火継ぎレOプ!不死人と化した先輩   作:ウルトラネオン

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皆さんコロナに気をつけてね


20.

先に進んだ先輩達はまたもや霧がかかった入口に辿り着いいてた。

 

MUR「これで何度目だゾ」

 

KMR「もう数えてませんよね…」

 

野獣「この部屋になると無駄に強い敵が現れるんすよねぇ…」

 

これまで何度も霧がかかった入り口を通ると馬鹿げた強さを持った敵(ガーゴイルは除く)ばかりだったので入り口を見るやいなや、気だるさが出てきた。

 

亡者「でもまあ、ここで止まってても意味ないしさっさと入ろうや」

 

亡者がうながすと3人は渋々だがゆっくりと足を動かし入り口に入っていった。すると目の前には―――

 

山羊頭「ぼくひで」

 

と、いつものに比べてスケールの小さいひでーモンが首輪に紐を着けた人面犬を牽引していたのだった。

 

山羊頭「可愛いでしょ?この犬」

 

色々な事に唖然としていた先輩達に対して、人面犬を見せびらかしながらそう言った。その犬も前に出会った不幸にも黒塗りの高級車にぶつかって全ての責任を負いそうな顔した犬らしき生物が2匹、「ワン、ワン、ワン」と鳴いていた。

 

山羊頭「僕ね、この犬と一緒に散歩していたんだにょ。さっきもこの犬と一緒においかけっこで遊んでたにょ」

 

誰も聞いていないのにひでーモンが近況報告をすると、人面犬達と一緒に戯れだしたではないか。ひでーモンは人面犬2匹を担いで遊んでたが人面犬は少し嫌がったのか腕にガジガジと噛みついていた。

 

そんなほのぼの?とした光景に野獣先輩は一息つくと右手に持ったガーゴイルの盾を思いっきり投げつけた。投げられた盾はひでーモンの首筋にヒットし、大きく後ろに倒れた。

 

山羊頭「にょ!?いきなり何するにょ!?」

 

すかさずKMRが飛竜の剣で握っていた人面犬を吹き飛ばすと亡者が火炎壺を投げつける。

 

山羊頭「あっ!?ねっ、やだ熱い!!」

 

火炎壺の炎に苦しんでいると閣下の顔へと変貌したMUR先輩がガーゴイルの斧槍でめった刺しにすると

 

山羊頭「あああああ痛い!!痛い!!!」

 

とまるで糞ガキムーヴが如く痛がっていた。

 

山羊頭「ライダー助けて!犬さんも助けて!」

 

と人面犬が吹き飛ばされた方向に向かって叫んだがそこには既に人面犬の姿は存在していなかった。人面犬トボトホと既にその場を離れていて主人かどうかはさておきひでーモンを見捨てたのだ。

 

山羊頭「ねえ!ねえ!どうしてこんな事するの!?僕何もしてないにょ!?」

 

涙目で先輩達に訴えたひでーモンに対して口を開けたのは野獣先輩だった。

 

野獣「…………だよ」

 

山羊頭「え!?何て!?」

 

野獣「…………似てるからだよ」

 

山羊頭「誰に!?誰に似てるからこんな事するにょ!?」

 

野獣「お前がかつて俺達の道場でイタズラや物を壊したり、挙げ句の果てには道場の前でうんこ114514回してた糞ガキに似てるからだよぉ!」

 

山羊頭自体に罪はない。だが顔がひでに似てるというのであれば別の話。しかも、ここに来るまでに出会ったひでーモン達も無駄に強く何回か殺された恨みもあり山羊頭のひでーモンに対して八つ当たりを先輩達は行っていたのだ。

 

山羊頭自体弱いしね。

 

山羊頭「八つ当たりかにょ!?」

 

野獣「そうだよ!(肯定)当たり前だよなぁ!?(再三の肯定)」

 

山羊頭「ああああああああああもうやだあああああああああ!!!!」

 

いつもひでーモンが出していた断末魔と共に死ぬと1つの鍵とソウルとなって先輩達の体内に吸い込まれていくのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

亡者「この鍵が今いる下層よりもっと下の最下層に行く鍵なんちゃう?」

 

ひでーモンから落ちた一本の鍵を亡者が拾うと野獣先輩に手渡す。

 

野獣「多分…そう…じゃないすっかね」

 

MUR「よし!これで先に進めるゾ!」

 

さっきまでひでーモンを一方的なぶり殺しをしたという無茶苦茶な事をしていたのにひでにしているからいいか見たいな感じで特に気にすることもなく先へと進んで行った。

 

「……誰か助けて」

 

野獣「ヌッ!今なんか聞こえませんでしたか?」

 

MUR「そうだよ(便乗)」

 

KMR「僕は何も聞こえませんでしたけど…」

 

亡者「ワイも聞こえへんかったで」

 

野獣先輩はもう一度耳をすまし声があった方向に耳を傾けた。するとまたもや小さな声で「助けて」と聞こえたではないか。

 

野獣「聞こえますねぇ!あっちかな?」

 

KMR「あ、待ってくださいよ!」

 

声が聞こえた方向に向かって野獣先輩が走り出すと他の3人も野獣先輩に続いて走り出した。すると聞こえていなかった声がしだいに大きくなっていき遂に声の発生源と思われる小屋の前にたどり着いた。

 

野獣「こ↑こ↓」

 

???「誰かそこにいるのか?どうか助けては貰えないだろうか!?鍵をかけられて内側からでは開けることができないんだ」

 

亡者「どうするんや?」

 

MUR「今助けるゾ〜」

 

MUR先輩はドアのぶに手を掛けたがやはり開かなかった。

 

MUR「しょうがないゾ…見たけりゃ見せてやるよ」

 

その言葉を告げた瞬間、鎧越しに柔道着姿となったMUR先輩はカンフーを思わせる動きをしていた。

 

亡者「お、凄くキレがええ動きやな」

 

野獣「MUR先輩カッコいいっすよ!」

 

周りの声援を気にすることなく動き続けたMUR先輩は途端にピタッと止まりだし顎が外れたというレベルでは済まされないぐらい大きく口を開けた。

 

なんとその口から大出力レーザーを放ったのだ。

 

亡者「さっきの動きいるん?」

 

亡者のツッコミをよそに、レーザーはドアにぶち当たると吹き飛び向かい側の壁まで貫通し穴が空いた。横には後に分かる名前だが魔術師グリッグスがレーザーをほぼスレスレに掠めていた為かショックで白目を向いて泡を吹いていた。

 

KMR「やり過ぎじゃないですかね」

 

MUR「し、しくじったゾ…」

 

助けるはずが逆に気絶させてしまったMUR先輩。取り敢えずこのままにしておくのもアレなので、火継ぎの祭祀場に連れていったあと、最下層に向かったのであった。

 

 




今回のひでーモンには同情してあげてね(マジキチスマイル)

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