(完結)閃の軌跡Ⅰ ~鋼の意志 空の翼~   作:アルカンシェル

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10月4日、誠に勝手ではありますがとある事情により終盤の一文を加筆修正させていただきました。







78話 塩の大地Ⅺ

 

 

 8月23日月曜日。

 その日、ノーザンブリアに26年前の災厄が再び現れた。

 否、その猛威は26年前のものを遥かに超えていた。

 大気が塩化して雪のように振る穏やかなものではない。

 白く巨大な竜巻。

 杭が現れた時間差はあったものの、それまでの静寂は嵐の前の静けさだったと言わんばかりに天災としてそれは現れた。

 塩で飽和した大気が為す颶風は結晶化した塩を津波の様にハリアスクの街に押し寄せ、それまで築いてきた人々の営みを容易く呑み込む――ことはなかった。

 塩の津波は何処からともなく現れた《灰の巨人》によって斬り裂かれハリアスクの街はひとまず護られた。

 

「もう終わりだ……」

 

 しかし誰かがそんなことを呟いた。

 直前の津波でも絶体絶命の危機を感じたが、その向こうに現れた“白い巨人”を目にして安堵は一瞬で消え去った。

 まるで“神”のような神々しさ。

 困窮したノーザンブリアに降臨してくれた“救いの神”だと思うよりも、その姿から感じてしまうのは人々を滅ぼす“荒ぶる神”。

 ノーザンブリアの人々は我先に逃げ出す――ことはなかった。

 むしろようやくこの煉獄のような苦しみから解放されると安堵する者さえいた。

 “神”はそんな人々の願いに応えるようにその力をハリアスクに向けて――《灰の巨人》がそれを阻むのだった。

 

 

 

 

「何とか間に合ったか……」

 

 騎神の中でリィンは息を吐き、ヴァリマールを通して前に浮かぶ《白の巨神》を睨む。

 “塩の杭”の錬成を下地にし、グノーシスに含まれる因子を治療と言う名目で細分化してばら撒いたものを集めることで錬成した失われた《幻の至宝》。

 

「まさかこんなところで《幻の至宝》が復活するなんて……」

 

 結社が関与していないから意識の外にあったとはいえ、前回の帝都での一件に引き続いての失態にリィンは歯噛みする。

 

「リン、ゴスペルのオーブを作ってあいつが振り撒いている“塩化”を中和することはできるか?」

 

「可能です。ですが、ヴァリマールの霊力の二割を使うことになりますがよろしいでしょうか?」

 

「構わない。やってくれ」

 

 リィンの要請を受けてリンはオーブを生成する。

 導力魔法として起動したゴスペルの波動はヴァリマールを中心に広がって、塩化した大気の広がりを抑制する。

 

「行けるなヴァリマール?」

 

『…………』

 

 返事はない。

 テスタ=ロッサと同化した影響によるものだが、彼の意志がない分の性能の低下、そしてゴスペルを起動していることを考えると苦しい戦いになるだろう。

 それに――

 

「今度は一人か……」

 

 目を伏せて思い出すのはリベル=アークで《環》と融合したワイスマンと戦った時。

 あの時とは違い、至宝と対等に戦える《騎神》があるのに何故かリィンの胸には頼もしさはなかった。

 

「そんなことを言っている場合じゃない――ん……?」

 

 気持ちを切り替えようとしたところで胸の《聖痕》が疼き、モニターに見慣れぬ表示が映る。

 

「戦術リンクの要請? 接続先はクリス達と――アーク・ルージュとロストゼウム……」

 

 クリス達の後に並んで出て来た選択肢にリィンは顔をしかめた。

 既存のシステムを取り込んで騎神のものに落とし込んだことは軽く驚くが、その要請はとても認められるものではない。

 

「戦術リンク拒否――準起動者のシステムは凍結」

 

 モニターを操作して戦術リンクのシステムを丸ごと停止させる。

 《聖痕》を通して感じる破壊衝動はそれだけでひとまず大人しくなってくれる。

 

「今、お前達を外に出すわけにはいかないんだ」

 

 抜け殻だと思っていたが、《灰》と《緋》に触れたことで生まれた変化は予想もつかない。

 そんな不確定要素に頼るわけにはいかないとリィンは今度こそ気持ちを切り替えて虚神に向き直る。

 

「オオオオオオオオオッ!」

 

 虚神は咆哮を上げるとその周囲にいくつもの魔法陣が浮かび上がる。

 

「っ――」

 

 導力魔法の“クラウ・ソラリオン”に似た導力波による砲撃。

 《灰》に狙いを定めず乱れ撃った砲撃は白く染まった大地を削り、山を粉砕し、街を破壊しようと降り注ぐ砲撃は《灰》によって切り払われる。

 

「六の型、孤影斬・三連!」

 

 後手に回れば守るものがある分不利になると考え、三つの剣閃を放つ。

 三つの剣閃は虚神の目の前でぶつかり合って大きな竜巻を引き起こし、それが纏っていた塩風の竜巻を無理矢理引きはがす。

 さらに《灰》は空を疾走して己が作った竜巻の中に飛び込み、動きを止めた虚神との間合いを詰めて剣を一閃する。

 

「――躱された!?」

 

 剣閃からの波状攻撃を虚神は紙一重で躱し、カウンターの拳を振る。

 

「遅い――っ!?」

 

 躱したと思った直後、龍神兵の名残の尻尾が《灰》を横殴りにした。

 操縦席で激しく揺さぶられたリィンは追撃の砲撃を切り払いながら今の攻防を分析する。

 

「動き自体は決して速いわけじゃない……かと言って動作が洗礼されている巧さがあるわけじゃない。むしろ隙だらけ……」

 

 虚神の間断ない攻撃を捌きながら違和感の正体はすぐに理解する。

 

「これは未来を見ているのか……」

 

 的確な砲撃で反撃の暇を与えようとしない虚神にリィンはそう結論付ける。

 リィンが扱う《識》とは比べ物にならない精度。

 もはや未来予知とも言えるその力は《灰》のあらゆる動きを見透かし、さらには――

 

「剣……?」

 

 虚神の腕から真っ白な刀身の剣が突然生えるように現れる。

 それを握ると虚神は見覚えのある構えを取り、次の瞬間三つの剣閃が飛んできた。

 

「なっ!?」

 

 それはリィンが使う孤影斬。しかも三つの剣閃をぶつけ合わせることで竜巻を生じさせるもの。

 一目見るだけでその技の構造を理解した虚神は当然剣閃を放つだけに留まらず、その嵐の中を突っ込んで来る。

 

「舐めるなっ!」

 

 迫る刃にリィンは応戦して太刀を振る。

 が、螺旋の力を乗せた一撃に《灰》は太刀ごと吹き飛ばされる。

 

「螺旋撃まで……何て奴だ……」

 

 まだ見せていない技まで模倣されたことにリィンは戦慄する。

 しかも今のは《螺旋》に加えてリィン以上の“怪力”から繰り出された一撃だった。

 さらには突然《虚神》の姿が揺らいだかと思うと、目の前に真っ白なヴァリマールが現れる。

 

「何の冗談だこれは……」

 

 思わず愚痴を零してしまう。

 だがリィンの動揺を他所に《虚神》は《灰》に襲い掛かる。

 

「っ――」

 

 堂に入った剣戟。

 しかも自分のそれと寸分違わない太刀筋に加えて未来予知、《騎神》の鈍さも相まってリィンは防戦を強いられる。

 

「このままじゃ……押し切られるか…………すまないヴァリマール」

 

 《紅葉斬り》の一閃が《灰》の左腕を斬り飛ばし――直後《虚神》の左腕も宙を舞った。

 

「――――っ!」

 

 予知していなかった痛みに声なき悲鳴を上げて《虚神》は身悶える。

 

「ぐっ……どうだ当てたぞ」

 

 フィードバックされた痛みを歯を食いしばって耐えながらリィンは強がるように呟く。

 ネタは簡単、《虚神》が攻撃を当てた瞬間にカウンターで太刀を振るっただけ。

 攻撃を当てる未来と攻撃を躱す未来を両立できるかどうかは賭けだったが、リィンはその賭けに勝つことができた。

 しかし――

 

「――――」

 

 周囲の景色にノイズが走り、斬られた腕の因果がなかったことにすり替わる。

 

「――鬼気解放」

 

 その光景を前に《灰》はリィンが出力を上げた霊力によりゼムリアストーンの合金を増殖させて左腕を修復させる。

 その様子に《虚神》はわずかに怯むが、咆哮を上げて《灰》に襲い掛かる。

 《灰》の右腕を断ち切る。《虚神》の右腕が拳に打ち砕かれる。

 《灰》を袈裟切りにする。《虚神》の胴体が真っ二つに斬り裂かれる。

 影を渡り《灰》の背後から連撃を浴びせる。技が終わるその瞬間を狙い澄ましたように《灰》の一突きが《虚神》の喉を貫く。

 

「まだだっ!」

 

 肉を斬らせて骨を断つ。

 我慢比べではノーザンブリアの霊脈に繋がっている《虚神》の方が圧倒的に有利であり、人の器程度の霊力しか持たないリィンが負けるのは自明の理だった。

 だからこそ《虚神》は困惑する。

 すでに《虚神》は《灰》が負ける姿は見えている。

 なのにその未来が揺らぐ。

 

「――――」

 

 斬られる度に走る痛みが《虚神》の動きを鈍らせる。

 

「オオオオオオオッ!」

 

 騎神越しに聞こえてくる雄叫びに《虚神》は身を竦ませる。

 身を逃がすようにして半端に振った太刀は必中だったにも関わらず、躱され《灰》の反撃に腕を斬り飛ばされた。

 そこからはもう一方的だった。

 最初の攻勢が嘘だったかのように《虚神》の攻撃は躱され、一方的に《灰》の攻撃が《虚神》の身体を削っていく。

 未来が見えても、最適な行動が解かっていても、わずかな怯みによるズレを《灰》はこじ開けて《虚神》が見ている未来を強引に変えてしまう。

 

「――――」

 

 ついには《虚神》は写し取った《灰》の姿を捨てて《灰》から距離を取る。

 

「逃がさない。鳳凰烈波っ!」

 

 逃げようとする《虚神》に追い縋り焔の一撃を叩き込む――が、その一撃を《虚神》は白羽取りで受け止める。

 

「っ――」

 

 それだけに留まらず、《虚神》に触れられたゼムリアストーンの太刀はその刀身を白く染められ、塩となって崩れ落ちる。

 

「く――」

 

 さらには眼前で《虚神》の目が光ると、それは光線となって《灰》を吹き飛ばした。

 

「――――」

 

 追い打ちを掛けるように《虚神》の腕に炎が宿り、鳳凰となって《灰》に向けて撃ち出す。

 

「まだだっ!」

 

 リィンは咆える。

 それに呼応するように刀身を失った太刀を補う様に霊力の刃が生まれる。

 

「鬼炎斬っ!」

 

 リィンの太刀筋から読み取れなかった知らない技。

 しかも霊力の刃を伸ばして間合いを無視した一撃は完全に《虚神》の意識の範疇外。

 横薙ぎの炎の一撃を《虚神》は躱すことはできず――光の壁がその一撃を受け止めた。

 

「くっ……」

 

 渾身の力を込めた一撃が防がれたことにリィンは歯噛みし、息を整えた瞬間――

 光の壁――鏡に映った《灰》は横薙ぎの剣閃を受けて胴から両断された。

 

 

 

 

 

 意識が暗い闇へと堕ちていく。

 負けたのだと自覚して、それを否定しようと体に力を込めても意志に反して体はまるで重い鉛になったかのように応えてくれない。

 

「俺が……戦わないと……俺に……俺しか……」

 

 うわ言を繰り返しながら、意志だけで身体を動かそうとするがどれだけ精神論で気力を振り絞っても最早彼には体を動かす力は残っていない。

 それでも戦わなければいけない。

 ただそれだけを念じるリィンに見知らぬ声が掛けられる。

 

「違う……そうじゃないの……」

 

「…………誰……だ……?」

 

 顔を上げる。それだけでも重労働な動作をしながらリィンは声の主を探す。

 霞んだ目に見えるのは暗くなった騎神の操縦席。

 その暗い闇を照らしているのは胸を突き破って生えた白い結晶の淡い光。

 

「っ――塩化……」

 

 いくら拮抗薬を飲んでいてとしても“塩の杭”となった《虚神》による塩化はそれを上回ってリィンを侵す。

 

「まだ……まだ……死ねない」

 

 身体の芯から塩になっていく感覚。

 ワイスマンの経験でしかしらなかった終わりの気配にリィンは抵抗するが、それも虚しくリィンは白い結晶に呑み込まれ――ノイズが走った。

 

「かはっ――」

 

 全身が塩になって砕ける経験から引き戻されたリィンは詰まった息を吐き出す。

 

「今のは……っ――」

 

 生々しい白昼夢だったが、胸には白い結晶が生え出して来る。

 

「くそっ……」

 

 先程よりも意識ははっきりしていたが、それで事態は何も好転しない。

 “塩化”に対抗できる力はもうリィンにはない。あるのは……

 

「…………どうしてこれがここにある?」

 

 いつの間にか右手に握っていた瓶に目を落としてリィンは訝しむ。

 紅い錠剤が詰まった瓶。

 それは旧校舎の金庫に保管していた《紅い叡智》に他ならない。

 

「―――――――」

 

 耳鳴りが何かを訴えるようにリィンの耳朶に響く。

 

「…………いいだろう」

 

 逡巡は一瞬、リィンは器用に片手で瓶の蓋を取り、塩化でまともに動かない体を無理やり動かして《紅の叡智》を全て飲み込んだ。

 

「っ――」

 

 即効性の薬の効果はすぐに現れ、リィンの身体は大きく痙攣し意識が遠のく。

 気付けばリィンは一人荒野に立っていた。

 見渡す限りの“塩の大地”が広がった景色。

 一見穏やかな光景に見えるが、澱んだ泥がその下にあるのを何となしに察してしまう。

 

 ――いたい……くるしい……おなかすいた……

 

 ――どうしてわたしがこんな目に……みんな同じ目に会えばいいのに……

 

 ――もう死にたい……

 

 様々な声が重なり合って呪詛の様にリィンの耳を犯す。

 正気を失ってしまいそうな幻聴を振り払い、顔を上げるとそこには見知らぬ女性がいた。

 

「キーアちゃん?」

 

 呟いて違うと否定する。

 リィンが知っている彼女は年下の女の子。目の前の女性は見るからにリィンよりも年上で髪の色も違う。

 女性はただリィンに微笑みかけ、抱いていた布に包んでいた赤子をリィンに差し出した。

 

「この子は?」

 

 差し出されるがままにリィンはその赤子を受け取ると、白い女性は嬉しそうに微笑む。

 

「遥かなりし異郷の果てに其方が立ち向かってくれたお陰でしょう……

 ありがとう――私の願いを聞き届けし者よ……これで……ようやく眠れます」

 

 リィンの疑問に応えず、女性は目を伏せ、満ち足りたような顔をして呟く。

 

「その子のことをどうかよろしくお願いします――」

 

 そう言い残してその女性は光の粒子となって消えてしまう。

 残ったのはリィンの腕の中で目を瞑り、耳を塞いで震えている小さな赤子だけ。

 

「…………本当にまだまだ修行が足りないな」

 

 自嘲するようにリィンはただ戦って大きな力を排除しようとしていた自分を恥じる。

 

 ――いたい……くるしい……おなかすいた……

 

 ――どうしてわたしがこんな目に……みんな同じ目に会えばいいのに……

 

 ――もう死にたい……

 

 周囲にはまだ怨嗟の声が木霊し続けている。

 リィンでも辟易して気が狂いそうな澱んだ感情の坩堝。

 この子はただノーザンブリアの人々の声に応えただけに過ぎない。

 リィンは周囲の声から護る様に赤子を抱き締め――新たに生まれた《至宝の子》を祝福した。

 

 

 

 

『君の影~♪』

 

 歌が頭に響く。

 ただ呆然と二つの巨人の戦いを見守っていたノーザンブリアの人達に聞こえて来た場違いとも思える歌。

 その歌が切っ掛けで巨人の戦いに変化が起きる。

 勝ったはずの《虚神》は倒れた《騎神》の核を握り潰そうとしたまま動きを止めた。

 剥き出しに抉り出され白く染まった“核”は、次の瞬間触れた《虚神》の腕を巻き込む様にゼムリアストーンの結晶を増殖させた。

 その結晶は瞬く間に《虚神》を包み込む。

 だが、その勢いはそれだけに留まらず《虚神》の足から“塩の大地”へと広がっていく。

 

「何やこれ……」

 

 “塩の杭”の出現に伴い、いち早くそこに派遣されたケビン・グラハムはメルカバで空からその光景を見る事になり息を呑んだ。

 《灰の騎神》を中心に広がっていくゼムリアストーンの結晶。

 その勢いは留まることを知らず、ノーザンブリアの国土に広がっていく。

 止める間もなくその結晶はハリアスクの街を飲み込んだ。

 ケビンの脳裏に資料で見た“塩の杭の異変”の結末が過り、最悪の結果を考えてしまう。

 しかし、その懸念はすぐに杞憂に終わった。

 ノーザンブリアの全てを飲み込んだゼムリアストーンの結晶は次の瞬間、音を立てて砕け散る。

 大気に溶けるように砂になるまで細かく砕け散ったゼムリアストーンの結晶。

 残ったのは“白”がなくなったノーザンブリアの景色だった。

 

「まったくどういう奇蹟を起こしたちゅうねん」

 

 ズタボロのスクラップと化した《灰の騎神》の肩の上に何かを抱えているリィンの姿を見て、ケビンは呆れるように息を吐き出した。

 

 

 

 

 




 決まり手
 魔法反射ならず、因果逆転《クレセントミラー》



 虚神の贈り物
 ヴァリマールを触媒にして“塩の因果”が満ちた北の大地をゼムリアストーンで上書き。
 ゼムリアストーンは七耀の属性を全て内包しているため、通常の大地に置換することができます。



 その日のレグラム

ラウラ
「父上――いえ、《光の剣匠》殿。どうか自分と手合わせをしていただけないでしょうか?」

ヴィクター
「ほう……その意味が分かっているのだな、ラウラ?」

ミリアム
「ワクワク……ボク、《光の剣匠》の戦いを見るのは初めてなんだー」

ユーシス
「無謀過ぎる。“指南”ならともかく“手合わせ”など……」

ガイウス
「……さすがに厳しいか」

マキアス
「考え直すんだラウラ君。昨日、一昨日と負け続けたばかりじゃないか。これ以上は恥じの上塗りでしかないぞ」

エマ
「…………その手合わせ、私も参加してよろしいですか?」

ラウラ
「エマ? しかしこれは私が――」

エマ
「直接手は出しません。ただ私ならラウラさんの中の“獣の力”をある程度コントロールして引き出すことができます……
 もちろんラウラさんがあの力を使う気が全くないと言うなら、私は構いませんがどうします?」

ラウラ
「むっ……」

ヴィクター
「構わぬ。全ての力をぶつけて来るが良い。ラウラ・S・アルゼイド」




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