火継ぎレOプ!不死人と化した先輩   作:ウルトラネオン

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野獣「ウーン…ファッ!?」

 

バジリスク(T)のブレスによって命を減らし再び篝火で蘇生した先輩達。一番最初に野獣が目を覚まし起き上がると他の人達も次々と起き上がってきた。

 

KMR「なんだったんですかアレ…」

 

MUR「すっげー気持ち悪いのに変な踊りしてたゾ」

 

ただでさえグロテスクな見た目なのにも関わらず甲賀忍◯法帖が流れるわ激しく踊ったりするわ無数にいるわで何が何だか理解出来なかった先輩達。少しボーッと篝火の火を見ていると野獣先輩が少し違和感を感じる。

 

野獣「なんか体に違和感じません?」

 

MUR「そう言われればそんな気もするゾ」

 

KMR「確かに僕も感じます」

 

体の調子が悪いとか何処かに傷を負ってとか外傷等ではなく何かが抜け落ちたかのような感覚。野獣先輩が腕をグルンと回してみたり体の調子を確かめようとジャンプをしたりするが問題なく動く。

 

亡者「あー…これは『呪い』にかかってもうたなぁ…」

 

野獣「『呪い』?なんすかそれ」

 

亡者「言うたら、ワイらの命を縛るみたいなもんや。『呪い』にかかったモンはそのソウルを縛られて凝縮…つまり体力を減らさせるんや。まさかあのカエル共がそれを持ってるなんて思いもよらんかったけど…」

 

MUR「解く方法はあるのかゾ?」

 

亡者「解呪石っちゅうもんを使うか聖職者に頼む他、方法がないんや。あのカエル共を倒してもなんの解決にはならんしそもそも解呪石と何処にあるのか分からんしなぁ」

 

KMR「それじゃ聖職者の方は」

 

亡者「t-ウイルスやったけか?アレの影響で殆どの聖職者が性格ごと変貌してもうてな。ワイの知り合いの聖職者もみんな変な奴に変わってな。とてもとても『呪い』を解呪なんてできひんわ」

 

腕を組みながらそう答える亡者。t-ウイルスのお陰で聖職者らしい聖職者も禄に存在せず、『呪い』を解呪するには解呪石以外の方法がなかった。

解呪石を探そうにも無闇に探しても何処にあるのか分からずただ無闇に時間を費やすだけなので動こうにもどうすればいいのか分からないままだった。

 

野獣「考えても仕方ありませんしとりあえずもう一度あのカエルの所に行きましょうよ」

 

MUR「それもそうだな。もしかしたら解呪しなくても突破できるかもしれないゾ」

 

そうと決めると先輩達は立ち上がり再びバジリスク(T)が無数にいるあのフロアに向かっていった。

なんの攻略法もなくただ考えなしに突っ込んで行ったがこれまでにもふざけたような場面や、不死とはいえ危険な道を幾度もこの4人で乗り越えてきた。

ならば例え10回や20回死のうがやがては乗り越えられると4人は心の中で思っていたのだ。

 

 

そして11万4514回もの数を死んだ所でその思いは跡形もなく消え去った。

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

 

MUR「どうしてゾ…」

 

亡者「あかんこれじゃ呪われるぅ…」

 

度重なるバジリスク(T)との戦闘で『呪い』を何重にもかかってしまい、とうとう躓いただけで死んでしまうような体力になった先輩達。

初めてから1000回辺りはまだマシだったものの10万を超えた当たりからバジリスク(T)からの攻撃は勿論の事、壁にぶつかろうがちょっとしただけで死んでしまい野獣先輩なんかは天井から滝のように流れてくる水に入っただけで死んでしまうとういうものだった。

 

MUR「これどうするゾ?解呪石探しに行くゾ?」

 

亡者「それが一番やろ」

 

KMR「でも解呪したとしても結局あの場所を超えなければ意味がないんじゃないでしょうか?」

MUR「そうだよ…(諦め)」

 

諦めムード全開の雰囲気だったが、たった一人だけまだ諦めてはいなかった。

 

野獣「ウーン…背に腹は変えられないよなぁ…」

 

KMR「どうしたんです先輩?」

 

野獣「いや、な?一応解決方法はなくはないんだよ」

 

MUR「あるのかゾ!?」

 

野獣「でもちょっとプライドが…」

 

KMR「そんな事言ってる場合ですか!?そんな小さなプライドなんて捨てて今すぐやってくてださいよ!」

 

野獣「ウーン…しょうがねぇなぁ~(悟空)。んじゃあさ、やってもらいたい事があんだけどさ……」

 

しばらくして、再びバジリスク(T)が巣食う場所にやってきた先輩達。フロアに入るとまたあのスピーカーから甲賀忍◯帳が流れるが気にする事なく前に進む。いや、進むというより()()という方が正しかった。

 

野獣「アーイキソイキソ…」

 

KMR「耐えてください後少しですから」

 

野獣「ん。おかのした」

 

野獣先輩を除いた3人は甲賀忍◯帖が流れている中、野獣先輩を運んでいた。それも普通の野獣先輩ではなくお腹がパンパンに膨らみ今にも弾けそうな見た目の野獣先輩をだ。

 

MUR「だ、大丈夫なのかゾ?」

 

野獣「大丈夫だって安心しろよ〜平気平気、平気だから」

 

とは言いつつも、顔は若干苦しそうにしていた。

 

先程、野獣先輩がして欲しいと頼んだ事は、自らのケツの穴を石で塞ぐ事だった。そこを塞ぐ事で脱糞をするエネルギーを体内に極限に封じ込め、限界まで貯めたエネルギーを一気に開放し爆発させる奥義、『ウルトラダイナマイッ!』を発動し野獣先輩諸共バジリスク(T)を殲滅する気でいたのだ。

野獣先輩がこの技を渋った理由はこの技はあくまで自爆技なこと。

そして、この技は本来元いた世界にいたひでが虐待おじさんに虐待され瀕死状態になったときに放つ悪あがきの技でありそれを真似て使うのは余りにも癪にさわるという理由だからだった。

ただそれだけの理由である。

 

KMR「!!そろそろバジリスク(T)が来る頃です!」

 

野獣「ほんじゃ、まぁ…逝きますよ〜逝く逝く」

 

甲賀忍◯帖のサビが始まりバジリスク(T)達が無数に壁の内側から現れた瞬間、野獣先輩は他の先輩も避難もしてないのに勝手に技を発動し、皆纏めてとてつもなく大きな轟音と爆発の中に消えていったのだった。

 


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