人間擬きは異世界で静かに暮らせるか?   作:(´・ω・)

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Voodooの歌詞を三人に合わせてたら一月かかったおそいよ


13 『殺し屋の女王』

紅い月が世界を照らす太陽になり変わっている

人はただ本能でのみ動く肉の人形になり世界は衰退し始める

 

吐き気のするような血と肉の臭いが鼻を突き

無惨に捨てられている衛兵が視界に広がり

 

 

「や、やめて・・・止めてください!!」

 

ふと声に気付きその方向を見る

そこでは一人の女性が大男に迫られていた。

 

おもいついた

 

「いいじゃないか、もうこの世界では力だけなんだ、いまさら喚こうが無駄なのさ」

「い、いや、いや・・たす・・け」

 

大男の肩を触り爆弾にする。

 

「まぁまぁ」

「なんだこのガッ」

 

めんどくさくなったから爆発させ内蔵を噴射させる。

破裂したところから出た血が体にかかり少しだけ気分が悪くなった。

いややったの俺だ。

 

 

「えっとそのありがとうございま」

 

「ふふ・・・美しい・・・手首か・・・・うーん、まぁいいか」

 

切り取れた女の手首を内ポケットに入れそこから立ち去る。

背後にはぐちゃぐちゃに吹き飛んだ内蔵だけであった。

 

星がとても綺麗だけどずっと星が出るのも酷かった。

 

「・・・はぁ、確かに星は綺麗だが、しつこいのも考えものだぞ」

「いいじゃない」

「よくない、というか、どんどん人間の形が無くなってきたね」

 

前と違い少しだけ髪が伸びもう浮いていないと地面に触れるぐらいだった。

瞳ももう虹を通り越して吐き気がする

体はもう肌色から完全な白に

 

指も隠そうとしているが小指が溶け始めていた。

 

「・・・『天国の時』はまだなのね」

「知らない、俺はもう興味も失せた」

 

街道をなんとなく歩き続ける。

目的もなく

意味もなく

 

ただ黒い風が吹き荒れる中を通る

後ろからゆっくりとついてくる姉を見ず、ただそっと喋る。

 

「・・・なぁ、『何周目』だ」

 

少し、足音のテンポがずれ察した。

あぁ、俺は死んだのか。

 

 

これは決められた運命

バイツァダストが作動したのだと

 

 

「・・・いつから察したの」

「確定したのは今、疑問に思ったのは初めから、答えでも聞きたいか?」

「えぇ、久しぶりの二人だけの時間だもの」

 

周囲で死んでいる兵士を無視しながら道を進む。

風は少しずつ強くなり

 

進む

 

 

「まずおかしいに決まっているだろ、スタンドはあくまで精神の形、そう神がどうこうじゃねえよ、どうせ『リプレイとか』だろ、そもそも、姉さんの精神があんなもかと言うと別だ、鏡の世界で確定したよ、姉さんの『世界』の真の能力は『全てのスタンド能力を使用できる』ってのはまぁ、文字通り『全てを望む』姉さんならあり得るよ、まぁ、唯一の欠点は『スタンドとそれに準ずる能力』はその腕の飾りのような矢で刺せば与えられ、そしてそれは回収しないと使用不能になるのだろ・・・でなきゃあいつを殺すのに時間を止めてナイフなんざいらねえよ、だまって魂ごと吹き飛ばせばいい」

 

「わぁせいかい」

 

「じゃあ次な、まぁもう正解は出たな、前の世界では『俺が死んだかディスクになって死ぬか俺がバイツァダストを作動させてあそこまで戻した』の三択、まぁ三つ目はないな、自分で戻せば記憶は残るはずだ、なら残り二つ、まぁどっちも死んで別の誰かがバイツァダストを作動させるだけ、あぁ簡単だ」

 

「ほぉほぉ、うんうん、そうね、私が作動させたわ、白を殺したマーキュリーにやり直しをさせるためにね、前回は普通にオラオラされて私も死にかけたわ、やっぱりあれインチキだよ」

「じゃあなんで持たせたんだよ」

「ナメプ、いやー途中から同じ能力に変化したとき少し、泣きかけたわだから今回はメインのやべーのは全部信頼できる連中に与えたわ」

 

ナメプって

 

「しゃあない、『天国のついでだ』どこで待つ?そこまでいってやるよ」

「遥かなる旅路すんじゃないわよ、それでバイツァダストしたのよ」

「へいへい、重力が軽いところね」

「きけぇ」

 

黒い風が吹き荒れる中を走りながら周囲の世界と溶け込む。

 

「・・・ハハハ・・・やっぱ軽いわ」

「楽しそうね、本当に・・・」

「それはそうさ、俺は死ぬまで姉さんだけの味方さ、姉さんが楽しいなら俺も楽しい、ただそれだけさ」

 

薄氷の上を滑りゆっくりと回る。

世界は怨嗟や狂気で染まっているがとても清々しい。

 

あぁ本当に歌でもひとつ歌ってみたい気分だ

 

「・・・ねぇ、白。もし、全てが終わったらどうする」

「知らないね、俺はもう白夜である必要はないんだ、誰も望まないなら俺の仕事も終わりなのさ、少なくとも世界すら望まないならな、そのときは俺が考えて決めるさ」

 

暗い空から降り注ぐ美しい血の雨に濡れながら奥へと進む。

血で染まった樹海を抜け

とてもどす黒い悪意で歩く。

 

「こんな穢れきった大地・・・滅びれば良いのに」

 

まったくだ。

そしてそれをやった本人が言うのか。

 

「1ヶ月後、また来るわ」

「こなくていいよ」

 

軽い受け答えをした後、姉は影に溶け込んで消えてまた一人

俺しか残らなかった。

 

別にさみしいとかつらいという感情はない。

むしろ理解できなかった。

 

ただ少し、肌寒い

 

いや、これはただ濡れていただけか。

 

「・・あぁ、始めよう姉さん」

 

俺は一人で行けるだろうか

もし全てを持っていかれても大丈夫だろうか

俺はあいつを突き放したがこの熱はいつまで持つのだろうか

 

いや、覚悟を決めろ

 

俺はできている、準備万端さ、運命に逆らうな

この二本の足でたっているだかだやれるのだ

 

あぁまた誰かを殺そう

ひとりひとり

また一人生け贄としよう

 

あぁ倒れて砂を噛むのは俺かお前か

地獄への道ずれだ

 

帽子をいっそう深くかぶり再びいつもの調子で歩き始める

 

暗い世界に聞こえるのは自分の足音だけであった




次回 法皇の緑
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