閃乱カグラ~SHINOVI CHRONICLE~ 少女達の絆   作:XW

38 / 49
37.最高の妹達。

 

「秘伝忍法……呪いの茨樹!!」

 

「がぁああ!?」

 

「ぐぅうう!!」

 

「キャア!!」

 

「うわぁああ!!」

 

 闇の秘伝忍法「呪いの茨樹」が発動し、忌夢と叢と紫と美野里は樹木の様な茨の集合体の中に埋れてしまい、身動きを封じられてしまうと、

 

「グォオオオオオオオオオオ!!」

 

『うわぁああああああああああああああああああああ!!』

 

 巨大人口妖魔の黒炎と氷風が入り混じった攻撃が放たれると、それは茨樹ごと忌夢と叢と紫と美野里に直撃し、まともに食らってしまった四人はそのまま地面に倒れてしまった。

 

「くぅううう……」

 

「うぅ……」

 

「がぁああ………」

 

「痛たたた……」

 

 倒れた忌夢と紫と叢と美野里はすぐには立ち上がれなかった。

 先程までの戦闘でかなり体力を消耗しており、加えてさっきの攻撃。

 四人共忍装束もボロボロで、忌夢と叢に至っては、まともに戦えるかも不明な状況だった。

 

「あらあら? いくら力が弱まっているとはいえ、その程度ですか? その程度で月閃と蛇女の選抜になれるとは、お笑いですね。」

 

 そんな四人、特に忌夢と叢を嘲笑いながら言った闇は、すぐに紫と美野里の方を見て……

 

「いや……あんなお荷物なんかが居るからでしょうか? 共に戦うと言って足手まといにしかならない、ただのお荷物が。」

 

 そう見下すような目つきで話す闇。

 だが闇は気づかなかった。それが……それこそが、勝敗を決する引き金になってしまう事を。

 

「…………おい、お前の妹分の悪口言われてるぞ? マスク女。」

 

「それは……あ、あなたも一緒ですよ? デコ眼鏡さん。」

 

 闇の言葉を聞いて少しキレたのか、忌夢は叢に対して苛立ちながら言い、叢もお面をずらし、恥ずかしいのを我慢しながら忌夢に言い返した。

 

「闇って言ったか? お前……紫の事何も分かってないようだな。」

 

「何ですって?」

 

「こいつはな……確かに修業はサボって引きこもるわネットやゲームばかりしてる奴だけど……誰よりも僕や、仲間の無事を大切だと思ってる、優しい奴だ!! そんな妹を……僕はお荷物だなんてこれぽっちも考えてない!!」

 

「お…お姉ちゃん……」

 

 立ち上がりながら、闇に対して忌夢が発した言葉を聞いて、思わず感度してしまう紫。

 

「み、美野里も……正直そんなにお菓子ばっかり食べて良いのか?とか、本当に高校生?だとか、何度…何度思った事やら……でも!! こんな我や、皆で居る事を大事にして、皆をどんな時でも笑顔にしてくれる……我らの、大事な大事な家族の妹です!!」

 

「む…叢ちゃん。」

 

 叢も立ち上がりながら闇に向けて言い放ち、それを聞いた美野里も、返す言葉が無かった。

 

「……ハァ、何かと思えば勝手な自論ばかり。結局あなた達は、何が言いたいのですか?」

 

「何って……」

 

「き、決まってるでしょ?」

 

 そんな忌夢と叢を見て、闇はため息混じりに聞くと、忌夢は如意棒を、叢は波打った槍を闇に向けた。

 

「僕の……僕達の大切な妹を……」

 

「我の……我らの大事な妹分を……」

 

『お荷物呼ばわりするなぁああああああああああ!!』

 

 そう叫びながら、忌夢と叢は闇に向けて猛攻を仕掛けた。

 その猛攻は先程とは比べ物にならず、どれだけ闇が防御用の茨を展開しても、全て打ち砕いて行く程だった。

 

「くぅ!! 余計な事言わなきゃ良かったですわ……でも!!」

 

「グォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 その猛攻に後ろに後退する闇は呟きながら、巨大人口妖魔に援護を命じたのだったが、

 

「パンパンケーキ!!」

 

「グォオオオオ!?」

 

 美野里が秘伝忍法「パンパンケーキ」を発動し、美野里が作った巨大なパンケーキに押しつぶされた巨大人口妖魔は、そのまま身動きが取れなくなってしまった。

 

「叢ちゃん達にあんな事言われたんだ!!」

 

「私だって……こんな所で………」

 

『負けられない!!』

 

 美野里と共に紫が言った直後、美野里と紫は巨大人口妖魔に向かって行った。

 

「絶・秘伝忍法!! ストロベリーレインボースライドォ!!」

 

「グゥアアアアアアアアア!!」

 

 美野里の絶・秘伝忍法「ストロベリーレインボースライド」が発動し、巨大な苺が乗ったバームクーヘンに乗った美野里がそれを回転させ、攻撃の方を食らってしまった巨大人口妖魔は宙に吹き飛んだ直後……

 

「私達の前から……消えてぇえええええええええええええ!!」

 

「グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 叫び声は違うものの、紫の絶・秘伝忍法「誰か、助けて」が最大出力で決まり、禍魂の力が宿った髪の爪は巨大人口妖魔の身体を引き裂き、トドメの大手裏剣により身体を引き裂かれた巨大人口妖魔は、悲鳴と共に倒れて行った。

 

「そ……そんなっ!?」

 

「よそ見をしている暇は……ありませんよ!?」

 

 その光景を見て、信じられないと闇が驚いてる中、叢は闇の懐に飛び込み、そのまま秘伝動物「大五郎」を召喚した。

 

「駆け抜けます……大五郎切り!!」

 

「なぁああああああ!!」

 

 叢は大五郎の上に乗り、絶・秘伝忍法「大五郎切り」を発動させ、槍を咥えた大五郎と共に突進したのち、大五郎と交差するように闇を斬り、斬られた闇は宙を舞った。

 

「僕達のさだめは……僕達が決める!!」

 

 その直後、床に落ちそうになる闇の真下に立っていた忌夢は言いながら、如意棒を大筒状態にした次の瞬間、

 

「絶・秘伝忍法!! サンダーフォックス!!」

 

「なぁあああああああああああああああああ!!」

 

 忌夢の絶・秘伝忍法「サンダーフォックス」が発動し、雷撃を纏った狐による雷の嵐に巻き込まれた闇は別の場所に落ちて行き、そのまま気を失うのだった。

 

「ハァ……ハァ……ほ、本気出させやがって。」

 

「まったく……ですね。」

 

 そう息を整え座りながら、忌夢が言った事に対して叢が答えていると、ふと見た巨大人口妖魔の残骸から、赤黒と青白の光が飛び出していき、それが昇って行ったのと同時に、巨大人口妖魔の残骸は消滅して行った。

 

「ふぅ、これで雅緋も雪泉も、身体が完治するだけで済むだろう。」

 

「そうですね……あぁ、良かったです。」

 

 それが雅緋と雪泉の忍としての力だと分かった忌夢の言葉に、叢は頷きながら倒れていると、美野里と紫が忌夢と叢に目線を向けていた。

 

「……ニィ!!」

 

「フフ、」

 

「………うん!!」

 

「アハハ……」

 

 その美野里と紫が笑みを見せると、忌夢と叢も笑みで答えるのだった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。