被服控除────入学前に『個性届』『身体情報』を提出すると学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれるステキなシステム!
『要望』を添付することで便利で最新鋭のコスチュームが手に入る。
しかし、凛のコスチュームはまだ届いてなかった。国、雄英が凛の『要望』に答える為、とある人物に依頼した結果、納得がいくものを作りたいと少し時間がかかっているのだ。
今凛が着ているコスチューム。これは
「うんうん、良いじゃないか!全員カッコいいぜ!さぁ、始めようか、有精卵ども!戦闘訓練の時間だ!」
ロボットみたいな格好の飯田がガションと挙手した。
「先生!ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか?」
「いや!今回はその二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!
「基礎訓練もなしに?」
首をコテンと蛙吹が傾げる。
「その基礎を知る為の実践さ!ただし、今回はブっ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!」
「勝敗のシステムはどうなります?」
「ブッ飛ばしてもいいんスか……!!」
「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか……?」
「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか?」
「このマントヤバくない?」
「んんん~~~~聖徳太子ィィィ!!」
皆からの質問の嵐にプルプルとポーズを決めたオールマイトがカンペを取り出した。
「いいかい、状況設定としては『
「ペア決めはどうするんですかー?」
「ペア決めはクジだ!では早速決めよう!……と言いたいところだが、やはり実践の一番最初というのは誰もが緊張するところだよね!このクラスは21人。二人ペアだと一人余るだから、第1回戦はデモンストレーションとして私と余る一人がこの訓練を行う」
「スゲー!いきなりオールマイトが戦うところが見れんのか!」
「っていうかオールマイトと戦う?」
コスチュームの時のように皆のテンションが上がる。
一人だけは頑丈さがうりの腕時計を見てそろそろフランが帰って来る時間だなぁ。とぼんやりしていると、
「私の相手は、凛少年だ!」
いきなりの指名に20人が一斉にグルンと首を回した。急に動かして首を痛めたりしないだろうか?なんて現実逃避する。目立たないように最後尾にいたのに視線を集めるのは何か気まずい。
「先生!何で凛ちゃんなのかしら?」
「君達は知らないだろうが、凛少年は雄英史上初の特待生であると同時に君達も受けた実技試験において
生徒達は、表情筋が仕事をしない凛を見て、
「あの試験でパーフェクトだと!」
「オールマイト直々に指名してるのに表情一つ変えないなんて!」
などと騒ぎ出したが、蛙吹だけは『面倒くさくて考えるのを止めたわね』と心の中で思っていた。凛自身も、あのテストは相手がロボだけに手加減を考えなくて良く、思う存分個性を使ってお金を稼いだ認識しかない。それに
「それじゃあ、凛少年!『ヒーロー』と『
「なら、『
「HAHAHA!そんなこと気にしなくても良いさ! 」
「でも、まぁ負けるつもりもないからどっちでも構わないんだけどね」
「凄い自信!・・・・・・それなら私が『ヒーロー』で、凛少年が『
■
八神凛────私にとって親友の形見である。
平和の象徴などと呼ばれているが私はいつも遅い・・・・・・親友だった彼の異変に気づいたのもの事件が終息へと向かう頃だった。結果、事件解決は私がしたことになった。当時、声をあげ親友の功績を訴え続けたがヒーロー協会の策略により消されてしまった。せめて彼の息子だけは守ろうと法的な後見人制度をまとめてみれば彼の家は
『先生、準備出来ました』
モニタールームから無線が入った。それじゃあ、始めようか!
■
ぞろぞろとモニターのある部屋へと生徒達が向かう中、
「蛙吹さん、八神君の個性って何だか知ってるの?」
しっぽが特徴的な尾白がそういえばと聞いてきた。
「梅雨ちゃんと呼んで。そうねぇ、私も子供の頃のことしか分からないけど・・・・・・引き寄せたり引き離したり、重くしたり軽くしたりしてたわ」
少し考え答えたが、それに皆反応し、
「4つ!複合型の個性か!」
「才能マンじゃねぇか」
と騒ぎ始めるが、次の蛙吹の一言で静まった。
「あれ?子供の頃?梅雨ちゃんと幼馴染みって言ってなかったっけ?」
「・・・・・・そうよ。でもね、6年ぶりに会ったのよ。その間何をしていたのかはまだ聞いてないわ。凛ちゃんの家が、火事になっていろいろあって海外に行ったところまでは教えてもらえたし、フランちゃんが義理の娘なのは聞いたけど、本当に何をしてたんだか・・・・・・」
個性把握テストの時に見た蛙吹の怒りのオーラに皆気圧される。しかしそれ以上に皆の恐怖を煽った人物がいた。
「引き寄せたり引き離したり?そうか!引力と斥力か。でもそれだと、重くしたり軽くしたりが分からない。重くしたり軽くしたりたは、重力か、重力を操れるなら重くしたり軽くしたりが出来る。引力と斥力も重力として考えれば可能だけど本当にそんな事が出来るのか?それに個性把握テストで見たあのスピード。もし重力を使っていたとすると身体にかなりの負荷がかかるはず、それにデメリットは何だ?身体にかかる負荷がデメリットだとしても八神君はテストの後フランちゃんを肩車して普通にしてたし、それにオールマイトが相手だっていうのにあの自信・・・・・・」
「怖ぇぇよ!」
ブドウみたいな峰田が皆の気持ちを代弁し、その声に皆正気を取り戻した。
「私達も準備をしましょう。早くしないと先生達を待たせてしまいますわ」
八百万の言葉を合図に無線機やモニターの準備を整えたところでオールマイトに連絡した。
「先生、準備出来ました」