いつの間にかボスになってた。組織は滅んだけど 作:コズミック変質者
ネームドキャラが相手で、かつタイマンでないとここまで描きづらいとは思っていませんでした。
そして例によって弔の時はノリノリで指が動く動く。やっぱり正義の味方よりも敵を書いてる方が楽しいわ。
追記
一ヶ月も遅れて申し訳ありませんでした。
でも許してくれるよね。久しぶりに投稿された作品見ると気分が高揚するでしょ?ほら、かなり久しぶりに投稿された例のFate作品みt———
雄英に入学してからも、入学する前からも、自分が他者よりも特別秀でていると思ったことは無い。
試験時の実力はほとんどがサポートアイテムのおかげなのは、自分が一番理解している。サポートなしの自分の実力なんて、周りの『本物』と比べればたかが知れている。
個性も強力で本人の戦闘センスもずば抜けている爆豪。相反する二つの個性を併せ持つ轟。速度において他の追随を許さない飯田。指先だけでも自壊する程のパワーを持つ緑谷。その他のクラスメイト達も、特筆出来るほどの優れた点を持っている。
それに比べて、自分はなんて器用貧乏なのか。身体能力や戦闘センスは平凡で、個性は中の上か中の中。『ディーヴァ』がなければ大規模な範囲攻撃も出来ず、出せる音も格段に低くなる。
物語の主人公でもないので成長限界は簡単に見えてくるし、戦闘中の劇的な成長も、短期間の修行での大幅なパワーアップもない。
突出性を持たない私が考え抜いて選んだ結果は、可能性を虱潰しにするということだった。
「ああぁぁぁ、疲れたぁぁぁ」
おっさんのような声を上げながら、身体のあちこちがボロボロの上鳴が地面に勢いよく座り込む。八百万も疲れているだろうに、一度座ったら次に立つ時に必要な気力が全て持っていかれるのを防ぐためか、個性で創り出した鉄棒を支えに立っている。いや、耐えられなくて滑るように座り込んだ。
ウチも同じく、疲れきっていた。もう目を開いているのも憂鬱な程。ここまで疲れたことがあっただろうか。いや、間違いなくない。一年前のあの時も、逃げる時にかなり疲れたが今ほどではなかった。何せあの時は、彼女が力になってくれていたから。
だが今は違う。ここにいるのはウチ達ヒーローの卵がたった三人。対するのは、三十を超える
熱烈な歓迎だった。黒い霧に飲み込まれてワープした場所は山岳ゾーン。そこからわらわらと舌なめずりをしながら血気盛んな
「さっきはゴメンな。オレのせいで余計なダメージ負わせちゃって」
「いえ、もう気にしていませんわ・・・」
「いい課題になったじゃん。今度から開幕ブッパは控えて、相手のことよく見極めなよ。アンタアホになる寸前だったんだからさ」
だがある意味で、周りに
得意気に個性を自慢していた敵が、どうやら空気中にあるエネルギーを吸収、放出する個性の持ち主だったらしく、上鳴の開幕ブッパのほとんどは
そこからは無我夢中で、何が起こっていたのかよく覚えていない。上鳴はショート寸前までの放電で個性を一時的に使用不能になり、八百万は身体が痺れてダウン。始まったのは防衛戦。だが
下手に『ディーヴァ』での大音量技を使えば、守らなければならない上鳴や八百万さえも傷つけてしまう。求められたのは放出せずに、最低規模で最大の効果を出すための攻撃。
ウチには幸運にもそれを満たすための手段があり、不幸にも試したことの無いものだった。
使ったのは『ディーヴァ』を拳に着けての近接戦。ただの近接戦ではもちろん無い。それでは『ディーヴァ』を使う意味が無い。拳が当たった瞬間に、音で脳を揺らして脳震盪を引き起こすという、机上の空論として考えていたもの。
だがまずいことに、この技は試したことがなかった。それもそのはず。これは対人技で人間の機能に干渉する技。人間が対象でなければ、実験なんて出来るはずもないし引き受けてくれる人もいない。
更にこの技は欠点が多い。まず扱う自分自身に接近戦の才能がなければいけないこと。どれだけ理論として完成しても、それを実行する状況に持ち込めなければ意味が無い。そしてもう一つは、対象の個性の種類によって調整が変わること。異形型は肉体が通常の個性持ちよりも頑丈である。そのため、必要になる音量も多くしなければならない。
前にも言ったが『ディーヴァ』の調整は時間がかかる。それは短いものなのかもしれないけれど、戦闘中の一分一秒が重要な場合においては致命的だ。
そう、本当に運が良かった。戦闘中の土壇場での適当な調整が、まさかの大当たりを引いたのだ。対象は異形型ではなく発現型などの、普通の人間と肉体強度が変わらない方へ調整が成功したのだ。
成功した時に一番驚いたのは自分自身だ。調整は下手をして人体を壊してしまわないように最低限の出力にしていたにも関わらず、一撃顔にぶつけるだけで脳震盪を引き起こしたのだ。
改めて実感した。やはり自分の実力は『ディーヴァ』に依存していると。
だがこの調整では異形型は倒せない。
「縛るの、手伝うよ」
「いえ、耳郎さんは休んでいてください。捕縛は私がやりますので・・・」
痛みの残る身体を立ち上がらせ、
上鳴の人間スタンガンのおかげで、思いの外早く片付けることが出来た。二度三度、ヤバめのを貰ったけどそれだけ。長引いていれば蓄積した痛みが足を引っ張って、今以上に痛めつけられていたのは目に見えている。
入学してから短いけれど、少しくらいなら為人は知ることが出来る。彼女は誇り高い人間だ。栄えある雄英高校の推薦枠の一つを勝ち取った者として、次代の平和を担うことになる者として、思想も理想も高い位置にある。
故に、今の戦闘は彼女を精神的に傷付けた。
気絶しているならばまだ良かった。だが彼女には意識があり続けた。
足掻こうとしてもままならない身体。助力しようとしても抗えない。別に彼女は何も悪くない。私達の誰も悪くない。
上鳴の初撃の放電だって、仕方のないものだ。普通であれば突然ワープして殺気立つ
彼女が電撃を浴びたのも、彼女自身のコスチューム、個性を最大限に利用するためだ。『創造』という八百万の個性は、素肌から直接出てくるもの。素肌を晒していればいるほど、大きな物が創れる。
コスチュームというヒーローを最大限にサポートする道具として、最たる力である個性の使用を最大限にするのは当然の機能設計。
「そんなに気にすることじゃ———」
彼女に声を掛けようとしたその時、天井が外側から破壊された。新たな敵の襲撃かと思い、警戒を高める。上鳴も頭を抱え込んでいないで警戒してほしい。
「援軍が来た、のでしょうか?」
「多分このパワー・・・オールマイトが来たんだと思う。この集団ならワープの個性があるから、派手な演出なんて必要ないと思うし」
「え?マジで?!ってことはオレ達助かるのか!?」
「だといいけど・・・」
先日の雄英バリアが破壊された一件に、間違いなくこの
ああ、いや違う。こんなこと考える必要も無い。初めから分かりきっていたことだ。13号や相澤を、生徒を殺したとしても彼らには大した旨みがない。初志貫徹。目的はオールマイトただ一人。
オールマイト一人で動いていく社会。狙われる雄英。あぁ、全く以って、迷惑極まりない。歪だよね、本当に。
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死柄木が持ち合わせるオールマイトと唯一マトモに戦える手札である脳無。死柄木の先生であるAFOからショック吸収と再生の個性を与えられ、ドクターによってオールマイトと素の状態で殴りあえるパワーを与えられた改人。両者曰く、数多に量産されている改人の中では間違いなく現時点での最高傑作。そしてオールマイトを倒す上でこの上ない手札。少なくとも死柄木はそう聞かされていた。
目の前で行われているオールマイトと脳無の戦闘は拮抗していた。いくら殴られても衝撃を全て吸収する脳無と、いくら殴られても不屈の意志によって倒れないオールマイト。世界最高のヒーローと、考えうる限り最高の個性の集合体。
しかし蓄積される疲労や古傷に痛み続けるオールマイトと、改造を施され痛みを感じることの無い脳無では明らかに脳無の方が有利。
「頃合だな。殺ってこい、メディジーナ」
ブスリ、と肉を抉るような音が出るほど乱雑に注射器が刺され、液状麻薬が注入される。自我が極端に薄いメディジーナが、自分の肉体を丁寧に扱うはずがなく、駒の一つでしかないメディジーナを、死柄木が止めることはない。血管の位置などを完全に無視して、首から麻薬が入り込み、脳へ到達する。
「新手か!だがそんな身体で本当に戦えるのかい?!」
「そっちこそ、元気に見えて実は限界なんじゃないのか?」
一見すればやせ細った不健康そうな男。運動なんてしたことがないのでは、と思うほど脆弱に見えるその姿は、薬の乱用によって作り上げられたもの。
「こ・・・す・・・」
掠れた声で呟きながら、まるで獣のように走り出す。限界まで身を屈め、オールマイト目掛けて疾走する。その速さは一年生ながらもプロでも中々いない速度を出せる『エンジン』の個性を持つ飯田よりも速かった。
「身体強化系の個性。なるほど、さっきのは個性増幅剤か」
相澤と同じく、オールマイトがこの考えに辿り着いてしまうのは当然のこと。時代の流れと共に闇市場等では凶悪な副作用を持つ劣悪な個性増幅剤が際限なく売りさばかれ、個性犯罪には大抵使われる。
薬の種類も様々で、薬ごとに効果は違うが全てに一貫して副作用が存在する。廃人のような姿も、副作用だと言われれば納得してしまう。
「なかなかの速度だが、今の私には通用しない!」
肉体を壊さない程度の力で拳を振るう。無論、気を使われているのは明らかにメディジーナだ。
「むっ・・・これは・・・不味いな!」
振るった拳は、メディジーナが受け止めていた。肉が削がれたような細腕で、全力ではないとはいえオールマイトの腕を絡めとり、規格外のパワーで圧壊させようとしていた。振りほどこうにもどこからか湧いて出てくるパワーで阻害される。やむなし、と思い、メディジーナごと絡まれている腕を振り上げ、
「ニュージア・スマッシュ!!」
思いっきり地面に叩きつけるべく振り下ろした。本来であれば囲まれたときなどに地面を粉砕して動きを限定させるための技だが、腕に絡みつく相手には十分な効果を期待できる。
だが地面に拳は当たらない。黒い霧がオールマイトの腕を肘まで飲み込み、飲み込んだ腕をオールマイトの背中に排出していた。
「ぐぅっ・・・ワープによる、攻撃の転換・・・!」
「危ない危ない。一応ソレは便利だからさ、まだ壊してほしくないんだよなぁ」
自らの拳に苦悶の声を上げるオールマイトを見て、死柄木は愉快に嗤う。目の前にある正義の苦悶は、これまでの人生において一度も味わったことがないほどの愉悦を感じることが出来た。
「それに勘違いするなよ。お前の相手はまだいるだろう」
「―――ぬぅぅぅ!」
脳無の太い拳を察して、力任せに腕をクロスさせてガードする。ガードの上からでも響く脳無の力は、メディジーナ以上。踏ん張りながらも数m押し出される。脳無の攻撃はメディジーナを引き剥がした。だが状況は変わらない。
顔を上げれば、
酷い状況だ。メディジーナは痛みを感じず、脳無は再生とショック吸収によってあらゆる物理ダメージを無にすることが出来る。
故に、オールマイトの敗北は濃厚―――否。
オールマイトは見た。こちらを見ている緑谷を、大切な教え子達を。燃える闘志が更に燃える。平和の象徴は奮い立つ。守らなければいけない者達がいる。穢してはならない未来がある。求めるのは誰もが笑って暮らせる明るい未来。かつて師匠に語った絵空事にも聞こえる夢。
「ああ、そうだよなぁ」
「・・・ようやく本番か」
その身には残り火しかなくとも、まだ火は残っている。覚悟ならとっくに出来ている。一年前のあの日、与えた自分の一部に全てを込めて。
「私は平和の象徴。ここで倒れるわけにはいかないんだよなぁ!!」
「待ってたよ、お前を。さぁ行け!アイツを殺せ脳無!メディジーナ!」
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切って落とされた幕は、あっけなく潰えてしまった。一発一発が100%を上回る、もはや技とも言えない究極の脳筋技『PLUS ULTRA』は、ショック吸収という物理攻撃に対して究極の耐性を持つ脳無を空の彼方、黒霧の個性が届かない場所にまで殴り飛ばし、残るメディジーナも最初の頃が嘘のように倒された。
「まぁそうなるよな」
死柄木はポリポリと腕を掻きながら、仁王立ちするオールマイトを見据える。切り札、というより唯一の対抗札はどこかに行って、メディジーナには最初から期待していない。もとよりメディジーナの力量は脳無に追従する程度。確かに上位ランキングに入るヒーローのほとんどを殺すことが出来るだろうが、脳無が倒された時点で、オールマイトに勝てるなんて考えは吹き飛んだ。
蛇足のように戦わせてみたけれど、結果は惨敗。圧倒的な力の前には無力だった。
この結果は死柄木には容易に予想出来ていた。例えどれだけ戦力を持っていこうと、敵である死柄木でもオールマイトが倒れる姿を幻視するのは難しい。肉体や個性だけでなく、意志が強すぎる程に強い。生徒を殺して折れるだけの意志ならばまだいいが、それをやってしまっては本当にどうなるか予想がつかない。
「今からガキを殺そうにもな・・・」
USJ内に残る生徒のほとんどが集結してきている。全員にたいした傷はない。その中で明らかな強個性だと思われるのが二、三人。雰囲気が微妙に違うのが一人。現在の戦力は死柄木と黒霧のみ。他の木っ端達は倒されたのだろう。
少なくともそれだけの力はある。
ならば最初の時の威圧はどうか。それなりに効果はあるだろうが、確実に薄れているだろう。恐怖と痛みは同じようなもの。アドレナリンが少量でも出ていれば、その分だけ痛みと同じように生えでる恐怖も薄れてしまう。
「帰るぞ黒霧」
この襲撃でやりたいこと、やるべきことは全てやった。必要以上に何かをするつもりもないし、意味もない。死柄木の軽い声に、生徒達から動揺の気配がする中で、黒霧が静かに死柄木に囁く。
「いいのですか?生徒達は私の個性で封じ込められます。今のオールマイトの状態なら貴方とメディジーナの二人で殺れるのでは」
「バカか。それじゃあ意味がないんだよ。平和の象徴にはまだ道化でいてもらいたいんだよ。戻ってこい、メディジーナ。黒霧、ゲート」
倒れていたメディジーナが、何事もなかったかのように立ち上がる。そんなメディジーナを見て、
それだけは、いけない。
背後にいる、これからの未来に挑む若人に不安を、失墜を見せてはいけない。
「おい、メディジーナ。何してる、さっさと———」
「あぁ亜ァアぁぁあァアアァア亜亜アあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」
「ちっ、壊れかけのガラクタが!こんな時になってバグってんじゃねぇよ。黒霧!」
「心得ています!」
(不味い・・・!)
静止していたメディジーナが突如、獣のような雄叫びを上げ、生徒達目掛けて走り出す。暴風のような疾走に、限界のオールマイトがついていけるはずがない。その背に手を伸ばすことも出来ず、生徒達への接近を許してしまった。
対する死柄木も焦っていた。メディジーナは確かにガラクタで、壊れかけの廃棄寸前だが、ここで本当に壊れてしまっては困る。己に忠実で力ある都合のいい存在を、こんなチュートリアルのクソイベントで失うなど、たまったものでは無い。
咄嗟に黒霧に声をかけ、先回りするようにゲートを展開させる。
接近された生徒に行われるのは、その凶手を用いた攻撃だろう。オールマイトの唯一の弱点である心臓下を穿ったその攻撃は、拳のように硬く握るのではなく、鉤爪のように鋭くする訳でもない。膨大な力を叩きつけるように振るう。それだけでいとも容易く人体を破壊できる。
赫怒か憎悪か、感情の分からぬ絶叫を上げながら突き進む。気色の悪い叫びを払い、爆豪の至近距離での爆破が、轟の氷が足を凍らせて止めようとするが、止まらない。ベリベリと肌を剥がし、血に濡れ肉が見えるグロテスクな脚を曝け出しながら、生徒の眼前にまで接近し、とうとうその凶手は振り下ろされ———
———ようとしたその時に、その身体は黒い霧によって消えていく。死柄木の命令通り、黒霧がメディジーナをゲートで飛ばしたのだ。一見すれば死柄木達がメディジーナから生徒を守ったように見える構図。生徒達が安堵する一方で、死柄木の機嫌は明らかに低下していた。
身体を搔く指にはだんだんと力が篭もり、肌の表面を傷つけていく。
「あぁ、イライラするよ。せっかく何もかもがいい感じで終わるはずだったのに、余計なことしやがって。ここでこんな事言うのも雑魚キャラみたいだけど、とりあえず。オールマイト、次は殺す」
捨て台詞を吐きながら、黒霧の生みだしたゲートに死柄木が飲み込まれていく。完全にその姿が見えなくなると、生徒達からは歓喜の声が聞こえるが、オールマイトはそれどころでは無い。正真正銘の限界が訪れている。マッスルフォームへの維持だけでも相当に辛い現状。変身解除の時に出る煙がオールマイトを囲い始め、身体も少しずつ萎みはじめている。
「大丈夫ですか、オールマイト?」
最悪のピンチを救ってくれたのは、同じ雄英高校で教員をしているセメントスだった。彼は地面に手をついて、オールマイトと生徒たちの間に巨大なコンクリートの壁を創る。
「遅れてしまって申し訳ありません。ここに来る最中、何度も
「いや、素晴らしいタイミングだよセメントス」
これで気兼ねなく力を抜ける。オールマイトの身体が完全に萎み、残ったのはトゥルーフォームとなった骸骨人間。セメントス———雄英高校の教員達もまた、オールマイトの秘密の守り手。
「ああ、そういえば北西の方向に脳無という
「分かりました」
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『どうだった、オールマイト———平和の象徴は?』
襲撃から戻ってきた死柄木と黒霧は、バー風の内装のアジトの中での、いつもの所定の位置にいた。死柄木はカウンターに、黒霧はその服装通りカウンターの内側に。
帰ってきた彼らを待っていたのは、普段滅多に起動することの無い部屋の隅に置かれたモニター。画面は真っ暗で殆ど何も見えないが、微かに人がいるように見える。
「脳無、メディジーナとぶつけてみたけど、予想の範疇だったよ先生。脳無は計算通り力任せの連打でぶっ飛ばされて、メディジーナは先生の言った場所に
『つまり君と黒霧は無傷で、脳無を含む駒達は全滅。唯一帰ってこれたメディジーナは半壊———あぁ、違ったね。彼は
「全く、アイツの特性は便利なんだが、面倒が過ぎる」
『素晴らしい成果じゃないか弔。与えた脳無は玩具同然。捕まった
教え子の成長を喜ぶように、画面の向こうにいるAFOは歓喜の声を上げると同時に思う。やはり成長期の子には相応しい試練を与えなければいけないと。
『では次の課題を与えるとしよう。仲間を増やすんだ、弔。駒でも玩具でもない、黒霧のような忠実な部下でもなく、志を共に出来る仲間を。そうすれば君はもっと凄くなれる。もっと君は高みに到れる。次の時代の悪の象徴にまで』
「言われなくてもそのつもりだよ。先生」