(完結)閃の軌跡Ⅰ ~鋼の意志 空の翼~   作:アルカンシェル

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32話 第三回実技テスト

 

 

 6月23日水曜日。

 その日、武術指南の名目でやってきたヴィクター・S・アルゼイドはトールズ士官学院の校庭で一人の少年と対峙していた。

 互いに剣を構えることなく棒立ちで開始の合図を待つ。

 

 ――いかんな……

 

 彼には娘の事で多くの謝罪をしたばかりだというのに、この手合わせに高揚を隠せない自分がいる。

 彼はそれはそれだから気にしなくて良いと言うだろう。

 しかし、それに甘えてはいけないと思う反面でそれでこそだと笑いたくなる。

 

 ――また強くなったようだな……

 

 年初めの手合わせから半年余り。

 その間にどんな経験を積んだのか、これからの手合わせで分かることだが期待が膨らむばかり。

 流石にこんな場所で全開の戦闘はできないが、それは彼も同じ。

 

「ではこれよりリィン・シュバルツァーとヴィクター・S・アルゼイド子爵の模擬戦闘を開始します」

 

 教官が間に立って宣言する。

 構えろとは言わない。

 対外的に仕合なのだろうが、二人の間ではすでに探り合いは始まっているのだから。

 だからサラは余計なことは言わずに、手を挙げて――

 

「――始めっ!」

 

 その瞬間、ヴィクターの前からリィンの姿が掻き消える。

 

 ――《疾風》か? いや違うこれは……

 

 目を見張る一瞬でリィンはヴィクターの背後に回り込むと急停止する勢いを回転力に変え、まだ振り返らないヴィクターの背中に太刀を突き出す。

 

「見事だ……《疾風》とは違うようだが今の歩法はいったい?」

 

 振り返らず大剣を背中に背負う様に構えてその突きを受け止めたヴィクターは嬉しそうにリィンに声を掛ける。

 

「はは、流石ですね。今のはとある凶手に教わった《縮地》という技です」

 

 自分が体験した時は何が起こったのかも分からず背中を刺されていた。

 まだリィンが彼の技を模倣するには未熟なだけかもしれないが、初見で対応してみせたヴィクターに感心する。

 

「ほう……凶手とはまた興味深い」

 

 ヴィクターは笑みを濃くして、太刀を外してその場から離れリィンと向き直る。

 言いたいことは多くあるが、今は剣で語ることにする。

 

「征くぞ」

 

「望むところです」

 

 仕切り直してリィンとヴィクターは改めてぶつかり合った。

 

 

 

 

「ここまでにしておこうか」

 

「ええ、そうですね」

 

 授業時間の半分を過ぎたところでヴィクターが大剣を地面に突き立てて終わりを提案し、リィンはそれを受け入れる。

 

「それではこの模擬戦闘は引き分けと言うことでよろしいですか?」

 

「ああ、それで構わない」

 

 サラの確かめる言葉にヴィクターは頷いた。

 手に汗握って食い入るように父とクラスメイトの戦いを見ていたラウラはその終わりの合図に息を吐き出した。

 

「はぁぁぁ……あれがリィンの本気……」

 

「何と言うか……」

 

「話には聞いていたが、よもやここまでとは」

 

「凄まじい颶風だった」

 

「《光の剣匠》を相手に、流石ですリィンさん」

 

 あまりの戦いぶりにⅦ組の男たちは呆けながら口々に感想を述べる。

 

「近代兵器どころじゃない戦いだったわね……」

 

「起動者として強いことは良いことなんですけど……」

 

「……まあまあかな。これなら団長の方が強かったかも」

 

「む……それは聞き捨てならないぞフィー」

 

「嘘じゃないし」

 

 睨み合うラウラとフィーだが、サラはあえて無視し手を叩いて注目を集める。

 

「はいはい。私語は慎みなさい……

 とりあえず今日の貴方達の相手だけど、また戦術殻と戦ってもらうわ」

 

「え……先月みたいにアルゼイド子爵との手合わせではないんですか?」

 

「今回は貴方達の戦いぶりを外から見てもらうことにしたのよ。きついダメ出しを覚悟しておくことね」

 

 クリスの質問に答えたサラは指を鳴らして、四体の戦術殻を呼び出す。

 

「それじゃあ――」

 

「待ちたまえ!」

 

 サラが班編成を発表した瞬間、それを遮る声が響いた。

 まさかとⅦ組に戦慄が走り、振り返るとそこにはⅠ組のパトリック・ハイアームズとその取り巻きが校庭の入り口の階段に立っていた。

 

「Ⅰ組の……」

 

「な、何なんだ君たちは?」

 

 マキアスの言葉を無視してパトリック達は校庭へ降りて、クリス達の前に立つ。

 

「どうしたの君たち、Ⅰ組の武術教練は明日のはずだけど」

 

「いえ、トマス教官の授業がちょうど自習となりましてね……

 アルゼイド子爵が来ていることですから、Ⅰ組とⅦ組の“交流”を見ていただけないかと考え参上しました」

 

「ほう……」

 

 血気盛んなパトリックの申し出にヴィクターは面白そうに目を細める。

 

「よしっ! 今月の乱入はパトリックだ。これなら勝てる!」

 

「うん、あの人達に比べればⅠ組なんて全然怖くないよね」

 

 サラとヴィクターの背後でマキアスとエリオットが拳を握り締めて勝利を確信する。

 もっともそれは彼らだけではなく、他の者たちもパトリックの申し出にどこか緩んだ気配を滲ませていた。

 

 ――だけど増長はこっちも同じか……

 

 Ⅶ組はリィンを始めとする強者との戦いで自信を付けたから。

 Ⅰ組は貴族特有の上から目線。

 サラはヴィクターに目配せして意見を伺うと、無言で頷かれ判断を任される。

 

「いいでしょう。だけど先に一つ聞いておくけど、それはリィンを含めたⅦ組なのかしら」

 

「いや……それは……」

 

 サラの質問にそれまで踏ん反り返っていたパトリックは急にしおらしくなる。

 分かり切った質問だったが、授業に乱入して来た溜飲をそれで下げてサラはクリスに言う。

 

「――実技テストの内容を変更!

 《Ⅰ組》と《Ⅶ組》の模擬戦とする。四対四の試合形式、アーツと道具の使用も自由よ。ラウラ――三名選びなさい」

 

「わ、私ですか?」

 

「アルゼイド子爵を前にするのなら貴女がリーダーをするのが当然でしょ?」

 

「うむ、期待しているぞラウラ」

 

「父上……はい、分かりました!」

 

 パトリックが何かを言いたそうにしていたがサラは無視する。

 そうして選ばれた三人はフィーとクリスとエリオット。

 前回のリィンを除いた特別実習のメンバーをラウラは選んだ。

 

「それじゃあ、双方とも位置に付いて――」

 

 校庭の真ん中でそれぞれがサラの合図を待ち、それ以外の者たちは距離を取る。

 

「これより《Ⅰ組》と《Ⅶ組》の代表による模擬戦を開始する。双方、構え――始めっ!」

 

 先程と同じように掲げた手を振り下ろして、模擬戦の開始を宣言する。

 その合図に重なって銃声が響き、観客となっていたリィンが横に倒れた。

 

「――――――え……?」

 

 模擬戦は始まらず、銃声と共にリィンが倒れた事実にその場が凍り付く。

 そしてそれらを無視してその場に紅い獣が哄笑を上げて乱入する。

 

「あははははははっ!」

 

 用具倉庫の屋根に腹這いになってシートを被って隠れていた少女は大きく跳躍し、倒れたリィンに向かって弾丸のように飛び掛かり巨大なチェーンソーを一閃、倒れたリィンの胴体を両断する。

 

「やった!」

 

「何をだ?」

 

 斬った手応えに少女が歓声を上げた瞬間、応える声は背後から聞こえて来る。

 同時に目の前の幻惑の戦技が晴れて、両断したリィンは丸太に変わる。

 

「幻術のクラフト!? まずいっ!」

 

 奇襲が失敗したと悟るや否や少女はすぐに離脱しようとするが、撃たれ両断されたはずのリィンが少女の後頭部を掴んで止める。

 

「くっ――」

 

 すかさず少女は大き過ぎる得物を放して、ナイフを抜くがそれを背後に振るよりも早くリィンが少女の頭を地面へと叩き込んだ。

 

「やれやれ……」

 

 頭だけが地面にめり込んだ少女を見下ろしリィンは肩を竦めて周囲を見回すが、予想に反して彼女のお目付け役もいなければ父親の姿もなかった。

 そのことに首を傾げながらリィンは少女に尋ねる。

 

「シャーリィ・オルランド……どうしてここに?」

 

 リィンはシャーリィの足を掴んで力任せに地面から抜いて逆さ吊りにしたまま尋ねる。

 しかし、頭を打った衝撃に目を回していた彼女はその質問に答えることはできなかった。

 

 

 

 

 《Ⅰ組》と《Ⅶ組》の模擬戦は中断され、その代わりに気を失った少女が拘束されていた。

 

「何なんだこの子は……それにこの武器はいったい……」

 

「な、何か赤黒い染みが至る所に付いているんだけど」

 

「ま、まずいですよねパトリックさん」

 

 気を失っていても尋常ではない危険を感じさせる彼女にⅦ組とⅠ組は遠巻きにする。

 

「起きろシャーリィ。というかいつまで狸寝入りをしているつもりだ?」

 

「あ、ばれた?」

 

 リィンの言葉に気を失っていたと思われていた少女は何事もなかったように目を開いて、後ろ手に腕を縛られたまま上体を起こす。

 

「ふむ……尋常ではない少女のようだが彼女はいったい?」

 

「シャーリィ・オルランド……

 《赤い星座》の副団長、《赤の戦鬼》シグムント・オルランドの娘です」

 

「ほう……では彼女があの《血染めの》……」

 

 その名を聞いたことはあったが、まさか自分の娘よりも年下の少女だったことにヴィクターは軽く驚く。

 

「本当に何であんたがここにいるのよ」

 

「あ、《紫電》のおばさん。久しぶり」

 

「あ゛っ!?」

 

「落ち着いてくださいサラ教官!」

 

 ドスの利いた言葉を漏らすサラをクリスが羽交い絞めにしてブレードと銃を抜こうとしたサラを押し留める。

 

「それで、どうして君がこんなところに?」

 

「そんなのリィンに会いに来たからに決まってるじゃない」

 

 地面に座り込んだシャーリィはさも当然の事と言わんばりの様子で、上目遣いに答える。

 そこだけ切り取って見れば、野性味のある元気系の少女が見せた恋の熱を感じさせる可憐しい仕草の様なのだが、それを否定する爛々と光る目はリィンの他にサラやヴィクターを油断なく値踏みしていた。

 

「そうか……それでパパは今どこにいるんだ?」

 

 自身に向けられる獰猛な目を無視して、小さな子供にリィンは尋ねる。

 

「今、商談中……それで暇だったんだけど、リィン達がこの学院に通っていることを思い出して来ちゃった」

 

 てへっと可愛らしく言うがやはり彼女の内面の獰猛さは誤魔化せない。

 

「あ……あはは、シャーリィさんらしいですね」

 

 そんなシャーリィにクリスが相変わらずだと笑う。

 リィンはため息を吐き、この乱入者の処遇をどうするかサラに尋ね――

 

「シャーリィ・オルランド」

 

 しかし、その動きを遮るようにフィーがシャーリィの前に立った。

 

「わたしのこと、覚えてる?」

 

 その質問にシャーリィはフィーの顔を見てから少し視線を下ろして答えた。

 

「知らないな。どっかで会ったことあったけ?」

 

「っ……」

 

 シャーリィの答えにフィーは悔しそうに歯を食いしばる。

 

「それにしても、遠目に観察してた時から思ってたけどリィンのクラスメイト達って中々美味しそうだね」

 

 目の前のフィーを無視して、シャーリィは離れて事の成り行きを見守っているアリサ達に目を向けて舌なめずりする。

 

「ちょっと味見しても良いよね?」

 

 言うやいなや、後ろ手に拘束されていた縄を引きちぎってシャーリィは駆ける。

 放置している彼女の《テスタ・ロッサ》に目もくれず、大きく開いた手掌をエマに向けて突き出す。

 

「え……?」

 

 あまりの速さにエマは何の反応もできず、棒立ちのままシャーリィの手掌がエマに襲い掛かる。

 

「こらっ」

 

「ぎゃふ」

 

 シャーリィの手掌がエマに触れる寸前、リィンはシャーリィの尻尾のような後ろ髪を引っ張ってその凶行を止める。

 その様にフィーは拳を握り締めて唇を噛む。

 

「…………何のつもり……わたしよりもエマ達の方が良いって言うの?」

 

「ええ、だって君って全然大したことないじゃん」

 

「っ――」

 

 リィンに次いでⅦ組では二番目の実力だと自負していたフィーは、シャーリィの言葉に歯を食いしばる。

 

「わたしが……わたしがエマ達に劣っているって言うの?」

 

「あはは、そんなの一目瞭然じゃん。自分の身の程を弁えなよ。君は……後三年、もう少し大きくなったら味見して上げるよ」

 

 遥か格下とまるで歯牙にもかけない物言いに、フィーは胸を掻き抱く。

 リィンに遅れを取っているのは認める。

 しかし、それでもⅦ組の中で二番目に強いという自負があったにも関わらず、シャーリィはそんな自分に目もくれずにエマ達の方が良いと言い切った。

 胸を熱く焦がす怒りの焔。

 自分の中にこんなに激しい感情があったとは思わなかったフィーは、その初めての激情に突き動かされるがまま、双銃剣を抜き放つ。

 

「フィー!?」

 

「ああああああああああああっ!」

 

 リィンが止める間もなく、フィーは至近距離から銃を乱射する。

 

「ふーふーふー」

 

「ああ、思い出した。そういえば《西風の旅団》にそんな武器を使うお姫様がいたね」

 

 先程、リィンにされたことをやり返すようにフィーの背後を取ったシャーリィはそのまま抱き着き、フィーの耳元で囁いてその耳を甘噛みする。

 

「っ!?」

 

 背筋を悪寒で震わせながらフィーは刃を背後に薙ぐ。

 

「あはは、遅い遅い」

 

 シャーリィはそれを紙一重で避けて手を叩きフィーを挑発する。

 

「殺すっ!」

 

 フィーは全身に黒い闘気を纏わせ疾走する。

 

「へえ……」

 

 その姿に笑みを濃くしたシャーリーは、前を向いたまま後ろに走りながらフィーの猛攻を躱し、まだまだ余裕を見せる表情でフィーに疑問をぶつける。

 

「っていうか、何で西風のお姫様がリィン達と一緒に学院なんかに通っているのさ?」

 

「お前には関係ないっ!」

 

 殺意が十分に乗った刃と弾丸の嵐の中、シャーリィは笑みを絶やすことはなかった。

 

「アハッ! 小さいくせになかなかやるじゃない」

 

「一年前は敵わなかったけど、今日は殺す」

 

「一年前……あーそういえば戦ったこともあったけ? ごめんすっかり忘れてた」

 

「――っ! シャドウブリゲイドッ!!」

 

 次の瞬間、フィーは無数の分け身に分かれて四方からシャーリィに襲い掛かる。

 

「何だ……その程度か」

 

 シャーリィはその戦技を見てつまらなそうに嘆息すると、その身にフィーと同じ黒い闘気を纏い、刃が振り切られるより速く拳で打ち抜いた。

 

「くっ――」

 

 霞となって消える分け身にフィーは更に速度を上げる。

 だが、どれだけ速度を上げてもどれだけ死角を突いても、フィーの攻撃が届く前にカウンターで分け身は壊される。

 

「ほらほらどうしたの? この程度でリィンの仲間のつもり!?」

 

 シャーリィは分け身の中の一人に向かって叫ぶ。

 その本体であるフィーはいっそう顔に悔しさを滲ませて、シャドウブリゲイドから別の戦技に切り替える。

 

「リーサルクルセイドッ!」

 

 高速に回転させた二つの銃剣をフィーは投げつける。

 戦技の糸で繋いだそれはフィーの意志のままシャーリィの周囲を飛び回り、彼女を斬り刻む――はずだった。

 

「何これ?」

 

 高速回転して鋭い円盤のカッターと化していた二つの銃剣をシャーリーは無造作にキャッチして見せた。

 

「え……?」

 

「まさかこれが奥の手? ふーん、口先だけだったみたいだね?」

 

 フィーの銃剣を指で回しながら心底失望したと言わんばかりにシャーリィは大きく溜息を吐く。

 

「この程度なら学院なんてぬるい処にいることにも納得かな」

 

「………………」

 

「ようするに捨てられたんでしょ?」

 

「………………え……?」

 

「猟兵王がいなくなって《西風》が解散したって聞いたけど、こんな雑魚を抱えていたんじゃ当然だよね」

 

「ち、違う……わたしは――」

 

「違わないよ……

 弱い奴、使えない奴、役に立たない奴なんて必要ない。仲間だろうが家族だろうが、足手纏いになるなら背中から撃ち殺すのがあたしたち猟兵じゃないか!」

 

 先程までの威勢はどこに行ったのか、シャーリィから叩き付けられたその言葉に酷く狼狽した様子のフィーは、《西風》から離れて初めて、ずっと目を逸らし続けていた事実に無理矢理向き合わされる。

 固まるフィーにシャーリィは口角を釣り上げて、回していた銃を手に取って構える。

 

「お手本を見せて上げるよっ!」

 

 黒い闘気を纏い、両手に銃剣を構えたシャーリィは全身に力を溜めて駆ける。

 一条の矢と化したシャーリィは両手の双牙を広げて構え――

 

「そこまでだ」

 

 割って入ったリィンに吹き飛ばされるのだった。

 

 

 

 




すれ違い
フィー
「わたしのこと、覚えてる?」

シャーリィ
「(そんな小さな胸)知らないな。どっかで会ったことあったけ?」

フィー
「っ……」

シャーリィ
「それにしても、遠目に観察してた時から思ってたけどリィンのクラスメイト達って中々美味しそうだね……ちょっと味見しても良いよね?(胸を)」

 ………………
 …………
 ……

フィー
「…………何のつもり……わたしよりもエマ達の方が良いって言うの?」

シャーリィ
「ええ、だって君って全然大したことないじゃん(胸が)」

フィー
「っ――わたしが……わたしがエマ達に劣っているって言うの?」

シャーリィ
「あはは、そんなの一目瞭然じゃん。自分の身の程を弁えなよ。君は……後三年、もう少し大きくなったら味見して上げるよ」

 ………………
 …………
 ……

クリス
「あの……リィンさん……」

リィン
「何だ。クリス?」

クリス
「微妙に会話が成り立っているようで、成り立っていないような気がするのは僕の気のせいでしょうか?」

リィン
「いや……たぶんそれが正しいだろうな」

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