火継ぎレOプ!不死人と化した先輩   作:ウルトラネオン

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目が覚めるとネクラのおやっさんがいる火継ぎの祭祀場へ戻って来ていた。理由は言わずもながらである。

 

ネクラ「ん?……ああ、お前らか。どうしたそんなやつれた顔で」

 

KMR「あまり聞かないで欲しいです…」

 

4人はかなり意気消沈していた。それもそうだ。前もって聞かされていたヘルカイトがまさかうOこを吐き出し、ましてや死因がうOこに沈んだからなどと考えたくもなかったのだ。

 

MUR「……あの道にいた亡者達はいつもあれをされてるのかゾ?」

 

亡者「せやなかったらあそこまで人生諦めた顔はせえへんやろうなぁ…」

 

ヘルカイトがいる道に誰かがたどり着くとうOこを吐き出すと言うことはあの場にいる亡者達も巻き添えになる。

あの亡者達もそれを知っていたのだからこそ先輩達の顔を見た時、絶望した顔をしていたのだ。

 

根暗「ホントに大丈夫か?」

 

KMR「……ナオキです」

 

根暗「な、ナオキ?」

 

またもやナオキ現象を起こし始めたKMR。うOこで死んだという事実にショックを受けていた3人を余所に野獣先輩は首を傾けていた。

 

MUR「野獣、どうかしたのかゾ?」

 

野獣「ソラールさんが言っていた事を思い出しまして…」

 

KMR「それってこの世界が以前よりおかしくなったって話ですか?」

 

野獣「そうだよ(肯定)。…ネクラさん、聞きたいことがあるんですけどヘルカイトって前までは口からうOこ吐き出したりしました?」

 

根暗「まずそんな生き物がいてたまるか」

 

KMR「ですよね…」

 

MUR先輩もそうだが野獣先輩も薄々だがこの世界がちょっとおかしい事を感じ取っていた。

まず今まで出会ってきた亡者やデーモンが自分達の世界にいた人物にある程度だが似ている気がしてならなかった。

 

ひでーモンはよく空手部の道場で遊びに……もとい邪魔しに来た糞ガキのひで、うんち提案亡者や警官亡者、虐待騎士やヘルカイトといい自分達の知人に共通している部分があったのだ。

 

流石にうOこを吐き出す知人はいないが。

 

根暗「この世界についての事なら火防女に聞くと手っ取り早いだろう」

 

MUR「火防女って誰ゾ?」

 

根暗「篝火を見守り、そして篝火の火を常に灯してくれている者達の事だ。奴らなら少なくとも以前の世界についてなら俺よりも詳しい筈だ」

 

野獣「やりますねぇ!じゃけん今すぐ会いに行きましょうね〜」

 

KMR「ま、待ってください!何処に居るかも分からないのに闇雲に動かないでください!」

 

根暗のおやっさんの話を聞くとすぐに走り出した野獣先輩だったがKMRが肩を掴んで野獣先輩を止めた。

 

野獣「善は急げって言うし多少はね?」

 

KMR「順序ていう言葉知らないんですか?馬鹿なんですか?」

 

野獣「ファッ!?」

 

いつも従順なKMRがいつになく野獣先輩を罵倒したので驚きを隠せなかった先輩。そんな先輩をほっといてKMRは根暗のおやっさんに火防女が何処に居るのかを聞くのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

KMR「まさかこんな近くに居るとは…」

 

MUR「近くというか最早隣人レベルの距離だったゾ」

 

4人は火継ぎの祭祀場にある篝火の後ろにある階段を降りて火防女の前まで来ていた。

火防女の居る場所を聞いた時にはあまりの近さに驚き、野獣先輩はその衝撃で出糞していたが。

 

火防女は茶髪のショートヘアで後ろに髪をくくっていて美人だった。服装も黒いローブにスカートといった質素なものだったがそれでも顔が美人な為かとても凛々しく見える。

 

KMR「あの〜貴方が火防女でしょうか?」

 

KMRにも普通の感性があったのだろうか、少しテレテレしながら聞くと火防女は返事をしなかったが代わりにコクコクと可愛らしく頷いた。

 

KMR「…………いい」

 

亡者「兄さん、目的忘れとるんちゃう?」

 

KMR「え!?いや、そんなこと…」

 

亡者「ほんまかなぁ…」

 

少し不安がる亡者だったがKMRはコホン、と咳をすると火防女に向かってこの世界の事について聞こうとしていたが

 

???「やめておけそいつは喋る事が出来ないんだ」

 

と柱の影から現れた騎士に止められた。王冠のような兜だが前が見えているのか見えていないのか分からない穴だらけの仮面に、まるで自分自身を抱き締めているかのように思える装飾を施し、全身黄金色といった奇抜な騎士だった。

奇抜と言えばソラールも大概だが。

 

野獣「誰っすか?」

 

ロートレク「俺はロートレク。たまに此処に来る只の騎士だ」

 

MUR「喋る事が出来ないのかゾ?」

 

ロートレク「ああ。だからそれに聞いた所で大した事は聞けない。よければ俺が話してやろうか?」

 

亡者「いやいや、あんさんワシらの聞きたいこと知ってはるの?」

 

ロートレク「ああ、勿論この世界の事についてだろ?」

 

仮面で見えないが恐らくニヤリと笑っているのが想像つくようにロートレクは答えた。

 

KMR「……火防女さんの声が聞けないのは少し残念ですね」

 

亡者「兄さんまだ言っとるんかい…」

 

KMRが火防女の方へ振り向くとニコッと可愛らしい笑顔をしていた。

 

MUR「なんだ木村お前ノンケかゾォ〜?」

 

KMR「え?元々ノンケですけど」

 

野獣「はぁ〜?ノンケとか萎えるわ〜…。大体この女の何処がいいんだよ木村ァ?俺から見ると只のブs」

 

「あ?何か言った?」

 

野獣「え」

 

野獣先輩がまた調子に乗っていたら女の声がした。少なくともこのメンバーの中で女性は火防女しかいないのでおのずと視線が火防女に集まっていた。

 

MUR「し、喋ったゾ…?」

 

ロートレク「そんな馬鹿な…」

 

火防女「別に喋れない訳ではありませんよロートレク様。私はただ、喋らなかっただけです」

 

胸に手を当てニコリと笑いながら火防女はそう答えた。

 

アナスタシア「申し遅れました。私はアナスタシアと言います。早速お話をしたいのですが…」

 

ここで口を閉ざしアナスタシアは鋭い目で野獣先輩の方に向き直った。

 

野獣「な、なんすか」

 

アナスタシア「貴方様は確か此処に来る前に篝火の剣を引き抜いて来ましたね?」

 

此処で根暗のおやっさんの言葉を思いだそう。あの人は篝火の剣を抜くと火防女に殺されると。なら、剣を引き抜いてきた野獣先輩はどうなるのかもう分かり切った事である。

 

アナスタシア「一辺、地獄でも見てきてください♪」

 

そう告げるとアナスタシアは自ら閉ざしていた牢屋を物理で壊し、瞬く間に野獣先輩はとんでもなくヤバい殺され方をされ、その魂は篝火で肉体が再生されるまでの間地獄を見てきたそうな。




怖ぇよ怖ぇよ

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