閃乱カグラ~SHINOVI CHRONICLE~ 少女達の絆   作:XW

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43.超覚醒の激戦

 

「ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

『ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

 互いに覚醒を超えた覚醒、「超覚醒」した飛鳥と焔と漆月は、忍結界内の空中で激しい戦闘を繰り広げていた。

 飛鳥と焔が斬りかかれば漆月はそれを刀で防ぎ、逆に漆月が斬撃を繰り出せば飛鳥と焔はそれを斬撃で返した。

 激しい攻防を繰り広げて行く三人の若き忍少女の戦いは、もはや普通の忍の域を超えていた。

 

「フン!! ハァアアアアアア!!」

 

「っ!? うぉおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 漆月が周囲に展開した黒い気弾を大量に放てば、焔は二つの刀をそれぞれ四本ずつに分身させ、八刀を手にした焔は全ての気弾を斬り防いだ。

 

「だぁああああああああああああああ!!」

 

「くぉ!? このぉおおおおお!!」

 

 その隙をついて飛鳥が接近しながら斬りかかれば、漆月は刀でその斬撃を防いで行った。

 

(な……何なん二人共!? 刀をぶつける度に、私の攻撃を防ぐたびに……だんだんだんだん………強くなってる!?)

 

 そんな攻防の最中、漆月の表情からは余裕が消え、額に大量の汗を掻いていた。

 何せ飛鳥と焔の斬撃が、刀の重みが、漆月と攻防を繰り広げ続ける度に強くなって行ったからだ。

 

「落ちろぉおおおおおお!!」

 

「なぁ!? ガハァ!?」

 

 そんな事を漆月が考えていた次の瞬間、飛鳥に思い切り背中の羽を斬り落とされてしまい、漆月はそのまま地面に落ちて行った。

 

「くぅうううう、このぉ…………」

 

 落下の衝撃で来る痛みに耐えながら立ち上がった漆月は、降り立った飛鳥と焔を睨みつけた。

 

(でも……だからと言って……だからこそ!! こんな所で……こんな所で…………)

「終わってたまるかぁあああああああああああ!!」

 

 そう思ったのと同時に叫んだ漆月は刀を両手で持ち、全身と刀に力を溜めた次の瞬間……

 

「これで………終わりだぁああああああああああああああああ!!」

 

 漆月は刀を縦に思いきり振り下ろすと、その刀から最後の一撃と言わんばかりの強力な斬撃波、飛鳥と焔に向けて放たれた。

 

「なぁ!?」

 

「させるかぁああああ!!」

 

 その斬撃波に驚いた飛鳥と違って、焔は前に立つと八刀に分身した刀を二刀に戻し、自身の刀の方を地面に突き刺した。

 

「はぁあああああああああああああああああああああ!!」

 

 そして陽花の方の刀を両手で握り締めると、さっきの漆月と似たような形で刀に全ての炎を集めた。

 そしてその力が全て集まった次の瞬間、

 

「太陽秘伝忍法………陽炎!! 豪斬!!」

 

 焔の新たな秘伝忍法、太陽秘伝忍法「陽炎豪斬」が放たれ、焔と漆月の斬撃波はぶつかりあった。

 

『ハァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

 焔と漆月。二人が放った斬撃波ほぼ互角の威力を持っており、少しでも片方が弱れば、その全ての威力を浴びてしまうとも思える程だった。

 

「ぬぅうううう!! ぬぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

(や、やっぱ強い!? けど……いやだからこそ、こんな所で……こんな所で負けて………)

「負けて……たまるかぁあああああああああああああああああ!!」

 

 その次の瞬間、焔が叫んだのと同時に焔の斬撃波は更に力を増し、漆月の斬撃波を打ち消したのだった。

 

「なぁ!?」

 

「漆月ちゃん!!」

 

 それを見て漆月が驚いたのもつかの間、何処からか飛鳥の声が聞こえてその声がした方を向くと、そこは漆月の懐のすぐ近くだった。

 

「あ……飛鳥ちゃ、!?」

 

 そんな飛鳥を見て言いかけたその瞬間、漆月は飛鳥をある人物と重ねてしまった。

 それは……自分の大好きで、憧れでもあった姉、陽花だった。

 

(陽花さん……私に、私達に力を!!)

「太陽秘伝忍法………」

 

 そう心の中で陽花に願いながら、飛鳥は右拳に力を溜めて行き、限界まで溜めに溜めたその力を………

 

「生守!! 邪葬ぉ!!」

 

 新たな秘伝忍法、太陽秘伝忍法「生守邪葬」で爆発させるように放ち、漆月の顔を思い切りぶん殴った。

 

「ぐわぁああああああああ!!」

 

 その一撃と、先ほどまでの戦いでの衝撃で遂に限界が訪れたのか、漆月の忍結界は完全に破壊され、同時に忍本部最上階を丸裸にしてしまった。

 

(そんな……私が……ここまで……ここまで来た……のに………)

 

 そんな事を殴った衝撃で倒れて行った漆月の身体からは、取りついていた妖魔の頭が段々と剥がれて行き、完全に倒れた頃には、妖神・獄状態は解除されていた。

 

「ハァ……ハァ……ハァ………ハァ~」

 

 息を整え、その息を一気に吐きながら座り込むと、飛鳥も真影・照状態を同時に解除し、焔も紅蓮・煉状態を解除した。

 

「フゥ~………んぅ?」

 

「………んぅ。」

 

「………フフッ」

 

 息を吐きながら少し落ち付いた飛鳥に対し、焔がそっと手を差し伸べると、飛鳥は笑みを浮かべながらその手を握りしめた。

 

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