(完結)閃の軌跡Ⅰ ~鋼の意志 空の翼~   作:アルカンシェル

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81話 クロスベルに向けて

 

 

 トワ・ハーシェルはトールズ士官学院の二年生である。

 生徒会長をしており、この度はその優秀さを認められて“西ゼムリア通商会議”の随行スタッフに推薦されて参加することになった。

 とは言っても会議で働くスタッフは帝国政府の優秀な文官たちであり、トワが求められる役割は雑用やその文官たちの補佐が主な役目になる。

 

「ごめんねアンちゃん。送ってもらって」

 

 先日、拡張されたばかりのサイドカーから運転してくれるアンゼリカにトワは改めて礼を言う。

 

「ふ……これくらいトワのためなら構わないさ」

 

 アンゼリカは役得だと言わんばかりに応える。

 

「しかし帝国政府も困ったものだな。いくら公休にしてくれるからと言っても登城を二日も早めるとは」

 

「しょうがないよ。ノーザンブリアで大変なことが起きちゃったんだから」

 

 先日に起きた“塩の杭の再来”。

 幸いなことに26年前と違い、特に被害はなく鎮静化されたらしいがその影響は大きかった。

 “通商会議も”一度は中止を検討されたが、帝国政府が異変の経緯を説明できると発表したこと、会議の際に説明すると公表したことで予定通り――ただし一日期間を増やして開催されることになった。

 

「たしか予定を繰り上げて30日から始まることになったらしいね?」

 

「うん、他の国も“塩の杭”について少しでも早く情報が欲しいからそういうことになったみたい」

 

 本来なら30日に現地入りして31日に会議が始まるはずだった。

 しかし30日に主にノーザンブリアの説明をすることとなり、その前に現地入りすることとなったためトワはそれに合わせて登城することとなった。

 

「それにしても大丈夫かなリィン君達……無事だって聞いてはいるんだけど」

 

 早まった予定よりも、トワが考えるのは《特別実習》としてその時のノーザンブリアに行っていたリィン達の事。

 

「ははは、彼なら心配ないさ。帝都で暗黒竜を討伐したようにもしかしたら“塩の杭”を退治したのはリィン君かもしれないぞ」

 

「あはは、まさか……でも……うーん」

 

 暗黒竜は規模こそ桁違いだが魔獣災害に区分される災害であり、対象を討伐すれば解決する。

 しかし“塩の杭”は天災。竜巻や地震など自然災害に近い分類による災害なので何かをすれば解決できる問題ではない。

 

「それでもリィン君ならって思っちゃうのはなんでだろう?」

 

「ふ……それが超帝国人の成せる業というものさ」

 

「アンちゃん、リィン君はその呼び方嫌がっているんだから。言っちゃダメだよ」

 

「事実なのだがね……だが、まあ私はリィン君達が“塩の杭”を解決したと聞いても驚かないよ」

 

「うん……そうだね」

 

 帝都で見た“暗黒竜”と“巨いなる騎士”との戦いを思い出してトワは頷く。

 すでにリィンはバルフレイム宮に登城しており、他のⅦ組はトワ達と行き違いでトリスタに列車で帰っている。

 

「よし!」

 

 リィンが何かをしたとしても驚かないようにトワは気持ちを固めるのだった。

 

 

 ………………

 …………

 ……

 

「あ、トワ会長。アンゼリカさんも」

 

「リィン君が不良になっちゃったっ!?」

 

「リィン君! その子はいったい誰の子なんだい! まさかアリサ君、それともフィー君!? 言え! どっちを孕ませたんだっ!?」

 

「はら――不埒だよリィン君っ!」

 

 アンゼリカの叫びにトワは赤面してリィンを叱る。

 

「人聞きの悪いこと言わないでくださいっ!」

 

 混乱する二人にリィンは思わず声を上げて言い返した。

 

 

 

 

 バルフレイム宮の地下。

 かつてテスタ=ロッサを封印した広間にローゼリアは感慨深い懐かしさを感じ――ることを忘れていた。

 

「お……おおっ……」

 

 口から出て来たのは言葉にならない呻き声。

 大地と焔の眷属がその叡智を出し合って造り出した最高傑作の内の一つ、《灰の騎神》の姿に顔を両手で覆う。

 

「えっと……ローゼリアさん?」

 

「……よくもまあこれだけ派手に壊されてお主は無事だったのう」

 

 膝を着いて崩れ落ちたローゼリアにリィンは恐る恐る言葉を掛けるが、彼女はすぐに気を取り直したのかリィンの身体の心配をする。

 

「ええ、正直今回もダメかと思いました」

 

 因果逆転により、自分の斬撃を自分で受けることになったリィンは死さえ覚悟した。

 こうして五体満足でいられるのは“グノーシス”のおかげだと思うと複雑な気持ちになる。

 

「…………で、これを直せと?」

 

「お願いします。今週中、できれば29日までに」

 

「29日までに、ははは……今日を入れて五日しかないではないか……ははは、できるかっ!」

 

 笑ったローゼリアは当然のことながら咆えた。

 

「リアンヌがエンド・オブ・ヴァーミリオンにやられた時でさえここまで壊されたことなどなかったのだぞ!

 それをたった二回の戦闘で……ドライケルスだってここまで無茶苦茶ではなかったぞっ!」

 

「そう言われても……」

 

「それに加えて二代目デミウルゴスじゃと…………もう何から突っ込めばよいか……」

 

 ああーとローゼリアは頭を抱えて蹲ってしまう。

 

「ふむ、ここまで壊れているなら存分に中を見ることができるな」

 

「くくく、《騎神》の技術。骨の髄まで解明させてもらうとしようかの」

 

「その前に“塩の杭”の影響を調べるべきだろう」

 

 悲嘆にくれるローゼリアなど関係ないと言わんばかりに三人の老人たちは楽しそうに《灰の騎神》を見下ろす。

 何故、貴方達がここにとリィンは問わない。

 バルフレイム宮の地下であり魔女が封じた扉を超えたオリヴァルトでさえ知らなかった封印の間だが、彼らならば道理を押し通して現れることはすでに予想している。

 

「欠損部分は左腕か……時間がないのならオル=ガディアに着けたもの付け直すのが良いんじゃないかしら?」

 

「が、頑張って直して上げるからねヴァリマール」

 

 そして彼らがいるのなら当然エリカとティータも来ていた。

 頼もしい布陣ではあるが、リィンは水を差すように手を上げて進言した。

 

「すいません。この中でノーザンブリアに行ってもらえる人はいませんか?」

 

「なんじゃリィン君。藪から棒に?」

 

 あからさまに嫌そうな顔をしてラッセル博士が振り返る。

 

「実はノーザンブリアの復興支援として技術提供をすることになって、博士たちの誰かに行ってもらえないか説得するように政府からお願いされました」

 

「ふん、そんな雑事に使われてたまるか」

 

「珍しく気が合ったな。こんな面白いものを前にそんなことできるか」

 

「わしは政府とは関係ないから知らん」

 

 予想通り、拒絶の言葉を返して来る老人たち。

 

「あたしも嫌よ。それに五日でこれを動けるくらいにするんでしょ?」

 

「あう……えっと……わたしは……」

 

 ティータに言ったつもりはないのだが、ヴァリマールとリィンを交互に見て迷ってくれることに思わず苦笑する。

 

「政府の思惑は別として、実は俺からもノーザンブリアに行って欲しい理由があるんです」

 

 そう言ってリィンが取り出したのは一枚の写真。

 

「それは?」

 

 水晶のクラスターに見える写真に一番近くでそれを見ることになったエリカが聞き返す。

 

「これは今回現れた“塩の杭”の残骸です……

 塩化したものはゼムリアストーンを経て大地などに置換されたんですが、“塩の杭”は置換が不完全で見ての通り巨大な七耀鉱石の塊になってしまったみたいなんです……

 いわば剥き出しの鉱脈ですね。当分の間、ノーザンブリアはこれを収入源に活用することになります」

 

「ほう……それは珍しい」

 

 ヴァリマールに釘付けになっていた博士たちが興味を示して写真を見に来る。

 

「それでここからが本題なんですが、ただこの鉱脈の二割ほどがゼムリアストーンのまま残っているので、俺は貯金の3000万ミラでそのゼムリアストーンを買えるだけ買うとシャトラールさんと交渉したんです」

 

 ゼムリアストーンは武具にするのに理想的な稀少金属。

 万が一出回って猟兵やテロリスト達の手に渡ると厄介だという理由もあるが、新品の太刀を折ったりしたのでその補填が必要だと思って購入したのだ。

 それに自己修復機能はあっても無から有を作り出すのには体力の消費は著しく機体にも負担が掛かる。

 だがゼムリアストーンがあればその消耗を肩代わりできるだろう。

 

「3000万ミラで……ゼムリアストーンを買ったですって……」

 

 リィンの散財にエリカは絶句する。

 

「貴様……自分が何をしたのか分かっているのか?」

 

「何かおかしいですか? ヴァリマールを修復したり太刀を直すならそれくらいは必要かと思ったんですが?」

 

 そしてシュミットは呆れるようにリィンにそれを教える。

 

「シュバルツァー。どうやら貴様は知らないようだがゼムリアストーンは鉱山ではクズ石の価値しかない」

 

「…………………え?」

 

 意外なシュミットの言葉にリィンは虚を突かれる。

 

「ゼムリアストーンですよ? ほら、武器とかで良く使われている。ラウラの剣だって……それがクズ石ってまさか……」

 

「それに価値を認めるのは武芸者や一部のコレクターだけじゃ……

 そもそもゼムリアストーンは加工法を《リベル=アーク》でわしが見つけてようやく注目されるようになった鉱石じゃからの」

 

「色彩は良くても硬すぎてアクセサリーに加工さえできないから宝飾としての価値もなかったな」

 

「それに七耀石1トリムに一粒あるかないかのものだ。そんな生産性の低いものは活用しづらい。研究材料としては優秀なのは認めるがな」

 

 追い打ちを掛けるようにラッセルとヨルグ、シュミットが残酷な真実を突きつける。

 

「そ、そうですか……」

 

 まさかゼムリアストーンに工業的に無価値だという事実にリィンは肩を落とす。

 

「いや……所詮あぶく銭ですし、あの子の養育費は別にちゃんと取ってあるから良いんですけど」

 

 七耀石を売ったミラに《Rの軌跡》の印税と押し付けられたミラ。

 暗黒竜の討伐の褒章金なども増えた預金残高は清貧の中で育ったリィンにとってはあまり心地の良いものではない。

 

「……まあノーザンブリアの復興に寄付したと思えば――」

 

「ねえ、この写真の二割のゼムリアストーンを買い取ったって本当?」

 

 自分を慰める言葉は写真を凝視しているエリカの言葉に遮られた。

 

「え、ええ……3000万ミラで相場は分からなかったから買えるだけって……

 足りなかったらオリヴァルト殿下が国費で確保するって言ってましたけど」

 

「よし、シュミットの爺い。オーバルギア持って行って良いからちょっとノーザンブリアに行ってきなさい」

 

「何を言い出すかと思えば下らん。そんな誰にでもできるようなことは他の奴に――」

 

「かーこれだから頭の固いロートルは嫌なのよ」

 

 拒否するシュミットにエリカは頭を振って説明する。

 

「たしかにゼムリアストーンは工業的な価値はほぼないわね……

 一つの鉱山で見つかる量じゃ飛行艇はもちろん導力車にだって使えない。加工法が出回っても量が量だから武器とかにしか使えないから仕方がないでしょうね。だけど――」

 

「エリカ先生?」

 

 雲行きが変わった話題にリィンは首を傾げる。

 

「ざっと見た感じ5トリムくらいは期待できそうね。これだけまとまった量が出回るのは市場でも初めてでしょうから元々相場なんてないわね……

 これを加工方法が見つかったって言ってもまだその技術は一部にしか広まっていないから価値が高騰することはないでしょう」

 

「何が言いたい?」

 

「良い? 今のあたし達に足りないのは頭脳でも技術でもない。あたし達が逆立ちしても手に入らない古代の素材が目の前に現れたのよ。この意味は分かるわよね?」

 

「あ、あの……エリカ先生? ゼムリアストーンが欲しいのはヴァリマールを修理するためなんですけど……」

 

 リィンの考えを言葉にするが、博士たちは自分の考えに没頭して聞く耳を持たない。

 

「ヴァリマールの総重量は6.5トリムですけど、実際どれくらいのゼムリアストーンがあるかは分からないけど……“騎神”一体分くらいになるかな?」

 

 と、ティータが期待に満ちた目をする。

 

「パテル=マテルの素材で妥協するしかないと思っていたが……ううむ」

 

 と、ヨルグが腕を組んで頭の中で計算を始める。

 

「しかもこの鉱床は自然発生したものと違い、不純物の混じっていない七耀石が採れるなら……」

 

 と、シュミットが別の側面から利点を考える。

 

「そうよ。ゼムリアストーンを回収するついでに、偶然動力源に使えそうな、質の良い七耀石がくっついていても仕方がないわよね」

 

 と、エリカがさらに条件を追加する。

 

「そうじゃの都合よくゼムリアストーンだけを切り取るのは難しいから周りの七耀石から切り取ってしまうのは仕方がないことじゃの」

 

 とラッセルが悪い笑みを浮かべた。

 

「あ、あの博士たち……」

 

 円陣を組んで不穏な意見交換をしているマッドサイエンティスト達にリィンは溜息を吐く。

 夢想するのは勝手だが、ゼムリアストーンを買い上げたのは自分なのだからそれを何に使うのかを決める権利は彼らにないことは分かっているのだろうか。

 ヴァリマールの修復の後なら構わないが、騎神一体分のゼムリアストーンが残るとは断言できないというのに。

 

「放っておけ……ああなった人種はもう止められん」

 

 もはや慣れたと言わばかりにローゼリアは博士たちの放置を決める。

 

「それより提案があるのだが良いか?」

 

「…………何ですか?」

 

 博士たちが落ち着く時間を取る意味も兼ねてリィンはローゼリアと向き合う。

 

「あれから色々と考え“水鏡”を使って未来の因果を見てみたりして判断したことなのだがの」

 

 そう断りを入れてローゼリアは提案する。

 

「ヴァリマールからテスタ=ロッサを分離せんか?」

 

「ローゼリアさん、それは――」

 

「まあ聞くのじゃ……

 妾が見た未来の因果ではセドリックの小僧がテスタ=ロッサに乗ってお主と戦っておった……

 これが“黒の史書”によるものか《七の相克》の因果の修正力によるものかは分からんが、どうやら《相克》のために“テスタ=ロッサ”が復活することは間違いないと妾は考えておる」

 

「《テスタ=ロッサ》に選ばれる起動者は“アルノール”の者ですからね……

 ただそうなると俺は本気でセドリックと戦うことができるか……」

 

 セドリックでなかったとしても、アルフィンやオリヴァルトを相手に《相克》が成立する程の熱量を伴う戦いとなれば躊躇してしまう。

 なあなあで済ませられるようなものではないだろう。

 最悪を考えれば敗者は騎神ごと勝者の騎神に喰われる可能性だってある。

 果たして自分は仲間を喰らってまで勝ち進む覚悟があるのか分からない。

 それくらいなら多少のリスクを背負っても現状を維持していた方がマシではないのかと考えてしまう。

 

「お主の懸念は分かっておるが、今“テスタ=ロッサ”を解放する利点は三つある」

 

「三つもですか?」

 

「うむ。一つはヴァリマールの中からテスタ=ロッサを分離すれば、お主の中の《アークルージュ》と《ロストゼウム》の共振が止まり、ヴァリマール達の意識が正常に戻ること」

 

「…………ローゼリアさん、気付いていたんですか?」

 

「妾もこの一ヶ月何もしていなかったわけじゃないぞ」

 

 侮るでないとローゼリアは胸を逸らして続ける。

 

「二つ目は修正力の主導権を取ることができると言う事じゃ……

 妾達が抵抗すればするほどに修正力が強くなり、被害は拡大するというのなら先に妾達で結果を作ってしまえば修正力の被害は最小限に納めることができるじゃろう」

 

「……三つ目は?」

 

「今の段階ならば《相克》に負けた時、もしくは騎神が大破した時に“騎神”の傷が“起動者”を殺さないように防壁を作ることができるじゃろう」

 

「そんなことができるんですか?」

 

「本来なら無理だったが、お主とヴァリマールの関係を参考にしてそれ用の術式を作ることは可能じゃ」

 

 挙げられた利点は確かにどれも有用な条件だ。

 しかしそれでもリィンはすぐに頷くことなく確認する。

 

「ユミルでクリスのことを邪険にしていたのに良いんですか?」

 

「まあ、まだ頼りないがそれは今後の成長に期待するとしよう……

 あやつを起動者にしてエマを宛がえば未熟者同士、刺激し合うじゃろう……それにそうすれば合法的に妾もあやつらにお仕置きできるしのう」

 

「…………ローゼリアさん」

 

 最後に小さく付け加えられた言葉にリィンは真顔になる。

 

「もしかして怒ってます?」

 

「ははは、何を言うのだ? 妾は別にレグナートの使いぱっしりになった程度で目くじらを立てたりしないぞ」

 

「…………そうですか」

 

 笑って言うが、明らかに目が怒っていることをリィンは指摘せず、巻き込まれることになるクリスとセリーヌに対して心の中で手を合わせて祈る。

 

「どちらにしろ今の状態でヴァリマールとテスタ=ロッサを分離するのは難しいでしょうから、その話はクロスベルから戻って来てからにしましょう」

 

「うむ、そうじゃの」

 

 リィンの提案にローゼリアは頷き、まだ円陣を組んでいる博士たちに声をかけてヴァリマールの修復作業が始まるのだった。

 

 

 

 






命名
テオ
「なるほど事情は分かった。私としてはその子をシュバルツァー家で引き取ることに異論はない」

ルシア
「私も構わないわ。むしろこんなかわいい子を娘にできるなんて嬉しいわ」

リィン
「ありがとう父さん、母さん……」

テオ
「差し当っては私達の養子ということになるだろう」

リィン
「俺はまだ成人してないからそうなるかな」

ルシア
「前の“あの子”はあんなことになってしまったけど、この子はちゃんと幸せにして上げないとね」

テオ
「ルシア、その話はしないって約束だろ?」

ルシア
「あ……ごめんなさいリィン」

リィン
「俺なら大丈夫だよ母さん……それより今の台詞……」

エリゼ
「どうかしましたか兄様、そんなにキョロキョロして何か気になることでも?」

リィン
「いや、何でもない……うん、大丈夫だ……それでこの子の名前なんだけど」

幻の御子
「あう……きゃきゃ」

エリゼ
「私もあれから考えてみたんですが、中々良い名前と言うのは思いつきませんね」

ルシア
「ふふ、それが親になった時の最初の楽しみなのよね。エリゼの名前を決めるのもたくさん悩んだわ」

ノイ
「ねえ、リィン……」

リィン
「ん? どうかしたか?」

ノイ
「えっと……その……この子の名前ナユタがいい」

リィン
「ナユタ……それは確かノイの名前を付けた物語の主人公の名前だったな」

ノイ
「ダメかな……?」

リィン
「…………父さん、母さん、エリゼ」

テオ
「うむ……」

ルシア
「ふふ、良いんじゃないかしら?」

エリゼ
「私も異論はありません」

リィン
「それじゃあ今日から君はナユタ・シュバルツァーだ」

ナユタ
「あうっ」




IFもしも盟主が彼女だったら

カンパネルラ
「――というわけでリィン君に保護された二代目“幻の至宝”はナユタ・シュバルツァーと名付けられたよ」

盟主
「…………そうですか」

内なる声
 ――このナユタは女の子、このナユタは女の子、このナユタは女の子。でもノイもいる……



他の候補はアネモネとレムがありました。
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