人間擬きは異世界で静かに暮らせるか?   作:(´・ω・)

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人間なんて人間ちゃうねん


Ⅵ話 天元の魔術師

いつものように朝は来る。

これは覆しようがない事実だ。

 

今日の朝食はシチューだ。

別に深い意味はない

 

ただ、いつも通りと言うわけにもいかない。

私の平穏を乱す敵は

 

確実に始末しなくてはならないからだ。

 

 

さぁ、今日も頑張ろう。

 

扉を開け、朝の世界を静かに、冷酷にゆっくりと歩く。

大道りに人が多いな・・・。

 

「・・・たいした人望だな」

 

 

街の住人の大半は居るな。

とりあえず爆弾に変えた石ころでも投げ捨てておくか。

 

 

 

 

「・・・遅いなぁ」

 

十分は待ってるんじゃが、亀なの、牛なの、のろまなの?

 

そうやってのんびり金貨を一、二枚刷りながらのんびりと眺めていると少し違和感を感じた。

いや、感じざるおえない。

 

 

こんな長い時間待っているのになぜ『一人も』去ろうとしない。

どう考えたっていつ来るかわからない現状、一旦家に帰るのも考え付くだろ。

 

それに金貨を刷っているときなぜかたまにナイフがある辺りおかしい。

よく見ると男どもの目には殺気すら宿っている。

 

まさかな。

 

どれだけ敵を作ってやがるんだよ

数は20かそこら、こんなちょっとした通りだけでこんにいるか普通。

 

聞いてみるか・・・。

 

腰にナイフを少し見えるように隠し、そっと男の近くに歩き、横にたつ。

 

「すいません、自分ここを通る人を待っているのですがいつ来るか知っていますか?」

「サァな、そのブツを見る限りお前も俺らと同じ奴だろ」

どうやら結構ヘイトは高いらしい、ただの老人みたいな落ちではないよねうん。

 

「いえ、確かに依頼はされたのですがどんな人物なのかは聞いていないので」

「あぁ~、そりゃオメェ、『天元の魔術師』だもんな、一流の暗殺者だってその名を聞くだけで逃げ出してしまうぐらい有名なヤツだからな、大方なにも知らない新人を使った鉄砲玉か・・・」

 

 

ふーん、本格的にやべぇやつか。

 

「これから始めるわけですが何かすごい逸話でもあるのでしょうか」

「そりゃあもちろん、何がすごいって全ての魔法を無詠唱で乱射できる上に魔力が無尽蔵だからな、それいがいにも一緒にいる巫女服の女は目をつぶっているだけは五秒先の未来を見続けるときた、他にも最上位のやつらもわんさかいてそりゃあ殺りづらいが、やっちまえば一発でこの暗殺世界の英雄だ」

「・・・・英雄」

 

こいつ二流だな。

普通ならこんなクソゲーやらねえよ。

 

「ほぉ、気押されているな、まぁ、始めの殺しがこれだからな、しっかりやれよ、まぁ俺も狙っているんだがな、この相手ばかりは手を組んでやるしかねえよ」

 

いやいやいや、未来視持ちと詠唱ゼロはあかんって・・・まぁ、平穏を乱す敵になりうる存在ではあるな。

 

「は、はは・・・そんなすごい人が・・・」

「それとこの世界に入りたての坊主に言っておくとな、ナイフは服の裏側や袖に巻き付けて隠せそれと黒く塗って光を反射させるな、それじゃあ光ってばれるぞ」

 

この雑さには気づくのか、ますます二流で確定だな。

名誉ほしさにこれはねえな。

 

「あっ・・・そうですね」

 

すぐにナイフを引き抜きやすい所に隠し本題にはいる。

 

「実は遠い田舎から来たので知らないのですがその人はどんなことをしてこれほどまでに狙われることを」

「坊主、観察眼は優れているな、ここにいる暗殺者を見つけたな。それでなぜか、かぁ、あの男はな、ここら辺の国に急に出てきてその圧倒的な力で数々の闇の取引相手を潰し回って資金援助してくれる死の商人や麻薬、奴隷売買を潰し回ったからなぁ、それどころかこの国の王を説得して奴隷制度を廃止ときた、こっちからすりゃ稼ぎも労働力も無くなって止めて欲しいのにあの糞野郎王の娘と結婚を取り付けそっからさらに俺らを潰すために国境全てに門を敷いて法外な税金とっていこうとするんだ、だから俺らは全員で結託してあの男を殺さなくちゃならない」

 

うわぁ、えっぐい。

まぁ、どうでもいいか。

 

 

そうこう語り合っていると少し遠くで大きな物音が聞こえ

 

人間が飛んできた。

210はある大男だ。

 

 

あぁ、きたのか。

 

 

黒い髪

白を主体としたどこの国とも取れない服

 

そこに刃物を突き立てようとする男達。

 

その鋭い刃は喉を裂くこともなく、ただ、空中に浮かべあげられるのみ。

確かに強者だ。

だが、臭いは感じない

ただ強いだけの獣だ

 

あれは強者ではない。

 

隣にいるずっと目を瞑って石ころ一つつかない巫女服の銀髪の女の方が恐い。

まるで殺人鬼の目だ

視線はないが気配は感じる。

 

明らかに感知されている。

 

「その首貰ったァッ!!」

 

「・・・・バカなヤツだ」

 

間合いに入った男にナイフを投げ、魔術だろうか、一瞬で天高く打ち上げられたナイフを無視し人をすり抜けて魔術師にナイフを突き立てた男。

 

結果だけ言うなら無惨なものだ。

 

打ち上げられたナイフは一瞬固定されたと思えば高速で男の頭と心臓と両足首を貫通しそのまま焼かれた。

視覚外からの攻撃を無理と知るや否やこれか。

 

まぁいい、本当に恐いのは巫女の方だ

本当に未来が見えているなら俺の置いた爆弾を警戒するはず。

 

さぁ、どう出る、ここはもうキラークイーンの射程圏内だ。

 

「・・・!?」

 

巫女が魔術師にの耳元で何かを訴えた瞬間、周辺に光が放たれ、視界が潰される。

やはり見えていた!!

俺は確かにあの勇者が後数秒歩けば爆風で始末できると思った距離でこれだ、あの女見えている。

 

 

光が沈む頃には

 

もう、無数の暗殺者達の死体と観客しかいなかった。




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