最近の悩みは字数が安定しないことです。できれば1話3000文字を目指したいです。
保科彩美のプロフィールです。
保科彩美 性別 女
身長 165cm
体重 不明
容姿 黒髪ロングの美少女。
特技 絵を描く。
職業 学生
年齢 15歳
誕生日5月8日
それではどうぞ。
依頼があってから数日後。自分たちは隅田川が見える公園に来ていた。時刻は9時を過ぎていてすでに人気はあまりない。今日この場所で保科さんはストーカーに会う約束をしている。今回の作戦は自分が保科さんに変装をしてストーカーを振る。素直に応じるならそれでよし。もし襲ってきたら武力行使だ。出来れば穏便に済ませたいところ。
自分はカツラをかぶって保科さんに借りた制服をまとっている。あまり体格差はないのですんなり着ることが出来た。
「オーケー準備完了だな。後は来るのを待つだけだ。」
「あの大丈夫ですか?」
保科さんが自分を心配し声をかける。
「大丈夫よ。翠はこう見えても強いから。」
「こう見えてもは余計だ。ほら静かにしろ。そろそろ時間だから行ってくる。じゃあ安全な場所に連れて行っておいて。」
「うん。気をつけて。」
春菜はさっき余裕そうな態度をしていたが最後の言葉を聞く限りはなんだかんだで心配してくれているのだと感じる。
体の正面を隅田川に向けて東京のシンボルを観察していると背後から足音が聞こえてくる。どうやら到着したらしい。
「久しぶりだね。彩美ちゃん。」
自分は耳にイヤホンをつけて音楽で聞こえないふりをする。実際には携帯で通話をしてて少し離れた場所で2人がストーカー本人かを確認をしている。本人と確定すれば作戦開始だ。
10秒もしないうちに通話を繋げていた携帯から春菜の声が聞こえた。
「間違いないって後ろにいる男がストーカー本人だよ。」
了解と心のなかで呟き行動を始めようとすると無理矢理体を反転させられる。
「おい!なんで無視するんだよ。」
少しの時間だけだったがその時間ですらこの男を怒らせるには十分待たせていたらしい。これは断られるわ。と心の中で納得する。
「ごめんなさい。やっぱりあなたと付き合うことは出来ないわ。だからもう金輪際近づかないで。」
自分は肩を掴んでいた腕を振り払ってそう言った。だがその言葉はますますヒートアップさせる結果になってしまった。
「どういうことだよ?!そうか、、、分かったぞ。男だな。俺以外の男にたぶらかされたな。」
そう言うと自分を地面にたたきつけ馬乗りになった。やっぱりと残念な気持ちが大木きい。やはり身代わりになって正解だった。子供と大人では体格や体重に大きな差がある。この状況普通の人間ならどうしようもない。
たたきつけられた自分は冷静に袖の中に隠していた果物ナイフで男の足を軽く傷つけた。突然の痛みに一瞬ひるんだ瞬間男の腹に頭突きをして起き上がる。その際カツラが落ちてしまったがこの際変装は関係ない。
「お前、彩美ちゃんじゃねぇ。何もんだ。」
男は酷く動揺している。それも仕方ない。さっきまで知り合いだと思っていたら全く知らない人間だったのだから。
「お前の言う彩美から怖いから代わりに振ってくれって頼まれたのさ。諦めな。」
「ふざけるなぁぁぁ」
さらに激高する。ここまで話を聞かないのにある意味感心する。修学旅行の不良の方が話は聞いていた。最も人間として嫌いなのは変わらないけど。
殴りかかってきたのであえて受ける。大義名分を作るためだ。口の中で鉄の味を感じる。どうやら切ってしまったようだ。
その直後、自分は男のみぞおちに蹴りをいれる。
苦しそうな声と一緒に何かが落ちる音がする。音源の方を見るとそこには拳銃が転がっていた。流石に寝耳に水なことなので視線が集中する。
「こうなれば仕方ない。消えてもらう。」
男はそう言うとこちらに向けて発砲してくる。
弾丸が頬をかする。至近距離だったため流石によけることはできなかったようだ。
男はその隙を突いて逃げていた。思った以上に足が速くすでに追いつける距離にはいなかった。
「大丈夫!?すごい大きな音がしたげど。」
発砲音を聞いてか戻ってきた春菜がこちらにきた。
「大丈夫。かすっただけ。」
「何があったの?」」
「逃げられた。厄介なことになった。どういう訳か拳銃を持っていたよ。どうやらただのストーカーじゃなさそうだ。出直そう。」
今回は失敗に終わった。どちらにしろ危険な存在には変わりない。調査を進めて突き止めなくては。
次の日自分たちは今回の結果を伝えた。結果を聞いた保科さんは当然だが驚愕の表情を浮かべていた。
「逃がしたのは自分の見通しの甘さです。すみません。」
自分は正直に謝罪する。今言ったことは紛れもない事実だ。ただのストーカーと思って油断していた。その結果さらに危険がおよぶことになった。
「いえ、とんでもないです。ありがとうございました。」
そう言って彼女はその場をあとにした。昨日のことは目撃者ゼロとはいかずSNSで話題になってしまいニュースでも取り上げあれた。そのおかげか自分が当時の状況を細かく保科さんに伝えたことで彼女は重要な目撃者のひとりとして警察に保護されることになった。個人的には警察は信用できないが他に手段がない。あらためて自分の無力さを知った。
「大丈夫?」
帰り道口数の少ない自分を心配してか春菜が声をかけてくれた。
「あぁ、大丈夫。」
「ならよかった。気にしないで。結果的に彩美ちゃんの安全は確保できたから。ありがとう。」
「うん。ただやはり自分がつっこんだものだから最後までと思ってね。なにかしらの手段で追跡できないかなと。」
「私に任せてください。」
自分がそう言うとどこからか聞き覚えのある声が聞こえてくる。だがその声は本来ここでは絶対に聞こえるはずがないものだった。
「え?聞こえた?」
「うん。確かに。」
幻聴の可能性もあるので一応春菜にも聞いたが本当に聞こえるようだ。
「でも一体どこから。」
「ここです。携帯を見てください。」
促され画面を見てみるとなぜか律がいた。その手にはおじゃましています。と書かれた看板が握られている。
「なんでここにいるの。」
純粋な疑問をぶつける。
「みなさんと円滑に連絡が取り合えるようにクラスのみなさんの携帯にダウンロードさせて頂きました。」
律はそう言うとニコリと笑う。
「、、、それってハッキンg」
「ダウンロードです。」
「ハッk」
「ダウンロードです。」
ダウンロードということにしておこう。そう心の中で誓った。
「それで任せてってどういうこと?」
「はい。実は昨日のやりとりを撮影させて頂きました。そして付近の防犯カメラからその後の足取りをつかめました。」
息を飲む。思わぬところで手がかりを手に入れた。同時に律の能力の高さにも驚かされる。にしても一体いつから携帯にいたんだ。そんな疑問が喉まで出かかったが聞くのはやめることにした。どちらにしろアジトの場所は確定でバレる。律なら黙ってくれるだろう。
「律ちゃんすごい。それでどこなの。」
春菜が聞く。
「はい。XXXの4丁目のアパートです。」
律は即答する。場所は下町だ。しかもアパートなら大きな組織で暮らしている可能性は高くない。そのストーカーなら警察に引き渡せるだろう。
「ふぅ着いたな。」
「うん。それにしてもこんな平和そうな町に本当にいるのかな?」
「さぁな。でも来る価値はあると思う。律がここにいると言っていたから。もしいなかったらそのときは本当に警察の仕事だろう。」
「うん。そうだね。ところでさ。お腹空いちゃった。何か食べに行かない?」
携帯の時刻を見ると確かに12時を過ぎていた。
「そうだね。行こうか。どこがいい?」
「ファミレスでいいんじゃない?」
「分かった。じゃ行こうか。」
昼食を食べて再び駅前にまで戻ってきた。ひとまず地図でルートを確認している。
「よしルート確認できた。」
「うん。行こうか、きゃ」
春菜が男とぶつかり倒れる。
「チッ」
男は舌打ちをするだけでその場を去ろうとした。
「なに、やな感j。」
春菜が抗議の声をあげようとするのを自分が止める。自分はその男に見覚えがあった。最も向こうは見た目が違いすぎて気がついてない。そうぶつかってきた男はあのストーカーだ。
「落ち着いて。見つけたよ。」
「え?」
「あのストーカーだ、追うよ。」
春菜は多少戸惑いを見せたもののすぐに状況を把握してくれた。流石。
尾行を続けると律が言っていた通りの住所に着いた。男はアパートに入ったまま出てこない。どちらにしろ今はチャンスだ。やつが今も銃を持っているかわ微妙なところだが保科さんの証言があればマークはつくだろう。春菜を離れた場所に移動させ簡単な変装をして自分はインターホンを押した。カメラはついていないので向こうは気がつかないだろう。
「ハイ、」
「宅急便です。」
ぶっきらぼうな返事と共に玄関が開いた。瞬間自分は中に入る。
突然の出来事に向こうはポカンとしたまま奥に入った。
「な、なんすか?」
向こうは質問をしてくる。
「シルバーブレット。」
思えばいつの間にかそう呼ばれるようになっていたその名前も随分と有名になっていたようだ。自分が名乗った瞬間向こうは顔面蒼白になっていた。
「さて質問をさせてもらう。あの拳銃はどこで手に入れた。」
「、、、なんのことですか。」
一筋縄ではいかないと悟った自分はとりあえず拘束し部屋の中を探すことにした。
だが探す必要はなかった。大胆にも机の上に置いていたのだから。不用心にもほどがある。
「こんなものでてきたけど、、。」
そう言うと自分は拳銃を見せた。
「、、、言いません。」
相変わらず頑固だが遠回しに認めてくれた。後はどこからを吐かせるだけだ。
しばらく問い詰めたが結局吐くことはなかった。自分は警察に通報し男は逮捕された。警察は銃の出先を捜査するらしい。この情報は律が警察のデータに忍び込んで得た情報だ。本当に恐ろしい。
保科さんに逮捕のことを伝えると今度こそ本当に安心してくれたようだ。
とはいっても完全に終わった訳ではない。拳銃を売った後ろにいる組織に関しては謎しか残らなかった。今は警察の管轄だがもしかしたらどこかで関わるかもしれない。
これでひとまず終わりです。次回から原作を進めて行きます。