第零話:決着パート1
戦場を一人の青年が走っていた。
青年「間に合ってくれ!!」
すると、青年の行く手を阻むように〈べリアル〉の枝が触手の如く無数に蠢くと青年は
青年「邪魔をするなぁぁぁぁ!!疾や在れ(きやがれ)、獅子の黄金(レグルス・アウルム)!」
右腕を胸にあてながら青年が叫ぶと、突如として雷光の獅子が現れ枝を全て焼き払うと
青年「頼むから死ぬなよ!二亜!!」
一方、その頃士道達は
士道「・・・あぁ!」
士道は頷くと、空を蹴って混沌の中心ーウェスコットへと向かっていった。
無論、士道の動きを悟ったエレンやアルテミシアがその行く手を阻み、〈べリアル〉の枝が触手の如く無数に蠢く。
けれどー
十香「はぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!」
四糸乃「〈ザドキエル〉・・・・!」
狂三「士道さんの邪魔はーさせませんわ!」
辺りに展開した精霊たちが、魔術師(ウィザード)たちのレーザーブレードを止め、枝を打ち払い、士道の道を切り開いた。
一瞬、ほんの一瞬であるが、ウェスコットへ至る道が見える。
そして、今の士道には、その一瞬で十分だったら。
士道「ふーッ!」
〈ラファエル〉の風を纏い、弾丸のように空を駆け抜ける。火花を散らす精霊たちや魔術師(ウィザード)たちの間を抜けながら、士道は自分の頭が不思議なくらい冷静になっていることを自覚した。
まるで、一瞬が長く引き伸ばされるかのような感覚。
その中で、一つ一つ、身体に宿された霊結晶(セフィラ)を繋いでいく。
〈メタトロン〉。〈ラジエル〉。〈ザフキエル〉。〈ザドキエル〉。〈カマエル〉。〈ミカエル〉。〈ハニエル〉。〈ラファエル〉。〈ガブリエル〉。
そしてー〈サンダルフォン〉。
始原の魔王を打ち倒すには、寸分の狂いも許されない。この身に宿る十の天使、全てを結集するイメージ。
やがて、それは一つの光となり、士道の右腕に纏わり付いた。
ウェスコット「イツカシドウー」
ウェスコットの目が、大きく見開かれる。
それは驚愕や戦慄のようにも見えたしーどこか歓喜や興奮の色が差しているようにも見えた。
けれど、どちらであろうとやることは変わらない。
士道は渾身の力を込めた拳でー
士道「うおおおおおおおおおおおおおおおーッ!」
始まりの魔術師(メイガス)を、殴り付けた。
ーその頃、謎の青年はー
青年「今の感覚は士道が十体の天使を使ったのか?」
と青年が空を視ながら呟くと青年に今まで感じたことのない悪寒が全身に走るので
青年「この感じ、恐れていた事態が起こったのかよ!?」
と言いながら、二亜達のいる場所に向かって全力で戦場を駆け抜ける。