火継ぎレOプ!不死人と化した先輩   作:ウルトラネオン

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ずた袋を被った人から逃げる為にただでさえ地下だったのに更に下に行く穴に入って逃げた先輩達。そこまで深くなかったのか先輩達はすぐ床に激突し衝撃が体に走った。

 

KMR「痛ったた……皆さん大丈夫ですか?」

 

亡者「お、おう、なんとかな…」

 

MUR「すっげー痛かったゾ〜」

 

各々、体を痛めた所に手を当てつつもなんとか無事だった事にKMRはホッと息をついた。が、1つだけ違和感があった。普段なら五月蝿い筈の野獣先輩の返事だけが聞こえなかったのだ。

 

KMR「野獣先輩は何処に行きました!?」

 

慌ててKMRは周りを見回すとすぐ近くに頭の部分だけ床にめり込み手と足を大開きしていた野獣先輩がすぐ目に入った。その珍光景に驚きつつもKMRは急いで野獣先輩の胴体を大根を土から引っこ抜くかのように引っ張り出す。が、思いの外フィットしているのか中々抜け出せずにいたのだ。

 

KMR「抜けないですよ!?」

 

MUR「おい、待てい。俺にやらせてみるゾ」

 

そう言うとMUR先輩は足を踏ん張らせて野獣先輩を抜こうとするが少しだけ動く気配があったのかググッと野獣先輩の下半身が動くが抜ける事はなかった。それどころか踏ん張っていた足が床にめり込んでいき足場が不安定になった所でMUR先輩は手を止めた。

 

MUR「やっぱり抜けないゾ…」

 

亡者「三浦はんが無理やったらワイも無理やろな…」

 

MUR「あっ、そうだ(名案)。木村ァその剣貸してくれゾ」

 

KMR「えっ?この剣ですか?」

 

KMRが持っている飛竜の剣をMUR先輩が借り受けるとゴルフのクラブを振るかの如く野獣先輩の首の根元を切断し、床にめり込んでいる頭と体は綺麗に2つに分かれた。

 

KMR「先輩!?何してんすか!?マズイですよ!?」

 

MUR「大丈夫ゾ。エスト瓶飲ませればすぐ治るゾ」

 

亡者「それをどうやって飲ますんや…」

 

MUR「あっ…」

 

池沼な顔をするMUR先輩。エスト瓶で回復させるにはそもそも口から飲み込む必要があるのだがその口は床にめり込んでいる状態である。そこまで考えていなかったMUR先輩は顔を手で覆うと「ポッチャマ…」とだけボソッと呟いた。

が、その情けない姿のMUR先輩は再び顔を上げると無様にも放置されビグビクと動いている野獣先輩の体に近づき切断した所にエスト瓶を突き刺しだしたのだ。

 

KMR「先輩!?」

 

MUR「こうすればよかったんだゾ〜。これでエスト瓶も体に取り込めるし万事解決だゾ」」

 

亡者「こいつ精神状態おかしい…」

 

だがそんなMUR先輩の考えも虚しく終わる。たとえエスト瓶を突き刺した所で野獣先輩の体は元に戻る事もなく即死級のダメージを負った事で肉体が消滅し、突き刺したエスト瓶がカランと落ちた音だけが辺りに響いたのみだった。

 

MUR「ポッチャマ…」

 

KMR「と、とりあえず篝火を探しましょう!篝火さえ灯せば先輩も復活するでしょうし!」

 

亡者「せ、せやな」

 

3人はすぐに篝火を探しに行くと幸運にもすぐ近くに篝火があったので急いで火を灯すと消滅した野獣先輩はまたたく間に肉体が構成されていき復活したのだが、蘇生されるやいなや野獣先輩は挙動不審になっていた。

 

野獣「あれ!?どうして篝火の前にいるんだ?」

 

KMR「先輩大丈夫ですか!?」

 

MUR「大丈夫かゾ?」

 

野獣「特には…というかなんで俺は篝火に…」

 

MUR「あああああああれゾ!落ちた所にモンスターがいたから先に野獣の首が切断されたんだゾ!」

 

亡者「いや三浦はんが兄さんの首を切り――」

 

言いかけた所でスパァンといいビンタの音が鳴る。MUR先輩が亡者に向かってビンタをした音だった。

 

MUR「黙るんだゾ」

 

亡者「えぇ…」

 

野獣「?」

 

そんなこんなで再び道を歩んで行く4人。少し歩くと何やら下水道にも似た、石造りの壁とちょっとした牢屋の部屋がいくつか存在しているフロアへと出てきた。

 

野獣「なんすかねここ?」

 

KMR「収容所とか、そんな風には見えませんし…」

 

流れ落ちてくる水はこの場所の床にめぐり渡たって大きな水溜りとなっている。その為このフロアはほぼ水浸し状態となっており人が通った気配どころか生き物1つすら見当たらなかった。

キョロキョロと不思議そうに見回してる4人だったが、KMRがあるものを見つけたのだ。

 

KMR「あれって…スピーカーじゃないですか?」

 

石造りの壁の角に四角形の箱に一定の数で小さな穴が空いたそれはまさしく先輩達が元居た世界の学校にもあるスピーカーに酷似していたのだ。

 

亡者「スピーカーってなんや?」

 

KMR「スピーカーっていうのは音を出したり声を大きく聞こえるようにするものですよ」

 

亡者「そんなもんなんでこんな所にあるんや?」

 

亡者が疑問に思ったその時、突然スピーカーからメロディーが流れ出した。

 

<下弦の月が 朧に揺れる

夜を 包む叢雲〜♪>

 

亡者「な、何やこれ」

 

KMR「これ…歌ですか?」

 

<磔られた 番う雛

絡める 非情の罠〜♪>

 

MUR「俺知ってるゾ。甲賀忍◯帖っていう曲ゾ」

 

野獣「どっかで聞いた事あるなと思ったらそれでしたか…」

 

<嗚呼 今も燻ぶ

想い胸に 聢と宿らば〜♪「殲!」>

 

ドゴッオオッッ!

 

甲賀忍◯帖のサビが始まろうとした瞬間、突如壁が壊れた。それも内側から外側に吹き飛ばすかのように辺り一体の壁が壊れていった。壁が壊れた原因は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「「「「「「「「「クケ――――ッ!!」」」」」」」」」

 

壁の内側から出てきたのは1〜2メートルはありトカゲのような体色をして腕、足、体は全体的に細くこの姿を見るとどうやって壁を壊したのか、非力に見える生き物だった。

そして、最も特徴的な部分は顔にこれでもかと主張するかくらいの巨大な目玉。体内から「呪い」を付着させる霧状のブレスを吐く生き物はこの世界では「バジリスク」と呼ばれる生き物であり人々がトラウマになるくらい気味が悪い生き物なのだが人々が知るバジリスクとは2つ違う所があった。

 

1つはその霧状のブレスを通常と比べ際限なく撒き散らす事。

 

もう1つは―――

 

<水の様に優しく 花の様に劇しく

震える 刃で 貫いて〜♪>

 

「「「「「「「「クケ――――ッ!」」」」」」」」」

 

甲賀忍◯帖の曲に合わせて激しくダンスを踊る所だった。

 

その奇っ怪な状況に先輩達はなす術どころか余りにも意味不明な状況過ぎて何もできずにブレスによって死んでいくのだった。




半年以上エタッたけど本当に!申し訳ないと思っている!

それはそうとバジリスクをバジリスクタイムに仕立て上げました。
あのカエル?の目玉があのおっきいのじゃなくて口の近くにある小さいやつとは思わなかったゾ…

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