火継ぎレOプ!不死人と化した先輩   作:ウルトラネオン

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亡者「えぇ…?嘘やろ?」

 

アナスタシアの話を聞いてかなり険しい顔をした。それも当然、突拍子もなく「この3人は別の世界から来た」なんて事実、信じられる話ではなかった。

 

アナスタシア「ですが事実です」

 

MUR「少し語弊があるゾ。俺達は木村に殺されて気がつくとこの世界に来てたんだゾ」

 

この世界に来た、とは3人の認識とは少し違っていた。KMRに殺された事によりいわゆるここが死んだ後の世界だと野獣先輩とMUR先輩は認識していた。だが、アナスタシアが話した事実によりその認識は変わった。

 

KMR「ちょ、ちょっと待ってください!僕に殺されたとはどういう…」

 

MUR「そのまんまの意味だゾ。風呂に入ろうとしたあの日に俺達はお前に殺されたんだゾ」

 

この世界で目覚めたKMRは2人を殺した記憶だけ何故か抜けていたので、知らないのも当然である。愕然とした顔でKMRは膝をついた。

 

KMR「そ、そんな……僕はなんて事を…」

 

野獣「気にするんじゃねぇよなぁ〜木村ァ」

 

KMR「で、でも!」

 

MUR「俺達は本来、此処は天国かなんかと思ってたんだが実際は違ったから今話しただけだゾ。元々言うつもりはなかったゾ」

 

KMR「どうして!僕は先輩達を殺してしまったんですよ!?責められるだけでは足りないくらいですよ!?」

 

野獣「別にホントに気にしてないだけだからだよ。あの時お前の様子がかなりおかしかったし、それにこうして話してるだろ?だから過去の事なんてパパパッと水に流して終わり!閉廷!以上!解散!」

 

KMR「せ、先輩…」

 

自分が殺したのにも関わらず、広い心で笑って許してくれた先輩達に申し訳なさと感謝、そして良き先輩達に出会ったと胸に刻み込みKMRは「申し訳ありませんでした」と先輩達に謝罪した。

 

根暗「な、なぁ…おいてきぼりか俺達は…?」

 

アナスタシア「ふふふっ」

 

謝り終えたKMRが立ち上がるとアナスタシアがコホン、と咳をつくと3人はアナスタシアの方へと振り返った。ただし野獣先輩はMUR先輩の後ろに隠れたが。

 

アナスタシア「貴方様方には鐘を鳴らした後のお話をします。よろしいですね?」

 

MUR「後ゾ?」

 

元々北の不死院にいた上級騎士の頼みでここまで来たのだ。鐘を鳴らした後の事なんて考えてもなかったが特にこれといった予定もなかったので聞いてみる事にした。

 

アナスタシア「貴方様方は鐘を鳴らした後、センの古城へと向かいそこからアノール・ロンドへと来てもらいます。但し、行くのは貴方様方4人のみです」

 

KMR「そこに行って何をするのですか?」

 

アナスタシア「王の器を取ってきてもらいます。最もアノール・ロンドに着くと貴方様方を試そうと襲いかかってきますのでどうか慎重に動いてください」

 

亡者「な、なんで襲ってくるんや?」

 

アナスタシア「貴方様方がこの世界を救うに値する者なのかどうか見極める為です」

 

野獣「きょ、拒否権は…」

 

アナスタシア「別に拒んでも構いませんが亡者に成り果てるか、またはそこら辺に野垂れ死ぬ事になりますが」

 

ヒェッとプルプル怯えながら小声で悲鳴を上げた野獣先輩。そんな先輩をほっといてうーんうーんと考えると、結局する事もないので不死の旅に出ることを了承したのであった。

 

MUR「ところで火防女さん、頼みたい事があるんだゾ」

 

MUR先輩がある頼み事を言うとアナスタシアはニコリと笑って了承するのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

場所は変わってヘルカイトがいる場所。相変わらずサングラスをかけて何考えてるのか分からない顔をしながら再び戻ってきた一行を睨み続けていた。だがヘルカイトはあることに気がついた。自分のブレスで倒した者達の中にいなかった筈の者が増えていた事を。

 

KMR「しかし…ホントに出来るのですか?」

 

不安な顔をしながらMUR先輩の頼みで一時的に付いてきてくれたアナスタシアに向けて問いかけた。だがアナスタシアは特に気にする程でもないらしく変わらない笑顔でコクリと頷いた。

 

アナスタシア「まあ、多少荒っぽいやり方になってしまいますが…」

 

と一言だけ付け加えてアナスタシアは前へと進んでいった。それに対してヘルカイトは野生の感が働いたのかアナスタシアに対してとても強い警戒心を抱き、ブレスを吐き出す準備をしていた。だがそのブレスは首もとに強い衝撃が走ってきた事でやめてしまったどころか次に背中に強い衝撃が走った。

 

何の事はない、ヘルカイト自身が背中を強打していたのだ。目の前にいるアナスタシアに投げられたのだから。

 

アナスタシア「以前の私ならまずこのような事はしないし出来ませんでしたが…」

 

アナスタシアがヘルカイトのツノを片手で掴んで持ち上げると―――

 

アナスタシア「今の私は…負ける気がしません!」

 

ヘルカイトをブンブン振り回し床に何度も何度も叩きつけていてた。まるでHARUKUがROKIをブンブン叩きつけたように何度も何度も。

 

キィィィイイイイイヤァァァァァァ!!??

 

悲鳴をあげながら自身の翼をばたつかせたり体を捻ったりなど必死に抵抗したが殆ど影響がなかった。そうしてる内に段々と抵抗が少なくなり最終的にはピクリとも動かなくなりやがて命が尽きた。

 

命が尽きたヘルカイトはソウルに変換されドン引きしていた4人に吸収されていき一振りの剣がアナスタシアの前に刺さっていた。

 

アナスタシア「私が出来るのはここまでです。ここから先は貴方様方にまかせました」

 

もうお前1人でいいんじゃね?という気持ちを押し殺して4人は深く頷いた。刺さった剣を引き抜きKMRに渡すと

 

アナスタシア「では皆様方、神の祝福があらんことを」

 

と言って深く頭を下げていた。4人はかなり苦笑いをしながら先に進んで行った。

 

 

KMRは飛竜の剣を手に入れた!

 

 




ソラール「何あれこっわ」

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