届いているとは言い切れない。

 

「加えてどうやらアルバレア家を妨害する勢力もあるようでしてね……

 私と共に来ていたクロイツェン州領邦軍人たちは急な体調不良を訴えて大会に出場できそうにありません」

 

「…………ちっ」

 

 その報告にオーレリアは苛立ちを隠し切れずに舌打ちする。

 

「ではルーファス卿は大会を棄権するのか?」

 

「いいえ、幸い。以前ユミルで会った友人が武術大会の見物に来ていたので彼に助っ人を頼みました……

 そして今回リィン君が捕らえた暗殺者の二人を私のチームに参加してもらうことにさせて頂きました」

 

「シュバルツァーはそれで納得したのか?」

 

「はい、ルーファス卿には二人をトールズで保護する一つの条件にされましたので異論はありません」

 

 確認をしてくるオーレリアにリィンは頷く。

 すでに彼らの処遇についてはリィンとルーファスの間で話は着いているし、二人の了承も得ている。

 リィンとしては病み上がりであり、レンと同年代の彼らを戦わせることに抵抗はあるがそこはルーファスに論破されてしまった。

 

「レミフェリアの暗殺者か……既に話が着いているのなら私から言うことはない」

 

 気になることは多く。暗殺者に関しては領邦軍で引き取り、尋問をしたいところだがリィンが被害届を出さずに下手人を保護してしまったのならそれ以上のことはできない。

 

「しかしどうする?

 君の命を狙っている何者かがいる以上、特別実習をやっていられる状況ではないだろう?」

 

 不本意ながら、心底不本意だと顔に出しながらオーレリアはそれを口にする。

 暗殺者の二人にしても、追い払った重力使いにしても、彼らは所詮は雇われただけの存在でしかなく、このラマ―ル州にリィンの排除を望む者がいることには変わらない。

 そんな存在にとって武術大会は格好の暗殺の場だろう。

 

「いえ、大会にはそのまま出場するつもりです……

 幸いなことに他の班員とは一人を除いて別行動になりましたし、ロランスさんもこの件に関しては容認してくれています」

 

「そうか……」

 

 リィンの言葉にオーレリアはほっと胸を撫で下ろし、すぐにその顔を引き締める。

 

「会場内については私の権限で警備を増やして対処しよう……

 そして特別実習の課題となっている《軍事演習》については予定通り行わせてもらおう……担当の者は私の直属の部下だ……

 それとも私が暗殺の依頼者だと疑うのなら、取りやめても良いが?」

 

「いえ、オーレリア将軍に俺の抹殺をする理由があったとしても、貴女はそんなやり方よりも正面から俺を殺しにくる人ですからそこは信頼しています」

 

「やれやれ、全くもってその通りだが……その豪胆さは《鉄血宰相》譲りか?」

 

「さあ、どうでしょう? 俺はあの人のことについてはほとんど何も知りませんから」

 

 探るような言葉にリィンは惚けた言葉を返す。

 そんなリィンの対応にオーレリアは肩を竦める。

 

「話は以上だ。そなたは予定通り、Ⅶ組と合流して軍事教練に励んで来ると良い」

 

「寛大な配慮、感謝します」

 

 リィンはオーレリアに促され軍人さながらの礼をして司令室から退出した。

 

「やれやれ、今年の士官学生は教育が行き届いているようだ」

 

 今すぐ軍属にしても問題がなさそうなリィンにオーレリアはぼやく。

 

「彼は例外ですよ」

 

 オーレリアが言わんとしていることにルーファスは苦笑する。

 

「では私もこれで失礼します。私もこれから武術大会に向けて彼らとすり合わせなければならないことがありますので」

 

「ルーファス卿」

 

 その背をオーレリアは呼び止める。

 

「スウィン・アーベル並びにナ―ディア・レイン……

 そなたの目から見てどれ程使えると考えている?」

 

「そうですね……まだ拙い部分はありますが、“殲滅天使”ほどではないでしょう……

 リィン君に負けたことから、戦力として数えるにはいささか不安は多いでしょう」

 

「ならば何故、そなたは彼らを自分のチームに引き入れた? 些か卿らしくないと私は見ているが?」

 

 ルーファスはその質問に苦笑して振り返り、答える。

 

「ええ、貴女やリィン君に勝つには彼らでは足りないでしょう……

 ですが彼らにはリィン君と戦った経験があり、まだ伸びしろがある子供……

 なれば勝つための不確定要素として利用価値があると判断したまでのことです」

 

 その答えにオーレリアは目を丸くし、次の瞬間――歪む口元を隠した。

 

「まさかそなたの口からそのような言葉が出るとはな……この度の武術大会、やはり愉しめそうだ」

 

 クククっと声を漏らして笑うオーレリアにルーファスは笑みを深め――

 

「ああ、それと私のもう一人のチームメイトは《劫炎》のマクバーンにやって頂くことになりました」

 

「何だと――!?」

 

 驚き、オーレリアが顔を上げた時にはもうルーファスは司令室のドアを閉めていた。

 

 

 

 

 

「時間ギリギリだな」

 

 演習場に出たリィンを迎えたのはユーシスの皮肉が混じった言葉だった。

 

「大変だったようだなリィン。無事で良かった」

 

「リィンばっかり面白そうなことしてずるいよ!」

 

 労ってくれるガイウスと抗議するミリアムにリィンは苦笑する。

 

「俺だってまさかまた暗殺対象になるとは思っていなかったさ」

 

「お前は帝都の事件以来、良くも悪くも目立っているからな……

 暗殺者を差し向けた最有力候補はやはり《帝国解放戦線》か?」

 

「どうだろうな? 実行犯は依頼人のことについて何も知らされていなかったから、何とも言えないよ」

 

 ユーシスの疑問にリィンはスウィン達から聞き出した情報で答える。

 

「しかし、こんなことになるなら私達も同行しておけば良かったか?」

 

「どうでしょう……リィンさんのことだからみんなで行ったとしても振り切って行ったんじゃないですか?」

 

 ラウラの呟きにエマがいじけた反論をし、あり得ると一同は非難の目をリィンに向ける。

 

「いや、でもこれはⅦ組とは関係ない俺の問題だったから」

 

「それでも水臭いじゃないか。俺達は何度もリィンに助けられて来た。だから俺達にもリィンの手助けをさせて欲しいと思っていることを忘れないで欲しい」

 

「ガイウス……

 その気持ちは嬉しいけど、逆の立場ならどうだ?」

 

「むっ……」

 

 言い返されてガイウスは思わず言葉を詰まらせる。

 逆の立場、つまりは自分が何者かに狙われた場合、Ⅶ組のみんなを巻き込むか、それとも自分だけで対処しようとするか。

 考えた末に出て来た答えは後者であり、ガイウス以外の者達も同じだった。

 

「ま、そういうことだよ」

 

 リィンはガイウスの肩を叩いて、この話を切り上げて――

 

「でも本当に心配したんですよ」

 

 切り上げようとしたのだが、ミルディーヌが怒った様子でそう言った。

 

「ミ、ミルディーヌ……」

 

「追い駆けようとしてもリィンさんったら屋根の上を跳んで駆けて行ってしまったからそれもできなくて……

 この事はエリゼ先輩にしっかり報告させて頂きますね」

 

「そ、それはやめてくれないかな」

 

「どうしましょう……ふふ……」

 

 怯むリィンにミルディーヌはいたずらっぽく小悪魔のように笑った。

 

 

 

 






支払う代償

リィン
「――ということでこの子達をシュミット博士の護衛兼人手としてトールズ士官学院での出入りを認めて欲しいんですが」

ルーファス
「リィン君、それはとてもではないが容認できない提案だね」

リィン
「そこを何とかならないでしょうか?」

ルーファス
「トールズ士官学院はエレボニア帝国の名門校であり、そこに通う生徒たちの安全を配慮すれば得体の知れない暗殺者を学院に出入りさせることはできない」

スウィン
「……正論だな」

ナ―ディア
「そ~だね~。なーちゃんたちそこら辺の身分証明とかできないからね~」

リィン
「だけど君たちはこれからどうするつもりだ?
 君達の歳じゃ遊撃士にもなれないし、仕事で雇ってくれるようなところだってないはずだ……
 喰い詰めて、最終的に汚れ仕事を受けるようになったら“組織”を抜けたって言うのに本末転倒だろ?」

スウィン
「それは……」

ナ―ディア
「なーちゃんたち《霊薬》の借金もあるからね~。無利子で無催促だけど“組織”を抜けても世知辛い世の中でした、まる」

ルーファス
「それにリィン君……
 君はこの子達が人となりを知らない。それではこの子達を安全だと判断することはできないはずだ……
 君達の境遇には同情するが、すまないね」

リィン
「…………それは分かっています」

スウィン
「いや、それくらい疑ってくれた方が俺達もありがたい……
 正直、暗殺のターゲットにここまで良くしてくれていることに困惑しているくらいだから」

ナ―ディア
「だよね~リィンおにいちゃんってば甘すぎじゃないかな~」

リィン
「むぅ……」

ルーファス
「ふふ…………では折衷案と行こうか?」

スウィン
「折衷案?」

ルーファス
「革新派がシャーリィ・オルランドを派遣したように、貴族派を代表してリィン君に貸しを作らせてもらうかな」

ナ―ディア
「なーちゃん、理解しました。この人腹黒だ~」

ルーファス
「君たちの人となりを見させてもらうとして、私のチームの一員として武術大会に出てもらおう」

ナ―ディア
「ええ~~武術大会?」

スウィン
「いくら何でもそれは……」

ルーファス
「幸い武術大会に年齢制限はない。当然、仕事であるのだから報酬も出そう……この額でどうかね?」

ナ―ディア
「お~」

スウィン
「こんなに?」

ルーファス
「さらに優勝できれば、賞金は全額君達に譲ろう」

ナ―ディア
「乗った!」

スウィン
「おい……」

ナ―ディア
「でもすーちゃん。借金返済のためには受けるしかないよ~
 夢のゴロゴロライフのためにやるしかない! やらない手はないよ!」

ルーファス
「そうだね。働き次第では特別手当てもつけようじゃないか」

ナ―ディア
「おおおおお――――!!」

リィン
「…………何って言うか、随分と砕けたな……君達の人となりが分かった気がするよ」

スウィン
「はぁ……」

ルーファス
「そして働き次第で君たちをトールズ士官学院で受け入れるかどうか、今度の理事会で提案する材料にさせてもらうよ」


(注)
得体の知れない不審者という点ではヨルグとレンも当てはまるかもしれませんが、ヨルグは高名な人形師という身分があり、レンはその孫娘ということになっているのでグレーゾーンですが、容認されています。


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